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舛添要一君 今日は
安倍総理と
安倍政権の防衛構想について
議論をしたいと思いますが、その前に、本日の極めて異常なこの
国会の
状況、大変残念であります。この点について私の見解を述べさせていただきたいと思います。
我々はみんな原点に戻る必要があると思っています。この
国会を一日開けると国民の税金二億円使っているんですね。それだけの重みをみんな感じて国民の
代表として仕事しているのかどうなのか。
それから、私は、民主主義というのはルールだ。独裁に民主主義は負けない、民主主義が独裁者に座を譲らないためにルールを守るということが基本にあるわけです。ですから、その重みをもう少し
考えていただきたいというふうに思います。
そして、国益のために我々はみんな働いています。しかし、自らが日にちを設定した
川口委員長が、その日に海外にいて
委員会を開かないということを超えるだけの国益にかなうことを
中国でおやりになったのなら、それは御本人が国民の前に説明する責任があると思います。私は少なくともその説明は受けておりません。そして、伝えられている報道によっても私は納得をいたしておりません。
そこで、
外務大臣、先ほどお答えが二転三転しておりました。最初、
川口さんの訪中について知らないとおっしゃった。それから先ほど秘書官が来て、事務連絡は受けていると言った。
そこで、たまたま私は、一月前に私も
議員外交で
中国に行ってきた。その内容は、
野党でありますけれども国益にかかわりますから官房
長官のところにお伝えをした、そしてこの
予算委員会でも
総理に
質問する形できちんと皆さんとともに共有したのは同僚の皆さん覚えていらっしゃると思います。
そして、
外交の現場を多少でも知った者は分かりますけれども、私が幾つか
質問します。事前
通告がありませんから、その答えを
理事会に外務省の方から出していただくようにお願いいたしますので、後ほど取扱いを
委員長にお願いいたしますが。
まず、
川口環境委員長から外務省に対して、今回の訪中について便宜供与依頼があったのかなかったのか、これが第一点です。第二点、要するに、私は
野党の一
議員ですけれども、一月前に北京に行って
中国の要人と会談しました。公表していいのは、唐家センさんと一時間半にわたって会談しました。当然、
中国側も通訳を付けノートテーカーも付けますけれども、
日本側の通訳、
日本側のノートテーカーがいないと
外交交渉になりませんから、相手にこう言ったじゃないかと言われたら終わりですから、だから基本的には、元
外務大臣ぐらいの重い方が行かれるときには在北京の
中国大使館が通訳なりノートテーカーを付けるはずです。付けたならば、その内容は公電として大使から
外務大臣に行っているはずです。それは先ほど事務連絡と言ったけれども、何月何日北京発で外務省に着いたかどうか、それがマル秘公電でなければその
中身はどうであったか。
こういうことは私が
質問しなくても、これだけ大事な、例えば、
楊潔チ元
外務大臣と言ったけれども、
国務大臣です。戴秉国さんの後の
国務大臣で、副首相クラスなんです。この方と会って重要な話をしたならば、それは
総理にお伝えするなり、こういう
予算委員会、
外交防衛委員会で
議論をするだけの価値があればそれはいいですよ。だけど、今言ったようなことについて、きちんと説明を外務省にしていただきたい。それは
川口環境委員長本人がなさればいいんですけれども。今じゃなくていいです。ちゃんと聞いていてください。秘書官出てこないで。
外務大臣に話しているんだから。
ですから、そういうことについて、後ほどでいいですからきちんとやって、それで本当に、先ほど言った一日に二億円の税金を使って開いている
国会の、国権の最高機関の
国会、
委員会制ですから、
委員長の重みがいかに重いかというのは、私も
外交防衛委員長をやりましたからよく分かっておりますよ。ですから、そういうことをきちんと説明できないならば、これは国益のためにやったということは、国民や我々同僚
国会議員に対して説得的ではないと思いますので、その説明を是非やっていただきたいというふうに思います。そうじゃなければ、
国会がいかに重いかということなんで、私は、
川口委員長の責任もあれば、そして、これ議運で決めてきちんとしたルールを守ろうと言ったことを、ルール違反がいいですよということを決めた参議院の
自民党の執行部にも問題があると思います。是非、
総理、副
総理、
政権党としての矜持というのがあるはずなんです。
そして、あしたの十時に参議院の本
会議が既に設定されております。ですから、これはもう単純な数の計算ですから、結果がどうなるかはお分かりになると思いますから、私は、せっかく経済政策含めていい政策をやり、私は
野党ですけれども、
安倍政権がいい政策出せばそれは賛成する、
予算案でもいいのがあれば賛成する。しかし、今回は、良識の府の参議院でこういうことをやっちゃいけないんです。ですから、何としてでも民主主義というものを守るために、こういう基本をしっかりするということをやらないと、せっかく
安倍総理がいい政策をなさっても、こういうことから
国会運営が行き詰まってくるというようなことになれば、私は大変な問題になると思いますから、
安倍政権のためにも、是非、
自民党の良識のある方々の御決断を願いたいというふうに思います。回答は要りません。私の今所見を述べさせていただきました。
さあ、そこで、防衛構想について本来の
質問に入りたいと思います。
私は、昨年、一年前に当時の野田
民主党政権に、首相に対しまして、
平成二十二年の防衛計画大綱に定める動的防衛力というのは何なんだという
質問をしました。防衛力に静的も動的もないはずなんで、その前は基盤的防衛力ということで、基盤的というのはもう基本的なことをしっかりやろうというので、これは意味があった。
時代が変わりました、だから動的になりましたということなんですけれども、せっかく
政権交代をして
安倍総理になったわけですから、じゃ
安倍政権はどういう防衛構想でやるのか。
これは
自民党の国防部会でいろいろ
議論なさっていると思いますけど、伝え聞くところによりますと、動的に機動を加えて動的機動防衛力とか、それから強靱な防衛力というような言い方をしようということなんですが、これは
総理でも
防衛大臣でも構いません、どういう方向でやっているのかということをまず御説明いただいて、それから
総理の見解も伺いますけど、その前に、
委員長、私が先ほど申し上げた、外務省に対して公電云々についてきちんと回答してくれということを
理事会で取り扱われるように、まずよろしくお願いします。