○東(順)
委員 公明党の東
順治でございます。よろしくお願い申し上げます。
私も、先ほどからの
議論、やりとりを聞いておりまして改めて思ったことは、いたずらに相手国と
我が国のナショナリズムというものを結果的にあおることになってはならない、ただし、やはり冷静に、かつ淡々と、リーズナブルな、やるべきことはきちんとやっていかなきゃいかぬということを改めて痛感いたしました。
したがって、
国際社会にしっかりと、今回の次々と起こっている
事案の問題、
我が国の主張の論拠、そういったこともきちんと何度も何度も丁寧にやはり
説明をしていくべきだろう、かつ、
我が国の
国民の皆様に対してもきちっと
説明をすべきであろうということを痛感いたしました。
先ほど
下村委員、あるいは今の瑞慶覧
委員から示された中華民国の感謝状、あるいは、対馬が本来
我が国の地であるという碑文が韓国に建っているという現実、これは僕は、
日本人として、あるいはまた九州の人間の一人として大変驚きました。しかし、こういったことを、こういう事実をきちんと国内外に丁寧に冷静に、ヒステリックではなくて冷静にきちんとやはり知らしめていくということはこれはまた大事なことだろう、私はこう思います。
そこで、まず、
尖閣そして
竹島、これが
我が国の
固有の
領土ということの根拠について私ちょっと触れてみたいと思います。
まず、
尖閣列島。
これは、一九六〇年、
中国がつくった
世界地図です。この中に
尖閣が
日本の
領土であると
中国政府が認めていたことを示す、そういう地図です。大変小さくて申しわけないんですけれ
ども、赤い色の
台湾の右上の方に、魚釣島、
尖閣群島、こう明記されています。
これは実は、二〇一〇年の九月十七日、アメリカのワシントン・タイムズが紹介している記事なんですね。
ここでは、いわゆる
中国名で言う釣魚島ではなくて、
日本語の魚釣島と書かれている。そして、
尖閣群島、こう書かれている。こう明確に表記されている、
日本名で。この地図には、
尖閣諸島が
日本の
領土であるということを明確に示す境界線も引かれている。この
台湾のすぐ右横ですね。
つまり、これらで、一九六〇年代まで、
尖閣は
日本の
領土であるということを認めておったんだというアメリカのワシントン・タイムズの記事であります。
そして、この後、一九六八年には、
日本、韓国、
台湾の科学者を
中心にしたアジア極東経済
委員会、ここが、
尖閣諸島周辺の約二十万平方キロメートルの海底にペルシャ湾級の石油、天然ガスの埋蔵の
可能性を指摘するんですね。これは一九六八年。以後、急激に、国境問題という名のもとに
中国の
尖閣周辺への触手が始まってくるわけです。これはもう歴史的事実なんです。
だから、こういったことをやはりきっちりと、あるんですよということを国内外に、静かに、冷静に、しかし粘り強く、淡々ときちんとメッセージを発していかないと、
国益と
国益のぶつかり合いなんですから、国境なんというのは。そのときに黙っていたら、これはもう弱腰となっちゃう。だから、言うべきは言う、やるべきはやる、それが結果的にナショナリズムというものを鎮静化させる、なるほどなという効果が出てくるんだろうというふうに私は思います。
もう一つ、今度は
竹島です。
竹島問題理解の六つのポイント、これは
外務省から出してもらった資料に基づいてまとめたんです。
日本は古くから
竹島の存在を認識していた。
日本は、鬱陵島に渡る船がかり及び漁採地として
竹島を利用し、遅くとも十七世紀半ばには
竹島の
領有権を確立していた。つまり江戸時代です。江戸時代から
領有権を確立していた。
日本は、十七世紀末、鬱陵島への渡航を禁止したが、
竹島への渡航は禁止していない。当然です、
日本の
領土ですから。それから、
日本政府は、一九〇五年、
竹島を島根県に編入して、
竹島を領有する意思を再び確認している。こういう歴史の経緯というものをきちんとやはりたどらなきゃいけない。
今度は、サンフランシスコ平和条約起草過程で、韓国は、
日本が放棄すべき
領土に
竹島を含めるように要請をした。しかし、そのときに米国は、
竹島が
日本の管轄下にあるとして拒否をした。歴史の事実なんです。
竹島は、一九五二年、在日米軍の爆撃訓練区域として指定されておりまして、
日本の
領土として扱われていたことは明らか。
要するに、最後のところなんですけれ
ども、一九五二年、日米行政協定、この協定に基づいて設立された合同
委員会、これは、日米行政協定に基づき、協定の実施に関する日米間の協議機関として設立したものですね。これは、
日本国内の施設または区域を決定する協議機関。ここが、いわゆる
竹島を爆撃訓練区域の一つに指定をしておる。つまり、明らかに
日本のものなんです。
これは
尖閣でも、
尖閣列島、
尖閣列島といいますが、五つ島がありますね。五つの島の中で、久場島、大正島、この二つの島も実は米軍の射爆場じゃありませんか。明確に
日本の
領土なんだ。
こういったことをしっかり、
国際社会といったって漠としていますから、国連なんかで、しつこく、
日本が出てきたらこのことをいつも語るんだというぐらいのアピールをする、メッセージを出し続けるというようなこと、しかも、感情的にではなくて、事実をきちっと踏まえて、押さえた上で、冷静に、淡々とやっていくということが私は大変大事だろうと思います。
外務大臣、
竹島不法占拠という言葉を使われましたね。よくぞ言ったと思いました。今の私のこの主張に対してどのようにお考えですか。