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2013-06-20 第183回国会 参議院 外交防衛委員会 第11号 公式Web版

  1. 会議録情報

    平成二十五年六月二十日(木曜日)    午前十時九分開会     ─────────────    委員異動  六月十八日     辞任         補欠選任         宇都 隆史君     武見 敬三君  六月十九日     辞任         補欠選任         武見 敬三君     宇都 隆史君      松山 政司君     長谷川 岳君  六月二十日     辞任         補欠選任         風間 直樹君     難波 奨二君     ─────────────   出席者は左のとおり。     委員長         加藤 敏幸君     理 事                 大野 元裕君                 柳田  稔君                 宇都 隆史君                 末松 信介君                 荒木 清寛君     委 員                 石井  一君                 北澤 俊美君                 難波 奨二君                 広田  一君                 猪口 邦子君                 佐藤 正久君                 島尻安伊子君                 長谷川 岳君                 若林 健太君                 山本 香苗君                 小野 次郎君                 佐藤 公治君                 山内 徳信君                 舛添 要一君    国務大臣        外務大臣     岸田 文雄君        防衛大臣     小野寺五典君    大臣政務官        外務大臣政務官  若林 健太君        文部科学大臣政        務官       義家 弘介君        防衛大臣政務官  佐藤 正久君    事務局側        常任委員会専門        員        矢嶋 定則君    政府参考人        内閣官房内閣審        議官       由木 文彦君        外務大臣官房審        議官       柳  秀直君        外務省領事局長  上村  司君        文部科学大臣官        房審議官     大木 高仁君        観光庁長官    井手 憲文君     ─────────────   本日の会議に付した案件 ○理事補欠選任の件 ○政府参考人出席要求に関する件 ○旅券法の一部を改正する法律案内閣提出、衆  議院送付)     ─────────────
  2. 加藤敏幸

    委員長加藤敏幸君) ただいまから外交防衛委員会開会いたします。  委員異動について御報告いたします。  昨日までに、松山政司君が委員辞任され、その補欠として長谷川岳君が選任されました。  また、本日、風間直樹君が委員辞任され、その補欠として難波奨二君が選任されました。     ─────────────
  3. 加藤敏幸

    委員長加藤敏幸君) 理事補欠選任についてお諮りいたします。  委員異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 加藤敏幸

    委員長加藤敏幸君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事宇都隆史君を指名いたします。     ─────────────
  5. 加藤敏幸

    委員長加藤敏幸君) 政府参考人出席要求に関する件についてお諮りいたします。  旅券法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官由木文彦君外四名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 加藤敏幸

    委員長加藤敏幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     ─────────────
  7. 加藤敏幸

    委員長加藤敏幸君) 旅券法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。
  8. 柳田稔

    柳田稔君 おはようございます。  委員会開会が遅れまして大変申し訳ありません。遅れた理由は今から質疑の中で明らかにしますので、御理解をいただきたいと思います。  先ほど理事懇理事会が開かれまして、防衛大臣佐藤政務官ツイッターの中に不適切というか、けしからぬと私は思っているのですが、そういう発言の内容が載っていまして、それがいろんな人が見られて、委員長の方に抗議のメールが来たということがありました。(発言する者あり)電話ですか、電話がありましたと。なぜこんなことでいろんな人から電話が来るのかということで調べた結果、先ほど触れましたけれども、佐藤政務官ツイッターが原因であるということがはっきり分かりましたので、これは一体どういうことかということで、いろいろと理事懇を開いて協議をしておりました。結果として委員会開会が遅れました。  そこで、先ほど理事懇の席で、佐藤政務官理事懇説明に来たいという申出がありましたので、我々はそれを受けてお話を聞きました。このツイッターの中に書いてあることが誤解があれば、真意じゃないと、委員会裁定には従うということが結論だったかと思いますが、真意じゃないということが私には分かりませんので、時間をいただきましたので、質疑を通して確かめたいと思います。  まず、これは六月十一日の外交防衛委員会で、山内先生の方からこういう発言がありました。先生、申し訳ありません、ちょっと読まさせてもらいます。  これから厳しいことを申し上げますから、言葉をめぐって感情的には受け取ってほしくありません。理性的に受け止めてほしいと思います。辺野古新基地建設人殺しをする戦争目的飛行場建設です。どんなに皆様が言葉を繕って言っても、海兵隊の使うそういう基地人殺しのためのものですよと、こういう発言がありました。  私は、議員がこの委員会の場で発言するのは憲法で認められているという認識に立っております。その発言がどうかと個人が思うのは、これは自由です。それまで私は否定するつもりはありません。私は、山内先生発言をこう聞きました。そういう声も沖縄にはあるんだなと、それは真摯に私も受け止めないといけない、そういうふうに感じておりました。  ところが、そう思っていたんですが、政務官殿が末松理事の方に、この米軍基地人殺し基地だという発言はこれはおかしいというお話をされまして、それから末松理事の方が委員長お話をし、私の方にお話をし、いろいろ協議をして、末松さんの方が山内先生の方に、真意はどこですかと、取り消されますかという確認をしましたところ、いや、しない、私の信念だということもございましたので、先ほど理事懇の場で、議事録はこのとおり確認をされました。まあ、ちょっと言葉足らず説明不足かもしれませんが、大方そういうところであります。  ツイッターの中にいろいろ書いていますけれども、政務官委員発言というのは自由であり、憲法で守られているのではありませんか。
  9. 佐藤正久

    大臣政務官佐藤正久君) 柳田委員にお答え申し上げます。  御指摘の、今の委員発言の自由というのは、恐らく参議院規則第四十二条を指してのことだと思います。その第四十二条は承知しております。  他方国会法第四十八条、同法第百十六条及び参議院規則第五十一条に従い、委員長議事整理の下で発言制止又は取消しを行えることは認められております。  実際、私もこの外交防衛委員会理事の際に、委員の……(発言する者あり)
  10. 加藤敏幸

    委員長加藤敏幸君) 速記を止めてください。    〔速記中止
  11. 加藤敏幸

    委員長加藤敏幸君) 速記を起こしてください。  それでは、政務官答弁を続けてください。
  12. 佐藤正久

    大臣政務官佐藤正久君) 今、発言の自由ということについてお問いがありましたので、もう一つ、規則のことについて今説明をさせていただいています。  他方国会法第四十八条……(発言する者あり)これ大事なことですから、同法第百十六条及び参議院規則第五十一条に従い、委員長議事整理の下で発言制止又は取消しを行えることは認められております。  実際、私も外交防衛委員会理事の際に、委員長からの発言取消しということをそばで確認したこともございます。  このような認識の下、私は、この外交防衛委員会はまさに安全保障の、いろいろ予算とかあるいは米軍基地で働く従業員の方々の給料というものも……
  13. 柳田稔

    柳田稔君 済みませんが、質問にだけ答えなさいよ。関係ないことをだらだら言うな。質問に答えなさいと言っているんだよ。
  14. 佐藤正久

    大臣政務官佐藤正久君) ということの観点から、今回この発言は……(発言する者あり)答弁中です、答弁中です。発言は、これは外交防衛委員会のやっぱり品位を保つあるいは議事整理する観点から、これは委員長理事を通じて取消し又は整理というものをすべきではないかということで、一委員の立場から理事を通じて委員長の方にこれを申し入れていただいたということであります。
  15. 柳田稔

    柳田稔君 だらだら余計なことを、別なことをだらだら時間使わないでくれる。私の質問を聞いてくださいよ、ちゃんと。  憲法でと言ったんですよ。憲法委員会発言は守られているんですと、これについてどう思いますかという質問ですよ。誰も参議院規則とか聞いていませんよ。
  16. 佐藤正久

    大臣政務官佐藤正久君) 当然、憲法表現の自由、これは国民全員がそれは保障されているという部分もあります。当然、私の、国民ですから、当然、私の表現の自由というのがあるのもこれも事実です。  私は、この委員会の場で、委員会の中であった発言に際しまして、これは不適切発言であり、議事整理秩序を維持するという委員長の責務がありますから、そういう観点で、品位を保つ観点からこれは発言修正取消しをすべきではないかということで、自民党筆頭理事の方から委員長の方に申入れをしていただいたという事実でございます。
  17. 柳田稔

    柳田稔君 政務官、私の質問を何で聞いてくれないんですか。  憲法国会における発言は保障されているんですよと言っているんですよ。表現の自由は別なところに書いてあるんです。その憲法御存じない。御存じないんだったら知らない、そうしたら説明してあげますよ。
  18. 佐藤正久

    大臣政務官佐藤正久君) 委員の御指摘は、議員は、委員で行った演説討論について、表決については院外責任は問われないということだと思います。  私が今回筆頭理事を通じて言った話は、この委員会での話について、これは取消し又は修正をした方がいいんではないかという提案を行わせていただいたということであります。
  19. 柳田稔

    柳田稔君 後ろから紙を回してもらうと分かるでしょう。そうなんです。第五十一条に、「両議院議員は、議院行つた演説討論又は表決について、院外責任を問はれない。」。議員発言というのは保障されているということですよ。分かりますか。  あなたは政務官でしょう。内閣憲法を遵守する義務があるんですよ。御存じですか。
  20. 佐藤正久

    大臣政務官佐藤正久君) 私は安倍内閣防衛大臣政務官です。憲法を一国民としても政務官としても遵守するということは当然だと思います。  その一方で、この委員会での発言については、委員会の中のルールとして私は行動したと、そういうふうに認識しております。この発言というのはやはり私は不適切発言であり看過できないということから、どなたもこの発言について当時懸念を表されなかったということで、その様子を見た上で、一委員として筆頭理事の方に、これは委員会規則あるいは参議院規則に基づいて、国会法に基づいてこれは修正すべきではないかということを進言をしたということであります。
  21. 柳田稔

    柳田稔君 質問に答えてくださいよ。同じことを何回も繰り返さないでください。時間の浪費です。  憲法、これが一番の基本でしょう。この五十一条について、佐藤政務官内閣の一員としても守る責任があるんでしょう。認めなさい、それぐらいは、はいって。
  22. 佐藤正久

    大臣政務官佐藤正久君) 先ほど答弁させていただきましたように、私は一国民としても防衛大臣政務官としても、日本国憲法、これを遵守するというのは当然だと考えております。  繰り返しになりますが、その上で、この憲法の中で保障されたその下の規則国会法に基づいて、私はこの発言は不適切だということで理事の方にこの修正を申し上げたということであります。
  23. 柳田稔

    柳田稔君 憲法が一番の基本なんですよ。我々はそのことを基本として委員会発言も十分考えないといけないんです。委員長も考えないといけないんですよ。当たり前の話です。  ところが、佐藤政務官はこうツイッターに書いたじゃないですか。不適切発言であり、委員長が注意するかと思ったが、聞き流しと書いてある。どういうことですか、これは。
  24. 佐藤正久

    大臣政務官佐藤正久君) じゃ、ツイッター、今御質問でしたので、私のツイッター、これは六月十一日に記載したものを指してのことだというふうに思います。間違いないと思いますけれども。  その中で、私はいろいろ、多分四つほどつぶやいておりますけれども、その中に私の、事実として、すぐ反応したのは佐藤だけだった、委員長質問調整した野党筆頭理事も無反応佐藤政務官のため理事ではないので、自民党理事発言修正議事録修正すべきと進言した、自民党理事は動いたが、委員長は後での判断と。これは事実で、これは筆頭理事からそういうふうに確認しました。  その中で委員長が、これは書いてありますように、米軍基地人殺し基地との発言であり、これは不適切発言委員長が注意するかと思ったが、聞き流し、国会議事録に載せることの是非を含めて自民党理事に検討を依頼したと。また、こうも書いています。明後日の理事懇談会では委員長から議事録修正有無等について何らかの説明があるのではないかと思う、委員長の、理事対応協議を待ちたいと思うというふうに書いています。  以上です。
  25. 柳田稔

    柳田稔君 質問だけに答えてよ。余計なことをべらべらしゃべらないでくれる、必要のないことを。後でおいおい質問しますから。時間の浪費ですよ。  委員長は注意するかと思ったが、聞き流し。先ほど説明したでしょう。憲法でも守られているんです、発言は。慎重に扱わないといけないんだ。それは認めたわけでしょう、そうだって。憲法に書いてあることはそのとおり認めたんでしょう。  そのことが頭にあれば委員発言を慎重に扱うのは当たり前じゃないですか、こんなの。常識ですよ、国会の。政務官がどう取ろうが、あなたの自由です、それは。私も取り方をさっき言いました。委員長は聞き流したわけじゃない、慎重に扱っただけじゃないですか。それを聞き流しとはどういうことですか、政務官。それを聞いているんですよ、ほかのことは後で質問しますから。
  26. 佐藤正久

