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国務大臣(
中川正春君) これまでに経験したことのないという
表現がされていますが、あれだけの
大雨に
対応する手段というものについて更にしっかりとした政策をまとめていくという必要があるとつくづく思いました。
多くの
犠牲者を出したことを非常に残念に思っております。
そんな中で、具体的には、
激甚を早く
対応するようにという
お話がそれぞれの首長さんから
お話しいただきました。
事務的な
手続をやっていると、ある程度の
被害の
レベルになるまで
被害の
報告を積み上げていって、それで
手続をしていくということになるわけですが、一つは、その
範囲の取り方というのを、今回の
災害の場合は二回にわたって、さらにほか、
地域的には集中的にまだスポラディックに
災害が起こるという
状況でありますので、この
前線が行ったり来たりしている間をできるだけ長く取って
激甚でカバーできるような、そういう
対応をしていこうという
判断をしまして、六月の八日をスタートにして、いわゆる
梅雨が終わるまで、その宣言がなされるまでということで、その
範囲をできるだけ長く取りました。その中で
被害状況を積み上げていくという
作業を今やっております。
しかし、それを確実に待っているとそれぞれの自治体で思い切った
対応に結び付いていかないということもありまして、ここは政治的に
判断をしまして、あるところで超える見込みが立っていくだろうということを政治的に
判断をして、大丈夫だからしっかりやってくれということを発表していくということを決めまして、
野田総理がちょうど
視察に入られたときに
農業に関連したものについてはそういう
対応ができるということになりましたので、
野田総理の方から、
農業関係の
激甚というのはそうした基準を超えてきた
レベルになっているので、速やかにその
手続をしていくというような
お話をしていただいたということであります。
公共土木施設等関連については、いまだなかなかその
レベルに達していない。これは恐らく、それぞれの地方自治体での応急
対応に追われた形で、そこに人力が取られているということもあるんだと思うんですが、そういう意味で、なかなかそこに至っておりませんので、いまだそうした政治的なメッセージも出すことができないという
状況にあります。
それから、中小企業に対しての対策というのは、
阿蘇市に対して局激といいますか、
阿蘇市の中小企業対策で
激甚は大丈夫だということで、これも連絡を申し上げてあります。そういう
状況が一つあるということで、これをできるだけ思い切った、それぞれ
地方公共団体がコミットができるような仕組みというのをもっと工夫して考えていく必要があるかなという思いが一つしております。
それからもう一つは、あの
地域、過疎地が多いということでありますので、ボランティアの活用とか、あるいは各分野での息の長い
支援体制をつくっていかなきゃいけないということだと思います。できるだけ国の方からも、それぞれの
関係機関、それから、特にボランティアのネットワークへ向いて
支援をしていただきたいということを改めてお願いをするという、そういう仕組みの中で
対応をしております。
それからもう一つは、あれだけ命といいますか
犠牲者が出たというのは、特に
阿蘇なんかの
状況を見ていると、夜中に大量の雨が降ったわけですが、それに対して
避難をしていくそのときの
対応ということですね。これは難しかったんだろうと思います。二時ぐらいから四時、六時ぐらいにかけての集中的な
豪雨に対してそこで逃げるという態勢をつくるということでありますから、
防災無線なんかもなかなか聞き取れなかったという
お話もありましたし、消防隊、消防団がそれぞれ各戸に入って逃げようという話をしていただいたんだと思うんですが、それがなかなか通じなかったというふうなこともあります。
元々、想定をしていた危険
地域以外のところでも
相当崩れたということでありますので、その辺に対する反省を基本にして、どのように逃げるという態勢をつくるかということ、これは
課題を残したというふうに思っております。
それから、こういうことに対して、例えば、中津市ではもうふだんから、速やかに
住民の
避難ができたというのは、ふだんからの訓練とそのコミュニティーがそういう形で生きていたということがありまして、こうした継続的な訓練の
実施がいかに大事かということ、これも具体的に事例が出てきたんだというふうに思います。
そうした様々な観点をしっかりつかんでいきながら、これからの
防災計画に役立てていきたいというふうに思いますし、まだ
支援状況は続いています。それから、これから
復旧の
体制に入っていくので、それぞれ各
省庁には、迅速に
対応するということと、ふだんの
手続、これを省いてでもやれるところは寄り添って一緒にやっていくと、いわゆる柔軟な
対応をしていくということ、これが大切であるということを今指示をしながら
対応をしているところでございます。