○大西(健)
委員 民主党の大西健介でございます。
本日も徳洲会問題について引き続きお聞きをしていきたいというふうに思っておるんですけれども、この問題、
大臣の御
答弁を聞けば聞くほど、疑問が解けるのではなくて、新たな疑問が私は湧いてくるんですね。また、マスコミ等も追跡取材等をされて、毎日のように新聞報道が出てきます。それから、きのうは参議院の
厚生労働委員会でも、この問題は同僚の小西
委員が質問されました。
そこで、きょうも引き続き、残る疑問点についてお聞きをしていきたいんですが、その前に冒頭申し上げておきたいのは、私もこの徳洲会問題というのは、先日維新の会の足立
委員からもお話がありましたけれども、
医療法人の
ガバナンスにかかわる問題であるというふうに思っています。だから、これはしっかりやっていかなきゃいけないんじゃないかというふうに思っているんです。
私も、この間の足立
委員の質疑を聞いていて驚いたのは、
医療法人においては
関連企業の定義さえないということがこの
委員会でも明らかになりました。徳洲会グループでも、親族がMS
法人、いわゆるメディカルサービス
法人とか
関連企業の代表を務めていて、多額の報酬を受けているというような事実が指摘をされていたり、あるいは、現在捜査中の公職選挙法違反の事件についても、グループ企業が裏金づくりに利用されていたんじゃないかというような指摘や報道というのもあります。
私は、今回の事件を機に、診療報酬という公的な
資金が
医療法人には入っています、そういう
医療法人の会計の一部を不正に利用できるような仕組みがもしあるならば、それはしっかりメスを入れていかなければならないのではないかと思っています。
また、これは長
妻委員の質問の中で御指摘もありましたけれども、
厚労省が徳洲会グループの系列
病院に対して
医療提供体制に不備がないか
調査を行おうとされたということでありますけれども、私はこれも当然だと思いますし、また、ぜひやっていただきたいと思っています。
というのは、今回、公職選挙法違反事件を通して明らかになったことの
一つというのは、カリスマ的な指導者のもとに、そのファミリーの皆さんによるワンマン体制によって
医療法人の
ガバナンスが損なわれていたんじゃないかということが問題になっている。そういう
ガバナンスが今欠如した状態にあるわけですから、この機会に、例えば徳洲会グループの
病院について、グループのネットワークを駆使して、例えば
医師や看護師の配置
基準、これはちゃんとなっているのかとか、あるいは診療報酬の不正請求とか、そういうこともないのかということについても、
ガバナンスが問題になっているわけですから、ここもしっかり
厚労省にはお調べいただきたいというふうに私は思っています。
ただ、徳洲会には、徳田虎雄氏の、命だけは平等だという、その理念に共鳴をして、僻地
医療や離島
医療に今も情熱を燃やしておられる
医師や看護師の皆さんもたくさんおられると私も思っています。私は、逆にそういう皆さんのためにも、今回しっかりうみを出し切って、あえて申し上げれば、徳洲会が急成長していく過程においては、地元
医師会とかの反発を受けながら、本当に短期間に今のこれだけの全国ネットワーク、
病院をつくり上げてきたわけですから、言い方が適切かどうかわかりませんけれども、ある種の政治力というのが必要だったのかもしれません。でも、今、徳洲会グループで働いておられる
医師や看護師の皆さんの中には、こういう
病院挙げての選挙運動というのは本当に必要なんだろうかという疑問を持っておられる方もたくさんいると私は思います。ですから、これをしっかりこの機会にただしていかなきゃいけないというふうに思っています。
そういう
意味で、徳洲会と政治のかかわりという面において、
大臣との話も疑問が残っている部分についてはしっかりとお聞きをしていきたいというふうに思っていますので、きょうもよろしくお願いいたします。
それでは質問に入っていきたいと思うんですが、お手元に産経新聞の
記事を配付させていただいています。これは、今までの国会での審議を通して浮かび上がってきたいろいろな
論点というのをある
