○浜田昌良君
安保理の会合が十三日に開かれて、この
北朝鮮の問題については話合いだけだったんですが、その日に
決議が
一つされているんですね、シリアに関しては。つまり、
安保理では、
北朝鮮の問題もある、シリアも問題がある、イランも問題があると、そういう中にあって米中がどういう立場を取るかという、こういうカードになっているわけですよ。そういう
意味では、
アメリカ頼みだけじゃなくて、
日本自身がいろんなカードを私は持つ必要があると思っています。
その
意味で、今回、
北朝鮮の
ミサイル事案
失敗の中で、新たな
動きも、大きな変化もありました。
一つは、マスコミ、メディアをあれだけ参加させた。二番目には、
北朝鮮自身は今まで
失敗と認めないのに
失敗を認めた。そして、それに対して市民も割と冷静な反応をしていると報道も逆にしている。そういう
意味では、圧力は掛けつつも、対話のカードも、なかなか
アメリカ頼みというわけにも、
アメリカにもそれは強く
行動することを求めますが、
日本自身も何らかのカードを持つ必要があると思っています。
ある
意味では、これだけマスコミも入れながら、市民も反応するんであれば、
外交ルートは何せないものですから、いわゆるパブリックディプロマシーというのかな、市民に語りかける、こういう
外交をそろそろ
日本も
北朝鮮にすべきだと思っているんですよ。これはなぜかというと、今回、
核セキュリティ・
サミットのときに、
オバマ大統領は
韓国外国語大学で講演されましたよね。こういうことをおっしゃっているんですよ。
ここ
韓国にて、
平壌の指導者
たちに直接語りかけたい、
米国はあなたの国に敵意は持っていない、我々は平和にコミットしている、そして
関係を改善する措置をとる用意がある、よって
北朝鮮の母や子供
たちのために栄養援助を行ったのです、しかし、あなた
たちが行っている挑発的行為や核兵器を追い求めることが、あなた
たちが求める
安全保障を実現できなかったことは明らかであり、逆にそれを危うくしてしまったと、こう非難がいっぱい書いてあって、最後に、
平壌の指導者
たちに言いたい、あなた
たちの前に選択肢がある、あなた
たちが行わなければならない決断です、本日、私
たちは言う、
平壌よ、平和を追求し、
北朝鮮の人民により良い生活を与えるための勇気を持てと。
これが、仮の私の訳ですけれども、
オバマ大統領自身が語りかけている。多分これは何らかの形で伝わっているんですよ。しかも、相手は
金正恩と言っていないんですよ。
平壌の指導者
たちと複数形なんですね。そういうふうに、伝わる相手が徐々に
北朝鮮も独裁といいながら変わり始めている。そういうときにあって、今こそ
日本がメッセージを出すべきなんだと私思っているんですよ。
そういう
意味では、どういうメッセージかというと、
拉致、核、
ミサイルの問題に包括的
解決の
行動を
北朝鮮が示せば、
日朝平壌宣言の精神に基づいて、
我が国として
国交正常化、経済
協力についての
協議を再開する用意があることについて明確なメッセージをかなりハイレベルで出すタイミング、特に、もしかすると今は、
ミサイル失敗をした、次に挑発ということじゃなくて、しかも変化もあるかもしれない、金正日の死去の中で、そういうタイミングだと思いますが、それぞれ、
外務大臣、
拉致担当大臣の
見解をお聞きしたいと思います。