    大臣政務官佐藤正久君) 当時、山内委員、六十分の質問時間の中でこの人殺し基地発言があったというのは事実であります。人殺しという表現が二度ほどあったかと思います。最初の人殺しのという表現のときに、これはおかしいと思いましたけれども、当時、委員長を始め理事反応しなかった。二回目の人殺しという表現があったときも反応されなかったということ。それからしばらく話を聞いて、それでも誰も動く気配がなかったために、私は、米軍基地人殺し基地だと言うことは、これは国会法参議院規則に基づいてもこれは不適切であり、委員長の下でこの委員会議事整理秩序を維持する責任が我々にありますし、また、品位を保つという義務もあります。その観点から、これは発言修正あるいは議事録修正という形が適切ではないかということで、自民党筆頭理事の方にその依頼をしたわけです。  以上です。
  27. 柳田稔

    柳田稔君 何にもしていなかったと書いてあるじゃないですか。委員長が聞き流したわけじゃない。さっきから説明しているでしょう、これは普通ですと。国会常識なんです。そして、委員理事に伝えるでしょう。そうしたら、理事から委員長申出があれば、当然、委員長の方は、野党の方にも申出がある。逆の場合もありますよ。協議をしながら進めるというのはこれは国会常識じゃないですか。  佐藤政務官理事やったんでしょう。お分かりでしょう。その進行をしていたんですよ、我々していたんですよ、ちゃんと。これは末松理事もちゃんと知っていますけど、末松さんも責任者ですから。我々は協議をして、どう整理しますかと。ちゃんと、末松さんは山内先生お話をして、どういう趣旨かと確かめていましたよ、ちゃんと。  我々がちゃんと国会常識にのっとってやっていることをツイッターでこう書くのはおかしいんじゃないですか、あなたは。委員長質問整理した野党筆頭理事も無反応と。反応してちゃんと対応していたじゃないですか。確認もしないで非難、中傷するというのは政務官仕事ですか。国会議員としての、委員会委員としての仕事ですか。
  28. 佐藤正久

    大臣政務官佐藤正久君) ツイッターをよく見ていただきたいんですけれども、委員長あるいは筆頭間の協議が始まったのは、私が自民党筆頭理事の方に、これは問題発言だと、幾ら何でも、米軍基地で働いている米軍人やあるいは日本人従業員、そういう方の予算を審議しているこの外交防衛委員会の席で米軍基地人殺し基地と、そのための予算を我々はやっているわけじゃありませんから、そういう思いの下に、理事間の協議が行われていないということを受けて、私が自民党筆頭理事の方にこれは協議すべきではないですかと。その後、私が進言した後、まさに筆頭間の協議、あるいは山内委員への確認という行為が行われたわけで、これしっかり読んでいただきたいんですよ。それで、私がこの進言をした後、行動したわけであって、それまでは何の動きもなかった。  それで、私は、やっぱりこれ、品位を保つ義務、この外交防衛委員会、非常に大事な外交防衛委員会の席で在日米軍基地人殺し基地と言うことは、これは不適切ですと。防衛大臣からの答弁でも、同じように、これは安全保障基地ですと。  一番大事なことは、この発言が本当に品位を保つという観点でどうかということが、私は一委員としてこれはおかしいと思ったので進言をした。その委員長裁定の結果については私は受け入れると、これはここにも書いてあるんですから。私はその思いで、実際、自民党筆頭理事にも申し上げた後、筆頭理事からの回答についてもしっかりと受け止めて反論はしていない。これは事実であります。
  29. 柳田稔

    柳田稔君 先ほど申し上げましたよね。山内先生発言をどう理解しどう考えるか。これは、ここにいる議員はみんな自由なんですよ、憲法で認められているんですから。憲法を否定するなら別ですよ。憲法で保障されて守られているんです。その発言をどう理解するかというのは、これは議員の自由でしょう。  私は先ほど言いましたよ、ああ、沖縄ではそういう声もあるんだなと。その思いを、少々言葉は過ぎるかもしれませんがと冒頭前置きをしてお話をされた。なるほどと、そう思って聞いたんです。それは山内先生の考えであり、真意だから。もしかしたら沖縄の声かもしれない。ああ、そう言うんだなと私は理解したから、そのままにしました。  ただ、佐藤政務官が自分で、それはおかしい。それはあなたの判断は自由なんですよ。私はそこまでおかしいとは言っていないです。それで、理事に言って、理事から来たと。これは普通じゃないですか。即に発言中に委員長が止めなきゃならないって、どこにもないんですよ、これ。これは委員会運営ですよ。書いてあるじゃない、ちゃんと。これは不適切発言であり、委員長が注意するかと思ったが聞き流した。聞き流しじゃないですよ。発言を聞いているだけですよ。こういう意思がおかしいんじゃないですかと、国会ルールをあなたは知らないんじゃないか。みんな自由なんです。聞くのも自由なの。  ところが、ちゃんとあなたが言ったように末松理事を通して来たから、ああ、それはそういうことだったらば、そういう話があるんだったらちゃんと対応しましょうというのは普通でしょう、これ。これが……(発言する者あり)いや、やっているんですよ。やっているから末松さんもちゃんと認めているんですよ。さっき言いましたでしょう、ちゃんとその後、山内先生にも会って話をして、ちゃんと整理をしていますと。先ほど理事懇が開かれて、議事録もこれで結構ですと、もう全会一致で認めたんですよ。ちゃんと十分やっているんです、委員会運営としては。  その委員会運営に対して、委員長質問調整した野党筆頭理事も無反応。無反応じゃないじゃないですか。ちゃんとやっていることを、何でうそを誤解するようにツイッターで書くんですか。
  30. 佐藤正久

    大臣政務官佐藤正久君) 繰り返しますが、ツイッターを冷静に見ていただきたいと思うんですね。  私は、理事間の協議、あるいは委員長理事協議、あるいは理事山内委員確認したということは批判していませんから。それはそれで認めています、私も理事やりましたから。別にそれは当然の話だし、それは私が自民党筆頭理事にお願いした後の動きであって、それは否定しておりません。しかも、これは特に委員会の場ですから、こういう不適切発言があったら、それを対応しなかったら、万が一、本当に多くの人が見ていますし、記事にもなるかもしれないという懸念もありました、正直。今まで私も外交防衛委員会、長くやっておりましたから、これは記事になるかもしれないと。案の定、産経新聞の方の記事に、これは暴言という形で取り上げられました。  よって、私は、理事間同士協議が悪いとか、委員長理事協議が悪いとか、あるいは理事山内委員に聞いたのが悪いとか、それは私は何もそこでは言及しておりませんし、それは認めております。それは自民党筆頭理事確認してもらえば分かります。そしてまた、ツイッターの方でも、その裁定を待ちたいと思うと、これは十一日の話です。裁定を聞いたのは、それから二日後の十三日の委員会の場で自民党筆頭理事から、これは委員長判断として修正をしないということを受けて、それはそれで受け入れました。それ以上でもそれ以下でもございません。  私の真意は、この発言問題発言であって、これはしっかりと理事の間で、あるいは委員長の間で協議すべき事項ではないかと、これはやっぱりおかしいのではないかというのが私の真意です。
  31. 柳田稔

    柳田稔君 あなたはこう書いているんですよ。自民党理事発言修正議事録修正すべきと進言自民党理事は動いたが、委員長は後でとの判断、これはおかしいと思うと書いてあるじゃないですか。ねえ、政務官殿。我々はちゃんと対応していますよ、委員長始め。  おかしいと思う、どこがおかしいんですか。じゃ、具体的に挙げてみてください。我々はちゃんと対応していますよ、冷静に淡々と。どこがおかしいんですか。余計なこと答えなくていいですからね。それだけ答えてよ。
  32. 佐藤正久

    大臣政務官佐藤正久君) 私がおかしいと思うと言ったのは、先ほど来繰り返しておりますけれども、この人殺し基地という発言をこの委員会でする、これはおかしいと思いましたし、私が反応するまで全然動かないということの事実としてそれは書かせていただく。これもおかしいと思うということが私の一番の真意であって、それが、委員長裁定については、ほかにちゃんと書いてありますように、委員長からの議事録修正等有無等について何らか説明があるのではないかと思う、委員長の、理事対応協議を待ちたいと思うと。委員長裁定についてはそれは当然従うということも書いた上で、それは従うということですから。  私の真意は、このおかしいと思うのこれは、一番言いたいことは、人殺し基地の暴言がおかしい、そのまま反応するかと思ったらなかなかすぐ反応しなかったと、これがおかしいというのが私の一番のポイントであって、委員長議事運営を批判したというふうな疑念をもしも取られたとすれば、それは私の真意ではございませんので、御理解願いたいというふうに思います。
  33. 柳田稔

    柳田稔君 質問したことだけに答えてくれればいいのにその他余計なことをいろいろおっしゃるもので、もう時間があと三分しかありません。  自分の書いたことは自分で責任を持ちなさいよ。自民党理事発言修正議事録修正すべきと進言自民党理事は動いたが、委員長は後でとの判断、後でとの判断、これはおかしいと書いてあるじゃないですか。ねえ、書いてあるの。自分が書いたことを責任取らないって全くおかしいと。いいですか。まあ時間がないので。  国会はちゃんとしたルールがいろいろあるんです。それを無視していろんなことを、行動を我々はできないんです。(発言する者あり)いや、無視しているじゃないか。無視したと書いてあるじゃない、ここに。おかしいと書いてあるじゃないの。私が一番正しいんだと、委員会委員長始め理事がやらないのはおかしいと書いてあるじゃないですか。  もう少し真摯に委員会に付き合ってほしい。場合によっては、今日の議事録も精査させてもらって、来週の火曜日ももしかして委員会立つかもしれませんから、このときは十分時間を取らせてもらってやらせてもらいたいと思います。  以上で終わります。
  34. 大野元裕

    ○大野元裕君 民主党・新緑風会の大野でございます。  今日は旅券法の話をさせていただきたいと思っておりますが、その前に、まず大臣にお伺いをさせていただきます。  先般、前々回の委員会だったでしょうか、この本委員会において質問をさせていただいて、その後、また次でも聞かせていただくとお話をいたしましたが、大臣、あの後、内閣官房参与の飯島さんから直接北朝鮮の訪問について聴取はされたんでしょうか。
  35. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 先日の委員会においても答弁させていただきましたが、北朝鮮問題、拉致問題を含む諸懸案の解決に向けては政府一体となって取り組んでいかなければなりません。そして、飯島参与の訪朝につきましては、官房長官が説明を受け、私もこの内容につきまして詳細に説明を受けさせていただきました。そして、総理、官房長官始め関係閣僚ともしっかり意思疎通を図らせていただいております。  今後、特別な事情が生じて必要が生じたならば対応も考えさせていただきたいと思っておりますが、現状、飯島参与からは直接この説明は聴取しておりません。
  36. 大野元裕

