○佐田
委員 大臣、細かいことになるかもしれませんけれども、非常に論点のあるところがありますので、
大臣にぜひ御理解いただきたいんです。
今、有識者
会議とありましたけれども、この有識者
会議というのは、本来であれば、要するに、前原
大臣が中止と言ったことは基本的には特ダム法違反なんですね。どういうことかというと、基本
計画ができているダムを中止するということになりますと、これは当然のことながら、利水者であるとか関係
地方自治体の議会、そして知事の了解を得なくてはいけない。それを全く得ないでやったということは法律違反、特ダム法違反であるということを、まず、ぜひ御理解をいただきたいと
思います。
そして、それにのっとって我々も議論しました。そして前原
大臣は、今言われました有識者
会議をつくる、そういうことで御自分の考えのもとに有識者
会議をつくりました。その中におきまして、一年をかけて中間取りまとめができたわけであります。
この中間取りまとめというのは、基本的には、ダムの一番大事なことは
コストだ、こういうふうに書かれています。今度ゆっくり読んでいただければわかると
思います。それと環境、あと実現性、こういうことが書かれているんです。これは学者の方々が、要するに、前原
大臣が選んだ学者がその有識者
会議をつくって、そして中間取りまとめをつくりました。
それにのっとって関東
地方整備局が、その中間まとめに沿って、関係
地方自治体の方々と八回の
会議を、検討の場というものをつくりまして、その中でいろいろなことを議論させていただきました。河道掘削がいいのか。できるだけ
コストを少なくして、例えば遊水地をつくった方がいいのか。または地下水を掘った方がいいのか。いろいろな議論がなされました。
それと同時に、昭和二十二年のキャサリン
台風のときのああいう悲劇が起きないように、一番の流量に対する対策を練らなくてはいけないということで、その中で工事
実施基本
計画というのをつくったわけです。それによりますと、あらゆる計算を試みても、伊勢崎市というのが群馬県にあるんですけれども、伊勢崎市に八斗島というところがある、これが基準点でありまして、ここに二万二千立米の流量が毎秒来た、こういう計算になっておるんです。
中には、今このダムを反対している方々は、そんなに流量はなかったと言われていますけれども、この八回の検討の場で、
日本学術
会議、そしてまた学識
経験者の方々が数度にわたりこれを計算しましたけれども、全てが二万二千立米前後でありました。したがって、その有効性がまさに証明された。
その後に、またこれを関東地整から本省に上げた。本省に上げて、本省ではその結果を、結果というのはやはり八ツ場ダムは必要だという結果でありますけれども、これを有識者
会議にまた付した。有識者
会議では、自分
たちが出した中間報告に沿ってちゃんと関東
地方整備局がやったかどうかをその中で確認をして、オーケーとなったものですから、それを前田
大臣の方に付したわけであります。
前田
大臣は、それを受けて、「八ツ場ダム
事業継続は妥当との確認を受けたことを前提にして、担当
大臣として、熟慮を重ねた結果、
事業の継続との判断をいたしました。」こういうふうに言っておるわけであります。つまり、これは、八ツ場ダムというのは前田
大臣のときに必要というふうになったということ。
もう一つ大事なことは、
平成九年に河川法の改正が行われているんです。これは、先ほど申し上げました工事
実施基本
計画から、これをもっと細密にやろうということで、河川
整備基本方針、これは大枠の方針であります。もう一つは河川
整備計画でありますけれども、これはもう少し各論に触れたような
整備計画を立てていく、こういうことなのであります。
大臣、
大臣も記者会見で言われておるのでありますけれども、前田
大臣の路線でいくということでありますけれども、その中に、生活再建法と河川
整備計画の二点を踏まえ、本体工事についての判断を行う、こういうふうに申されておるわけでありますけれども、これは間違いないですね。