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江田(憲)
委員 みんなの党、
江田憲司でございます。
まず、
安倍総理、
総理御就任、本当におめでとうございます。私も、
総理大臣という地位にあるお方に、二年七カ月でした、毎日毎日おそばにお仕えをいたしましたので、
総理大臣という重責、さらには御心労、そういった問題、多少わかっているつもりでございますけれ
ども、ぜひとも、お体にお気をつけてというのは、そんな甘いものじゃありませんけれ
ども、ぜひ
総理大臣、しっかり頑張っていただきまして、本当にこの国の将来を切り開いていただきたいというふうに切に思います。
我々みんなの党は、これはもう立場ははっきりしておりまして、反対のための反対はいたしません。批判のための批判もいたしません。とにかく、きょうもそうですけれ
ども、政策論争を尽くして是々非々で
対応していく。
安倍総理と我が党の政策、
考え方が一致すれば全面的に
支援をしてまいりますし、
考え方が異なればその問題点をしっかり問いただしていきたいというふうに思っているわけでございます。
そういう
意味で、
安倍総理、ロケットスタートですか、
総理に就任されてから、私が見させていただいても、本当に官邸発で、
総理大臣主導で、アベノミクスを初めとした政策、大胆な政策転換といいますか、まさに
政権交代をしたんだというのが本当に国民に目に見えるような形でやられているということについては、私は本当に心から敬意を表したいと思うんですね。
ただ、問題は、これが続くかどうかなんです、私の経験からいっても。橋本
政権でも、最初は官邸主導だったんですね。橋本龍太郎
総理の支持率も、実は高かったんです。一年半たっても、内閣支持率はまだ六〇%近くあったんです。ただ、残念ながら、それ以降いろいろなことがありまして、どんどん支持率も下がり、求心力も失って、退陣ということになったわけですけれ
ども。
そういう
意味で、私は、一つ象徴的な出来事として、
安倍総理が
経済財政諮問
会議を復活させたという点に着目させていただいております。
実は、これは私、手前みそですけれ
ども、私は中央省庁再編のときにそれを担当させていただきまして、特にこの
経済財政諮問
会議を提案させていただいたものですから、
民主党政権時代にこういった官邸主導の仕組み、道具立てといいますか、そういったものが休眠していることについて大変憂えておりましたけれ
ども、このたび
安倍総理が復活をされた。
経済財政諮問
会議というのは、実は私は、ホワイトハウスのCEA、カウンシル・フォー・エコノミック・アフェアーズという、経済諮問
委員会をモデルにしたんです。閣僚級ですね、
委員長は。しかも、マクロ経済、ミクロ経済、国際経済、三
委員のもとに、助教授や講師クラス、とにかく全米じゅうの経済
関係の英知を集めて、そこでホワイトハウス主導でやっている。
そういった
意味で、
経済財政諮問
会議、ちょっと変な名前でしょう、考えてみれば。経済諮問
会議じゃないんですよ。財政をあえて入れたんですよ。大変な苦労でした。常に、
経済財政諮問
会議だよと
総理が言っても、何度、返ってくる資料を見ても、財政が抜けているんですよ。三回突き返したんです、何で財政が入っていないんだと。ここがみそなんですね。
要は、釈迦に説法でございますけれ
ども、組織管理の
要諦というのは、金と人事を握ること。どこの民間会社でも役所でもそうです。内閣でもそうだと思いますね。金と人事を握るという、一つ、金、国の場合は予算です。この予算を官邸で握る、それが今までできていなかった。そこで、わざわざ財政という文字を入れて、財政の基本的な枠組みや予算の基本方針を官邸で決められるようにしたんですよ。
恐らく、今回の
補正予算、本予算、いろいろな方針も、
安倍総理と
経済財政諮問
会議、こういったところを中心にお決めになったんだとは思うんですけれ
ども、この
経済財政諮問
会議をめぐっては、光り輝く時代と全く失せた時代があったんですね。
それはなぜかというと、
経済財政諮問
会議はあくまでも道具立てですから、これを使える能力のある人、典型的には小泉純一郎元
総理大臣でした。竹中平蔵担当
大臣を挙げてもいいかもしれませんね。こういう方が道具立てを、しっかり
意味を理解されて使われているときは光り輝いていたんですよ。
それが一旦、この
経済財政諮問
会議、その意義づけもわからず、使い勝手もわからない人にかわった途端に、全く、
経済財政諮問
会議、存在しているのに、どこに行きましたかというふうになってしまった。そうこうしているうちに、これは常にあることですけれ
ども、事務局が
財務省を初めとした霞が関に占拠されて、事務局主導になっていく。本来、政治主導の武器であったはずの
経済財政諮問
会議が、どんどん霞が関主導の本拠地になってしまう。これが一番、この
経済財政諮問
会議、私は制度設計した者としても非常に悔しい思いで見ていたことなんですね。
ですから、最初にぜひ
安倍総理、この
経済財政諮問
会議というのはマクロ経済のフレームをつくるところだけじゃないんだ、国家の基本である予算、それをしっかり
総理大臣主導でやる機関なんだ、そういう御
認識のもとに、しっかりと
安倍政権では活用していかれるという決意表明をまずお願いをしたいと思います。