    ○大野元裕君 ということは、直接聞いておられないという御答弁だったと思います。  毎日新聞に、元外務省の田中均さんが総理に外交を語る資格なしと断罪されておられますけれども、彼はこう言っています。関係国との関係を損なわないようにうまくやって、北朝鮮の問題に関してですね、やっていかなければならない、飯島さんの訪朝がスタンドプレーだとは言わないが、そう見られてはいけないというふうにお書きになっておられます。  これ、私、正論だと思います。当然、先ほど大臣がおっしゃられたとおり、政府として一体に本件については取り組む。ただ、その一方で、外務大臣におかれては、参与が訪朝される直前に訪問の事実を聞かされたということを拉致特でおっしゃっておられて、あるいは書面で、メモを見たというお話もされておられます。ちなみに、これ直接は関係ありませんけど、広田委員質問に一昨日お答えになった防衛大臣は、八尾空港へのオスプレイ配備についても報道で初めて知ったという話がございました。  政府の外交というのはやはり一丸で私はきちんと調整をして行うべきだろうというふうにも思いますし、これが、その田中氏がおっしゃるように、例えば外務省を置き去りにするようなスタンドプレーになってはいけないという、それについては私も同じように考えています。  その一方で、岸田外務大臣がいまだに聴取されていないという中で、アメリカの国務省のホームページに書いてありましたが、昨日から日米韓の北朝鮮に関する協議がアメリカで行われて、杉山局長が代表して参加されているという記事がアメリカの国務省のホームページにありました。  これ、外務省として、大臣として、しっかりとこの北朝鮮情勢に対して、飯島参与から直接伺わないまま、直近の大きな問題を杉山局長が外務大臣の恐らく指示の下に行って協議をされるんだろうと。これで本当にいいんでしょうか。例えば、飯島参与はかねてから朝鮮総連との関係があるという報道もありますけれども、この朝鮮総連関係者とともに平壌に降り立っておられますけれども、そういったことを質問されたときにどんな説明が行われるんでしょうか。  外務大臣として、外交の責任者として、どういう立場で、聴取もされずに杉山局長を送ってこのような質問にお答えになるのかということを是非またお伺いさせていただきたいと思います。
  37. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 政府一体となってこうした拉致問題を含む諸懸案に対応していくという方針の下、官房長官が飯島参与の説明を受け、そしてその説明を政府一体として共有している現状にあります。こうした内容につきましては、私ももちろんでありますが、外務省としましてもしっかりと把握した上で、今般のこの十九日におきます、日米そして韓、この三か国の実務者協議にも臨んでいるところであります。出席しました杉山局長ももちろんこうした情報、意思疎通につきましてはしっかり把握した上で臨んでおります。  こうした我が国の対応を説明するに当たりまして不都合は生じないものと認識をしております。
  38. 大野元裕

    ○大野元裕君 大臣、極めてこの拉致問題、北朝鮮問題というのは、我が国そして我が国のみならず国際社会にとって重要な問題だと私も認識しております。だからこそ、このような重要な協議において外務省がしっかりと直接聞かなければ、あるいは質問も多分あろうかと思います。これ、ぱっとメモをもらってそれで終わりという話では多分ないと思いますし、それだけで、紙もらって行って、それで日本の利益をしっかりと主張するというのをこれ国民の皆様が聞いて、本当に外務省それでいいのかと、外交の責任者として、一体、一体とおっしゃる外務大臣がそれでいいのかという疑念を私は抱くと思いますよ。  そこはやはり大臣、私、いや、中身がいいとか悪いとか、その話をしているんじゃないんです。是非、やはりその姿勢としてまず見せていただく、そして納得した上で杉山局長にせよ外務省の人にせよ交渉に臨んでいただく、これが正しいと思いますし、そうじゃないと、先ほど指摘させていただいた、田中さんが言っているような、スタンドプレーやっているんじゃないか、外務省は置き去りにされていて、その外務省が今協議に行っていて何の協議やっているんだ、こういうふうに思われる可能性すら私はあると思うので、やはり、中身は言う必要はないかもしれませんが、機微でしょうから、国民に対して納得していただける姿勢というのは是非示していただきたい。そこだけ決意を是非教えていただきたいと思います。
  39. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 委員指摘のように、政府としてこの問題に関し、しっかりと情報を共有し、体制を整えて、そして協議、対応に臨まなければいけない、これはもう御指摘のとおりだと存じます。  今般のこの事案につきましても、この飯島参与の訪朝につきましても、説明を受けた官房長官、そして私、そして今回アメリカにおける日米韓実務者協議に臨む杉山局長、しっかりと意思疎通を図り、情報を共有し、そして思いを一つにし、そして政府の対応も確認した上でそれぞれ対応に当たっている次第でございます。引き続きまして必要、適切に対応していきたいと考えております。
  40. 大野元裕

    ○大野元裕君 堂々巡りなのでやめておきますけれども、次回また質問の機会があれば、それまでに是非また聞いていただきたい、国民に納得できるような外交を進めていただきたいと私は思っております。  旅券法の改正について、是非ちょっとお伺いさせていただきたいことがございます。  本改正案、私もこれ、総論としては賛成でございますけれども、新設の特に記載事項の変更の旅券に関しましては、外務省の方から御説明では、手数料についても低廉になって、いわゆる月割りというんでしょうか日割りというんでしょうか、というふうに考えるとという話もございました。  しかしながら、残存有効期限によっては、新規発給の場合あるいは現時点よりも日にちで割ると割高になるというケースも考えられると思いますけれども、このようなケースについて外務省はどのようにお考えで、どのように対処されるんでしょうか。
  41. 上村司

    政府参考人(上村司君) お答え申し上げます。  先生指摘のとおり、確かに、元の旅券の残存有効期間が比較的短い場合には、記載事項変更旅券の発給に係ります手数料、いわゆる六千円を考えますと、その額が新規に旅券を取得する場合よりも割高となるケースは確かにございます。  試算をしてみますと、十年有効旅券の場合には、それをお持ちの方、残存有効期間が例えば三年九か月以下ということであれば、記載事項変更旅券を取得するよりも新しく旅券を新たに五年なり十年なり取っていただく方が得だというケースも確かにございます。ユーザーであります国民の皆様にとってどちらが得かということにつきましては、申請される方の旅行の御予定ですとか、あるいは今後十年にわたる旅行を続けるとか、いろいろなケースがあると思います。  新規旅券又は記載事項変更旅券のいずれを取得すべきかにつきましては、個別具体的な事案に関しまして丁寧に旅券の窓口で御説明をしたいと思います。そして、最終的には申請人御自身の御判断に委ねざるを得ないと思いますけれども、できるだけ丁寧な御説明をしたいと思っております。
  42. 大野元裕

    ○大野元裕君 丁寧な説明ということで、特に上村局長は以前から私もよく存じ上げていて、丁寧な方だというのはよく分かります。他方で、窓口でしっかり納得していただくためには積算根拠、手数料ですね、そういったものを示していただくのが一番早いかと思うんですが、この手数料に関する積算根拠は、新しい特に旅券の方ですね、どうなっているんでしょうか。
  43. 上村司

    政府参考人(上村司君) お答え申し上げます。  今回の記載事項変更旅券の発給に係ります国の手数料は、発給の実費分であります四千円を旅券法第二十条第一項第三号によって徴収をさせていただくものであります。都道府県の手数料に関しましては、その標準額を旅券法施行令第二条において二千円と定めております。  なお、御案内のとおり、十年の有効旅券でありますと、間接行政経費、いわゆる在外における邦人保護経費につきまして一万円、五年の有効旅券では五千円という間接行政経費もプラスしていただいているところでございますけれども、今回、既に元の旅券取得時にこれを御負担をいただいておりますので、記載事項変更旅券の発給に当たりましてはこれを二重取りすることはございません。間接行政経費を改めて負担していただくことはございません。したがいまして、説明、元に戻りますが、国の手数料実費分の四千円と地方の二千円ということになります。  その根拠でございますが、国の実費分の四千円のうち約二千円が冊子そのものに係る実費あるいはその中に含まれています技術料でございます。それから、旅券の発給そのものに係る行政経費、人件費ですとか機器のリース代、これが二千円。合わせて四千円。それから、地方の、都道府県の標準額である二千円も、同じように手数料あるいは場所のリース代ですとか、そういうものを計上しております。
  44. 大野元裕

    ○大野元裕君 機械読み取り旅券になって、いわゆるMRPになって、制度自体は、多分増えても掛け算にならないはずなんですね。要するに制度が、最初につくった初期導入、それからそれが掛ける幾つというふうにはならないはずなので、是非、先ほど申し上げた残存の部分についても含めて御検討いただきたいと思います。  旅券の話、領事関係の話が出たのでちょっと質問させていただきたいんですが、政府が進める観光立国実現に向けたアクションプログラム、これは私もいいことだろうと総論として思っております。これに加えて、円安の効果で実際に外国からの旅行客、観光客も増加しているようで、これは喜ばしいことだと思っていますし、いわゆる円安によって、安倍政権で、原材料の高騰だとか、あるいは株式市場を海外のファンドが荒らして国富を持ち出していくとか、そういったマイナスの面だけではなくて、私は、ここには数少ない成功のものとしてもう実際に実績として現れているんだろうと思っています。  そうだとすると、いわゆる査証免除協定がある国、あるいは、安倍政権の今の外交姿勢で、中国や韓国、これ最大の日本に来る人たちですけれども、この伸びというのは私は残念ながら抑えられてしまっていると個人的には思っていますが、他方で、それ以外の特にアジアの国々にやはり目を向けるということも必要だと思っています。  そこで、資料に出させていただきましたが、これは、アジアの国々一覧で出させていただきました、いわゆる大使館、総領事館の領事、査証担当官、それから査証発給数、五年分を担当官当たりの発給数で割ったもので、平均で割ったものです。これは、地域によってそこにいる在留邦人だとかあるいは様々な要件があるので単純に数字で言えないことはよく分かっています。分かった上で申し上げるんですが、そうだとしても、余りにもやはり差が凸凹している。  以前、あるところにお伺いしたら、某総領事の方が、やはりもう査証発給で大変だ、特にその国は査証経伺で非常に手数が掛かると、そういったところでは件数が増えてきて大変だということが聞いたことがあります。  したがって、私としては、その辺についてはしっかりと対応しないと、政府がやっている、せっかくいいと思われる観光立国実現に向けたアクションプログラムもなかなか困難なものになりかねないと思っていますが、そもそも、どの程度のいわゆる基準というものを持って外務省は領事官や査証担当官を配置しているんでしょうか。
  45. 上村司

    政府参考人(上村司君) お答え申し上げます。  今の先生の御質問に直接お答え申し上げますと、そういう特に基準で判断をしているということはございません。  今資料を配付していただきました、我々の統計でございますけれども、全世界、査証官、領事官として四百七十六名を今展開をしております。一年間、平成二十四年を取ってみますと、査証の発給件数が百九十八万六千件と、約二百万件に近いものでありますので、一人当たりの平均で約四千二百弱ということになります。ただ、これを子細に見ていきますと、今配付をいただきましたように、アジアの公館では、例えば重慶総領事館のように三万件を超えるような一人当たりの負担のところもございます。  ただ、これはいろいろ更に子細に見ていく必要があると思います。例えば、領事、査証官の仕事は査証発給のみではございません、御案内のとおり。在外邦人の事故あるいは事件、訴訟、こういったものも担当しておりまして、重たい案件、いわゆる重たい邦人保護案件を抱えている公館、これは査証発給数が少なくてもそういうところもございます。  他方で、さすがに三万件を超えるようなところはいかにも過重でございます。これは我々いろいろ工夫をしております。例えば、中国の各総領事館に関しましては、査証のまず一次スクリーニングというものを、現地のいわゆる公的な機関を活用しまして、変な人はそこで排除すると、そういうような工夫をいたしまして、できるだけ領事、査証担当官の負担が重くならないように人員体制の整備を行っているところであります。今後ともこの方法を続けていきたいと考えております。
  46. 大野元裕

    ○大野元裕君 野党ではありますけれども、こういったいいと思うプログラムについて、それを支援するものについては、予算措置も含めて、もしおやりになるなら私は個人的には党内でも汗かきますから、是非やってください、そこは応援しますので。答弁は結構です。ですので、是非大臣も含めてよろしくお願いをしたいと思います。  済みません、ちょっとまたG8の首脳会議が終わった件も含めてお伺いしたいんですが、報道によると、最大の議題はシリア情勢だったというふうに言われています。このシリア情勢に関して、我が国は今回のG8の首脳会議で人道支援等の約束はしたと。これは詳細に私も資料をいただきましたので、ここに関してお答えいただく必要はありません。  しかし、政治的な働きかけです。G8の多くの国がシリア政府の化学兵器の使用に対する懸念や来るべきジュネーブ2和平会合について積極的に発言をしたようですが、報道を見る限りではこの政治分野では日本のプレゼンスはゼロでございました、私の見た限りではですね。我が国としては、例えば外務省から聞いたところは、なかなかそういったのはなかったようですけれども、報道では、例えば一部の参加国はシリアの反体制派とサイドラインで議論していたようでございます。ところが、外務省から聞くと、今回はそれを追求しなかったというお答えでございました、会合をセッティングすることを。  なぜ我が国はこの首脳会議の最大の議題となった件に対して追求すらしなかったのか、政治的な関心が見せられなかったのか、プレゼンスが見せられなかったのか、大臣、どうお考えになりますでしょうか。
  47. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) G8首脳会議におけるシリア問題においての我が国のプレゼンスですが、まず、首脳会議におきまして安倍総理の方からは、このシリアにおける暴力を止めるため、立場の相違点でなく共通点に立って対応すべきであるということ、また、そのような観点から政治対話実現の動きを支持するということ、また、ジュネーブ2会議を早期に開催すべきであるということ、こういった発言はさせていただきました。  その上で、シリア難民、避難民に対するこの一千万ドルの新たな緊急無償資金協力、あるいは周辺国の負担軽減としてヨルダン政府に対する一・二億ドルの円借款など、シリアの人道危機に対する我が国の取組をしかるべく表明するなど積極的な貢献、G8の一員としても示させていただきました。  そして、御指摘になられました、一部の国がシリア反体制派とこの首脳会合と並行して会合を行ったという点でございますが、この点について、我が国としてはこの会合自体は確認はできておりませんが、我が国は以前からシリア反体制派とはしかるべく接触、意見交換を行ってきております。特に、反体制派の支援調整ユニットとは、深刻化するシリアの人道状況に対して、シリア政府あるいは国際機関の支援の手が及ばない地域の人々を対象とした保健分野の支援を行うことなどについて調整、協力をしてきているところであります。こうした我が国の取組については私の方からも既に公表をさせていただいております。
  48. 大野元裕

