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塩崎委員 我々は、去年の九月から
統合すべきだと申し上げました。それだって十分じゃないんですから、
委員長おっしゃるように。だから、我々としては、では四月一日からだなと思ったら、もう五月、終わりそうですね。こんなペースで今からおっしゃるようなことをゆっくり
議論していたら、いつになったらできるんですか。
三
チームしかできないという話がさっき出ていたじゃないですか。
委員会が大丈夫だと言うものは、あとは政治的に判断して再
稼働するかどうかを決めるわけですから、それはもうこちらの問題ですね。ですけれ
ども、何しろその能力を上げてもらわなきゃいけないわけです。
専門性を上げてもらわなきゃいけない。それをやはりもっと
委員長から発信していただいて、早く
政府やってくれよと。我々はそれに触れることはできないんだから。早く有能な人たちを我々の仲間として、この
委員会の決議にあるように、一体的にやらせてくれ、それをみずから発信していただかない限りは、やらないなんて言っていませんなんてことを言ったって誰も信用しませんよ、残念ながら。そこのところをちゃんとやってもらわなきゃいけないと思います。
あとちょっとしか時間がないので、今のことはもうそういうことで、
委員長みずからが本気度を示すということが
政府もさらに本気度を増してやるということにつながりますので、現場で困っているということをはっきり言っていただいて、そして一緒に、
専門性を高めることで
信頼と信認をもう一回かち得ていこうということをやってもらいたいと思います。
余り時間がないので、またこの次のことも改めてやろうと思っていますが、行動規範というか、皆さん方は活動
原則、
組織理念と言っています。きょう、お手元に、
NRCのプリンシプルズ・オブ・グッド・レギュレーション、「良い規則の
原則」というものをお届けして、二つ、両方比較できるようにしてあります。
量が多ければいいというものじゃないことはわかりますが、残念ながら、この
原則の中で、もう少し言葉を足した方がいいんじゃないかなと感じることが多々あります。
そのことについてはまたやりたいと思いますけれ
ども、一番僕らが心配になっているのは、
NRCの方に「開かれた
コミュニケーション・チャネル」という言葉がありますね、これを維持しなければならないと。先ほど
委員長も
コミュニケーションということをおっしゃいました、
事業者との
コミュニケーション。そうなんだろうと思いますけれ
ども、では、この皆さんのおつくりになられたということになっている、「透明で開かれた
組織」のところに何て書いてあるかというと、「
意思決定のプロセスを含め、
規制にかかわる情報の開示を徹底する。また、国内外の多様な
意見に耳を傾け、孤立と独善を戒める。」こう書いてあります。
私は、
コミュニケーションというのは、
委員長も
コミュニケーションという言葉を使いましたけれ
ども、実はこれは双方向なんだと思うんですね。
コミュニケーションのもとは、ラテン語でコムとユニオというので、コムというのがともに、ユニオというのが一致という言葉なんですね。ですから、
意思の疎通、両方の、双方向のものがなければだめだということだろうと私は思うんです。
つまり、一方的に情報開示をしたり、多様な
意見に耳を傾けるという受け身の姿勢だけじゃなくて、やはりインタラクティブな
意思疎通がなければいけない。そして、何よりも、
信頼と信認というのは
事業者との間でもなきゃいけない。そういう
意味で、先ほどのような、非科学的だなんと言われるような
関係をつくっていること自体が問題なので、そこでけんかをしたってしようがないので、
議論をしていって、お互いを
理解することが私は大事だと思うんですね。
それで、私はきょう最後にちょっとだけ申し上げたいのは、これをどう決めたのかということをいうと、実は、たしか一月九日だったですか、決めているんですけれ
ども、これは、大島
委員に投げて、大島
委員がつくったものを
委員会で
議論して決めたことになっています。私は、その議事録を読みました。しかし、余り深い
議論はなされていないというのが正直な印象であります。
ちょっとそれで心配になったのが、その次の、緊急参集のルールというのを、これは実は九月十九日の第一回目の
原子力規制委員会で決めているんです、緊急参集の体制。
これがさっき言った菅直人リスクの最たるもので、官邸に班目さんが来て、海水注入をとめろ、ベントをやれ、いろいろなことを大きな声で言ったわけですね、菅さんが。それで大混乱。そして、本店に細野さんが行っていろいろやったということになっています。
これを見ると、緊急のときどうなるかというと、
委員長と中村
委員は官邸総理周辺、更田
委員は
事業者の本店、そして島崎
委員と大島
委員は官邸。これは、
規制委員会には
委員がゼロになるんですね。おまけに、それをどうするんだ、
規制庁はどうなんだと言ったら、いや、
規制庁もちゃんと、それからいろいろな機器も全部官邸にありますと。ということは、二つに分けるということですね。つまり、大緊急事態のときに
組織をばかっと二つに分けて、司令塔である五人の
委員は全部
規制庁の上にはいない。誰が一体指揮をするのか、司令塔になるのか。全く
理解できないことを決めているんですね。
それで、問題は決め方であります。議事録を私も読みました。そこにつけてあります。何て書いてあるかというと、時間がないからあれですけれ
ども、一番最後に「では、三」、三というのは、緊急事態のときとかを含めて三つのことが
議論されたうちの第一番目がこれなんですね。ちょうど「緊急参集の体制でございます。」と資料の七ページで、文書の中では上から三パラグラフ目ぐらいに書いてあるんです。それから、二と三と本当はあるんですけれ
ども、はしょっています。
それで、問題は、これは九月の十九日にやりながら、
委員長も正直といえば正直なんですけれ
ども、「十四日に」つまり、まだ
委員になっておられない十四日、これは十九日に
委員会スタートですから、十九日の前は内閣参与だったんですね。そのときに「一応、事前に
議論をしていただきましたが、本日、
委員会発足の時点で早速それをオーソライズするというか、正式なものにしていくということがございます。」これは、まさに
規制の最も大事な緊急時の対応の話であります。
さっきの行動
原則みたいなところ、そこで
意思決定のプロセスを含めオープンにすると書いてあるにもかかわらず、このやり方については全く
議論なしで、十四日という、
委員にもなっていない、
委員会がスタートしていないときの
議論が、もちろん議事録も何もオープンになっていないまま、これで実は決められちゃったんですね。
「御
説明」とかいう言葉が出てきます。この真ん中に「この間の御
説明と変わって」と。昔の霞が関、今までの霞が関と同じじゃないですか。役人の御
説明を受けて、もうこのままでいいですねといって、第一回目の会合で
議論なくこれが決められた。我々は、民主党流のやり方というのは大反対だ、おかしいということを随分言ったんですね。国会で
議論しましたよ、菅直人リスクを含め。しかし、それはいとも簡単に決められてしまった。
もう時間が終わったのであれですけれ
ども、私としては、
議論をもう一回やり直してほしい。緊急時の対応というのは本当にこれでいいのか。これをやり直して、ルールを変えてほしいと私は思います。
もう一つは、こうした形骸化した決定プロセス、開示をしたことになっているけれ
ども、実はどういう
議論があったか全然わからない。さっきの行動
原則でもそうですよ。これだって、深い
議論がなければ、皆さんの全ての行動の
原則を
議論しているのに、あれだけの
議論で決まっちゃうのかなというふうに私はちょっと寂しい思いをしたので。ドラスチックチェンジをしなきゃいけない、
日本の
規制文化の最たる例だと思うんです。
こういうところで、申し上げたように、今の緊急参集を含めてもう一回
議論をやり直してほしいということと、こうした形骸化した
議論並びに開示の方法を改めてほしいということを最後に申し上げて、一言、その感想、
考えを聞きたいと思います。