○藤井基之君 第二次
提言で総論的な
指摘がございます。
予防接種は最も基本的かつ効果的な
感染症対策の手段だと言われております。私もそのとおりだと思うんです。ですから、最初に申し上げましたように、私ども、
ワクチンで
対応できる
感染症対策は
ワクチンでまずやると、そういう方針の下で
ワクチン行政というものをこれから進めていただきたいと思います。
大臣にもそのようなお答えをちょうだいしました。
この肝心の
感染症対策を
予防接種というものを中心にして行うとすると、当然のことながら、そのために必要な
ワクチンが迅速に
開発されて提供される必要がございます。
平成二十一年春、新型インフルエンザ、これは世界で大流行いたしました。先ほど
田村大臣から御
指摘のあったところでございますが。そして、このときの大きなインパクトというものはまだ
関係者の記憶に新しいものであろうと思います。
このとき
政府は、国内の
ワクチンメーカー四社に対しまして、その当時、もう季節性のインフルエンザ
ワクチンを作っていたのを途中で生産を中断させまして、そして新型のインフルエンザ
ワクチンを製造するようにという指示をいたしました。そして、その
ワクチンを全量国が買上げをしましてそして供給するという非常事態宣言のような形で、このときそういった
対応を取られたわけです。私は、この
対応というのは一つの選択肢としてあったというふうに思っております。
ただ、問題点がなかったわけではありません。過去の
質問でも私は
指摘させてもらったことがありますけれども、例えて申し上げますと、このとき国家買上げをした
ワクチンというものは、国内四社から国内で製造した商品を購入をいたしました。そして、海外の二社からは外国で製造したもの、輸入した商品を買い上げました。
その
ワクチンの購入価格は一体幾らだったのか。国は、国内品に対しては一回
接種分当たり四百八十一円で購入していますよ。ところが、海外から輸入した商品というのは、これは一回
接種分当たり千百三十七円。国内の価格の倍以上の価格でこれは購入したんですよ。こういう
状況にならざるを得なかった
状況を私も分からないわけではありませんよ。でも、これが実態だったわけですよ。
私は思います。国内の
ワクチン産業は脆弱だとか低迷しているんじゃないかという、そういう
指摘もあるわけでございますけれども、
ワクチンの安定供給というのは価格だけではなくて、安定供給というものを含めても、そうしたものを考えても、輸入製品に過度に依存する行政というのはこれいささか問題であろうと思っておるんですね。
大臣にお伺いしたいと思います。国内の
ワクチン産業振興のために
政府はどのように取り組んでいくお考えなのか、お尋ねしたいと存じます。