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藤井孝男君 一言で申し上げますけれども、基本的な
考え方は分かりましたけれども、私としては非常に不満であります、今のような
大臣の
答弁というのは。通り一遍のような、そういう
答弁に終始していると思わざるを得ない。
極端な厳しいことを言いますけれども、これは一昨年の九月の中国漁船によるいわゆる衝突事件といいますか体当たり事件ですね、こうしたときの、菅
内閣のときでしたけれども、この対応のまずさというものが
指摘をされ、そしてまた、一色正春という海上保安官によるビデオ公開等々によって、何をやっているんだという国民からの厳しい批判が出たわけですね。あれからもう二年たつわけであります。そして、私はそのときから今日まで、今日を含めてずっとこの問題について
質問をしてまいりました。
一言で言いますと、先に言いますと、結局これは
民主党政権の怠慢ですよ、これ。要するに、危機
管理も危機意識もないということなんですよ。
先ほど
渡辺委員からも、
民主党政権が今、政権たるに足り得ないという
一つの一環として、この海上保安庁の強化法というのが今年の二月二十八日に、
大臣、これ
閣議決定されて国会に
提出されているんですよ。その前に、昨年の一月七日に中間
方針というのが保安庁長官を
中心とした中で発表されている。それに基づいて
法律を作り、今年の二月二十八日に国会に
提出された。そして今日、これ二時間ですよ、
委員長、二時間でこれ採決になるわけですよ。
じゃ、
一体二月二十八日から今日まで、こういった問題が起きるということを想定していて、前回、二年前のあの漁船の体当たり事件というものを深く反省して基本
方針を作り、そして国会に
法律まで
提出して、それが今までたなざらし。
民主党の中でいろんな分裂だとか何とかといろんな問題があったでしょう。それからもう
一つ、あえて言えば、三年間の間に五人も国交
大臣替わっているんですよ、五人も。総理も三人というけど、
国土交通大臣だけで五回替わっているわけですね、五人。前
大臣もいらっしゃいますけれども。
そういった中で、私はこれをずっと
質問してきた。そのときはやります、やりますと言ってきて、そしてようやく、私は評価していたんですよ、国会に
提出してくれたということで。ところが、それ以来ずっとたなざらしで来て、ようやく、つい最近衆議院を通して、今日、また十月に香港から、あるいはまた台湾からも抗議船あるいはそういった船が来るかもしれないということで、何とかこれを今国会で間に合わせて今日に至っている。
言ってみれば、私は、
民主党政権自身のこうした危機、領土領海、先ほど同僚議員が、
民主党の植松議員も言っていたじゃないですか、こうしたものは毅然たるところは毅然として守らなきゃいけない、そして話合いに応ずべきことは話し合わなきゃいけない、大人の対応が必要ですけれども、そうしたことによってこういう
法律を、ようやく
第一歩、まだまだこれでは不十分であるけれども、しかし
第一歩を踏んだと。しかし、余りにも遅過ぎると。ようやくここまで来たかなんという感じでは、今後とも
民主党政権にこうした我が国の領海領土、そして国家の安全保障を守るという、そういう気概が全く私は足りないと、こういった厳しい意見を言わざるを得ない。
このことについて、
大臣、もう一度
大臣の気持ちを述べていただきたいと思います。