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2012-03-16 第180回国会 衆議院 経済産業委員会 第3号
公式Web版
会議録情報
0
平成
二十四年三月十六日(金曜日) 午前八時四十分
開議
出席委員
委員長
中山
義活
君
理事
石関 貴史君
理事
稲富 修二君
理事
川口 博君
理事
近藤
洋介君
理事
田嶋
要君
理事
梶山 弘志君
理事
菅原 一秀君
理事
佐藤
茂樹
君
緒方林太郎
君 大畠 章宏君 加藤 学君 木村たけつか君
北神
圭朗
君
櫛渕
万里君 斉木 武志君 柴橋 正直君 平 智之君 高松 和夫君
中屋
大介
君 花咲
宏基
君
浜本
宏君 平山
泰朗
君 藤田 大助君 松岡 広隆君
柳田
和己
君 山崎 誠君
山本
剛正
君
近藤三津枝
君
高市
早苗
君 橘 慶一郎君 谷畑 孝君
西野あき
ら君
額賀福志郎
君 江田 康幸君 吉井 英勝君 中後 淳君 山内 康一君 …………………………………
経済産業大臣
枝野
幸男君
環境
副
大臣
横光
克彦君
経済産業大臣政務官
北神
圭朗
君
環境大臣政務官
高山 智司君
政府参考人
(資源エネルギー庁
原子力
安全・
保安院長
)
深野
弘行
君
政府参考人
(
環境省大臣官房審議官
)
小林
正明
君
参考人
(
原子力安全委員会委員長
)
班目
春樹
君
経済産業委員会専門員
綱井 幸裕君
—————————————
委員
の異動 三月十六日
辞任
補欠選任
井戸まさえ
君
中屋
大介
君
高野
守君
柳田
和己
君 同日
辞任
補欠選任
中屋
大介
君
緒方林太郎
君
柳田
和己
君
高野
守君 同日
辞任
補欠選任
緒方林太郎
君
浜本
宏君 同日
辞任
補欠選任
浜本
宏君
井戸まさえ
君
—————————————
本日の
会議
に付した案件
政府参考人出頭要求
に関する件
参考人出頭要求
に関する件
自転車競技法及び小型自動車競走法
の一部を
改正
する
法律案
(
内閣提出
第二一号)
経済産業
の
基本施策
に関する件
私的独占
の
禁止
及び
公正取引
に関する件 ————◇—————
中山義活
1
○
中山委員長
これより
会議
を開きます。
経済産業
の
基本施策
に関する件並びに
私的独占
の
禁止
及び
公正取引
に関する件について
調査
を進めます。 この際、お諮りいたします。 両
件調査
のため、本日、
参考人
として
原子力安全委員会委員長班目春樹
君の
出席
を求め、意見を聴取することとし、また、
政府参考人
として資源エネルギー庁
原子力
安全・
保安院長深野弘行
君及び
環境省大臣官房審議官小林正明
君の
出席
を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
中山義活
2
○
中山委員長
御
異議
なしと認めます。よって、そのように決しました。
—————————————
中山義活
3
○
中山委員長
質疑
の申し出がありますので、順次これを許します。
佐藤茂樹
君。
佐藤茂樹
4
○
佐藤
(茂)
委員
おはようございます。公明党の
佐藤茂樹
でございます。 きょうは、
大臣所信
に対する
質疑
ということで、二十分間時間を頂戴いたしましたので、
一つ
のテーマに絞りまして、具体的には
再生可能エネルギー
の
促進
ということに絞って
質問
をさせていただきたいと思うわけでございます。 昨年の八月に成立いたしました
再生可能エネルギー特別措置法
、いよいよ本年七月から
施行
ということになるわけでございます。私も当時、
修正案
の
提案者
として
衆参
の
委員会
で
答弁
に立たせていただきました。ぜひ、
政府
におかれましては、法の
趣旨
を踏まえまして、
再生可能エネルギー
の
普及
ができるように努めていただきたい、そのようにお願いをするものでございます。
会議
の
立ち上げ
がおくれていたんですけれども、
調達価格等算定委員会
も、三月の六日に初会合が開かれ、今は順次されているというようにお聞きをしております。最大の焦点は、
買い取り価格
と
期間
をどうするのかというのが
制度
の鍵でございます。
買い取り価格
は
発電コスト
と適正な利益に基づいて
決め
るわけですけれども、これをどういう
考え方
に基づくのかというのが一番の
ポイント
でございます。
買い取り価格
を高くすれば、
再生可能エネルギー
が早く
普及
する一方、家庭や
企業
の
負担
がふえますし、反対に
価格
を低く抑えれば、
負担
は少ないけれども
普及
がおくれてしまうという、
価格