    ○大野元裕君 シリアについてはもっと質問したいんですけれども、ちょっと観点を変えて、防衛大臣にお伺いをさせていただきたいと思っています。  シリアといえば、我が国の自衛隊の部隊、UNDOFに出ておりました、イスラエルとの間のですね。本当に長い間、大変御苦労をされたというふうに思いますし、私自身もシリア大使館の政務班長としてゴラン高原、所管をさせていただいたことがございまして、彼らのその苦労というのは本当に身にしみて感じております。佐藤政務官も同じお考えだと私は信じております。  そのような中で、最近では、特に自衛隊撤退した後、ゴラン高原においては度重なる政権と反体制派の間の銃弾の交換とか、あるいは撤退直後にはフィリピンの要員が大変残念なことに拘束されたり、あるいはクネイトラの争奪戦があったりという非常な状況で、ついこの間もオーストリアの部隊が負傷されました。その意味では、結果論だけれども、私はぎりぎりのタイミングで部隊が撤収されたんだろうと、それが、結果論ですけれども、我が方の部隊の隊員の安全確保につながったと私は思っていますけれども、大臣はどのようにお考えでいらっしゃいますでしょうか。
  49. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 一昨年三月以来、シリアの情勢は悪化をしており、UNDOFの活動環境は著しく厳しくなっているということは認識をしております。自衛隊が撤収した後の現在もフィリピン部隊の要員が何度か拘束されるなど、UNDOFの活動は一層厳しくなっていると認識しております。  我が国部隊を撤収させるとの昨年末の判断は、改善の兆しが見られない当時のシリア情勢を踏まえ、民主党政権において、これは森本大臣、そして今、大野委員質問されましたが、大野委員大臣政務官、そしてまた内閣府のPKO担当という立場の中で責任ある判断をされたんだというふうに思っております。  当時の状況を私は知り得る立場ではありませんが、我が国の隊員は本邦において、無事帰国し、本年一月二十日の隊旗返還式においては元気な姿を見せていただくことができました。ありがとうございました。
  50. 大野元裕

    ○大野元裕君 隊旗返還式において大臣に大変丁寧に御対応いただいたことは私からも心より感謝をいたしますし、こういったことは、与党、野党とかは関係なしにしっかりとやっていただきたいと思っています。  ところが、済みません、今日実は佐藤政務官ツイッターを取り上げる日では必ずしもないんですが、偶然同じ話で、ツイッターの話になりますけれども、佐藤政務官政務官御就任の前の昨年十一月三十日なんですが、ツイッターにおきまして、シリア情勢が緊迫、報道ではついにダマスカス空港周辺でUNDOFのオーストリア軍兵士二名が負傷、応戦したか否かは不明だが、PKO隊員が狙われたUNDOFでは初めてのケースかも、派遣自衛隊はダマスカスへの輸送任務を中止しているが、その影響でオーストリア兵士が負傷したならば深刻だと述べておられます。  自衛隊員、安全に帰られて、本当に頑張ってくれました。その自衛隊員の安全確保よりも、他国に対する申し開き、責任、こちらの方が重要であるという御見解なんでしょうか。改めて防衛政務官として、私、極めて重い責任を持っていらっしゃると思いますから、その前の話ではありますけれども、政務官の御見解を賜りたいと思います。
  51. 佐藤正久

    大臣政務官佐藤正久君) 大野委員にお答えいたします。  大野委員が非常にこの問題に関しまして精力的に動かれているということは私も伺っており、私自身もこの問題については、参議院予算委員会やあるいは当委員会で当時の民主党政権に対しまして、これ早く安全確保施策、とりわけ中断や撤収計画含めて、これを大臣自ら確認すべきだということも何度も指摘させていただいたというふうに認識しています。  このツイッターにつきましては、まさにゴラン高原、これは当初、部隊交代、他国の部隊交代については日本の部隊の任務というのが元々の役割でございました。ただ、今回、ゴラン高原関連でPKO隊員が仮に狙われるとしたら、PKO派遣の前提が揺らぐ可能性もあり、また、安全確保強化策とともにこれはしっかり対応しないといけないという事態と認識しました。  また、日本隊の業務の一部をオーストリア部隊が肩代わりし、被害が出たとしたら、日本隊の立場もやっぱり憂慮しないといけないという思いからこれをつぶやかせていただいたものであります。  繰り返しますが、一般的には部隊交代支援は日本隊の任務の一部と認識しております。
  52. 大野元裕

    ○大野元裕君 佐藤政務官、これは改めて申し上げますが、これツイッターでそのまま読むと、オーストリア兵士が負傷したことがあたかも我が方の撤退に起因するかのように読めてしまう可能性もあると思います。  私は、やはり政務官ですから、丁寧に書いて、それが自衛隊の人たちの、例えばおっしゃったように肩代わりをさせられたならと、その辺きちんと書かないと、あくまでも彼ら命懸けて行っていることはもうよく御存じだと思います。そういった方々に申し開きが私は立たないし、責任ある政治家としての立場ではないように思います。  改めて申し上げますが、前回も自衛隊員の給与云々という話、倍にするよとかという話があったとか、それは御記憶にないと言いましたが、あの後、白元副大臣にも確認をしまして、それは当時のお聞きになった部隊員がどう判断されるかだと思いますので、私はやはり、自衛隊の方々というのは真摯に我々が向き合わなければ、それだけ、命令をした大臣あるいは政治家としても責任が問われることだと思っています。  その上で、改めて大臣にお聞きいたしますが、他国部隊の要員が負傷されたこと、これは残念です。しかも、今もまだ続いている危機であります。そういったものに対して、我が国部隊が撤収したことの悪影響というものが、果たしてそれは出て今いるのが現状だというふうに大臣はお考えなんでしょうか。
  53. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 先ほどもお話をさせていただきましたが、我が国部隊を撤収させるとの昨年末の判断は、改善の兆しが見られない当時のシリア情勢を踏まえ、民主党政権において関係の閣僚が責任ある判断をされたというふうに私は承知をしております。  この際には、要員の安全確保を最優先にするとの方針の下、UNDOFの活動に影響を与えないように十分国連側と調整を行い、国連側の理解を得てこのような方針を立てたというふうに承知をしております。
  54. 大野元裕

    ○大野元裕君 もう時間がないので、最後、私の方から締めくくらさせていただきますけれども、大臣のおっしゃるとおり、要員の安全確保、そして、出ていただいている部隊の方々が精いっぱい働けるように後顧の憂いのない体制を築いていただくことは是非お願いしたいと思いますし、その意味でも、まだ審議には参議院で入っていませんが、例えば自衛隊法の改正などで、全く実効性のないようなところに行かせるようなことが私はあってはならないと強い懸念を抱いておりますので、そういった意味でも、前向きで責任のある立場を大臣にはお願いをしたいし、私どももそういった立場でしっかりと議論をさせていただくことを最後に申し添えさせていただいて、質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。
  55. 宇都隆史

    宇都隆史君 自由民主党の宇都隆史です。  本日は旅券法の改正についての質問をまずさせていただきますが、この改正案のポイントをいろいろ確認してみますと、氏名あるいは本籍の変更をしたときに、これまでであったら追記欄のところにタイプされてしまうと、ICチップにもあるいは機械読み取り部分にも反映されないので、それが海外においていろんな不具合が実際に実例として生じた、改造されているものではないかとかあるいは本人と偽っているんではないかと。  この改正というのは非常に重要な、もっと早くやるべきであったことだと思って、賛同いたします。ただ、これをもしやるとしたときに、実際、年間どれぐらいこれを使用されるといいますか、この変更をやられる方がいらっしゃるのか、これ具体的な数値でお答え願えますか。
  56. 上村司

    政府参考人(上村司君) お答え申し上げます。  婚姻などによって改姓が行われまして、氏名等に変更生じたときに記載事項の訂正の申請が行われます。これは二〇一〇年で約十一万九千件、二〇一一年で十二万四千件、二〇一二年で十万六千件ということになります。一日当たりで申し上げますと、約五百とか五百五十件ぐらいの申請がございます。
  57. 宇都隆史

    宇都隆史君 今御答弁いただいたように、毎年約十万人の邦人の方々が、氏名の変更であったり住所の変更であったり、非常に需要というか、需要が高いこれは事業なわけですから、是非改正を前向きに進めていって、早期にそういう皆様方に利便性を向上させる必要性はあるんだと思います。  ただ、今回、これまでの変更であれば九百円で追記欄に記入するだけでよかったのが、そもそも、機械部分から何から全て新しくしなきゃいけないので六千円の費用が掛かる。ちょっとこれは割高感があって、説明は必要ですよね。ですから、是非役所の方からも、こういう理由でここは高くなるんですよと、決してお金を高くして役所のために云々ではなくて、必要経費ですという説明はこれ丁寧にすべきであろうと思います。  旅券法に関しては、質問についてはこれだけなんですけれども、ちょっとそれに絡めて、十万人の皆さんが自分たちの記載変更を毎年大体やられているということを鑑みると、我が国から海外に旅行あるいは勤務で出ていかれる方々というのは非常にこれ多くなっているのが実情だと思いますし、国としても一生懸命そういうことは推奨しているんだと思います。  ただし、ちょっとこれ、選挙も最近近いので選挙法に絡めた話にもなってくるんだと思いますが、海外にいらっしゃる方が海外の大使館において選挙をしようと思ったときに、三か月向こうにいる実績がないと選挙人名簿が出ないと。ですから、その間においては帰ってきて投票しなければならないという現実がある。このことについて、現状についてちょっと説明を願えませんか。
  58. 若林健太

    大臣政務官若林健太君) 今、宇都議員の御指摘のように、在外選挙人名簿への登録要件に関しては、公職選挙法第三十条の四において、領事官の管轄区内に引き続き三か月以上住所を有していることが規定をされております。  平成十年に在外選挙制度導入のための公職選挙法改正案が可決された際、国会では附帯決議が付されております。そこには、在外選挙制度に関しては不断の見直しを行う必要があると、このように認識をされておられますし、在留邦人等からの要望も踏まえ、登録方法について総務省との間で不断の努力をさせていただいていると、こういうことでございます。例えば、それまで海外に三か月以上居住してからでなければ登録申請できなかったということでありますが、居住後すぐに申請を出せるように要件を緩和するとか、あるいは申請者一人一人の出頭義務であったものを緩和して同居家族によって代理申請できるようにするとか、そうした取組をさせていただいております。  なるべく利便性を高めていくための努力、このことを外務省としてこれからも努めてまいりたい、公職選挙法の規定に沿って総務省と協議を行ってまいりたいというふうに思っております。
  59. 宇都隆史

