○郡
委員 免罪符にしたいというふうなことで今お話ししたわけではありませんで、十六年かかっている事業もあるんですね。それだけ大変だということを私たちはしっかりと胸に秘めた上で、この事業に当たっていかなくちゃいけないんじゃないかということを申し上げたいと思っております。
仮設住宅にとどまったまま、つらい
思いをされている
方々に、一日でも早く恒久的なお住まいに移っていただきたい、
復興のスピードを上げていきたい。しかし、その一方で、将来にわたった長期的な視点で、どうしてもじっくり丁寧に取り組まなければならない事情も生まれてくるわけです。
例えば、高齢化が進む被災自治体では、これまでにないインフラの維持を長年にわたって、これから先、していかなければならないという問題も出てまいります。
災害公営住宅の数も、これまで自治体が持っていた公営住宅の数をはるかに超えることが予想されているわけでございます。高齢社会、人口減少社会の中で、これを維持できるかどうかも今後の大きな
課題になってくるんじゃないかと私は思っております。
財政面では、安倍政権でまた充実が図られたわけでございますけれども、将来起きるかもしれない大
災害との公平性や、被災自治体の財政力をどう評価して支援していくか。時には、つらい
判断をしなくちゃいけないこともあるんだと
思います。釈迦に説法ですけれども、あえて言わせていただきたいと思っています。
また、当初の
復興計画の期間だけで
復興がなし遂げられるわけでもないということも認識しておかなくちゃいけないんだろうというふうに思っています。
恨み節のようで、嫌な性格だなと自分でも思うんですけれども、この間、当時野党だった自民党の皆さん、マスコミの
方々も、実は非常にマイナス面でのアナウンスが多かったように
思います。これだけ困難を乗り越えてここまで進んできているんだよという前向きな応援というのが一切なくて、進んでいない、何をやっているんだと。
確かにそういう面もあったかもしれませんけれども、これでは、
復興庁の職員も、そしてまた自治体の首長さんも、自治体の職員も、何よりも被災をされている皆さんたちが、上を向けなくなってしまう、前を向けなくなってしまう。せっかく前を向いていこうという気持ちがしぼめられた、それを奪い取られてしまうんじゃないかと私自身は思うほどだったと思っております。
現場は試行錯誤しながら解決の糸口を探し出しているわけでして、私たち民主党は、ぜひ、
根本大臣率いる
復興庁の政策、安倍政権が進める
復興の政策を応援していきます。本当に、できることをともに、与野党の垣根を越えて、やれるべきことは日本の全
英知を、いや世界の
英知を集めてやっていかなくちゃいけないことですから、そのつもりでやらせていただきたいと
思います。
困難な
課題を抱えているということについては、新しい議員の皆さんたちも十分に認識をしていただけたというふうに思っています。私たちも努力をさせていただきます。
ところで、被災されている皆さんたち、まだしばらくは御不自由な暮らしが続くわけでして、それに対する
対応というのがさらに重要になってくるかと思っています。仮設住宅の延長は決まりましたけれども、
計画のおくれにも
対応できるように、少しでも生活を快適にする工夫、それから体や心のケアについても万全の
対応をとっていかねばなりません。
先日、民主党の
復興調査会で宮城を訪れた際に、仙台市内の仮設住宅で
住民の皆さんと意見交換をしたんですけれども、そのときに、あら、これはいいねというものに出会わせていただきました。もともと総務省の
予算で、タブレットを使ってということなんだと思うんですけれども、緊急通報
システムではない、SNSを使った見守りの実験でございました。
二十五台のタブレットを使って、これから寝るよとか、元気だよとか、外出するよとか、日常的に、ボタンを押して、それを自治会の役員の皆さんたちに連絡をしている。調子が悪いというときには、調子が悪いよというところを押すと、それが自治会の役員の
方々の携帯にメールで入って、すわということで飛んでいく、そういうことでありました。
緊急雇用で見回り事業もされているわけなんですけれども、いかんせん、例えば十時から夕方の五時までであったりして、早朝ですとか夜間の
対応というのはなかなか難しいんですね。そういうときに大変威力を発揮し、これまでも何度か夜中に、仮設住宅の連絡の入った一室にみんなで集まっていったというようなことがあったとお聞きいたしました。
この
システムなんですけれども、実は、NECさんが御自身でお金をまた新たにつけて商品
開発に向けた実証もされておられるようなんですけれども、こういう
取り組みに
予算がつけられないものなのか。それからまた、自治会の役員の皆さんたちに大変な御負担がかかっているわけですけれども、この
方々に、人件費というような形で何かペイできるようなものが、バックできるようなものがないのかどうか。その辺についてお尋ねをしたいと
思いますが、いかがでしょうか。