○田沼
委員 一つの観点では、やはり、地方出先
機関が余りに多過ぎて、入力方法についての徹底が十分できなかったのかなという気もしなくもありません。再発防止策としては、マニュアルを配付して研修を徹底するとか、わかりやすいシステムに改修するとか、そういう御
意見をお聞きしましたけれども、個人的にはやはり、巨大過ぎる中央官庁支配が一つの原因でないかなという気もしなくもありません。
地方のことは地方で決められるように地方分権改革を進めることによっても、また一つこういったミスも起こりにくくなるのかなと思いますので、念頭に置いていただければというふうに思います。
次に移りまして、教育行政について。
下村大臣、いつもありがとうございます。またお尋ねさせていただきます。
私、特に、毎回教育
委員会についてばかり
質問しておりまして、ミスター教育
委員会みたいになっておりますけれども、今回もその方向で
質問させていただきたいと思います。
前回の
予算委員会では、今の教育再生実行
会議案に出てきている、教育長を責任者とするだけでは不十分ではないかと
指摘をさせていただきました。一番大事なこと、住民の皆さんの民意が反映されないですし、首長とそれから教育長、教育
委員会との間での権限の分散という問題が、例えば
予算と実施する側の部分で分散している
現状は変わらないわけです。なので、そこの部分、今後中教審で詳細設計をされるということですので、そこでぜひ私は
議論していきたいと思いますが、きょうは、
委員会と学校現場との
関係についてお尋ねしたいと思います。
教育
委員会の中には、指導主事さんが多くおられます。学校現場を指導されている。いわゆる助言、指導、指導行政と言われております。これが非常にまた責任が曖昧でございます。この指導助言がどこまで教育
委員会の責任になるものなのかがはっきりしません。私も千葉市の市議
会議員でしたので、実態としては、教育
委員会の指導主事さんの
影響力というのは極めて大きいですね、学校現場に対して。ですけれども、学校の最終責任者は校長先生です。何か起きると、校長先生、出てこいとなるわけですね。でも、校長先生には人事権も
予算権もないわけです。これは非常に厳しいと思います。
大阪の市立桜宮高校の体罰事案もありましたけれども、このときも、教育指導主事が校長先生に
確認したそうです。その際、校長先生は、体罰事案が発覚することを恐れて、調査を拒否したそうですね。調査拒否というのはおかしい話ですけれども、上下
関係ならばあり得ないことですが、校長先生と指導主事さんは個人的な
関係があったそうです、信頼
関係だと思いますが、それで、校長先生が調査を拒否したということを認めてしまったそうです。校長先生は、ある意味、声を荒げて調査を拒否した、そんなことはやらないんだということを言われたそうでございます。
だから、教育
委員会に責任がもしあるならば、指導主事と校長先生との
関係というのは、上下、いわゆる指揮命令
関係になるはずで、学校長は拒否できるはずがないわけであります。逆に、学校長が拒否できるのでしたら、それは学校長に責任があることになりますけれども、校長先生には権限がないわけですね。権限がないのに責任をとれというのが今の
状況です。
結局、今回の桜宮に関しては、体罰事案を隠すためだけに校長先生は調査を拒否して、指導主事はそれを認めてしまった。だから、調査できなかった。結局、隠蔽されてしまったわけです。それで、最終的に自殺を招いてしまったわけでございます。これはやはり、曖昧さが生む、非常に問題、なれ合いと言わざるを得ません。
もともと、指導主事さんと校長先生もお互い知り合いです。あるときは指導主事ですが、あるときは校長ということで、お互い教員同士でございますので、かばい合う傾向が強い。これは
指摘もされていましたね。いわゆる教育村とよくやゆされているわけでございます。この組織のあり方、なれ合い的なあり方、曖昧なあり方というのは、何としても正さなければならないと私は思っております。
教育
委員会が人事権も
予算権もルールの制定権もあるんですが、それを持ちながら、結局、学校の責任というのは校長先生だというこの
状況を改めるためには、責任と権限を一致させるべきだと
考えます。具体的には、校長先生にもっとしっかりと、責任があるならば、権限もおろすべきだというふうに
考えます。
教育
委員会がやることは、大きな方針決定と、それから事後的な監査ですとか、せめて情報提供ですね。指導とか助言というのは曖昧なのでやめるべきだと
考えます。でないと、同じことがまた起きる。これは桜宮だけじゃありません。
全国、千葉も全部そうです、同じ構造です。
ですので、
大臣にお尋ねします。
教育
委員会の指導主事の指導行政から脱却して、権限を学校に移して、責任と権限の所在を明確にすべきではないでしょうか。お答えください。