    宇都隆史君 これは公選法の規定の話ですから一義的に外務省だけでできるというものではありませんが、今政務官にお答えいただいたように、平成十年の附帯決議に付されたように、これはどちらかというと、利便性云々というよりも、邦人、国民に与えられた固有の権利、この一票を適切に政治に反映させていく、それが古い法律の枠組みによって適用できないような環境に今どんどん増えてきているというのは、やはりこれは政治の不作為の部分もあると思いますから、附帯決議に付されている不断の努力を行っていただいて、実際に昨年の衆議院選挙あるいは今回の夏の参議院選挙においても、いろんな海外と行き来する皆さん方から早期にどうにかならないものかという具体的なお声が上がってきてもおります。これは政府だけの仕事ではありませんけれども、やはり海外で居住する邦人の皆さんのお考えに沿うように、御希望に沿うような形でやっていく努力を一緒になってやっぱり続けていっていただきたいと思います。  さて、旅券法に絡めた話はこの程度にいたしまして、ちょっと外交のテーマに移しまして外務大臣と意見交換をさせていただきたいんですが、まず一つ目は、最近記事になったもので、今度七月に行われるARF、ASEAN地域フォーラムにおいて日韓の外相会合が行われるんではないかという非常に前向きな、近年であれば韓国とのこの冷え切った環境の中ではうれしいニュースが飛び込んできたんですけれども、是非これに対して御努力をいただきたいという中での質問でございます。  まず、日韓の通貨スワップについて、これ七月上旬で総枠百三十億ドルの融通枠のうち三十億ドル分が期限切れになると。これ今政府として、外務省としてはどのようにする方針であるかということを御説明ください。
  60. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘の日韓通貨スワップですが、七月三日に三十億ドル、期限が来ると承知をしております。この日韓通貨スワップですが、そもそも日韓金融協力強化の観点から、金融市場の安定を図り、そして日韓両国経済が共に安定的に成長することを目的に行われてきたものであります。  こうしたこの日韓通貨スワップにつきましては、金融市場の情勢等も踏まえ、現在、財務当局を中心に韓国との間で検討が続けられていると承知をしております。こうした検討も踏まえた上での対応ということになるものと認識をしております。
  61. 宇都隆史

    宇都隆史君 今御答弁いただいたんですけれども、官房長官あるいは財務大臣の発言等を見ると、韓国側から延長要請があった場合については大局的観点に立って検討したいと、現在のところ具体的な要請行動はないという話ですけれども。  今、外務大臣に御答弁をいただいたんですけれども、これは、目的、建前上は、お互いの金融市場、これを安定化させようと、それが双方の経済の発展につながるんだという建前ですけれども、よくよく中身を見ていくと、常に為替として非常に脆弱性のある韓国のウォン、これに信用を与えるために、非常に片務的といいますか、我が方にとってのメリットよりも韓国側にとってのメリットが非常に強いんではないかなという部分があると思います。  そういう中で、例えば領土の問題、歴史認識の問題、あるいは漁業水域の問題、これは一概にすぐ解決するような問題ではないですけれども、そういうお互いの問題を踏まえながら、片や片務的な、韓国にとって非常にメリットの多いものを結ぶに当たっては、これ、我が方も国民に対してよくよくいろんな理解をしていただきながら進めていかなければ、ともすると、本当は真剣にいろんな調整があるにもかかわらず弱腰の外交であったりとか、あるいは逆に、言うべきことはきっちりまた言わなければ、韓国側に対してもお互いの未来志向的な関係になり切れない部分があると思うんです。  そこで、菅官房長官が、やっぱり、隣国であり、大局的な観点に立って検討しなければならないという御発言をされました。これは菅官房長官の発言ではありますけれども、外務大臣からも、大局的な観点に立ったというのはどういうふうに認識すべきなのか、是非国民の皆さんにメッセージを伝えるつもりで御答弁をいただけませんか。
  62. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 日韓関係につきましては、我が国にとりましても、この韓国という国、基本的な価値ですとか基本的な利益を共有する大切な隣国でありパートナーだと認識をしております。隣国同士、個別の問題は生じているわけですが、そうした中にあっても、この大切な二国間関係全体に影響を及ぼしてはならない、大局的な見地から対応していかなければならない、これは外交において大切な姿勢だと思っています。  日韓両国共に未来志向であるべき隣国関係、しっかりと進めていかなければいけないと強く考えております。是非そうした思いで様々な課題についても対応していきたいと考えます。
  63. 宇都隆史

    宇都隆史君 ありがとうございました。  この大局的な観点というのは、やはり安全保障の側面というのは看過できない部分だと思うんです。ともすると、日韓関係というとバイの関係だけを頭に思い描きがちなんですけど、特に一般国民は。そうではなくて、もう少しこの東アジアというものを面で考えたときに、我が国にとっての一番の懸案事項になるのはどこなのかというと、やはりそれは北朝鮮であったり、あるいは中国の軍事費の伸びであったり、あるいは潜在的にいる北のロシアであったりするわけですけれども、そういう面でとらえたときに、米国との関係、そして韓国との関係というのがどれだけ重要か、そこをやっぱり崩さないという観点は必要になってくるんだろうと思います。  二国間同士であれば、いろんな問題点はありつつもそういう面を安定させていくというときに、小さなことでお互いに損失を持って、もっと大切な大きなものを損なってしまうようであってはいけない、きっとそれが大局的な観点であろうと思いますので、是非、政府におかれまして、また外務大臣におかれましては、そういうのをまた分かりやすく国民説明をしていきながら、この韓国との重要性、しかしながら言うべきことはしっかり言っていく、この安倍内閣のスタンスというのを貫いていただきたい、このように思います。  最後に、その意味でこれは極めて重要になる二国間の懸案事項、GSOMIAについてです。防衛秘密保護協定ですね。  これは一般国民の間にも誤って伝わっているところがありまして、このGSOMIAを締結すれば何から何でも我が方が持っている軍事情報が韓国の方にだだ漏れになるんだというふうに思われている方々がいて、韓国の国民の中にも日本の国民の中にも、このGSOMIAを締結することがそもそも自国の国益にどれだけプラスになるんだろうという非常に、何というんですか、感情的な議論の中で理解をなかなかいただけていないところがあると思うんですが、このGSOMIAの意義と、それからこの締結に向けた外務大臣のお気持ちをお聞かせ願えませんでしょうか。
  64. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 北朝鮮問題を含め、このアジア太平洋地域の厳しい戦略環境を考えますときに、日韓さらには日米韓、こうした各国との連携、誠に重要であると認識をしております。日韓間においてもこの安全保障分野における協力、しっかり進めていかなければならない、このように認識をしております。  こうした認識に立ちますときに、日韓GSOMIAですが、適切なタイミングで韓国との間で署名できることが望ましいと私も認識をしております。是非、今後、韓国とそうした姿勢でしっかり協議をしていきたいと考えます。
  65. 宇都隆史

    宇都隆史君 ありがとうございました。  韓国に一方的にやはり我が方が譲歩するだけでは本当の意味での未来関係は築けないように思います。これまでも通貨スワップの枠組みを多くしたり、あるいは朝鮮王朝儀軌をめぐる返還の問題において多くの譲歩を繰り返してきましたけれども、それで果たして二国間が飛躍的に良くなったかというと、やはりそうではない気がするんですね。  是非、新しい未来志向の日韓関係を築き上げるためにも、単なる譲歩だけではなくて、しかしながら大局的な見地に立った新しい外交を大臣には展開していっていただきたいと心からエールを送りまして、質問を終わらせていただきたいと思います。
  66. 山本香苗

    ○山本香苗君 公明党の山本香苗でございます。  旅券法改正につきましては、先ほど来よりお話が出ておりますとおり、発行手数料の減額、これは速やかにお取り組みいただきたいと、この点だけは申し上げさせていただきまして、今日は防衛大臣に、まず、防衛施設周辺の認可外保育所への防音工事問題についてお伺いをさせていただきたいと思います。  防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律施行令第七条におきましては、防音工事の対象となる施設が列挙されております。しかし、認可外保育所は対象外となっておりまして、一切補助がございません。  この問題につきましては、この間、国会でも何度か取り上げられて、小野寺大臣の方から、防衛省において、全国の防衛施設周辺の認可外保育所の現状、施設数や規模等を調べていると、それが取りまとまり次第、平成二十六年度の概算要求までに所要の結論を得たいと答弁されておりましたが、この調査はどのような形で行われて、いつごろ取りまとめられるんでしょうか。
  67. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 今委員が御指摘ありましたように、防衛省としましては、これは多分一番初めは、四月十五日の衆議院予算委員会分科会で宮崎議員から質問があったところからこの認可外保育のことについて御答弁をさせていただいていると思いますが、現在、累次お話をさせていただいておりますが、全国の防衛施設周辺のいわゆる認可外保育の状況、これは施設の数及び規模ということですが、これを調査を現在も続けております。    〔委員長退席、理事柳田稔君着席〕  いずれにしても、私ども、この調査というのは、平成二十六年度の概算要求に間に合わせるように今一生懸命積み上げておりますので、その時期に間に合うように所定の結論を得ていきたいと思っております。
  68. 山本香苗

    ○山本香苗君 所定の結論を得るということは、認可外も対象にしていただけるということでよろしいでしょうか。その際に、制度の改正、政令改正は要するんでしょうか。
  69. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 繰り返しになりますが、私どもとしては、認可外保育所に関する補助の在り方について平成二十六年度概算要求までに所要の結論が得られるように今鋭意進めております。  そして、今御指摘がありました、例えば政令等の改正が必要かどうかということですが、これはあくまでも、例えばいわゆる認可外保育所の一つであるへき地保育所について予算措置で実施をしているということもありますので、今回のことについては政令改正は必要ないと考えております。
  70. 山本香苗

    ○山本香苗君 政令改正も要せず、法改正も要せず予算措置でできる、すなわち大臣の訓令でできるということであります。  二十六年度の予算ということなんですが、今政府の方で出しておられます待機児童解消加速化プランにおきましても、認可を目指す認可外保育所に対して施設整備費を、今年度中にも所要の財源を確保できれば実施することが明記されております。  できれば、財源も必要とすることでありますが、こうした動きも踏まえて、是非とも、今年度中に所要の財源が確保できるようであれば大臣の御決断で対応できるように準備をしておいていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
  71. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 今、今年度中というお話がありましたが、今年度については予算が措置されておりませんので、私どもとしましては、二十六年度の予算概算要求に向かって今、これ全国になります。一番初めの御質問は、特に認可外保育所が多いのは沖縄にそういう特徴があるというお話でありましたが、我が省としましては、やはり認可外の保育所に対しての防音工事をする場合には、防衛施設関係、全国のこれ全てに同じような形で対応することが適切かと思っておりますので、全国の今施設を一つ一つ調べております。  今日も担当者には急いで調査を進めるようにということで改めて指示を、先生の御質問ありましたので、させていただきましたので、しっかりできるように頑張っていきたいと思っております。
  72. 山本香苗

    ○山本香苗君 いつも小野寺大臣は大変誠実に対応していただきますので、きちっとやっていただけることだと思いますので、是非ともよろしくお願い申し上げます。  次に、外務大臣にお伺いしたいと思いますが、全然テーマは違うんですが、現在、世界知的所有権機関、WIPOですね、WIPOにおきまして、視覚障害者や読字障害者の著作物へのアクセスを改善するために国際条約制定に向けた動きというのが進んでいると伺っております。  現状は今どの段階にあるのか、またその主な論点というものはどういうものなのか、そしてこの条約採択に向けまして我が国としてどういうスタンスで臨んでいらっしゃるのでしょうか。
  73. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のように、現在、モロッコのマラケシュにおきまして、視覚障害者等の発行された著作物へのアクセスを促進するための条約、これを採択するためにこのWIPOの外交会議開催されております。六月十六日から二十八日、まさに今会議が行われている最中でございます。    〔理事柳田稔君退席、委員長着席〕  この視覚障害者等の著作物へのアクセスを促進することを目的とした本件条約の案文についてはこの外交会議において採択されることによりその内容が確定するものでありますが、現時点での案文を御紹介させていただきますと、一つは著作権を一定の条件下において制限すること、また、点字本や録音図書等、視覚障害者がアクセス可能な複製物の輸出入が円滑に行われる制度を整備すること、こういったことを内容として現在議論が行われていると承知をしております。  そして、我が国としましても、世界の視覚障害者及び読字障害者が既に発行された著作物へのアクセスを高めること、大変重要であると認識をしておりまして、そうした姿勢でこの条約策定を目指して交渉に臨んでいるという現状でございます。
  74. 山本香苗

