○岸本
委員 民主党の岸本周平でございます。
茂木大臣、御無沙汰しております。さきの通常国会以来、再び
大臣と
議論する機会をいただきまして、感謝申し上げます。
きょうは、時間も短いので、少し
提案をさせていただきます。
これは、全く同じ方向を向いた
提案であるということを申し上げたいと
思いますのは、
茂木大臣御自身が本当の意味の
改革派であるということを私は確信しております。
思い返しますと、
大臣が
民間セクターから華々しく
政治の世界に出てこられましたときに、私も霞が関におりました。そして、十年以上前ですけれども、経産省でIT担当課長をしておりましたときに、まさに
茂木大臣をトップに、例えば平井たくや先生とか伊藤達也先生とともに
改革のために大暴れをしていただきましたし、私どももそれをお手伝いさせていただいた経験があるものですから、本当に
規制改革をしたい、その
思いはもう党派は
関係ないと
思います。その意味で幾つかの御
提案をさせていただきたいと
思います。
実は、昨年、私は、
経済産業大臣政務官をさせていただきまして、古巣なんですけれども、若手の官僚の皆さんといろいろな
議論をしてきました。そんな中で、この
法案はすばらしいと
思いますけれども、
競争力の
強化というのは二つあると思うんです。
一つは、例えば、楽天の三木谷さんだとか、孫さんだとか、いわゆる天才型の、彼らは
ビジネスモデルを変えるという意味の天才ですけれども、技術的にブレークスルーする起業家もいますけれども、そういう大きな起業家を応援することはとても大事だと
思います。
一方で、私の選挙区、あるいは同僚の議員の先生方の選挙区を
思い起こしていただきますと、地方の
中小企業を中心に、地味ながら、初代、あるいは場合によっては二代目、三代目だけれども、
事業の中身を変えながらこつこつとやっている皆さん、ここの
競争力もやはりふやしていかなきゃいけない。その二つがあると
思います。
きょう、私は、後者について少しこの
法案で
質問したいんですけれども、昨年、若手と話していたときに、これは
一般論にいたしますけれども、選挙区が和歌山市なんです。ここは、市内は割と市街地なんですが、車で十分走ると田んぼの田園地帯なんです。そういうところで、和歌山ですから、昔は繊維
産業のメッカだったんです。これがみんな中国に工場が移っちゃったんです。
そんな中で、初代で、何とか辛うじて繊維
産業を和歌山市内で、今二、三百人雇用しながらやっていらっしゃるところがある。これは、販売方法を上手にして成功されているんです。では工場を拡張しようとなったときに、工場立地法に緑地
規制というのがあるんです。もちろん、工場を建てるところですから対象になるんです。だけれども、周りは全部田んぼなんです。緑の中に工場を建てるのに、二五%の緑地制限がかかるんです。これはどうかと。
それで、その社長は
悩みまして、つまり、そうするとなかなかペイしない。田舎でも土地は案外高いです。やはり中国に行くかなというディスカッションをしていた中で、通産省の若手の人から、いやいや、それはまさに個別の
企業が、特区じゃなくて、新しい
規制改革を
提案して、何か
実現できるようなことができるといいですねと。
例えば、緑地にかわるものということであれば、工場は大体平屋ですから、屋根にソーラーパネルを敷いて省エネにするということで、例えば屋根のソーラーパネルの面積と緑地の面積を足して二五%をクリアできないだろうかと。今はできないんですよ、できないんですけれども、そういうことができると、ある意味、その社長は中国へ行かなくていいし、また、地元で雇用が二、三百ふえるということになるわけです。そんな
議論をしていました。
結果として、この
法案を出していただきまして、本当に喜んでいます、個別論を言っているわけじゃありませんけれども。そういう、天才じゃないんだけれども、
中小企業で一生懸命、地元の雇用を
考えながら知恵を絞っている人たちがたくさんいると思うんです。こういう人たちを助けることが案外この
法案の肝じゃないか。
今、田嶋
委員もいろいろおっしゃっていましたけれども、一部の大
企業も大事です。しかし、その裾野の
中小企業の皆さんを助けるのに、この
法案はとても意味があると思っています。
そこで、
大臣にお聞きしたいんですが、
法案の二条の三項に定義があります。新
事業活動、いろいろ書いてあります。新
事業活動でないと、
法律上のたてつけは入らないんです。従来型の繊維製品をつくっていて、もう販売方法を革新的にしちゃって成功したわけです。新たに拡張する、工場をつくる、これは新
事業になるのかどうか。
要件次第では
申請ができないということになるかもしれませんので、ここはひとつ
大臣の方から、新
事業活動は主務省令で定めるわけですが、ここの定義をどのようにお
考えか、ぜひ御答弁をお願いしたいと
思います。