○中根(康)
委員 民主党の中根康浩でございます。
きょうは、前回に引き続いて、難病のことについて
議論したいと
思います。
傍聴席にも、ALSの患者を初めとする、この難病問題に、自己
負担が引き上がってしまうのではないか、命がつなげられないのではないか、そんな
思いで、大変不安な
思いで、心配な
思いで傍聴に来ておられる方がいらっしゃるということを、まず
大臣にお伝えを申し上げたいと
思います。
そして、私は
大臣と、ずっと障害者福祉について一緒に取り組んでまいりました。その
大臣が、僕は先ほど大西さんが指摘をされるまでこのことは知りませんでした、徳洲会の方が、自分の都合のいいことをしてもらうために、赤坂の料亭で
大臣と会食をしていた。
では、難病の
方々も、自己
負担を引き上げられないようにするために、難病
対策を
充実してもらうために、
大臣と赤坂で会食しないと自分たちの要求が取り上げてもらえないということになってしまうんじゃないかと思って、感じておられるとしても、これはおかしくないことになってしまいますよ。
政治は赤坂で飲み食いしないと前に進まないんじゃないか、私たちの要求は通らないんじゃないか、そんなふうに思われてしまうようなこの報道です。
理事会で正しいことが報告をされると先ほど
委員長もお取り計らいをいただきましたので、
理事会で
大臣の潔白が証明されるということを私は信じていたいと思っています。
傍聴に来られるということも改めて申し上げたいと
思いますけれども、この資料の一、資料と言っては失礼なんですけれども、筋痛性脳脊髄炎の会の
理事長の篠原さん、例えば、この時間に傍聴に来ようと思ったら、まだ朝のラッシュの時間帯の電車に乗らなければならない。写真で御紹介させていただいたとおりのこの状態で、電車には乗れません。だから、国会の
議論を聞きたいと思っていても、この時間に来るわけにはいかないわけなんです。
きょうお越しになっておられる
方々は、相当な努力をしてこの国会までたどり着いて、国会の
議論をぜひ生で見聞きしたいという
思いでお越しになっておられるわけで、まさに自助努力をされておられるわけなんです。
この人たちに、さらに自助をせよ、さらに努力をせよということを強いる
内容が含まれているのが、今回の
プログラム法案なんです。
もっと頑張れ、もっと頑張れと、果たして
大臣、ALSの患者の
方々を目の前にして、さらなる自助努力を
お願いすることが本当にできるんでしょうか。国に助けてほしいと言うことは、彼ら、彼女らにとって、
大臣から見たら、わがままだというふうに映ってしまうんでしょうか。助けてくださいと言うことはおかしな話だということにはならない、私はそう思っています。
だから、そのためにこそ
消費税を引き上げて、
国民みんなで本当に困っている人たちを救いたい、そういう
思いで、三党で、断腸の
思いで
消費税の引き上げを決めたということではないでしょうか。
大臣は、あるいは自民党の先生方も、
民主党は、難病の
医療費助成の枠を五十六から三百に広げるから、それは
充実ではないか、だからこの
法案は速やかに成立させなきゃいけないんじゃないかということをおっしゃいますけれども、それはそのとおりなんです。当たり前の話です、
消費税を引き上げるんですから。
充実をするのは当たり前で、それとセットで、なぜ自己
負担の引き上げが提案をされなければならないのか、なぜ押しつけられなければならないのか。義務化したり法制化して、
財源を義務的経費化したり枠を広げたりというのは、これは当たり前にやるべきことで、自己
負担の引き上げをセットで
お願いするということは、これは
大臣、当たり前にやることではない、やってはいけないこと。
だから、
消費税を引き上げるということがある限り、
大臣、この自己
負担の引き上げという
内容は私は撤回をしてもらわなくてはならないと思っています。
今も大西さんが指摘をされたように、
消費税と、復興増税の一年前倒しの撤廃で、大企業中心の五兆円の景気
対策をやるわけですよ。そのお金があるのならば、難病
対策、前回の
議論でも、いろいろ前提はあって、仮定をした上での
数字になりますけれども、最大四百億円あれば今の
制度を守れるということもあるわけなんです。五兆円のうちの四百億円なんです。
消費税を引き上げる中で、捻出できない額ではありません。
ぜひ、もう一度考え直していただいて、
消費税引き上げの
意味合いを、この
プログラム法案の中でといいますか、
政府の政策の中で生かしていただきたい、そんな
思いであるということをまずお伝え申し上げたいと
思います。
民主党は、昨日、難病の当事者の
方々あるいは団体の
方々にお越しをいただいて、今回の自己
負担増についての御
意見を承りました。
繰り返しになりますけれども、昨日は雨が降っていました。私たちは、まことに申しわけないことに、八時半からの
厚生労働部門
会議にお越しをいただきたいと
お願いをいたしました。先ほど申し上げましたように、八時半に国会まで来るのは、難病の
方々にとっては本当に大変なことなんです。それでも、多くの当事者の
方々がお越しをいただきました。
いろいろ御
意見を承ることができました。それだけ、今回の
法案の中身に対して、不安の
思いや、命を削られてしまうのではないかという心配をしておられるということを、私は実感として感じ取ることができました。
きょうも来ておられるALSの方は、小学生の子供さんが二人おられる。この方は、人工呼吸器をつけたことを後悔しておられました。なぜか。こんなに
負担が重くなってしまっては、家族に迷惑がかかる、家族の生活が圧迫をされてしまう、だったら、人工呼吸器などつけないで死んでしまった方がよかったんじゃないか、そういう悲痛な
思いを述べておられました。
小児がんの
関係者の方もお越しをいただきました。これは、資料として配付をさせていただきましたので、ごらんをいただきたいと
思いますけれども、資料の二です。
これをごらんいただくとわかるように、この表にある発病前の家計と発病後の家計を比べていただければわかりますが、発病前は十三万八千円ゆとりがあった。貯金に回すか、何か将来のために蓄えておくことができるという家計状態であった。それが、発病後はマイナスの十三万一千五百円ということになってしまっているわけでございます。
これは、多くは、発病後の一番下の方にある、母の離職のためマイナス二十万円、これが大きいんですが、御家族に小児がんが発生してしまったら、誰かが介護につかなければならない。やむを得ずお母さんが仕事をやめて、その家族のために時間を割かなくてはいけないということの中で、マイナス二十万円。これは、プラスマイナスすれば、二十六万九千五百円という
数字になってまいります。これだけの
負担が小児がん患者の
方々にはのしかかってくるわけであります。
その上、
消費税が引き上げられれば、当然、難病の方にも、小児がん患者の家族の方にも、日常生活の
消費税負担がかかってきます。その上、今回の法改正で自己
負担が大幅に引き上げられてしまうということになれば、これは、何のために
消費税を上げるかわからない、何のための法改正かわからない、幾ら
充実分があるといっても、それを大幅に上回る
負担増が押しつけられてしまうということになってしまうわけなんです。
本当は
大臣にここで御
意見を承りたいところなんですけれども、時間がありませんので、この
思い、この現状だけをぜひ御理解いただきたいと
思いますが……(発言する者あり)やはり、ここで、
大臣にこの深刻な
状況を承らなきゃいけないので、
大臣、一言
お願いします。