○阿部
委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
ただいまの高橋さんの最後の表明、きょうは、実は私の事務所からも、六十九人の
障害のある
当事者の方も含めた傍聴の要請を受け、お取り次ぎをいたしました。各
委員会がある中でこれだけたくさんの方が傍聴を希望される、それも
障害の
当事者が希望される、固唾をのんでこの審議を見守っている。
私は、この
障害者自立支援法が、そもそも私
どもも加わっていた三党連立政権の生みの親であったと
思います。
障害者自立支援法が成立せんとするときに、
当事者団体の
方々が、自分
たちの声抜きに、自分
たちが長年無視されてきた、その長い長い歴史をここで変えたいという強い
思いで、私
ども当時の野党にも働きかけがあり、また、与党の
皆さんも当時そのことに随分いろいろな
意味で影響を受けられて、この
障害者施策をお考えになったでしょう。
ですから、当然、その結果としてある今の政権は、現実にお金がどのくらい足りない、これは現実の、政権の抱える最大限の制約です。しかし、そのことと同時に、
障害者に向けて、
皆さんに向けて、常にその声を受けとめますという姿勢、できることとできないことがありながら、対話をしていくという姿勢を欠いてしまえば、もともとなぜ与えられた信任であるかという根拠が消えてしまうと
思います。
私は、
委員長にもお願いがありますが、実は、私の
質問で最後で、もう採決をなさるということで、あと、みんなの党も
質問がございますが、私と共産党の高橋さんは、強く反対をいたしました。
その反対の理由は、せめてここに
参考人として、これは今後も続いていかなければならない施策の今や途中にあるものであるから、
参考人に来ていただいて審議を深めたい。なぜ今この三時間で決着しなければならないのか、誰も、
先ほど来の
質問の中で、そのお答えは
政府側にはないと
思いますし、また
委員長にもこれは私はお願いをしたものであります。与野党の筆頭同士の合意で、
参考人なく採決ということになっておりますが、極めて残念であります。
あわせて、
政府には、例えばこういうことに向けて全国で公聴会を開くとか、もう一度なさるべきであったと
思います。TPPでも全国公聴会を、あれが形式だけであるかどうかは別に、やっておられます。この問題がこれからも続くということを考えられた場合に、今どこまではできて、どこからはこれからだということを広く
理解していただくための取り組みが圧倒的に欠如しているように
思います。
小宮山
大臣に伺います。
今の私の
指摘、せめて、公聴会も含めて、
大臣は、例えば税と
社会保障の一体改革でもいろいろなところに行かれているということは存じ上げています。それと同じような労力、身はお
一つですから大変です。でも、
西村智奈美副
大臣もおられます。女性三人おられて、私はいい
厚生労働省の体制だと思っております。そして、そういうことを裏切ることのないよう、ぜひ
当事者の
意見を聞くような体制をつくるべきであったと私は
思います。
そして、
当事者性とは、例えば私
どもが
議員であったり、小宮山
大臣が
政府であったりして、それを、
障害者団体から言われたことのどのくらいを取り入れたか、要望があって、じゃ、これしましたよというだけではないんですね。できないときもある。だけれ
ども、どういう
方向に持っていきたいかを十分伝える。そして、今はここまでだけれ
ども応援してほしいとお願いされてもいいんだと
思います。
だって、国民的
理解が必要で、お金をそこに割いていくにも、
社会を変えていくためにも、最も根幹は
社会を変えることです。
社会の中に偏見や差別がなくなることです。そういうことに向けて本来の努力をなさるべきであったと
思いますが、いかがでしょう。