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山内徳信君 社民党・護憲連合の
山内徳信でございます。
質問に入ります前に、今日は両筆頭、そして
委員長の御配慮をいただきまして、いつもは
最後でございますが、今日は午前中に時間を位置付けていただきまして、しかも、少しまとまった時間いただけましたから、私もまとまった質問をしたいと思っております。ありがとうございます。
最初に、
防衛大臣に伺っておきたいと思います。
普天間飛行場に行かれて、その周囲から、嘉数台地とかあるいは普天間第二小学校辺りから御覧になって、その深刻さ、そしてその状況は、今日はずっと人権問題が語られてまいりましたが、そういう人権侵害にも相当するような実態だと私はかねてから思って、そういう指摘を申し上げてきたんです。
そして一方、その代替
施設と言われている辺野古についても、既にアメリカにおいてもジュゴン裁判が提起をされてきましたし、
沖縄においてもアセスのやり直しの裁判が行われておる状態でございます。そして、高江に至っては、豊かな生態系のその場所、小さい動植物については大事にしようという発想がありますが、四百メートルぐらい近くに住んでおる人々についての環境アセス云々は全くやられていない、これはまさに人権侵害に相当すると、こういうふうに
沖縄の人々は
考えて、反対をしておるわけでございます。
そういうふうな普天間とか辺野古とか高江を、
米軍からの強い圧力があるからとかいって、条件があるからといってそれを
沖縄側に押し付けると、とにかく押し付けるというそのやり方は人権侵害であるという、
国連機関においてもそういう位置付けが今進められております。
国連の人種差別撤廃
委員会でもこのことが取り上げられております。
日本も批准している人種差別撤廃条約にも違反するという指摘がございます。
したがいまして、この辺野古
移設計画の見直しについて、そういう人種差別撤廃
委員会の方から
日本政府に勧告をするという
動きになっております。そういう
動きにあるということを
外務大臣も
防衛大臣も御承知おきいただきたいと思います。既にそういう文書は事務方には届いておるのかもしれません。そういうふうにして、
国際社会から人権侵害だと言われる普天間問題、辺野古問題、高江問題については、これはもう見直しをすると、こういうふうに交渉を進めていく以外にないと思っております。
したがいまして、こういう大きな問題でございますから、私はこの場で見解を求めることはもう少し先にしたいと思っております。両
大臣、そしてその
関係官僚の皆さん方含めて、人権侵害云々と言われることがないように、そして人権を踏みにじっておる人は、側は、踏みにじられておる人々の痛みを知らないと、そういう話は、今日もそれに近いような趣旨のお話が、格調高いお話がございました。そういうふうに深い
考え方に立って
沖縄の基地問題には
対処しなければ、これは幾ら信頼回復とおっしゃってもそれは難しいということになるわけであります。
次に、私は玄葉
大臣に昨日もいろんな質問を申し上げましたが、昨日の残りの分から先に質問をしたいと思います。
その一点は、山口県の岩国基地へアメリカ側から追加配備をしたいと、こういう打診がありましたときに、見事に総理
大臣も
外務大臣もそのことをお断りした。ああ、
日本政府はちゃんと国内問題についてはアメリカに対してやはりちゃんと言うんだと、拒否すべきのはちゃんと拒否もしておる。この姿を見たときに、私はある種の
評価をしたいと思ったんです。そうなければいかぬと思ったんです。恐らく、岩国の市民の皆さん方も、
沖縄の普天間や辺野古の高江の人々と同じ苦悩にさらされておるんだろうと思っておるから、私は、拒否されたことをやはり
評価をしておきたいと思います。
しかし、次が問題なんです。
沖縄になると手のひらを返したごとくと申し上げますか、
沖縄県知事やあるいは名護の市長や、県議会が全会一致、名護の議会でもそういうふうに辺野古
移設、普天間問題については県民の意思を尊重せよという決議がなされても、一向にそれを聞く耳は持っていない。総理に至っては、最近の
日米合意を、辺野古が唯一有効な方法であると、こうおっしゃる。そういうふうなことをおっしゃっては、幾ら総理が何回行かれても、
外務大臣も
防衛大臣も行かれても、それは
沖縄県民は、基地を押し付けに来るんだから帰ってくれと、皆さんが行くたびに県庁の前はいっぱい、帰れと、こういうふうな市民の抗議、県民の抗議を受けておるわけでございます。皆さんはその中を超スピードでお帰りになっていかれるわけですね。
したがいまして、こういうふうな
沖縄差別の実態をなくすることが極めて重要なことでございます。ひところ使われていた地政学はさすがになくなりましたが、依然として
抑止力という言葉で
沖縄に基地を押し付けておく、あるいは新しい基地をつくろうという、それを大義名分にしていらっしゃる。
抑止力という言葉は、これはアメリカが使っておる言葉なんです。それを口写しに
日本もそのまま使っておる。ところが、アメリカにおいてもそういう
抑止力は海兵隊にはないと言っているんです。私は、一月の二十一日から二十八日までワシントンDCを行って、
国会議員十二名に直接会いました。シンクタンク、補佐官を含めると六十二名に会ってきたんです。そういうふうにアメリカ側の変化があるのに、当事国の
日本政府はなぜ
沖縄県民のそういう思いとか民意を次々と否定をされるのか。
今日は憲法の話も出たんですね。私も、ここに既に書いてあるんです、
沖縄への理不尽な基地の押し付けは人権無視であり、憲法違反だと。
日本の憲法はやはりいかなる差別もあってはいかぬと、たしか憲法十四条だったと思いますが、あるんですよ。そういうふうな御認識はお持ちであるかどうか、両
大臣に伺っておきたいと思います。
これはまとめて、憲法違反か違反でないか、結論だけ伺っておきたいと思います。