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山口那津男君 重たい決意で臨むということでありますから、
与党の中の抵抗は相当強いと
思いますよ、その
民主党執行部をしっかり束ねて、そして今の
総理の決意をきちんと結果として表すようにしっかり
努力をしていただきたいと
思います。我々は我々の立場で堂々と論議をしてまいりたいと
思います。
さて、その上で、
総理は、
前回の
党首討論、二月末でありました。私はそのときに、
社会保障と税の
一体改革と言いながら、この
一体性は総崩れであるということを
指摘しました。すなわち、
社会保障の全体像が示されていないんです。
年金の
抜本改革をやると言いながら、いまだに具体案が示されないじゃないですか。それで何を
議論しようというんですか。
また、
大綱にはしっかり
一体性を書いてあります、
工程表も作りました、そうおっしゃいますけど、これは単なる
内閣の手控えみたいなものなんですよ。
大綱のとおり、
工程表のとおり
物事が
一体的にでき上がるという
国会の合意をつくるのか。しかし、それをつくる保証が何にもないじゃないですか。中身はばらばらに
国会に
出していきます、そう
総理は答弁されたじゃないですか。説得力がありませんね。そして、現にいろいろな
法案がばらばらに出されてきておりまして、それを
国会でどう
議論するのか、いまだに方針も定まっていません。
一体的に
国会で
議論されると、こういう見通しがいまだに立っていないということなんです。
さて、そこで、簡潔に二つ伺います。
この
抜本改革、具体案を示されるのか、それとも取り下げるのか。あるいは、
後期高齢者医療制度を
廃止して見直すと言っているけれ
ども、いまだに
提案の見通しが立たない、これを
一体どうするのか。
さらに、もう一つ。
消費税を一四年に八%、一五年に一〇%、上げると、ここだけは明確に書いてありますけれ
ども、しかし、
消費税の逆進性というもう一つの特徴、つまり所得の低い人ほど負担が重いと、これをどう克服するのか、その対応が具体的ではないんです。給付付き税額控除をやる、あるいは複数税率を採用する、いろんな
考え方があるでしょう。しかし、具体的な案が何も示されずに、増税の数字や時期だけが突
出しているんですよ。これでは
国民の皆さんは納得した
理解はできないのではないでしょうか。さらには、その間に簡易な給付措置をとる、こういうことも言っていますが、財源をどうするのか、具体的にどの範囲にどういう措置をとるのか、これすらいまだに明確にはなっておりません。
こんなことで
一体的な
議論ができるはずはないじゃないですか。そういうことが続くのであれば、これは
社会保障置き去りの増税先行
法案だと言わざるを得ません。
総理、この点をどう
考えるんですか。