    ○山本香苗君 今おっしゃっていただきましたとおり、条約の主な論点の一つというのは、アクセス可能な形式の複製物の国境を越えた交換の制度の整備なんです。すなわち、障害のある方が借りたいという本が世界中のどこかにあれば借りられるという仕組みをどうするか、どうつくるか、どう整備するかということなんですが、これを実現するためには、アクセス可能な形式の複製物というものがなければ実現できないわけです、現実的には。  現時点で、じゃアクセス可能な形式が何になるのかということは正式には決まっていないと伺っておりますけれども、関係者の間で、恐らくこのアクセス可能な形式というのはDAISYになるだろうというふうに言われております。DAISYというのはデジタル・アクセシブル・インフォメーション・システムでありまして、アクセシビリティーを大きな特徴とするDAISYコンソーシアムが策定した国際的な電子書籍フォーマットです。テキストの音声読み上げや読み上げ部分のハイライト表示、文字の拡大、色の反転操作といった機能、仕様も標準で盛り込まれておりまして、欧米各国を始め多くの国でもう既に障害者向けの電子教科書や電子書籍の標準フォーマットとして採用されております。  アメリカにおいては、このDAISY図書のタイトルが約十万あるというふうに伺っているんですが、そこで文部科学省にお伺いしますけれども、現状、我が国のDAISY化の実態を教えていただけますでしょうか。
  75. 大木高仁

    政府参考人(大木高仁君) 図書館の関係のデータで申し上げます。国立国会図書館のデータで恐縮でございますが、平成二十二年度の調査によりますと、DAISY版の録音図書を所蔵している図書館でございますが、障害者向けの資料を所蔵している旨回答のあった千五百三館のうち九・三%に当たる百四十館という状況であったというふうに承知をいたしております。
  76. 山本香苗

    ○山本香苗君 すなわち、少ないということなんです。  我が国においては既にもう著作権法上の改正がなされておりまして、海外に合法的にこのDAISY図書を障害のある方に貸し出すという仕組みはできているんです。しかし、できているにもかかわらず、貸し出せるDAISY図書が少ないというのが現状なんです。是非とも条約採択を機に、著作物のDAISY化を我が国においても積極的に進めていただきたいと思っております。  また、この条約の要請に加えまして、国内において強く求められておりますのが教科書のDAISY化です。  今日はお忙しい中、義家政務官に来ていただきましたけれども、このDAISY教科書というのは読むことに困難のあるお子さんにとっては極めて学習効果の高い手段であります。私も、実際使っていらっしゃる方々、また親御さんにお会いしましたときに、今まで、DAISYに会うまでは一切家に帰ったときに教科書を開くことはなかった、自分から開こうなんてことはしなかった、教室においても読めなかった、でもDAISYに出会ってから自ら家に帰って自習をするようになったというようなことをおっしゃっていらっしゃる方々がたくさんおられました。  学習効果は高いんですが、DAISY教科書の作成というのはボランティアがやっておりまして、全ての教科書がDAISY化されているわけではありませんし、学校の先生も知りません、教育委員会も知りません。周知が不十分です。そのために必要なお子さんたちに届いていないというのが一番の問題だと思うんです。  読めないんです、教科書が。ツールがあれば読めるんですけれども、読めないと。この現状を是非とも改善していただきたいと。拡大教科書や点字教科書と同様に、是非ともDAISY教科書も国の責任で、そうした必要とする子供たちに確実に無償で配付できる仕組みをつくっていただきたいと思いますが、義家政務官、よろしくお願いいたします。
  77. 義家弘介

    大臣政務官義家弘介君) 御指摘のとおりでございまして、DAISY教科書の提供者数、非常に少ない、全国で現時点で公益財団法人のリハビリテーション協会のまとめでは九百三十七名というところにとどまっております。  文部科学省におきましては、平成二十四年度より障害のある生徒児童のための教材の普及を図る事業を実施しております。具体的には、委員も御承知の、障害のある生徒児童のための普及推進事業という項目で行っておりますけれども、DAISY教科書の製作団体等に対して委託を行い、障害のある生徒児童に対して適切な教材を提供するための環境整備、これに努めた事業であります。  一方で、しかしながらこれが普及していないという現状もありますので、普及啓発、また今後ともDAISY教材を必要とする生徒児童の利用の促進に資するように、教材を製作する関係法人並みにボランティア団体等の負担の軽減、それからDAISY教科書の周知等について可能な限り支援の充実に努めてまいりたいと思っております。  大臣も強い意思で取り組むことを先般も山本委員にもしっかりと表明しておりますけれども、しっかり取り組ませていただきます。
  78. 山本香苗

    ○山本香苗君 せんだって大臣のところに行かせていただいたときに、今までとは違う次元で力を入れたいと、そのようにおっしゃっていただきました。是非、形にしていただきたいと思います。  あと一分で一つだけ、もう一つお願いします。  教科書バリアフリー法によって、拡大教科書やDAISY教科書を製作する場合に教科書データが提供できるようになりました。しかし、拡大教科書とか点字教科書を製作する場合には個人でも提供を受けられるんですけれども、DAISY教科書など音声読み上げのコンピューターソフトを利用した教材を障害のある児童生徒に向けて製作する場合は、個人は認められなくて、非営利団体に限定されているわけなんです。違反をすれば個人だって非営利団体だって罰せられるのは同じなんです。ですから、是非DAISYの教科書を製作する場合も個人がデータ提供を受けられるように制度改善していただきたいと思いますが、政務官、よろしくお願いします。
  79. 義家弘介

    大臣政務官義家弘介君) 御指摘のとおりでありまして、現在の実施要項では、DAISY教科書などの音声教材を製作する場合においてはデータ提供の対象を製作する非営利団体と限定して規定しているところでありますが、個人で製作するものについてもデータ提供対象にすべく、現在、具体的に関係団体等と協議を行っているところでございます。  実施要項の改正に向けて積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
  80. 山本香苗

    ○山本香苗君 ありがとうございました。
  81. 小野次郎

    ○小野次郎君 みんなの党の小野次郎です。  まず第一、最初に外務大臣に御質問させていただきますが、質問じゃないんですけど、要望ですけれども、この旅券法改正の中で知ったんですけど、この発行手数料が法律で書いているということが、逆に言えば法改正の理由にもなっているわけですけれども、将来、今回はいいですけど、将来はこれを、その時期に応じて合理的に算出して決めることができるように、下位法令でも定められるような形のことも将来のときには考えていただきたいということを要望事項として申し上げさせていただきます。  さて、今回、旅券の様式が国際的にICAOで読み取りの仕組みができている、それに対して、修正をいわゆる目で見える形で、判こでやったりする形では不便があるということがあってこういう改正になったわけですが、それはいいことだと思うんです、国際的に統一されるというのは。  ただ、私たち実際、この半年間にも私も家族とちょっと海外へ行ったこともあるし、それから議院の出張で、議会の出張で中南米にも行かせていただきましたけれども、やっぱり海外旅行を始めた四十年ぐらい前から全く変わってないなと思うのは、空港に近づくと、この用紙書けこの用紙書けって大体入管と税関の用紙持ってきて、それが横長だったり縦長だったり小さ過ぎて読めなかったり、文字が読める読めないもあるし、私らだんだん年齢とともに余りちっちゃいやつは文字が読みにくくなってきているんで、そういうのを書くんだけど、考えてみれば、与えられた時間は五分か十分のもう降りる直前、あるいはゲートに並びながら書くわけで、そんなに深い内容のものを書けるわけないんですよね。すごいドキュメント見ながら書くものじゃなくて、せいぜい旅券に書いてある事項を書き写すか、若しくは自分で分かっていることを書く程度のことなんですよね。親の名前書けとか、そういうのもありましたけれども。  そんなことであれば、是非、何というのかな、一般的には、極めて一般的な意味ですけど、外国に旅行する方というのは世界中でもうどんどんどんどん増えているわけですから、そういった入港というんですか、入国というのか、そのたびに縦だの横だの読みにくい字だので書く、そのフォームですね、様式、これを是非国際的に統一してもらえれば、それは国によって書かせる事項が、付加したい、特別に書かせたい事項があるならそれはちょっと下の方にそういうのを書いてもいいけど、上の方の主要な項目ぐらいは同じだみたいな形にした方がどこの国のどの人にとっても便利なんじゃないかと思うんですが。  旅券の場合にはICAOという、多分民間航空関係の国際機関でそういう議論が深まってそうなったんだと思うんですね。だけど、考えてみれば陸路だってあるし海だってあるじゃないかと、大昔であればですよ、入国するときに、旅券の。だけど、やっぱり圧倒的に利用する量が飛行機でというのが多いからそういう航空関係の国際機関で議論が深まったんだと思うんですが、そういう意味で、我が国が音頭を取って何かそういう入国の際にいつも求められる入管、税関のあの用紙について統一化できないか、どこかの場で音頭を取っていただけないかということなんですが、そういう認識、そうした方がいいなと大臣も思っておられるかどうか、あるいは、どこか国際的な場で、別に、あしたやりますとかと私が世界中のことについて大臣に約束をいただけるとは思っていませんけれども、何かそういう努力をしてみようとお考えがあるかどうか、お聞きしたいと思います。
  82. 若林健太

    大臣政務官若林健太君) 入国審査カードの規格については、国際民間航空条約、シカゴ条約と申しますが、これに従いまして、今先生指摘のように、ICAOの加盟国に対して所定の書式が示されています。しかし、実は税関については統一した規格が示されておりませんで、今先生の御指摘のあったような状態が続かれているわけであります。  いずれにしても、各国が出入国手続の円滑化を図り、人的交流を活発化させることによって経済の成長に結び付ける、このことが大変重要だというふうに思っておりまして、外務省として、訪日外国人の増加も念頭に、可能な限り関係書式の規格の統一化、これを目指してまいりたいというふうに思っております。出入国の一層の円滑化を図ることについて関係省庁と協議しつつ、関係国際機関における取組に積極的に働きかけてまいりたいというふうに思っています。
  83. 小野次郎

    ○小野次郎君 どんな関係機関かちょっと聞きたかったんですが。  次の質問に移りますが、今度は観光庁長官、今日お越しいただいております。  よく知事さんとか市長さんと話しているときに、今どこの自治体も外国人観光客を呼びたいということがあって、外国へ行ったときに、チャーター便を飛ばしましょうみたいなのを向こうから言われたときに、受け入れていいのかどうかというときに、いつもCIQが、地方空港の場合なんかに常にどんな曜日のどんなときでも受け入れられるというわけじゃないので、帰国してからでないとオーケーできるかどうか答えられませんといって国の機関にお願いしなきゃいけないということ。  だけど、ビジット・ジャパンというんですかね、観光を発展させていこうと思うときに、そんな、向こうから行かせたいといったときに、いいですよとすぐに言えないようなのもおかしいと思うので、これ観光庁さんは、御自分の所管事務でやっている分野もあるだろうし、もちろんこのCIQの話というのは私も分かっていますよ、それぞれ違う役所のことなんで、井手長官がすぐやりますとかやりませんとか言うことを求めているんじゃないんですけれども、でも観光庁というのは、逆に言えば、民間業者さんを含めて民間にお願いすることもあるだろうし、所管が違うところに対しても、観光という目的のために是非もっとみんな知恵出そうよというふうに呼びかける責任はあるんだと思うので、その面でお聞きしますが。  そういった外国人観光客の受入れを容易にするために、例えば民間委託をCIQについてもできないかとか、あるいは、民間じゃ難しいというのであれば、入管の仕事は警察にとか、検疫の仕事は保健所にとか、税関の仕事は、まあちょっと違うけれども県税事務所とか何かそういう県の職員に委託するなど、これはCIQサービスの民間委託や地方分権化を検討するお考えはないでしょうか。
  84. 井手憲文

    政府参考人(井手憲文君) お答え申し上げます。  御指摘ございましたように、地方の空港あるいは海の港もそうでございますが、CIQが対応していく体制、これが大変、いわゆるビジット・ジャパンあるいは訪日外国人旅行者の増加のために重要な点でございます。  これまでCIQの関係省庁も、必要な要員を確保したり、あるいは常設のCIQのオフィスがないところでも、近隣の、あるいは場合によっては遠方の官署から応援に来ていただくというふうなことで、海も空もですが、それぞれの港で入国の迅速化に大変な御努力をしていただいていると思っております。  ただ、もちろん、委員指摘のような、まだ足らない点というのがございます。したがって、これから更に出入国手続の迅速化、改善を図るために、観光庁もCIQの関係の省庁といろいろな議論、相談もしているところでございます。  まず一義的には、必要な定員を確保したり、あるいは機材が必要な場合もございますので、そういった機材を予算上確保していくということが大事だろうというふうに思っておりますが、さらに加えて、十一日に観光立国推進閣僚会議でアクションプログラムをまとめていただいておりますが、この中では、出入国審査の迅速化、円滑化のために、海で、港の関係でいえば海外臨船審査の実施、あるいは自治体や民間の協力を得る方法、これは海、空共通でございますが、これについていろいろ検討をしていって、実現し得る方策については、できる地域、可能な地域から順番に実施していくというふうなことを取りまとめているところでございまして、そういった意味でCIQ官庁と連携を取りながら進めていきたいと思っております。
  85. 小野次郎

