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金子委員長 次に、
国土交通行政の
基本施策に関する件について調査を進めます。
この際、去る五月二十七日、
国土交通行政に関する実情調査のため、宮城県に視察を行いましたので、参加
委員を代表いたしまして、私からその概要を御報告申し上げます。
参加
委員は、自由民主党の望月義夫君、西村明宏君、松本文明君、土井亨君、民主党・無所属クラブの
三日月大造君、
大畠章宏君、寺島義幸君、
日本維新の会の坂元大輔君、公明党の佐藤茂樹君、みんなの党の
杉本かずみ君、
日本共産党の
穀田恵二君、そして私、
金子恭之の十二名でございます。
本視察は、東
日本大震災の
発生から二年二カ月が経過し、その復興に
国土交通行政が大きな役割を担っていることから、被災地の復旧復興の
状況を調査するものであり、各会派の
理事を中心として実施をいたしました。
報告に先立ち、東
日本大震災により、とうとい生命を失われた方々の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、被災者の皆様に対し、衷心よりお見舞い申し上げます。
それでは、視察の概要について御報告いたします。
まず、昨年十二月に仮復旧として本格運行を開始したJR気仙沼線のバス高速輸送システム、いわゆるBRTを視察し、本吉駅から歌津駅まで乗車しました。車中において、JR東
日本仙台支社から、当面の
措置として公共
交通を早期運行させる必要性、運行頻度を高めることにより利便性の向上が図られるなど、BRTのメリットについて説明がありました。
また、途中下車した陸前小泉駅において、菅原気仙沼市長から、JR気仙沼線の鉄道による早期復旧と財政
支援の必要性、小泉地区の復旧復興計画などについて説明がありました。
次に、南三陸町において、佐藤南三陸町長から、被災
状況及び高台移転など、まちづくりの
取り組みについて説明を聴取いたしました。佐藤町長からは、内陸部に建設が進められている三陸沿岸道路のインターチェンジの完成後には、町の中心がインターチェンジ
周辺に移り、沿岸部の市街地が廃れる懸念から、復旧復興をスピードアップさせたいとの意見がありました。また、仮設の商店街であります南三陸さんさん商店街に寄り昼食をとりましたが、商店街の皆さんの明るさ、活気に勇気づけられました。その後、同町内で事業中の登米志津川道路を視察するとともに、復興道路である三陸沿岸道路の概要及び進捗
状況について、川滝東北地方整備局道路部長から説明を聴取いたしました。
次に、仙台塩釜港の視察を行いました。震災直後に壊滅的な
被害を受けた同港湾が、平成二十四年度には取扱貨物量が震災前の水準を上回るなど、一部の施設で復旧工事が続いているものの、着実に回復してきているとの説明が高田塩釜港湾・空港整備事務所長からありました。
次に、仙台湾南部海岸の閖上北釜工区で海岸堤防の復旧事業を視察いたしました。桜田仙台河川国道事務所長からは、被災した海岸堤防約三十キロメートルについて、これまでの直轄区間に加え、その他の区間も権限代行として国が実施しており、平成二十七年度末までには復旧完了の予定との説明がありました。
最後に、仙台湾南部海岸の南に位置する岩沼市が進めている防災集団移転促進事業について、玉浦西地区の造成工事現場を視察するとともに、井口岩沼市長から事業の概要について説明を聴取いたしました。
なお、第二管区
海上保安本部及び東北地方整備局において、東北地方の復旧復興に向けて日夜取り組まれている大久保本部長、徳山東北地方整備局長、長谷川東北運輸局長を初め職員の皆様方に対し、参加
委員を代表して、私から激励をいたしました。
以上が調査の概要でありますが、震災
発生から今日まで、復旧復興が着実に進んでいる一方で、完全な復興までは道半ばにあり、課題もまだまだ残されていることを実感いたしました。
一日も早く住民の方々が安心してもとの生活に戻れますよう、地域住民の方々、地方公共団体、
国土交通省など
関係者が一体となって復旧復興に取り組むことが重要と痛感し、
委員会としても最大限の努力を行う決意を新たにしたところであります。
最後に、今回の調査に御協力いただきました方々に心から御礼を申し上げまして、報告とさせていただきます。
次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
午後五時十七分散会