○岡本
委員 ありがとうございます。そのとおりだと思います。
したがいまして、私は何を申し上げたかったかというと、
中国に対しても、国際社会に対しても、尖閣国有化の
目的は日中
関係をより安定的に維持改善するためのものだったということを常に丁寧に御説明いただきたいというふうに思いまして、この質問を取り上げさせていただきました。
最後に、この
関係に当たりまして、本年が日中平和友好条約
締結三十五周年に当たったわけですけれ
ども、八月十二日に
外務省が出されました談話がありますので、一部読ませていただきます。
この友好条約を含む「日中間の四つの基本文書の諸原則と精神に基づき、両国
関係を引き続き推進していくことは、日中両国、
地域及び国際社会の利益に資するものです。」「日中
関係は双方にとり最も重要な二国間
関係の
一つです。隣国であるからこそ、様々な問題が生じますが、
我が国政府としては、個別の問題があっても両国
関係全体に
影響を及ぼさないように
努力し、発展させていくとの「戦略的互恵
関係」にのっとり、日中
関係を進めていくとの
立場です。」というのが談話です。
私はこれを拝見いたしまして、評論家のコメントじゃないかなというふうに思ったんですね。残念ながら、どのように積極的に日中
関係を改善させていくかというような意思ですとか熱意は、この文章から私
自身は感じることができませんでした。
そして最後に、日中
関係をここまで築いてくださったさまざまな先人の方の御尽力があったわけですので、そのことも若干紹介させていただきながら、最後に
大臣の御決意をお伺いしたいと思うんです。
三十五年前、この条約
締結の当事者だった当時の
外務大臣、園田
外務大臣、この方の奥様が雑誌のインタビューに答えて、こうおっしゃっています。
中国との
交渉に出発する日の朝、まず水風呂に入り身を清め、記者に話をした後、私と別れの水杯を交わしました、そのとき、命がけで
中国と条約を結ぼうとする夫の強い決意を感じましたとおっしゃっています。
さらに、御主人が他界された後、奥様が
中国に招聘されまして、トウショウヘイ氏に会われたとき、トウショウヘイ氏がおっしゃったエピソードが紹介されています。
そこで、トウショウヘイ氏は、当時、園田先生と私は一枚の紙も持たないで条約
締結の部屋に入っていったのです、それは、
外交交渉をするのではなく、同じ
政治家として、いかに中日両国の人民をより幸福にするかという話し合いをするためです、そしてこの条約は結ばれたのですというふうにトウショウヘイさんはおっしゃっています。
まさに、私は、今必要なのもこういう気持ちなんだと思うんですね。日中のそれぞれの国民にとって何がよりよいかという一点に絞って、さまざまな
外交の
立場もあると思いますけれ
ども、
政治家として、
大臣そして
総理御
自身が、対話を積極的にこちら側から仕掛けていくということが非常に重要ではないかなというふうに感じております。
十一月七日には、
韓国にて日中韓の三カ国の事務方高官の
会議が開かれるというような報道もされていますけれ
ども、その後に
バイの
外務大臣会合、そして、いずれは首脳会合というようなところに対する
大臣の意気込み、最後に一言お聞かせいただければと思います。