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国務大臣(
森まさこ君)
大河原雅子委員と同期でして、
大河原雅子委員が
消費者問題を携わるNPOの方から出てこられて、私は
消費者弁護士から出てきて、お互いに、自民党が与党のとき、そして民主党が与党のとき、そしてまた自民党・公明党政権になったわけでございますが、その中でずっと
消費者問題にかかわってきた、
国会の中でかかわってきたということで大変尊敬をしております。
私が所信表明で野田聖子
大臣の所信を引用しましたのは、この
委員会で
大臣から述べられた言葉だということで野田
大臣の言葉を引用しました。冒頭、引用して、あとは私が私の
意思で文章を書きましたけれども、あの福田総理の方の就任演説、実は私が下書きしました。それを総理が全部使ってくれて、削除することなく使ってくださって、
消費者が主役ということもあの本会議場の壇上の上で読み上げてくださったときは本当に私も胸が熱くなった思いです。やはりこれまで産業に偏りがちだった政府の政策を大きく、
消費者に目線を向けた大きなパラダイムシフトがあのときに行われたと思っておりますので、あのときの福田康夫総理の就任演説を今、
大河原雅子委員が紹介をしてくださって、大変うれしく思っております。
私は、
消費者庁ができて三年半たちまして、その間、
大臣も十人ぐらい替わりまして、ちょっとがたがたしましたけれども、与野党を通じて一生懸命に
消費者の
保護に向けて走ってきた、そこの良いところはずっと継承をしていきたいと思っています。そういう意味で、福田総理が一番
最初に
消費者庁をつくったときのその決意を、そこにもう一度立ち返ってやろうということで、私が
大臣になったときの様々なインタビュー等では福田総理の御挨拶も引用をさせていただいております。
私は、先ほどの
質問者にも御回答申し上げて、午前中も
衆議院でも述べさせていただきましたけれども、過去の我が国の行政は、敗戦してから、そこから立ち上がるための経済成長のためにということで、産
業界中心の縦割りの、業種ごとの縦割りの仕組みの中で、
事業者優先の発想の下で行われてきたと認識をしております。そのことで経済成長もしましたので、もちろんそれは一定の役割を果たしてきたと思いますが、そこで忘れ去られていた
消費者問題、これが、経済社会がどんどんと大きくなって複雑化してグローバル化する中で、
消費者問題が深刻化してきてしまったということがあったと思います。
そこで、
消費者庁ができましたので、
消費者が、やはり大きくなった
事業者との間で、持っている情報、情報収集能力が非常に小さいということ、それから
資金力も非常に小さいから弁護士をなかなか頼めない、そのような状況、それから行政にもきちんとした
保護する
法律がないという状況、それを行政の方がしっかりと認識をして
法律を作ってあげる、それから司法の中で闘うための、今度訴訟
法案というのを出しますが、闘うための機能を整えてあげる、そういったことを、
消費者庁が司令塔機能を発揮して、各省庁縦割りになったところにぐっと
消費者という目線で横串を通していく。
そもそもは、本当はその産業の省庁が
消費者のことまで、自分の業種の
消費者のところまで目配りをしなければならないんですが、そうなっていないところにきっちりと意識付けをするとともに、その省庁と省庁とのすき間のところは直接
消費者庁が行っていくということを設立当初の理念に立ち返って
徹底してまいる、それが私の
大臣としての一番大きな目的でございます。
もう
一つは、やはり今まで救済ということは、個別の
法律がちょこちょこ、後追いではありますができてきた中で、防止というところが置き去りにされておりましたので、
消費者教育ということを
徹底して、
消費者が自立していただいて自分で自分を守れるようにということで、
消費者教育にも力を入れてまいりたいと思っております。