○松本(剛)
委員 松本剛明でございます。
理事も務めさせていただいておりますので、改めて、
委員長を初め、特に与党の
理事各位に、この
外務委員会が適切に運営されるように格別の御尽力をいただきたいということをあえて申し上げておきたいと思います。
その上で、
質問に入りたいと思います。
御通告を申し上げておりますが、せっかく今、
長島委員と実のある議論が展開をされておったように思いますので、日中の
関係の問題から先に入らせていただきたいと思っております。
不肖私も
外務省に勤務をさせていただいたときに思いました。先ほど
長島さんが
質問をされたところ、特に最後の部分が幾つか気になったわけであります。
非常にわかりやすい言葉で言えば、私も外交を担当させていただきまして、いわば、よからぬ
事態が起きないように
努力をするのが外交の要諦であるということであると思いますが、同時に、安全保障は、よからぬ
事態が起きる、もしくは起きてしまった場合にどうするかということになるのではないかというふうに思います。
その点で申し上げると、私も
答弁をする側をさせていただいたことがあるのでわかりますが、よからぬ
事態が起きないように
努力をしているので、
一つ間違えると、そこから先の、よからぬ
事態のことは考えないということになりかねないわけで、やはりそのことはぜひ避けていただきたい。そのことを今、
長島委員からも
指摘をさせていただいたというふうに思っております。
やはりこういったところを、
一つステップを前へ行くためには、まさに政治のリーダーシップが必要だろうというふうに思いますし、きょう参議院でNSCの法案も可決、成立をしたというふうに理解をいたしております。四
大臣会合という形で、
岸田大臣もNSCの重要なメンバーということになれば、外交と安全保障、両面を見ていただくことになるわけでありますので、よからぬ
事態が起きぬように御
努力をいただくことはもちろんでありますが、何らかの
事態に対してどう対処するかということも、ぜひ御尽力をいただきたいと思います。
さて、今回の
中国の
防空識別圏の
設定について、まず最初に、私も、また私の同僚も、一方的な
現状の変更につながる今回の
中国の
行動というのは認められないということ。そして、
我が国の固有の
領土である
尖閣諸島の上空にまで
識別圏を
設定し、あたかも
中国の
領土であるかのような要求をするということは認められない。
外務大臣の談話でおっしゃっておられることは全く共有をさせていただくという大前提のもとで、何点か御
質問をさせていただきたいと思います。
私の方は、きょうは国土交通省の坂井政務官にもおいでをいただいております。
ちょっとお手元の資料をごらんいただきたいというふうに思います。
一番上の表でありますが、これは実はインターネットでも見ていただくことのできる、どこを
航空機が飛んでいるかという表でございます。これを見ていただくと、これは
飛行機のマークしかついておりませんけれども、実は、インターネットでこれをクリックすると、JALの何便、ANAの何便、UAの何便といって、全部ここに出てきます。そこに、私どもの事務所で、今回の
識別圏の
設定の線を引かせていただきました。
これはきのうの
段階で、ある一時期の時間をとらせていただいた資料でありますけれども、見ていただくとわかるように、多数の民間
航空機が飛んでおります。こういう形で、一方的でありますけれども、
空域を
設定して、この
空域に入ったら
中国側の
規則に従うように、そして従わない場合は云々といったような
宣言をされているというふうに
承知をいたしております。
そこで、最初の、認められないという大前提の上で、当然、我々としても民間
航空機の安全はしっかり守っていかなければいけないということになると思います。
まず、確認でありますが、
我が国の航空会社も、やむを得ずかもしれませんが、
中国側の
宣言に従って
飛行計画を出していたものを、国の方が指導されたのか、今後出さないことになったというふうに
承知をしておりますが、この事実はそういう理解でよろしいんでしょうか。