○松田
委員 日本維新の会は、自立とか独立自尊ということを非常に大事にする政党であるのは御案内のとおりかと思います。
そこの中で、
デフレの何がいけないかというと、やはり頑張ろうとする人が頑張れなくなるというか、これは何としても
デフレを克服するというのは、私たちの政党の
理念からしても、
経済の最優先
課題ということになるということであります。
やはり、
デフレになりますとお金の価値が上がっていきますから、みんながお金を使おうとしなくなる、当然支出が減っていく。それだけではなくて、借金の価値がどんどん、実質
金利が上がっていくといいますか、それによって、みんな、借金をして
投資をしようというのは資本主義の本質だと思いますが、それがどうも妨げられていく。これはやはり、私
どもとしても、
デフレ克服に最も積極的な
総裁、副
総裁という観点から、今回、人事にも臨ませていただいた次第であります。
ただ、今、
通貨の価値が継続的に上がっていくという
マインドセットがここまで定着してしまいますと、
総裁も
期待に働きかけるということを盛んにおっしゃっていますし、それは正しいと思いますが、なかなか簡単に
マインドセットが変わらないんじゃないか。やはり、どういうふうにして、例えば二%
目標が達成されていくのかという経路とか、そういったものを、マーケットに対しても、あるいは
国民に対しても、説得力を持って語っていかないと、なかなかこの辺難しいんじゃないかなと。
そういう観点で、私
ども維新の会は基本的にリフレ派が多いんですけれ
ども、私も、リフレ派とまではいかなくても、リフレ派ダッシュぐらいなんですが、そういう
意味で、
総裁のお立場に反対するわけじゃないんですが、これを
実現していくために、いろいろな疑問とかそういう点、
国民が抱いているであろう疑問をいろいろとぶつけていきたいと思いますので、それを氷解させるような御
答弁をいただければと思っております。
それで、まず、安倍総理もあるいは岩田副
総裁なんかもおっしゃっているような、
デフレは貨幣的現象であるということなんですが、貨幣的現象であるとまで言われると、ちょっと本当かなという点が多々あろうかと思います。
これは、かねてから指摘されているように、
先ほど前原
委員も構造的原因という言い方をされましたけれ
ども、需要面でいえば、当然のことながら、人口構成の変化であるとか、お金を使わない世代が人口比率が上がっていくとか、そういうのは当然あると思いますし、それから、供給面でもグローバリゼーションというのはかつてから指摘されてきたところでありますし、また、マクロ
経済でいうと、需給ギャップとかいう概念があって、あるいは、これは一部にそういうことを言う人がいますが、小泉構造改革が
デフレの原因になったんだとか、あるいは、余りにも
政府投資を減らし過ぎたとか、そういったいろいろな議論がある中で、かなり
デフレの原因というのは複合的なものではなかろうかと思います。
その中で、
通貨量をふやせば、マネーサプライをふやせば
物価が上がっていくというのは、これは中長期的には、確かに事後的には成り立つのかもしれませんが、そもそも
通貨量そのものが、
通貨に対する需給関係、実体
経済との関係で決まる面もあると思いますし、あるいは、
通貨量をふやしても、それが
金融資産の蓄積に回ってしまえば、
通貨の回転速度が落ちて、結局実体
経済に
影響を与えない。単に
通貨をふやせば
物価が上がるということになるのかどうか。
それに対して、つまり、
金融政策だけで二%を本当に
責任を持って達成できると言えるのかどうかについて、私も予算
委員会等々でいろいろと問いただしてきたんですが、
答弁としては、三本の矢でやるということで、
政府としてもやっていくと。ということは、これは
日銀の努力だけでは二%の
目標達成というのもそう簡単なものではないと、
政府も認めているようなものではないかというふうに私は解釈しているんですけれ
ども。
そういう
意味で、
金融政策そのものに私は二つの壁があると思っていまして、一つは、
通貨をふやすことができたところで本当に
物価が上がっていくのかどうかというのと、もう一つは、本当に
通貨をふやせるのかどうかというのがあろうかと思います。
まず、
通貨をふやして本当に
物価が上がっていくためには、そういう
意味で、
デフレ克服の上で
金融政策は必要条件の一つでありますけれ
ども十分条件ではない。とすれば、
総裁が
責任を持って二%とおっしゃるからには、これはやはり
政府の
政策も必要なんだということであれば、
総裁として
政府の
政策にいろいろと物申していくということの決意を示されているものではないかと思いますが、いかがでしょうか。また、どのようなことを
政府に対して言っていくというおつもりでいらっしゃるでしょうか。