○山下芳生君
日本共産党の山下芳生です。
一月十八日、当
委員会で桜島と霧島山・新燃岳の火山噴火
災害の視察を行いまして、私も
一緒に行かせていただきました。
私自身、鹿児島県には何度も訪問をさせていただいたことがあるんですが、桜島に渡ったのは今回が初めてでありました。桜島からの火山灰による
被害の様相、例えば農業や漁業の生産物に降った灰がくっついて商品価値が下がってしまったり、子供たちが窓を閉め切った教室の中で遊ばなければならないなど、現地では様々な御苦労があることがよく分かりました。
それから、新燃岳のある霧島山の周辺五市二町でつくる環霧島会議の各首長さんの
皆さんに
お話を伺いました。私が感心いたしましたのは、この環霧島会議が年二回きっちり行われていること、それから、そこで二〇〇九年に作った霧島火山
防災マップが昨年の噴火の際とても役に立ったという
お話でありました。これ、活火山とはいうものの、この霧島山は三百年もの間本格的な噴火がなかったということで、
住民の
皆さんはもう美しい山と、とても噴火なんか考えられないというふうに意識をされていたようですが、それでも、万が一ふるさとの山が噴火したらどうなるか、専門家の
協力も得て
防災マップを作ろうと環霧島会議で議論し、作成されたそうであります。
いただいた
防災マップを見ますと、今後、噴火口となる可能性の高い四か所はここだという地図、それから
規模の大きな噴火が起こった場合の
災害区域予測図、これは四パターン、それから噴火で起こる現象として、噴石、火砕流、熱風、溶岩流、降灰、火山泥流などが記され、いざというときの心得などが分かりやすく示されておりました。
噴火で起きる現象には、三宅島や伊豆大島などほかの火山が噴火した際の写真が、もし起こればこうなりますよということで挿入されておりまして、この
防災マップが作られて約二年後にその写真と同じ現象が目の前で起こったということで、ある町長さんはこのハザードマップに基づいて熱風の避難勧告を
住民に出すことができたと語っておられました。
実は、二〇〇〇年の北海道有珠山の噴火
災害の際も有珠山火山
防災マップが事前に
住民に
周知されておりまして、それが力となって、気象庁から噴火二日前に発表された緊急火山
情報に基づく
住民約一万六千人の避難が的確に行われて死傷者は出なかったというふうに聞いております。
そこで
防災担当
大臣に、ちょっと通告にはなかったんですけど、感想で結構なんですけれども、私は、首長と行政が専門家と
一緒になってこの火山
防災マップを作成する過程で、もしふるさとの山が噴火したらどうなるのかという具体的なイメージを持つことができる、作成の過程で、それが実際の噴火に際して大変大きな力となる、火山
防災マップというのはそういう効能があるんだと感じたんですが、感想を、御認識を伺いたいと思います。