○富田
委員 逢坂さん、ちょっとそこはごまかしがある。
通常国会最終盤で
各党協議ができなかったとおっしゃるけれども、
委員長は当時与党筆頭
理事をされていたので一番よく御存じだけれども、
各党で
協議していないんですよ。あのときにきちんと
協議すればよかった、今回のような。それはやはり政権与党の責任だと思うんですね。
廃案になるのがわかっているのに
衆議院で強行
採決して、最終的に
参議院で廃案になって、その後、今回までまた放置していたわけじゃないですか。この間、無駄な時間がずっと過ごされたわけですよね。
逢坂先生のようにきちんとわかっていらっしゃる方がいるんだから、せっかく
委員会に
提出された
法案を、
委員会で、
理事間で
協議するとか、いろいろな方法があったと思うんです。当時、
自民党の案も出ていたのに、
自民党案は
審議しなかったんですよ。一緒にやりましょうというふうに
野党は呼びかけたけれども、皆さんはやられなかった。
それで、今回のようになって、実は、きのうの
理事懇でも、同様のこの
法案をそのまま
採決してくださいというのが与党側からの最初の
提案でしたよ。私の方で、
衆議院の
選挙制度なんだから、この
委員会できちんと修正
協議なりすべきじゃないんですかと申し上げて、
委員長の方では引き取ってくれたけれども、その後、与
野党筆頭間でいろいろ
協議をして、こういう事態になった。
結果としてはよかったと思うんですけれども、やはりこの無駄にされた時間というのは本当に惜しいな、新しい
選挙制度で解散・総
選挙をやるべきだったというふうに私は思いますので、その点は
指摘しておきたいというふうに思います。
民主党案は、先ほど
松本議員の方から、
比例選挙の持つ小
選挙区の結果補正能力を強力に回復させるためということで、いろいろな
制度をとったというふうに言われているんですけれども、この
民主党の案というのは、小
選挙区の比重を拡大するにすぎないんじゃないんですか。
比例定数四十
削減で小
選挙区の比重が拡大して、
現行の六二・五%、四百八十分の三百ですから。それから、六七・八%、四百三十五分の二百九十五。小
選挙区の比重が拡大するわけですよね。そうなると、四〇%程度の得票で三分の二を超える絶対的多数
議席を小
選挙区だけで獲得できる理屈になりますよ。
各党協議会では、小
選挙区制の弊害として、
民意が歪曲されるとか議会政治と
議員の劣化を生み出しているというふうな
指摘が相次いだというふうに聞いています。
この
民主党法案の
方向性は、
改革の
方向性が全く逆になっているんじゃないんですか、小
選挙区の比重を高めるという意味で。そういう意味で、どうですか、
松本提出者。