○田沼
委員 まさにその議論を今したいと思っています。
御存じのように、
教育委員会に首長が何も言えないのは、首長部局から
教育委員会が独立しているからですね。その最大の理由が、やはり行政
委員会として首長部局から
教育委員会が独立しているということにあると私は考えます。
結局、
政治的中立確保とさっき
大臣は言われましたけれども、そうすると、首長はほとんど介入できない。
教育委員は任命できますけれども、その後四年間、評価できないんです。罷免もできない。要は首がないんですね。首がない。ここが決定的にほかの部署と、例えば地方でも財政局とかいろいろありますけれども、違うんですね。
だから、どうしても、首がないので無
責任体質になりやすい、あるいはやり過ごそうというふうになりやすい、前例踏襲的になりやすい。
いじめや体罰の問題、
先ほどもありましたが、これも隠蔽体質になる、やり過ごせばいいですから。
委員会会議だって形骸化していますよね、
責任が問われませんから。結局、全ての問題の源はここにあると私は考えております。
あともう
一つ、首長の影響力が弱いのは、首長と
委員さんの任期がずれていることですね。例えば、現行法体系だと、全ての
教育委員会さんは、自治体によって五、六人いますね。もしこれを全て入れかえるとするならば、最大三期務めないといけません。
例えば教科書問題で、首長がこの教科書を採択したいと、それに賛同する
教育委員を任命したとしても、非常に時間がかかる仕組みですね。例えば、我が党の山田代議士は杉並区長でした。中田代議士も横浜市長でした、育鵬社の歴史教科書を採択した数少ない自治体ですけれども、それでも二期かかっているんですよね。
だから、当初の制度設計として、やはり
政治的中立性を確保するために、一首長の当落に左右されないようにということで、少しずつ任期をずらしたそうですね。激変緩和措置とも言えますけれども、これがあるので何も変わらない。首長がかわっても何も変わらないでいるもう
一つの原因になっていると考えます。
首がないということと任期がずれているということによって、首長はほとんど何もできない構造になってしまっています。これを何とかしないといけないと私は考えております。
その観点で、
先ほど大臣、いろいろな党が政権公約で
教育委員会制度のことを言われているとありましたが、
自民党案に私はちょっと気になるところがございます。
義家政務官が座長だったと聞いております
自民党教育再生本部の
教育委員会の
部分で、
教育長を
教育委員会の
責任者とするというふうにありましたけれども、まずこの理由が聞きたい。あと、もともとの案ですと、
教育委員会を
教育長の諮問機関に位置づけるとなっていますね。けれども、実際に発表されているものではそこがないようなんですけれども、その二点をお聞きしたいんです。
絵の方の
資料がお手元に行っていると思うんですが、今の私の御
質問は、AなのかBなのか、このかわいい絵の方のものですね。Aは、これはほぼ今の
教育委員会制度のままです。Bというのは、今と変えて、
教育長をある意味独立した執行機関、
教育委員さんは監査
委員になって監査するという構造ですけれども、どちらを言われているのかを教えていただきたいと
思います。
あと、あわせて、その任期もずれがあるというのを
先ほど私は
指摘しましたけれども、それについてもどう考えているのか、お答えください。