の決定には大変難しい
バランス感覚
が求められるわけでございます。 私は、
調達価格等算定委員会
の
皆さん
の見識というものを基本的に信用した上で、ただ、我々立法府でもございますので、ぜひきょうは
政府
の
考え方
も
確認
をしておきたいと思うんです。
日本
は、この
制度
については、
制度
の
導入
は出おくれたんですけれども、逆にその分、
先行例
に学ぶことができると私は思うんですね。私どもも
修正案
を出す前に、急ではございましたけれども、当時の
委員長
を中心に
ヨーロッパ
に行かせていただいて、
先行例
を学ばせていただきました。やはり、
ヨーロッパ諸国
も非常に試行錯誤されているわけです。 そういうところから何を学び取るのかということが非常に大事ではないかと思いますし、要は、
再生可能エネルギー
の担い手をふやし、この
分野
が新しい
産業
として自立できるように上手に育てていく、そういう視点も大事であります。
導入加速
に力点を置きつつ、しかし持続可能な
制度
になるような
価格
や
期間
を
決め
るべきである、そのように思うわけであります。
修正案
には、最終的に
国会
にも
報告
をしていただく、そういう条項も入れさせていただきました。
算定委員会
の
議論
の結果を踏まえて、
経済産業大臣
が
関係閣僚
と協議した上で最終決定する、そういう形になっているわけです。 まだ具体的な数字は出てきていないんですけれども、きょう
経済産業大臣
にぜひお聞きしておきたいのは、
調達価格等算定委員会
で算定される
買い取り価格
と
期間
について、どのようなものであるべきである、そういう
見解
を持っておられるのかということと、また、七月の
施行
までにやはり
参入
される業者の
皆さん
もある程度の
予見性
を持たないといけないと思うんですね。ですから、
スケジュール感
として、いつまでにこの
算定委員会
の案をいただいて、
政府
として、
買い取り価格
、
期間
を決定される
めど
はいつごろなのか、そして
国会
に御
報告
をいただく
タイミング
はいつごろなのかということにつきまして、まず
経済産業大臣
に御
答弁
をいただきたいと思います。
枝野幸男
5
○
枝野国務大臣
この
再生可能エネルギー特措法
の
審議
に当たっては、
委員
におかれましても大変な御尽力をいただきましたこと、御礼を申し上げます。 御
指摘
をいただきましたとおり、
再生可能エネルギー
の
導入促進
のための
制度
であります。
国会
でお
決め
をいただきました
法律
の事項としても、効率的に
事業
が実施された場合に通常要する費用を基礎として、適正な
利潤
を勘案し、
施行
後三年間は
利潤
に特に配慮しということを
決め
ていただいています。もちろん、一方では、
電気
の
使用者
に対して過重なものとならないことに配慮することと、御留意もいただいているところでございます。 確かにこの
バランス
は大変難しいところがあろうかと思いますが、私なりに各国の
先行事例
なども見ますと、一部、この
制度
が投機的に
利用
されて若干問題があった国もあったかと思います。ですから、そうしたことになってはいけないだろう。ただ、その一方で、普通の
事業者
の方が普通に真面目にやればちゃんと成り立つんですよというような
中身
でなければなかなか
参入
の
促進
にならないだろう。こうした
観点
で、
委員
の
皆さん
には適正な御
議論
、
審議
をいただけるものというふうに思っているところでございます。 その上で、大変大事なことですので慎重な御
審議
をいただきたいと思う一方で、御
指摘
いただきましたとおり、
予定
されている方の
予見可能性
は重要でございます。 一応、私からは、二カ月程度で何とか、つまり、三月の上旬にスタートですので、できればゴールデンウイーク前ぐらいには何とかおまとめいただけないだろうかということをお願いしておりますが、これは主体的に
委員
の
皆さん
のところで
審議
の
中身
についてお
決め
をいただくことですので、それをちょっと期限としてお約束することはできませんが、そうした
めど
で何とか御
努力
をいただきたいということをお願いしているところでございまして、
委員会
の方の結論を得ましたら、できるだけ速やかに私の方で最終決定いたしまして、同時に、告示後速やかに
国会
の方に御
報告
させていただきたいと思っております。
佐藤茂樹
6
○
佐藤
(茂)
委員
今回
修正
をさせていただいた
ポイント
の
一つ
は、やはり
国会
の関与というものをどこかできちっと持って
国民的合意
のもとにこの
制度