    ○小野次郎君 実際、もう僕たち知っている、体験しているんですよ、外国行ったときに。あれ、入管なかったなと思ったら、もうエアラインのところでそれを済ませているというような国がありますよね、エアラインがそのカードを見て。あるいは、自治体みたいなところに委託しているという話も昨日も関係省庁の方から聞きましたけど。日本でその話をすると、絶対駄目とみんなどの役所も言うんですよね。それはもう専門化された国家公務員でなきゃできませんと、こう言うんですけど、そこを何とか、こういう国全体でビジット・ジャパンというときだからこそ、別に専門性が低いとかとけなしているわけじゃないんで、是非観光庁の方からも声を上げていただきたいと要望しておきます。  最後に一問ですが、由木議官、今日はどうもありがとうございます。政府専用機なんですけど、たしか二十数年たっているし、民間の方でジャンボってもう終わっちゃったじゃないですか。でも、政府専用機、今でもジャンボですよね。だから、多分整備、点検もJALにお願いしていると。サービスの方ももうあと時間切れがだんだん迫ってきていると思うんですけれども。  是非、次の政府専用機を考える際にはもうちょっとコンパクトにして、本当に首脳外交で首脳だけが行くような、今、各省庁全部付いていく、それから全部の記者クラブもみんな付いていくという頭でジャンボにしていますけど、もっとさっさと地方空港にも行けるような飛行機を考えた方がいいんじゃないかというのが一つ。  もう一つは、たしか政府首脳や皇族だけじゃなくて、あの飛行機は邦人輸送といって、アルジェリアなんかもこの間行きましたよね。ああいうことにも使っていますけど、ああいう用途のときには、私は、必ずしも日本人だけじゃなくて、同じ場所におられたほかの国の方も運んであげる必要があることもあるだろうし、中には体力的にすごく消耗しちゃっている人とかなんかもあるだろうから、やっぱり用途が違えば機能も違うべきだと思うので、総理が乗る飛行機と同じで、それを使い回ししようというのはちょっともう余り効率的じゃないように思うので。  是非、次の機種を考えるときにはコンパクトな飛行機にすべきじゃないかということと、そのときにはもう用途を分けたらいいんじゃないか、救援や救護に向かうときに使う飛行機と、それから政治的あるいは皇室がお使いになるときの飛行機とは別運用にしたらどうかと思うんですが、まとめて一問にしましたけれども、その点についてお考えをお聞きしたいと思います。
  86. 由木文彦

    政府参考人由木文彦君) お答え申し上げます。  政府専用機につきましては、いわゆる定期点検といったものは全てJALに委託をいたしておりますが、JALは、お話のように、平成二十二年度にボーイング747型機は全て退役をさせております。したがいまして、整備士の確保等の問題から、平成三十一年度以降はJALでの整備の見込みがもう立たないという状況にございます。したがいまして、この平成三十一年度以降の政府専用機の在り方について現在関係府省で検討を進めているところでございます。  その中で、お話ございましたように、政府専用機は、天皇陛下とか総理始めとする要人輸送以外に、国際緊急援助活動でございますとか、今般のアルジェリアにおきます邦人輸送、こういったものにもいろいろな場面で活用しているところでございます。  お話しいただきましたように、機動的ないわゆる海外訪問を可能にするための小型機の問題とか、それから、あるいは用途についてよく分けて考えてみてはどうかといったような、専用機についての様々な御意見あることは承知をいたしておりますし、またいろいろ伺っております。  いずれにいたしましても、我が国非常に厳しい財政状況がございますので、そういったものも踏まえながら、政府専用機が果たすべき役割を十全に果たせる在り方としてはどんなものがあるのかということを関係省庁で十分に検討いたしまして、できるだけ早くその検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
  87. 小野次郎

    ○小野次郎君 この間のアルジェリアの事件のように、総理の方は外遊で政府専用機使っていて、一方でああいう事件が起きるということもあるので、是非、将来の計画を立てるときには別個のものを整備すべきだということを念頭に置きながら御検討を進めていただければと思います。  私の質問を終わります。ありがとうございました。
  88. 佐藤公治

    佐藤公治君 生活の党、佐藤公治でございます。  今日は、質問する内容を幾つかそちらにお渡しさせていただいておりますけれども、その前段の部分の手数料の積算根拠、それと、あとは手数料の減額を図るべきではないかというような質問をさせていただこうと思いましたが、もう既に衆議院を含め今委員会でもお話が出ておりますので、それを飛ばしまして、本法案提出までに約八年を必要としたその理由というか、そういったことを少しお聞きをしたいと思います。  岸田外務大臣は、本法案の趣旨説明において、旅券の国際標準を定める国際民間航空機関は、二〇一五年十一月二十四日までに全ての非機械読み取り式旅券を失効すべきとしており、記載事項の訂正が機械読み取り部分に反映されていない旅券は、海外において国際標準外とみなされ、旅券保持者が不利益を被る可能性がありますと述べられております。  国際民間航空機関が理事会において二〇一五年十一月二十四日までに全ての非機械読み取り式旅券を失効すべきと決定したのは二〇〇五年の三月のことであり、本法案の提出までに約八年たっているわけでございます。これは旅券システム改修などに時間を要したためであると聞いておりますけれども、改めて、具体的な準備内容、期間を示した上で、なぜ約八年を要したのか、この辺の御説明をいただきたいと思います。
  89. 上村司

    政府参考人(上村司君) お答えを申し上げます。  旅券の記載事項に変更を生じた場合にその都度新しい旅券を新規に発行するということになりますと、これはやはり国民の皆様の側の金銭的負担というのはかなり大変なものになります。この二〇〇五年の勧告以降、我々政府部内でも、どういう方式が一番新しい方式に沿うのかどうか、これを検討してまいりました。当面の間は、低廉な手数料によりまして現有旅券をそのまま利用する従来の方式、これをしばらく維持するという、その当時そういう判断をいたしたわけでございます。  もう一つ、今御指摘ございましたように、今回御提案しておりますような新しい旅券を残存有効期間の間発行するという新しいシステムも導入しますと、これはシステムにかなり大幅な手を加える必要がございまして、現有システムではこれが対応できませんでしたものですから、そういう二つの理由を勘案いたしまして、二〇〇五年の勧告以降鋭意検討した結果とそのシステムの更改の時期、こういうものを考えまして、今回、スタンプと活字タイプによる簡易な訂正という方式を廃しまして、新規に記載事項変更旅券を発給させていただくと、これが最も適当であろうという結論に至ったわけでございます。  一方、外務省としましては、所要の予算措置を講じまして、これはかなりの予算規模になります、旧来型の旅券発給システムの大規模な更新作業というのを進めてまいりました。この新しいシステムの移行の完了を二〇一四年一月、来年の一月を今目途にできるだけ早くという作業を進めております。このシステムの更新作業の中に、今回お願いをしております旅券法改正によります記載事項変更旅券の発給というシステムも組み込んでいきたいと考えております。  以上のような次第でございまして、今国会において所要の法改正をお願いしているところでございます。  なお、一昨年、同じような改正も国会にお願いしよう、上程しようということで検討いたしましたけれども、そのときにはシステム整備の完了までにやはりかなり時間が掛かるという判断がありました。法案の成立から施行までに一年以上掛かるというのはやはりちょっといかがなものかということでそのときには見合わせたと、こういう経緯がございます。  以上でございます。
  90. 佐藤公治

    佐藤公治君 そこで、今お話がございましたし、また今までのいろんな議論の中でも出てきております、安全性とか利便性とか効率性、低廉化、こんな話が出てきていると思います。そこで、この度のこういったことに関しまして、犯罪状況に関して、これは衆議院の方でもそういったお話が、答弁が出ておったかと思いますけれども、もう一回簡単簡潔に、不正使用、不正取得の状況を御説明願えればまずは有り難いと思います。
  91. 上村司

    政府参考人(上村司君) お答え申し上げます。  まず、旅券の不正使用といたしましては、これは主として海外で発生をしております。平成二十四年が五十二件、二十三年が四十六件、平成二十二年が八十六件であります。これらは主に日本人ではない不正使用者、多いところで申し上げますと、中国人あるいはアフガニスタン人などが欧州諸国への出入国時に我が国の偽変造旅券を使用したというケースがございます。ちなみに、偽変造旅券におきましてICチップのデータまで書き換えたという例は、我が国旅券を含めて国際社会ではいまだ報告をされておりません。したがいまして、一般的には、こういう不正の使用者はICチップ読み取り機械が設置されていないような出入国拠点を狙う傾向にございます。  それから、御質問の二つ目でありますが、不正取得の方でございますけれども、これも過去三年の旅券の不正取得件数でございますが、平成二十四年が五十四件、二十三年が六十一件、二十二年が百十七件でありまして、これは日本国内ということでございますが、主に戸籍などを悪用して他人に成り済まして申請すると、そういった手口によって行われておりまして、全て国内で発覚をしております。  以上でございます。
  92. 佐藤公治

    佐藤公治君 そこで、これは安全性という分野の話になるかと思いますが、安全性、利便性、効率化、結果的に低廉化になるし、より安全性が高まるというようなお話としての答弁だと思うんですけれども、どうも私は、最近、このICチップの報告がされていないということに逆に疑問を持ち、今のシステムをつくったり、この技術に関して非常に私は疑問を持っているところがございます。つまり、どういうことかというと、安全性とか利便性とか効率化は、結果的にこういう技術に頼っていくことによって、逆に、低廉化じゃなくて逆の方向に向き始めているということ。これは全然違う話で、こんなことは質問通告もしていませんから。  今の特許庁のシステムをつくる問題、皆さん御存じですか、システムをつくるので大問題が起きております。また、そのほか、年金のシステムの今の現状。そして、これからマイナンバーといったことに関して、そのセキュリティーということも含めて考えたときに、結果的にその特許庁のシステムなんというのはできなかったというので賠償問題になってしまっている。  つまり、技術に頼っていくというのは、これはある意味、安全性とともに利便性と効率化といいながら、逆に、非常に複雑化したことが、結果的に答えが出せずに高価なものになってしまっている。そして逆に、不安をあおり安全性が保たれないような状況が出てきている。これに、結局、マイナンバーが、この前も法案が通ったわけですけれども、私たちは反対しました。考え方は非常にいいし、それが必要だし、これからいかに効率性、利便性を上げていくのか、当然私たちも思います。しかし、ここの技術といったことに関しては非常に不安が残ることが多いんですね。  だから、これをもう少しきちっと詰めた形での担保にしていかないと。僕は先ほどICチップの報告がないということは、逆に、もしかしたら今の技術、それとハッカー、いろんなことを考えると、逆に、監視する側が、大変これはイタチごっこです、レベルを超えた形で進んでいるなんということもあり得るんじゃないかという心配をしています。  こういったことに関して、もうこれ以上のことは私は質問通告しておりませんが、大臣、ちょっとこの今の私のお話を聞かれてどう思うのか。これは、私は、この問題が結果的に、この旅券のことも行く行くは、今は出ておりません、考え方としては、マイナンバーや何かと連動した形で全体のシステム化ということにもなっていく可能性もあり得るんじゃないかという、効率性、危惧するところもあるんです。大臣、この技術、システム、こういったことに関してどう考えられて、思われているのか。もしも、局長の方でも構いませんし、ちょっと外務省としてそういった全体的な考え方、これは逆に局長じゃなくて大臣の方がいいのかなと思いますが、その辺は御相談して、答弁を最後にお願いしたいと思います。
  93. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 御指摘のような、IT化に基づくシステムの構築を進めていくというこの動き、これは特定の分野、特定の国における課題ではなくして、国際社会全体としてこうした動きを進めていかなければいけない、こうした課題だと認識をしております。  その中にあって我が国としてどう対応していくかということですが、セキュリティーを始めこうしたシステムに対する信頼性というのは誠に重要でありますし、少なくとも我が国の国民がこうしたシステムに振り回されてはならないと。やはり国としてしっかりとシステムの信頼性を高めてシステムをコントロールしていく、こうした体制をつくり、そして国民にしっかりそれを説明していく、理解を得ていく、こうした態度は大変重要だと認識をしております。  今議論になっているこのシステムももちろんでありますが、我が国全体、そして国際社会を覆う様々な課題において、今申し上げましたような課題があり真剣に取り組んでいかなければいけない問題だと認識をしております。
  94. 佐藤公治

