○樋口
委員 ありがとうございます。
私も、会社員
時代にPFI事業にさまざまかかわらせていただきました。
空港は、最も需要があり、トレンドであり、
利益の出しやすい、
可能性の高いPFI事業であるというふうに思っています。
例えば、飛行機の利用の頻度、国内と国際
空港の旅客数について、昭和五十年ですから今から三十八年前は、足しますと全部で三千三百万人ほどだと思います。それが、去年、
平成二十四年度は一億四千五百二十万人ということで、この四十年間で、
空港の利用また旅客の利用というのは約五倍になっております。例えて言うならば、私
たちの親の世代は年間に一回ぐらいしか飛行機に乗らなかった。私
たちの世代は月に一回ぐらい乗る。子供
たちの世代になると週に一回ぐらい乗る。こういうふうに、飛行機の需要、
空港の需要というのは、ますます高くなっていくものだと思います。
その点からしても、まさに
空港というのは、需要のある成長分野の最たるものであります。
民間投資を喚起する
成長戦略の目玉となるPFI事業の柱の中の柱が、
空港の
コンセッションでございます。
コンセッション方式のすばらしい点は、二点あるというふうに思っております。一点目は、
民間企業が
利益を得るために、本気になってオペレーションができるということです。だから、雇用が生まれて、人がますます集うようになります。そして
二つ目には、いざとなったときに、緊急時とかいろいろなことがあります、そういうときには、
滑走路等は公設でありまして、国が
設置管理者でありますから、公がかかわることによって、何よりも安心感が生まれてまいります。この二点が
コンセッションのすばらしい点だというふうに思っています。
ただし、PFIにつきましては、これまでもさまざまな失敗事例が報告をされているところであります。数々の問題が出てまいりまして、乗り越えてまいりましたけれども、
福岡の温浴の
施設では、
運営が破綻する事象が生じた際に、市と金融機関が直接
契約をしていたにもかかわらず、金融機関は事業介入、いわゆるステップインをしなかったという事例。また、名古屋港イタリア村の同じく破綻の事例や、二〇〇五年に鳴り物入りで高知医療センター、たった五年で
契約解除に至ってしまった、こういう事例もあります。
PFI手法で
民間に
空港を任せるということでございますけれども、これらの失敗事例を乗り越えて、我が国においてもPFIは成熟をしてきているところでございます。逆に、PFIで
民間に任せた場合に、必要な
投資が行われなくなる、地域の声が聞かれなくなる、こういったような不安の声があります。この点について、それをどう払拭していくのか、お
伺いをしたいと思います。