意味でうまく整理されている
記事だというふうに思うんです。
まず最初の
論点を申し上げたいと思うんですけれども、それは
大臣規範の話です。
大臣規範、きょう、ちょっとお配りはしなかったんですけれども、改めて皆さんと確認をしておきたいと思うんですが、ここに今私持ってきましたけれども、国務
大臣、副
大臣及び
大臣政務官規範、この中に、1の(6)というところに、「関係業者との接触等」ということで、「倫理の保持に万全を期するため、」「関係業者との接触に当たっては、供応
接待を受けること、職務に関連して贈物や便宜供与を受けること等であって国民の疑惑を招くような行為をしてはならない。」と書いてあります。
きのうの参議院の
厚生労働委員会でもこの点について質疑が行われて、私も以前
内閣官房の方にここでもその趣旨というのを答えていただきましたけれども、改めて
内閣官房より
答弁があったのが、供応
接待を受けるということは、あくまでも国民の疑惑を招くような行為につながりかねない例示の
一つとして規定をされているもの、例示なんだ、そしてまた、必ずしもこの例示にとらわれることなく、関係業者との接触に当たっては国民の疑惑を招くような行為をしてはならないという趣旨を踏まえて、各
大臣等において適切に判断をすべきと
答弁しているんです。つまり、供応
接待というのはあくまで例示で、とにかく関係業者との接触において国民の疑惑を招くようなことはやめてくださいねというのがこの
大臣規範が定めているところなんですね。
そこで、ぜひ確認をしておきたいのは、
大臣、これまでの御
答弁の中で繰り返して言われているのは、今回の五月十七日、赤坂の料亭で会食をしたのは、これは職務に関するものではなくてプライベートな飲み会だから問題ないんだというような、そういう趣旨の御
答弁をされているんです。それは、私は大間違いだと思います。
これはきのうの小西
委員も御指摘をされていますけれども、今申し上げたようにきのうの参議院の
委員会でもこの点が問題になっていたんですけれども、職務上とかプライベートとか、これは関係ないんです。さっきから言っているように、国民の疑惑を招くような関係業者との接触なんですね。そこをまずぜひ御理解いただきたいと思います。
それから、例示ですけれども、供応
接待の部分ですけれども、赤坂の料亭の代金を誰が払ったのか、このことについても、私以外の
委員から質問を受けても、
大臣の御
答弁というのは、徳洲会の方々にお金を払ってもらった認識はないと。認識はないということしか言われていないんですね。ある
意味あやふやな
答弁なんです。けれども、これは裏返して言うと、自分が払ったという確証もないんです。自分が払ったという確証もないんですね。
また、
大臣自身がこれまでの
答弁の中で、この赤坂の料亭というのは、その場で、レジでお会計をするようなお店じゃなくて、後日請求書が送られてくるようなお店なんだ、それからこの席は同僚議員に呼ばれて行ったんだと。だから、自分がセットした場所でもないし、ですから予約も多分セットした人が入れられたんでしょうね。普通はそこに多分請求書が送りつけられるというんですけれども、そういうことを考えると、後でその中から割り勘とかという、払ったというのはわかりませんけれども、
大臣が少なくともその場では払っていないと考えるのが自然だというふうに思います。
そこで、再度、今のことを整理して申し上げますと、プライベートかどうかというのは関係ないんです。もう
一つは、二月の予算
委員会で私が質問して、
大臣自身が、処分の対象になる可能性があるかもしれない、
一般論でありますけれども、そういう
お答えをした、その
病院の関係者と赤坂の料亭で会食をしているというのは、これは、先ほど来言っているように、
大臣規範が示している、国民が疑惑を招くような関係業者との接触に当たるというふうに私は思います。それから、代金についても、自分で払ったという確証がない以上は、これはやはり
大臣規範に抵触するんじゃないかと思うんです。
大臣、この点、改めて、今までの
答弁ではなくて、私が今言ったことをしっかり踏まえていただいて御
答弁いただきたいと思います。