    佐藤公治君 このシステムや技術、IT化に関しては非常に私は心配、危惧していることがたくさんございますので、その辺はもう政府全体できちっと、余りにも急ぎ過ぎるがために、期限があるとかいうんで、それで全て中途半端なものをつくるんではなく、この辺は十分に気を付けて作業を進めていただきたいと思います。  以上で終わります。
  95. 山内徳信

    山内徳信君 国会もあと残り少なくなっていまして、私は、この残り少ない委員会で極めて重要な点について質問をしておきたいと思っております。  私がこの委員会で一貫してこれは失敗しますよと言い続けてきたのは、普天間、辺野古、グアムへのパッケージ論でした。これはムカデ競走みたいなもので、必ず失敗しますよと。そして、政府が予定していたグアムへの移転はほとんど絶望的になっていますね。大臣は行ってこられたんですが、アメリカの予算上は大変厳しい状況です。  そういうことを指摘をしておいて、今日は、普天間飛行場辺野古移設問題は、要するに沖縄基地問題のガンになっているのは、この普天間、辺野古、高江ですよ。この問題は、日米同盟にとって氷河に向かう豪華客船タイタニックと同じようなものであると。これを忘れたら、日米同盟が、あの氷河にぶつかって沈没をしていった、そういう歴史の教訓を私は申し上げておるんです。  私は、戦後沖縄で生き残って今日までおりますから、アメリカのこともよく知っておるつもりです。沖縄におる兵士たちが言う気持ちも分かります。アメリカ本国にも私は要請として六回、七回行ってきておるんです。ですから、先般申し上げました、今は亡きダニエル・イノウエ先生お話も申し上げておいたんです。ハワイの州知事のアバクロンビーさんのことももう何度も申し上げておるとおりであります。  私は、この日米同盟が、氷河にぶつかって沈没をして一千五百十三人の犠牲者を出した、そういうタイタニック号みたいになってほしくないんです。したがいまして、こういう沈没を回避するためには、新たな選択肢を求める英知が日米両政府関係者に問われております。既にアメリカの関係者は何名も言っておりました。新しい選択の時代に入りましたね、山内団長とおっしゃっていたんです。日本政府の役人や大臣から聞いたことのないそういう発言が、アメリカの関係者からは、国務、国防総省、そして上下両院の議員からも出てくるんですね。  日本政府は、一旦言ってしまったそういう日米合意を後ろに引っ込めるとメンツが潰れるとか、そういう権威主義に立っておるんですよ、権威主義に。  私は、次の質問は、沖縄戦に向かっていった、あの広島の呉から出発をした大和の軍艦の話を皆さんに申し上げておこうと、時間があれば、そう考えておるんです。ですから、今日のタイタニックと同じように、日米同盟が沈没をするような、そういう基地行政であってはいかぬということを申し上げたいからであります。  十八年たっても普天間の辺野古への移設計画が遅々として進まない、その原因の一つを、両大臣、おっしゃってください。たくさんの説明は要りませんから、最も重要と思うものを一点だけおっしゃってください。どうぞ。
  96. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 普天間飛行場の移設について、十八年、長い期間を要しているということについての理由を一つ述べよという御質問でございますが、普天間飛行場の移設につきましては、我が国の厳しい安全保障環境の中で、我が国の平和と安定をしっかりと守りながら、この移設の地元の負担を最小限にするべく努力をし、そして、なおかつ地元の理解をしっかり丁寧に得ていかなければなりません。そうしたものを総合的に勘案してこの作業を進めているわけですが、こうした丁寧な作業を行うということが長い年月を要している一つの要因であると考えております。
  97. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) まず冒頭に、グアム移転のことがございました。  私は先般、アンダーセン空軍基地そしてアプラの港湾地区を見てまいりましたが、既に移転のための様々な工事が始まっております。そういう意味をもちますと、私は今、米国の議会の中で、特に上院で予算をめぐっての議論があるというのは承知をしておりますが、決してこれが遅れているという、そういう印象は持ってはおりません。  今、山内先生からお話がございましたが、十八年掛かったということがございます。これは、例えば建設工法をめぐる様々な検討もございました。また、環境影響評価を丁寧にやったということもございました。そして、地元の意見を聞きながら、私どもとしましてようやく埋立申請の提出をすることができるようになった。こういう一連の手順が、今外務大臣お話がありましたように、丁寧に行った中で現在のような状況に至っているということであります。  現時点におきましては、日米合意の下、辺野古移転への埋立申請が既に行われており、今沖縄県でその審議をされていると承知をしております。
  98. 山内徳信

    山内徳信君 私は十六分には終わらぬといかぬのです。だから一点だけおっしゃってくださいと、こういうふうにお願いしておるのに、いつも聞く話ばかり今日も申し上げて。  私が欲しいのは、両大臣、お互い大人であり国会議員ですよ。参議院外交防衛委員会での審議ですから、大臣の真心から出てくる、カンニングペーパーにあるのを読み上げるんじゃなくして、真心の叫びみたいなのを聞きたいんです。大変残念であります。  これも簡単におっしゃってください。沖縄は国内植民地か。一言おっしゃってください。イエスかノーですよ。
  99. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 沖縄は植民地ではありません。
  100. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) もちろん外務大臣と同じ意見であります。
  101. 山内徳信

    山内徳信君 よく分かりました。  それで、前回、沖縄基地のパーセントを縦グラフにしてここで配付をして見ていただきましたね。ああいう実態が復帰して四十一年間も、戦後六十八年間も続くというのは、国内植民地でないならばないように他府県と同じようにやってください。山内だけのお願いじゃないんですよ、これは。  やる決意があるのかないのか。あるならばあるとおっしゃってください、なければないとおっしゃってください。どうぞ。
  102. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 当然のことながら、沖縄県は植民地ではありませんし、沖縄県民の皆様方は日本国民でいらっしゃいます。今後とも、沖縄県民の皆様方の声、真摯に耳を傾けながら対応していかなければならないと考えています。
  103. 山内徳信

    山内徳信君 実態は植民地状態ですよ。国連の植民地解放宣言にも反しますよ。それでいいのか。いいならばいいとおっしゃってください。悪ければ是正するとおっしゃってください。防衛大臣
  104. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 山内委員の累次の質問は本当に真摯に迫る思いがあります。  私どもとしては、沖縄の皆さんの負担軽減を、少しでも少なくなるよう、今後とも誠心誠意取り組んでいきたいと思っております。
  105. 山内徳信

    山内徳信君 誠心誠意もいいです、重く受け止めるもいいです、言葉遊びで基地問題に対応されては困るんです。基地問題は命が懸かっているんです。人権が懸かっているんですよ。本土の基地の実態とは違うんですよ。違うから、沖縄の人々は立場を超えて一本になって皆さんに訴えて訴えてきておるんですよ。そういう人の痛みも悲しみも共有できないような政治は、民主的な政治とは私は言えないと思っているんです。  そこで、日米同盟、安全保障を大事にする、私もそう思っていますよ。そういう安全保障を大事にするというならば、義務も負担も全国で、全都道府県で応分の負担をしようではないですか。  する気持ちがあるのかないのか。地政学云々はおっしゃってほしくない。そういう十八世紀の地政学、十九世紀の地政学を持ち出してきて。今、二十一世紀ですよ。やるのかやらぬのか、一声ずつおっしゃってください。
  106. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 現状、沖縄県内に在日米軍の施設・区域が依然として集中しているという御指摘につきましては、御指摘のとおりだと思います。だからこそ我々は、この沖縄の負担軽減、最優先で取り組まなければならないと認識をしております。このような負担を我が国国民、全国で分かち合う必要があるということ、私もそのように考えております。そういった思いで努力したいと考えています。
  107. 山内徳信

    山内徳信君 外務大臣、今の、私もそういうふうに受け止めておりますと、その言葉を大臣の言葉として私の胸に刻んでおきたいと思います。  時間ももう迫っていますから、最後の質問は、大自然、その中の生態系を含めて破壊をして辺野古新基地建設計画を進めていこうということは、多くの環境学者たちも言っております、そこで生きてきた辺野古のおじい、おばあたちも言っておるんです。私たちが生きてきた、敗戦後、あの餓死状態から生き残ってきたのはこの海のおかげだと。防衛大臣もおっしゃるじゃない、向こうのモズクはおいしいねと。おいしいだけで終わったらいかぬのですよ。  そういう自然環境を破壊して、陸域を破壊して、ダムの周辺から沖縄の赤土を掘り起こして海を埋める。とんでもない。本土からいっぱい海砂を船に積んでという、そういう計画は間違っておりますよ。間違っている。したがって、自然破壊をして進めようという、そういう計画は犯罪行為と指摘されても、それは返す言葉はないでしょう。そういう計画だからこそ、断念してほしいと、計画変更してほしい、新たな選択肢を求めてほしいと言っているんです。  防衛大臣、あなたに懸かっていますよ。自然破壊の犯罪者と言われるのか。本当に人間的な答弁を求めます。後ろに座っている人、後ろに下がれ。あんた、大臣に入れ知恵をするんだろうが。
  108. 小野寺五典

    ○国務大臣(小野寺五典君) 埋立てできれいなちゅら海が失われるということは、どの方も皆さん、心に非常に重いものを持つんだと思っております。山内委員お話だけではなく、私もここにいる委員も皆同じような気持ちを当然持っていると思います。  ですが、私どもとしては、普天間の固定化はあってはならない、その思い一つで、様々な検討の中で、日米合意でこの辺野古というのが長年の検討の中で方向として決まったということ、これを今思うだけであります。
  109. 山内徳信

    山内徳信君 私がなぜタイタニック号の話をここでやっているか、その深い意味さえも防衛大臣は理解できていないんです。話の前半はいいですよ。ところが、政府はなんて言い始めるから、そこに間違いがありますよ。そういう発想を改めない限り、日米同盟はタイタニック号と同じように沈没させていいのか、そのことを今日は指摘しておるんですよ。そういう考えである限り、沖縄県民はずっと抵抗し続けていくでしょう。沖縄県民のためだけじゃない、戦争回避をしていくために、日本国民全体のためにもなりますよ。
  110. 加藤敏幸

    委員長加藤敏幸君) 時間が来ておりますので、まとめてください。
  111. 山内徳信

    山内徳信君 以上です。終わります。  ありがとうございました。
  112. 加藤敏幸

    委員長加藤敏幸君) 他に御発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。  これより討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。  旅券法の一部を改正する法律案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  113. 加藤敏幸

    委員長加藤敏幸君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  この際、大野君から発言を求められておりますので、これを許します。大野元裕君。
  114. 大野元裕

    ○大野元裕君 私は、ただいま可決されました旅券法の一部を改正する法律案に対し、民主党・新緑風会、自由民主党、公明党、みんなの党、生活の党、社会民主党・護憲連合及び新党改革の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。  案文を朗読いたします。     旅券法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)   政府は、本法の施行に当たり、次の事項について検討の上、適切な措置を講ずるべきである。  一 旅券の発行に係る手数料について、国民負担軽減の観点から、また、特に記載事項変更旅券の申請に当たって旅券の残存有効期間が短い場合、国民が割高感を強く覚えることを踏まえ、手数料減額を図るべく、事務の合理化等を含め、経費縮減に努めること。    右決議する。  以上でございます。  何とぞ委員各位の御賛同をお願いを申し上げます。
  115. 加藤敏幸

    委員長加藤敏幸君) ただいま大野君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行います。  本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。    〔賛成者挙手〕
  116. 加藤敏幸

    委員長加藤敏幸君) 全会一致と認めます。よって、大野君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。  ただいまの決議に対し、岸田外務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。岸田外務大臣
  117. 岸田文雄

    ○国務大臣(岸田文雄君) 旅券法の一部を改正する法律案を可決いただきまして、誠にありがとうございました。  外務省としましては、ただいまの附帯決議の御趣旨を踏まえつつ、適切に対処してまいりたいと存じます。
  118. 加藤敏幸

    委員長加藤敏幸君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  119. 加藤敏幸

    委員長加藤敏幸君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十分散会