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櫻井充君 おっしゃっていることの全てを否定しているわけではありませんで、ある
部分については私はそのとおりだと思っているんです。ただし一方で、
先ほどから出ているのが正の作用であって、その副作用といいますか、その
部分についてどう勘案していくのかというところ、そこの全体のバランスで見てこなければいけないんだと
思います。
今の中で、
円安のことのデメリットについての
お話はございませんでした。
繰り返しで恐縮ですが、それからもう
一つは、
先ほど参考人の
お話の中で、
銀行からの貸出しは増えなくていいんだと、これは
一つの
考え方だと
思いました。というのは、古典的な
考え方かもしれませんが、
金融緩和する際に
日本銀行が一般の
金融機関に対して持っている
国債を買い取ってキャッシュに変えて、一般的に
考えれば、そのキャッシュを
銀行が
企業に対する融資活動を行わない限り
市場に対して
お金が出てこないだろうと。ですが、
先ほどの
参考人の
お話で、別に
銀行は貸さなくていいんだという
お話がありました。それはそれで
一つだと
思います。
であったとすると、その中でもう
一つおっしゃっていたことは何かというと、
企業は内部留保を抱えているんだと。ですから、その
企業が内部留保を抱えているので、それを出してくるからそれでいいんだという話がありました。これは、
前提はここに立つと
思いますが、確かに
デフレなので今
設備投資をしなくていいと、そういう立場に立っていれば、立場に立っていれば、確かに
インフレになっていけば
企業は
設備投資を行うということになるんだろうと
思います。しかし、今あれだけ内部留保を抱えている人たちが果たして単純に
デフレだとか
インフレだとかいうことで
設備投資をしているのかしないのかということだと
思います。
繰り返しで恐縮ですが、実需がなければ、実需がなければそこに対して
設備投資をしないというのは、これ
企業の
行動として当たり前ですし、それからもう
一つは、実需が発生すると思えないような中で
設備投資をしていった場合に、僕はこれ
景気一時的に良くなると
思いますよ、バブルになりますから。だけど、問題は、そのときに、
繰り返しで恐縮です、実需が生まれなければバブルのときに
企業が苦しんだような過剰な
設備投資になってしまうんではないのかと。
先ほどの
お話の中で、
金融資産なり外債なりにという話になっていました。これは結果的には金融で
お金がただ単純に回っていくだけの話であって、
実体経済上に対してどこまで
影響が出てくるのか。これはもう一度、今度逆に言うと、
アメリカでどうなっているのかというと、
株式は史上最高高になっていますが、一方で失業率は七・七%と高止まりになってきていることを
考えてくると、やはりそこに乖離があるんじゃないだろうかと。つまり、今のように相当多くの
方々がストックを持っていらっしゃると、
金融政策をやると確かに活性化されるように見えるけれど、
実体経済上には格差が広がるだけの感じがしてならないんですが。
改めてもう一度お伺いしておきたいのは、
円安になって
購買力が
低下するという懸念はないのかどうか、どうしてそこに実需が、今の
参考人の
お話でどうしてそこに実需が生まれるのか、より具体的に説明していただけないですか。