○桜内
文城君 野田大先輩に大変恐縮ではございますが、私も主税局におりましたし、また
税務署に出ておった経験もございます。実際の現場の感覚としても、やはり
国民の側からすれば、社会保険庁であろうが、あるいは
税務署であろうが、これは納めないと罰則ももちろんあるお金ですので、そういった
意味で、実際に
幾ら所得があるのかとか、社会保険庁、当時ですけれども、あるいは
年金機構にしても、やはり国税庁が把握した所得等に基づいて賦課決定を行って実質的にいるという
意味でいえば、そこは事務を効率化していくという努力は続けなくては、もちろん当然のこととして必要だと私は
考えております。
そういった
意味で、この
歳入庁というのは我が党の三年前からの公約としても掲げておるものでございますし、これからもそれを主張してまいりたいと思いますし、実際、
歳入庁の創設の
法案も我が党、既に提出しております。まだつるされて、あるいは廃案になったりしておりますけれども、これは今後とも主張してまいりたいということを述べておきます。
次に、先般も、この間は古川国家戦略担当
大臣がいらっしゃってお尋ねしましたが、附則十八条について改めてお尋ねいたします。
附則十八条について、特にこの間私
指摘させていただいたのが、今、
政府で
議論されております再生戦略、あるいはこれまで
民主党政権の下で出されております新成長戦略の数字の根拠等々であります。
これまでは、新成長戦略といいましても、こういったデフレあるいは不況の中でどうやって経済を復活させていくのか、そういった
意味でどのような分野に注力していくべきなのか、官民合わせてという非常に美しいもので、それはそれで結構なんですけれども、今回、こうやって附則十八条に、まさに
消費税増税の可否を決断すべき時期に何を目安にして判断するのかというところで、この十八条の文言ですね、実際にGDPの目標値としまして、
平成二十三年度から
平成三十二年度までの十年間の平均で名目成長率三%、そして実質二%という数字が書き込まれております。これをどう判断するのか。今後十年という話ですので、それを見込んでいくときに、この間も古川
大臣の答弁にもありましたが、
総合的な施策の実施その他の必要な措置を講ずるということではあるんですが、まさにこの再生戦略の中でこれをきちんと実施していけば、この名目三%なり実質二%というものがしっかりと実現していくという道のりが分かるものでなくてはいけないと思うんですよ。
これまでのように、単に言いっ放しで、こういうことをやったら景気良くなるんじゃないかぐらいの話じゃなくて、まさに今回、この附則十八条というものがしっかりと
法律に、今、
衆議院で可決されておりますけれども、なるということは、まさに来年の秋なりにしっかりと、十年間の見込みというのは、これなかなか難しいものですから、であれば、まさにGDPをどうやって成長させていくのかということがこの再生戦略の中に書き込まれて、GDPというか、付加価値がどれだけ増えるのか、雇用がどれだけ増えるのか、しっかりした算定根拠に基づいて書かれていなくてはならないと思うんですけれども、これが大変ずさんであるということを前の
委員会で、この
委員会で
指摘させていただきました。
少しちょっと数字も細かいところありますけれども、もう一度申し上げますが、特に環境関連新規市場五十兆円、大変美しい目標だと思います。役所からはその数字の根拠らしきものもいただいてはおりますが、新規雇用百四十万人、一人当たりで割りますと、一人当たりの売上高として三千五百七十一万円、こういった産業が本当にあるのかということを
指摘させていただきたいと思っております。
二〇〇五年の
日本の就業者一人当たりの粗付加価値額、これは二〇〇五年の総務省が作成しております産業連関表ですけれども、一人当たりで、これは付加価値ですけれども、七百六十万円という数字が出てきております。そういった中で、新しい産業として新規雇用を生み出す、それも百四十万人も生み出すものが、売上げとして一人当たり三千五百万円というのはあり得るのかということでもあります。
幾つか数字もいただいておりますが、
資料としてもらったんですけれども、
内閣府の方からもらったんですが、
内閣府の経済財政の中長期方針と十年展望の急回復シナリオで前提とした全就業者数を前提として労働生産性を試算しましたと。これが一千万円を超えているんですね。そんな産業、どこにあるんでしょうか。
また、急回復シナリオというのは生産性が一・五%上昇するですとかなんですが、これ、二〇一〇年度の話なんですけれども、底ばい継続シナリオはこの生産性の向上が〇・五%にとどまるですとか、あるいは真ん中の中位の推計もあるんですけれども、なぜわざわざこういうふうに急回復シナリオに基づくような美しい数字だけを引っ張り出してきたのか、これ、
内閣府の方にお尋ねしたいと思います。