○秋葉
委員 今、
政府内での
議論はどの
程度進んでいるかわかりませんが、少なくとも、バルトリーニ局長は、日米両
政府間でこのことについてお互い
議論してもいいんじゃないかというようなことまで言っていただいていますので、こうした貴重な意見を真摯に受けとめて
議論していただきたいというふうに思います。
次に、先ほども触れましたけれども、やはり、津波の観測
体制の充実とそれから伝達の的確性ということ、今回、大変大きな
教訓を得たなというふうに思っております。
私どもが与党時代、自民党では、沖合へのGPSの波浪計を今後整備していく必要があるということで、
議員連盟をつくりまして、国交省にお願いして、
平成十九年から、一基三億円もするものを随時取り入れてまいりました。今現在十五基ぐらいまでふえていると思いますけれども、一番最初に宮城県の沖合に入れていただいたわけでございます。
ことしも三基ぐらい整備をいただく予定だと伺っておりますけれども、沖合二十キロのところにGPS波浪計を入れて、常日ごろの潮位の測定はもちろんですが、津波
対策に生かすということを我々は明確な目的として
位置づけてやってきたんですね。
今回は、大変大きな津波だったということもあって、なかなかこのGPSで捉えたデータというものが実際の気象庁が行う警報というものにうまく生かされなかった面がございます。
そしてさらには、東北沖合にもかなりの数を浮かべていただいていたわけでありますけれども、例えば、青森の東岸沖の八戸沖、ここに
設置していたものがたまたま故障中であったということもございます。それから、宮城県沖にも二基入れていただいていたんですが、あの津波が通り過ぎてすぐ
電源が途絶えて、第一報しか送れなかった。もう五分後にはデータがリアルタイムで活用できなかったという問題があります。しかも、宮城県の場合に深刻なのは、二基入れたうちの一基は全く壊れちゃって、いわゆる
電源が落ちた後のデータも回収できないで終わっているんですね。一基分しか使われなかった。
ですから、これから、ことしも三基入れる、十五基に終わらせずに
計画的に沖合に入れていくときに、いかなる規模の津波が来ても強固なものにしていくということが大事なのと、やはり国交省と気象庁との連携の問題というものをしっかり
見直していただきたい。これこそが、先ほど私が申し上げた優先順位の第一番目でなければならないと私は思っております。
今回の
東日本大震災、これは
復興特でも何度も取り上げてきた
課題ですけれども、ぜひ
防災大臣にも御
認識いただきたいという思いで、再度取り上げさせていただくわけでございます。
今回、二時四十六分に
地震が
発生をして、気象庁が第一報を発令したのは、その三分後の四十九分でしたね。このときの第一報は大津波警報ではございましたけれども、大津波警報ということになりますと大体三メートルということで、これは関係者から見れば大変なことになったなということにはなるんですけれども、それがどういうものなのか、一般の市民、県民までには十分膾炙し切れていない面があったことは事実だろうと思います。
そこで、昨年、気象庁も、この警報の
あり方を変更していただきましたね。従来の
あり方から、今回は、
マグニチュード八を超える
可能性がある場合、さらには八を超えない
可能性がある場合に分けて、特に八を超えるような巨大な
地震だという場合には、大津波警報も、具体的な高さに言及するというよりも、巨大津波が来るという言い方で危機感を高めるということに変更していただきました。
こうした
対応も大変大事なんですけれども、やはり一番は、より正確な
情報を伝えること。
GPSの波浪計で例えば宮古沖に
設置したものは、もう十五時十二分の前の段階で六・三メーターという潮位が観測できているんですね。沖合から二十キロ離れたところでもう六メーターのあれを観測しているわけですから、それが沿岸に達しようというときには、当然八メーター、十メーターとなるわけですね。ですから、GPSを
設置したことによって、五分でも十分でも、到達するまでの間、時間が稼げるようになったんだけれども、それが実際気象庁の予報の中には十分生かされていない。
なぜならば、気象庁がこの二時四十九分の大津波警報を発令して、修正したのは、ちょうど約三十分後、三時十四分に、予想される津波の高さを、岩手、
福島は六メーター、宮城は十メーターというふうに変更したんですね。
しかし、先ほど私が言いましたように、十五時十分ぐらいの段階ではもう沖合二十キロで六メーターが来ているわけですから、本来は、岩手県においても六メーターなんという数字を発表すること自体が、私に言わせれば大きな問題なんです。そうですよね。沖合から二十キロのところで六メーターだというのがわかっているのに、そのデータがわかっているにもかかわらず、いわばそのデータを踏まえずに、もちろん気象庁でもいろいろな御努力もしているわけですから、これまでの経験値に合わせて、この六メーターという発表、六メーターもすごい数字なんですけれども。
しかし、より正確な数字を伝播していくということが大事であることから、これから、やはり、GPS波浪計のリアルタイムでの
情報収集、そしてGPS自体を強固にしていくという二つの問題がありますので、国交省と気象庁にそれぞれ簡単に伺っておきたいと思います。もう時間もありませんから、簡潔な答弁でお願いします。