○山内
徳信君 私は、通告をしてあります前に、一言、
森本防衛大臣に是非言っておかなければいけないのがありますから、申し上げます。
私は、国民の期待を担って登場した
民主党政権の参議院出身の
防衛大臣をずっと見てまいりました。そして、
外交防衛委員会における
答弁、あるいはその心の中もよく読み取れたと思っております。国会議員出身の
防衛大臣は、本当に苦しい思いで
答弁もしていました。したがって、今の
防衛大臣のように立て板に水を流すような
答弁はできないところはありました。それが人間くさくて、私はいいと思ったんです。
ところが、
防衛大臣、オスプレイの配備については、地元合意は前提でないとあなたはおっしゃった。言わなかったとは言わせませんから。それは二十四日の閣議後の記者会見でございます。地元合意が前提でないならば、ブルドーザーでもいいよ、銃剣でもいいよ、アメリカ軍と同じように、敗戦直後のあのアメリカ軍と同じようにどんどんどんどん普天間にも高江にも武力を持っていって基地を造って、そしてオスプレイを配備したらどうか、そういうふうに思います。
しかし、今は民主主義の社会ですよ。少なくとも
日本も民主主義社会の政治なんですよ。そういう住民の
理解とか協力が必要でないのに、どうしてあなたは沖縄を出入りして知事に頭下げたり宜野湾市長に頭下げたりするんですか。それは県民から見ると非常に
形式的、心のない、これだけ大きな問題になったら、国民や県民に心が通じ合うような、そういう担当
大臣でないといかぬのじゃないですか。
山口県知事は何とおっしゃいましたか。岩国の市長は何とおっしゃいましたか。沖縄の知事は何と言われましたか。日米安保以前の問題だろうと、こう言ったでしょうが。強引に普天間に押し付けるならば、沖縄にある全ての基地は機能麻痺しますよと、ああいう温厚な知事がそういうことを言われたんです。
私は、その後、さっきの衆議院のあの本会議の
答弁も全部聞いてまいりましたが、そういうことで日米
関係が大事大事だと言って、そこを大事にする分だけ
日本国民に犠牲を容赦なく押し付ける、そういう
森本防衛大臣という印象を強くしております。
そういうことを申し上げた上で、私は質問に入りたいと思います。
これは、確かに確かめた上での質問であります。
二〇一〇年の二月、ヘリパッド、着陸帯の工事建設の住民説明会のときに、地域の人から、結果的にはそれはオスプレイが使うようになるんだろうと、こういう
指摘をされたときに、次の説明は
局長が替わりまして、もしそういうふうなオスプレイの使用という前提があるならば改めて住民説明会をしますということを言ったと。住民も言っておりますし、私は
局長にも、そういうことを言われましたねということを電話で確かめてあります。
したがって、普天間に二百億を掛けて滑走路を改修する、ところが、表では固定化は絶対に避けたいと、今日もおっしゃっていました、
総理大臣も含めて。結果的には、滑走路を修復して、普天間の、固定化させない、させないと言いながら、十月からオスプレイの運用を開始するとおっしゃっておるじゃないですか。それと同じようなものですよ、高江のヘリパッドも。しかも、従来、戦後六十年以上も使ってきたヘリパッドを拡張して着陸帯を四十五メートルにする、その周囲、安全地帯として七十五メートルを確保すると。それが今の工事なんですよ。
そして、申し上げておきます。
森本大臣、返還する、すると言って、復帰の目玉は那覇軍港を返すということでした。これに条件が付いたんです、代わりの軍港を造れと。普天間返しましょうと言った、代わりに辺野古を造れと言った。那覇軍港は四十年、辺野古は十六年たってもできません。そして、高江はSACO合意のときのものだと、過半の基地を返すから新しいのを造れと。アメリカはそのころからオスプレイの世界的な配備を検討していたじゃないですか。あなたは評論家でしたから、軍事の専門家として、そしてあなたは、
大臣になる前はオスプレイは欠陥機であるということさえもあなたも認めていたじゃないですか。
そういうことを私は
指摘をしながら、高江におけるヘリパッドの拡張工事は住民と今対峙をしております。私は、その
現場で血を流すようなことがあってはいけないと、逮捕者を出すようなことがあったら沖縄中から支援団体が高江に集まりますよということを
関係者に申し上げました。このことは
森本大臣の耳にも伝わっておると思います。そういうふうに必死に慎重に
現場で最悪の
事態を迎えないように努力をしておるのに、あなたの発言は、地元合意を前提にしないと、こういうことを県民、国民に言うということは、どういう気持ちで言っておるんですか。
したがって、そういうことを
指摘をしながら、高江のヘリパッドの工事はひとまず見合わすと。見合わすという心のゆとりが大きい
仕事をしようというときに、国家的な
仕事をするときに、何でも強引に押し付ければ、強行すればいいということにはならぬのです。
したがって、山内
徳信の今日の質問を通しての第一の質問は、ヘリパッド拡張工事はやめてほしいと。今まで容認の立場に立っていた東村の村長は、このオスプレイの問題が表に出てくるようになってから、それは前提が違うと、村長も前提が違うと反対するとおっしゃっておるんです。
そういう状況の中で、本当に心を通わす、
理解を求めながらというならば、具体的にひとまずその工事を中止をしてほしい。中止をするとおっしゃってください。
現場は落ち着きますよ。どうぞ。