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国務大臣(
麻生太郎君) 中山
先生、ビッグバンを御
記憶かと思いますけれども、橋本
内閣のときに、ビッグバン、宇宙ができたときのあれをもじってビッグバン、あれ、銀行は結構なったんですけれども、何行潰れましたかね、銀行は。ちょっと数え上げられないぐらい潰れたんじゃないんですかね、あのときは。何となく、銀行が潰れたらざまを見ろみたいな顔をした人もいっぱいいましたけれども、これは借りていたやつにしては返さなくていいと思ったのか何か知りませんが、僕は少なくとも世の中そんなものじゃないよと言って当時反対した勢力で、守旧派とかばんばん言われたものだったのは非常に
記憶に新しいんですが。
こういうグローバライゼーションという名前のものが横行しますと、これが絶対善かのごとく言う。小
選挙区と言ったらみんな小
選挙区、グローバルだ、わっと走るというのは、僕は、民主主義としては極めて不健全だと、僕はそう思っておりますので。こういった
ようなグローバライゼーションみたいな自由化をやればやるだけ、間違いなく弱者と強者、それから勝者と敗者の差が付くのは、これはもう歴史的に見て必然、必ずそうなりますから。
その
意味で、かなり活性化されると同時に配慮しておかにゃいかぬのは、負けた人、若しくは弱者に対する配慮というものをきちんとしないとえらいことになるんだという、これは歴史的にもう常にそういうことになっておりますので、そこらのところは第二次安倍
内閣では十分に配慮しておかねばならぬところが、小泉
内閣のときのやり方とは、私どもとしては注意していかねばならぬところだと思っております。
日本の場合、今おっしゃいました
ように、アメリカと違って、経済なり社会構造が違うと言われましたけれども、歴史も全然違いまして、そうですね、世界で一番古い会社といったら多分神戸の金剛組だと思いますけれども、あれが千五百年、創立千五百年続いている会社というのはあれぐらいですかね。でも、千年以上続いた会社が今、
日本に何社かございますけれども、それ、代々ずっと続いてきておるという会社を持っている国なんて
日本以外にないですよと、私はそう思っています。そういったものに価値を見出すか見出さないかなんだと思うんですけれども、古いのでそれがどうしたというのとちょっと違う値打ちなり価値観を我々は持っているのが
日本人なんだと思いますけれども。
是非、そういった
意味で、少なくとも二百年たった会社はアメリカには一つもないと思いますけれども、こちらには千社以上今あるそうですから、そういった
意味では、随分時代が変わりつつある中にあってそういった残るべくして残っていく会社というのは、ちゃんとその経営者も対応しておられるんだと思いますけれども。やっぱり一つだけ言えることは、従業員がまた、親の勤めた会社にまた息子が入りたくなる会社というのが一番大事なところなんだという話を一回だけ伺ったことがあるんですが。
是非、そういった
意味では、今言われました
ように、
日本もこの種の今新しいものでわあっとなっておりますけれども、確かに時代とともに
金融とかいう
ようなものが非常に大きなスポットを浴びていることは事実ですし、これは非常に国際
金融というものが、世界の中でこの
日本が日銀のおかげで確実にセントラルバンクとしては、中央銀行としては確たる地位を築いたと思っておりますけれども。
金融じゃなくて、実物経済とか実体経済とか、そういった第一次産業とか、余りこれまでスポットを浴びなかったところで支えられているものがあるおかげでというところがやっぱり大事なところで、
地方の商店街があるおかげで町のコミュニティーが成り立っていて、スーパーになっちゃったらそれは何となく具合の悪いことになってきた
地方の町というのは
地方を歩いたらいっぱいございますので、そういったところも、我々はもう一回価値観というものを落ち着いて見直すというの
ような、戦後も六十七年もたったといって、今どき戦後なんといったって通じるのはこの世代ぐらいのもので、もうあとは大体戦後というのはベトナム戦以後ですかなんて言われるぐらいの話ぐらい時代は変わっておりますから、十分に対応を間違えない
ようにしにゃいかぬところだと私らもそう思います。
是非おっしゃる
ようなところを考えて、
日本のいいところをやっぱりきちんと残していくというところが一番肝心で、この国の、世界から見てやっぱり最も、アジアの国々から見ても最も信頼されているところがそこのところだという点は、この間もアジア
会議の総会へ行ってつくづくそういう気持ちを強くしましたので、私どもとしては、こういった点を大事に踏まえてやっていきたいと考えております。