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斎藤嘉隆君 ありがとうございます。
今、
大臣おっしゃられたとおりです。
道路に凹凸を付けて、基本的にスピードが出にくい
状況をつくると。今はかなり改良されていて、車への衝撃というのを非常にちっちゃい形でのハンプというのもできて広がっているということであります。
諸外国のいろんな交通安全対策を調べていくと、このハンプというのは非常に効果的に使われているんですね。お隣の韓国にスクールゾーンというものがあります、ゾーン対策でありますけれども。小学校の半径五百メートルはスクールゾーンということで、徹底した安全対策を行っています。片道三車線、計六車線の幹線
道路であっても、小学校の半径五百メートルにあればこのハンプを付けるんです。
日本ではなかなか考えづらいなというふうに
思いますけれども、ゾーン内での交通違反、反則金も倍の金額であります。まあ、やり過ぎと思えるくらい、子供
たちの命を守るためのある意味で対策が講じられているというふうに
思います。
ここまでのことを我が国で
実施をするかどうかはちょっと別の問題として、私は、例えばこの生活ゾーンあるいは学校の周辺ゾーン、こういったところに新たなゾーン対策というか、例えば一つの例として、私はスクールセーフティーゾーンというようなものを御提案をしているんですけれども、ゾーン30を更に発展をさせて、生活ゾーン、特に子供の生活ゾーンを守っていくんだというような対策についても是非検討していただきたいというふうに
思います。
ゾーン内では、これ、取締りですとか規制による対応は当然必要だというふうに
思います。ただ、規制だけでは今回京都で起きたような事故はやっぱり防げないと
思います。僕は、物理的に、先ほどのハンプではありませんけれども、もうスピードが出ないようなシステムというか物理的な対応をしていかなければいけないというふうに
思います。
実は時速三十キロというのが交通死亡事故の一つの区切りになっていまして、三十キロを超えると死亡事故って物すごく増えるんです。反対に言うと、三十キロ未満であれば死亡にまで至る事故というのは非常に起こりづらいということも言えるかというふうに
思いますから、ゾーン内とか先ほどの通学路ではもうスピードが出ないような、そのような
状況をつくればいいのではないかと。ハンプはそのための一例であろうというふうに
思います。
ほかにもいろいろ外国の例を調べると、ライジングボラードといって、
国会の入口にありますね、下からずっと自動に上がってくるでっかい棒みたいな円柱形のもの、ああいったものが実はイギリスやフランスで今爆発的に普及しているんですね。生活ゾーンの入口のところに、
日本だと、何というんですか、馬というかああいうものを出して、人間の手で、車両を止めるということもありますが、もうそういったこともせずに自動的に車を止めるというようなことも行われているようであります。
日本の道というのは、僕はかつてコミュニティーの拠点であったというふうに
思います。僕
たちが子供のころも、まだ
道路でキャッチボールをしたり
道路で遊んだりというのはごく普通にあったというふうに
思います。今も田舎の方ではそうかもしれません。それが、いつのころからか車が通るための
道路という形になっていきました。
私、知り合いに交通事故で愛する娘さんを失った佐藤さんという方が、今日実は傍聴にもいらっしゃっているんですけど、歩車分離信号を
全国に普及をしようということで頑張っていらっしゃいます。この方とお話をしたときに、是非、学校の帰りに道草ができる、そんな
日本であってほしいということをおっしゃられます。油断をすると命が危ないような
場所は戦場ですよ、これは。
道路がやっぱりそんな
場所ではいけないというふうに
思います。
私は、単に
公共事業をばらまくように
全国にやっていくんじゃなくて、こうした命を守るというか子供
たちを守るという、そのための有効なこうしたお金の使い方があるんではないかなというふうに
思います。ルールを守る子供
たち、僕
たちも、大人は子供
たちにルールを守れと言います。ルールを守っている子供
たちが現実的に事故に遭うんです。信号を守って横断歩道を渡っている子供
たちが事故に遭う。こんな理不尽なことは僕はないというふうに
思います。こういう
状況をもうとにかく我が国からなくしていく、そのための格段の協力を共にしてまいりたいというふうに
思います。
最後に、できましたら両
大臣から、お気持ちなり決意のほどをお聞かせをいただきたいと
思います。