○豊田
委員 新党きづなの
豊田潤多郎です。
ここに
パネルを立てましたが、私
ども新党きづなは、「増税の前に、やるべきことがある。」と。第一に「行財政
改革なくして、増税なし」、第二に「
社会保障のビジョンなくして、増税なし」、第三に「景気の回復なくして、増税なし」、このことを強く主張しているところであります。
それで、我々はかねてから申し上げてきたところですけれ
ども、まず、
社会保障と税の
一体改革という問題の提起の仕方はおかしい。なぜなら、
社会保障を受けたければ
消費税増税やむなし、逆に、
消費税の増税が嫌なら
社会保障は無理だよ、あるいは十分な給付が受けられないよという二者択一ですけれ
ども、選択肢のない、消費増税ありきの問題提起の仕方、これは私
どもはおかしいと。ずっと言っておりますが、歳出と歳入の
一体改革、こういう形での問題の提起、アプローチをすべきである、これを申し上げてきています。
社会保障といえ
ども、御案内のように、全てが聖域ではありません。メスを入れるべきところもたくさんありますし、
社会保障を含む全ての歳出について徹底した行財政
改革を行う、これと同時に予算の効率化を進める、それによって歳出の大幅な削減を実現、実行しなければならないわけです。
まずこれをやって、どうしても足りないというときには、次に歳入。歳出と歳入の
一体改革ですから、歳出をできるだけ削る、しかし、歳出をできるだけ削ってもそれでも足りないというときなら、歳入を上げざるを得ない。
その歳入というのも三つあります。税と税外収入とそして国債です。
まず、国債をふやすということがまずいという財政規律を守るとすれば、税と税外収入を上げるしかない。それなら、まず税外収入。一回こっきりかもしれませんが、税外収入をできるだけ上げる。それでもどうしても足りないというときに、
最後、増税の
議論になるわけですけれ
ども、増税だからといって、すぐに
消費税というわけではありません。ほかにいろいろな税目があります。これらの全体のバランスを考えて、最終的に、
消費税がどうあるべきか、こういうアプローチをすべきであるというのが
基本的考え方で、これはもう
総理もよく御存じだと思います。
この考え方に立って今回提出された
法案を検討すると、ここに書いてあるように、「行財政
改革なくして、増税なし」「
社会保障のビジョンなくして、増税なし」「景気の回復なくして、増税なし」、こういうことが問題になるという指摘を私
どもはしているわけです。
第一番目の問題ですけれ
ども、これは、私、五月の十一日、約十日ほど前ですが、代表質問で、民主党が二年八カ月前の
政権交代に当たって、行財政
改革の主なものを四つほど例示しました。公務員の人件費削減、国の
地方出先機関の整理縮小、廃止、特別会計や特殊法人等の整理縮小、廃止、独法等ですね、それから
最後、四番目、天下りの全面禁止等ということで、重立ったものを四つほど挙げたんですが、
総理からお答えがあったのは、公務員の人件費の削減、これはしましたとおっしゃった。
だけれ
ども、あれは、七・八%、二年間、復興
財源に充てるという特殊な削減で、復興
財源は、二十五年間、国債を発行し、そしてそれの
財源は
所得税等の増税を充てるということになっているわけですから、これで公務員の人件費削減ができたというわけではありません。民主党が約束したことは、二割の削減をして恒久
財源を出す、こういうことを言っているわけですから、これは公務員の人件費を削減したということを大きく言える話ではありません。
それから、国の
地方出先機関の整理縮小、廃止のことを私は指摘しましたが、
総理の答弁は全くありません。ないんです。それはそうなんです、やっていないから答弁ができないわけなので。これが二番目。
三番目、特会
改革、独法
改革。このお答えはありました、やっていますと。しかし、これは単なる数合わせにすぎないのであって、全体の歳出削減にどれだけの効果があったか。それは、ほとんど効果がない。逆にふえているという指摘もあります。そういうことをきちっとやるということが必要であります。
最後の、天下りの全面禁止。これも、天下りというのは、確かに官と業の癒着という問題もありますけれ
ども、大事なことは、特会あるいは一般会計もあるでしょう、一般会計、特会、そういうところ、あるいは独法、いろいろなところから出ている国庫補助、国の歳出、公金ですよね、それに伴って、それを支出、独法等あるいは特殊法人、そういうところに出している、そこのところに天下っていくという、それで金と人を最終的には
税金で見ている、これが問題だ、ここを断ち切らなきゃならないわけですね。
実は、天下りの全面禁止ということについても全くコメントはありませんでした。代表質問での答えはありません。
私は答弁漏れとは言いませんでしたけれ
ども、四つのうちの二つしか答えはなく、その二つも不十分、こういうことでした。
もう
一つ、コンクリートから人へと称しながら、ことしの予算では、八ツ場ダム、整備新幹線、高速道路等、これらが軒並み復活して、人からコンクリートへと逆戻りしているわけですね。このことについて指摘をしましたが、これもお答えはなかった。まさにお認めになったということなんです。
ということで、我々は、
最初にまず、全ての歳出について、さっき申し上げた徹底した行財政
改革を行う。それは二年八カ月前に民主党が約束したことであります、
国民に。その約束を守らずに
消費税だけ上げる。しかもそれは、約束していない、逆に引き上げないと言った、それを引き上げる。
国民に約束したことをやろうとせずに、逆に約束していないことをやろう、あるいは引き上げないと言ったことをやる。これは単なる増税
法案にすぎないんです。
だから、行財政
改革なくして増税なし、この点、
総理、いかがですか。