○中丸
委員 救急車もそうすると、例えば、病人の方がおられたり、けが人の方がおられたりすれば、当然、移動する車両の中を
想定していかないといけないと思うんですけれども、今おっしゃられた車両は、横がほろなんですよね。ほろだと思うんですけれども、当然、ほろであれば防弾効果はないと思うんです。
不測の
事態があるという
前提があるからこそ
自衛隊だと思うんですけれども、
邦人輸送中に敵の攻撃を受けて負傷者が出た場合、
先ほどのファーストエードキットもそうなんですが、どのように安全地帯まで護送するのか、
輸送するのかということが大きな
課題になると思うんですね。
その場合、今言ったほろ、今までそれしか
日本の
自衛隊にはないですから仕方ないとは思うんですが、ちなみに、他国の各国軍は、戦場における負傷者収容のための装甲車、戦場救急車というものを使っています。これは、その名前のとおり、戦場で救急
活動ができるように、もちろん装甲板もあり、それからそれ以外のものも、医療機器だけではなくて車内で応急処置ができたりとか、そういったものがあります。ただ、この種のものがうちの
自衛隊にはないんです。これをぜひ知っていただきたい。
参考までにちょっと、資料とまではしていないですけれども、これはMATVという米軍が使っている特別車両ですけれども、これは緊急用にもう使われています。非常に高度な、
先ほど言った
情報収集能力も高い、しかも悪路でも走れるもの、これは
日本の
自衛隊にはないです。ぜひとも今後の研究
課題の
一つにしていただきたいと思います。
ちなみに、米軍にはこの中に救急バージョンというのがきちんとありますから、ぜひとも調べていただきたいと思います。それ以外に、ドイツ、フランス、イタリアも、独自の戦場救急車を配備しています。
例えば、そういったアメリカのものを一両、二両購入されて、研究して、車両であれば国内でもつくることができると思うんです。そういったこともぜひとも
検討をしていただきたいというふうに思います。
邦人輸送の救急に関してはそうなんですけれども、次の
質問に行かせていただきます。
車両が走る前に、これまで、従来あったのが、
航空機それから
船舶による
輸送ができるという
お話があるんですが、
輸送能力が非常に高いとなると、
先ほど輸送機C130の話題とかも出ましたけれども、これは滑走路が要ります。滑走路が要らずに長距離を飛ぶとなると、なかなか通常のヘリでは難しいところがございまして、俗に言うティルトローター機、V22ですけれども、個人的には、アメリカの海兵隊が使われているMV22が有用だろうというふうに考えます。
当然のごとく、飛行機のように高速で飛べる上に垂直の離着陸が可能であるんですけれども、現状、海上
自衛隊の飛行艇US2、これが一機九十三億円。陸自で使っているチヌーク、これが四十八・七五億円、海上
自衛隊のMCH101が八十四・六七億円というところなんですけれども、それでいけば実はこのMV22というものは、当初は
安全性や稼働率が懸念されていましたけれども、現状の米軍を見る限りもうその懸念はないと私は個人的には思っております。
そういう
意味では、このMV22もしくはV22を多数運用することによって一機当たりのコストを下げれば、現状使っている
先ほど申し上げたような装備と大差のない金額で実は配備ができる
可能性があるというデータがあるんですけれども、それについて御所見をお伺いできればと思います。