○上西
委員 日本維新の会、
上西小百合です。通告に従って
質問させていただきます。
去る六月九日、皇太子殿下と雅子妃殿下が御成婚二十周年を迎えられましたことが大きく報道されました。まさに御同慶の至りでございます。
御成婚当時、私はまだ小学四年生で、突然学校が休日になってうれしかった程度の記憶しかないのですが、成人してさまざま勉強するうちに、その御成婚の直後、自民党が分裂し、宮沢
内閣の不信任決議により衆議院が解散、最後の中選挙区
制度による総選挙で細川連立
内閣が
成立して、日本の政治が大きく変わる契機となったころだと知りました。
ちょうどそのころ、日本は、政治改革とともに、製造物責任法、いわゆるPL法が話題になり、総選挙後に可決、
成立しているのですが、
消費者が安心して買い物できるように、瑕疵があれば製造者の責任が追及でき、損害賠償責任を負わせるように
消費者サイドに立つべきか、
瑕疵担保責任を限りなく製造者ばかりに負わせていれば、万が一のことがあれば中小企業はたちまちに破綻してしまうから大企業に限るべきだなどの激論が交わされた模様です。立法する際には、立ち位置によりメリット、デメリット、表裏一体であることを如実に示す話だと思います。
先般の本
委員会での審議で日本維新の会が附帯決議を提案した上で可決、
成立した食品表示
法案も同様でした。国民が安心、安全に食生活を送るには、厳密な食品表示を生産者等に求め、厳しく対応すべきでありますが、過度の要求は小規模な生産者に過酷になるケースも考えられ、
消費者と中小
業者間のバランスが問われた事案でした。
しかし、このたび、テーマとなっています
消費者の
財産的被害の集団的な
回復のための
民事の
裁判手続の
特例に関する
法律案は、おおむね、善良なる
消費者、しかも大体がまだ右も左もわからない若年層から
高齢者対
悪徳業者との闘いにおいて、弱者救済、すなわち
消費者擁護の面に重きを置くべきことは疑う余地もありません。
確かに、この法律が
成立すると
消費者訴訟が乱発するのではないかと心配する企業の話も伺いますが、やはり、悪は眠らせない、
被害者の
泣き寝入りはさせないとのスタンスで論ずるべきだと思います。
先ほど岩永
委員からも悪質
業者の
お話がありましたが、私は四月十一日の当
委員会で、押し買い、オーナー商法などの数々の悪徳商法を例示し、
被害弱者の救済法などを
質問いたしました。そうした悪徳商法が摘発されると、必ずと言ってよいほど、ニュースでは、
消費生活センターへの相談件数がふえ、その
被害額は○○円に上るというのが常套句になっています。
また、先般の本
会議での我が党重徳議員の
質問の答弁で、森
大臣は、
消費者被害に対し、
消費者にとって最も身近であり、認知度も高い相談窓口と
消費生活センターを位置づけていらっしゃいました。
そこで、お伺いいたします。
地方自治体が設置し、
消費者の購入した
商品、販売方法などの苦情を受けたり、
商品テストをしたり、多重債務の相談を受け、助言や啓発などを行う
消費生活センターは、決して独立行政法人
国民生活センターの下部組織ではありませんが、
国民生活センターで
消費生活センターの相談員が研修するなど、両者は不離一体です。
その
国民生活センターを、二〇〇七年十月、時の福田総理が訪問し、
消費者目線の政策を重視したあかしのように
機能強化構想を打ち出し、その後、二〇〇九年四月には、重要
消費者紛争を
対象に、
国民生活センター裁判外
紛争解決
手続の
制度が始まるなどしています。
しかしながら、福田
内閣の前は第一次安倍
内閣でした。その安倍
内閣当時、
国民生活センターのその後のあり方などを考える検討
委員会が設置され、国民からの直接相談受け付けを廃止すること、
商品テストは外部委託すること、テストをするための施設や設備、そして測定機器の更新ストップなど、
国民生活センターの大幅な
機能縮小を提言されていました。
安倍総理の突然の退陣でその提言は実現せず、それに続いた
消費者目線の福田
内閣でむしろ充実し、
機能強化したのが
国民生活センターですが、その数年後、民主党政権下では、独立行政法人の
事業仕分けの一環で大幅な見直しがなされ、現在に至っています。
しかし、まだ第一次安倍
内閣当時に出された提言が全て実行されているわけではありません。その安倍総理が再び登板された今、政府は
国民生活センターを一体どのように位置づけ、そしてどのようにされようとしているのか、詳しい御
説明を
お願いします。
また、自治体により名称がさまざまであるため、本
会議の御答弁では、森
大臣が、
消費生活センター等の相談窓口と、等という
言葉を使われて、その整備を支援し周知を図っているとのことでした。
既に八一・七%の方が周知しているとも語られた
消費生活センターをどのような形でさらに国民、
消費者に啓発されているのか、どのような支援をされているのかを具体的に
お願いいたします。
〔
委員長退席、西川(京)
委員長代理着席〕