は進めた方がいいだろう、そういうことで、与野党の協議の中で最終的に
国会
への
報告
ということも入れさせていただいたので、そのことについては、法に基づいてしっかりと対応していただければありがたいと思います。 きょうお伺いしたい二点目は、
再生可能エネルギー
、
政府
の方も、さまざまに
予算
上の
措置
であるとか税制上の
措置
、こういうものもされています。今申し上げました、特に
価格設定
がどのくらいになるのかというのも
普及
を左右する非常に大きな
ポイント
になってくることは間違いないんですが、さらに加えて、
政府
の
努力
で変えられるものというのもあります。それは、現行の
規制
をなるべく
緩和
して、いわゆる
規制緩和
を進めて、民間の
参入
を促して、
再生可能エネルギー
の
普及
を後押ししてあげるということが私は大事ではないかと思うんですね。
太陽光発電
の
普及
のために
企業
などが設置する
太陽光発電設備
を
工場立地法
の
規制対象外
とすることなどの
規制緩和策
を、三月十二日、今週、
産業構造審議会
の小
委員会
でまとめられた、そういう報道もございます。
太陽光
初め
再生エネ普及
のための
規制緩和
をどんどん進めてもらいたいと私は思うんですけれども、具体的にどういう
規制
が
緩和
されて、そのことによる
太陽光発電
の
普及
の後押しの
効果
はどのように考えておられるのか、そして、今後どういう
タイミング
でこの
法制度
、具体的には
政省令
も含めてですけれども、
制度
の
改正
を考えておられるのか、最初に、
経済産業省
の
考え方
をお聞きしておきたいと思います。
北神圭朗
7
○
北神大臣政務官
委員
おっしゃるとおり、
再生可能エネルギー
の大幅な
導入拡大
のためには、いろいろな
規制
をやはり
緩和
していくことが物すごく大事だというふうに思います。 おっしゃるとおり十二日に、
工場立地法
において、
太陽光
の
発電施設
を
対象外
にするということを
決め
ていただいたところでございます。 もう
一つ
、
電気事業法
に基づく
工事計画届け出
と
使用
前
自主検査
とを不要とする
範囲
、
現状
では五百キロワット
未満
になっているんですが、この
範囲
を
拡大
して二千キロワット
未満
にする
予定
でございます。 こういう
規制緩和
によって、
電気事業法
あるいは
工場立地法
上の
届け出
を不要にするわけですから、
事業者
が
参入
するときに、設置をするときに、
手続
の面で
負担
を軽減するということで、
太陽光
の
施設
を設置する時間を大幅に短縮できる
効果
があるというふうに思っています。
最後
に、時期の問題ですが、
委員
がおっしゃった
固定価格買い取り制度
が七月一日に
施行
されるわけですから、それに間に合うように、今申し上げたような
規制緩和
を
政省令
の
改正等
で実行していきたいというふうに思っています。
佐藤茂樹
8
○
佐藤
(茂)
委員
七月一日までになるべく、
推進
のための
規制緩和
というものを進めていただきたいと思うんですね。これは
全会一致
で、
再生可能エネルギー
の
特別措置法
の
附帯決議
というものを
衆参とも
に
決め
させていただいたんですけれども、たしかその八
項目め
にも、
規制緩和
をしっかりとやっていくという
趣旨
のことを入れさせていただいていますので、ぜひ
政府
の方でも努めていただきたいと思うわけであります。 同じく
規制緩和
できょうお聞きしておきたいのは、
地熱発電
なんですね。
再生可能エネルギー
として、
地熱発電
への期待が非常に高まっております。与党の中にも、きょうおられる
田嶋理事
であるとか、あるいは
山本委員
、
地熱発電
を何とか進めようという
議連
で非常に頑張っておられる方もいらっしゃるわけですが、この
地熱
については、
世界
でも有数の
火山国
である
我が国
にはアメリカ、インドネシアに次いで
世界
第三位の豊富な
地熱資源量
が存在するということはもう前々から言われているんですね。特に、
風力
や
太陽光
のように天候に影響されないところが
地熱発電
の非常に魅力でございます。 しかし、
現状
では、
日本
の
発電所
は十八カ所、五十四万キロワットにとどまっておって、国内総
発電量
の〇・二%にしかすぎない。その
一つ
の要因として言われているのが、
地熱資源量
の約八割が
開発
が
規制
されている
国立公園
であるとか
国定公園
の下に眠っている、それが
規制
によって
利用制限
があるのでなかなか
開発
されないという問題があるわけですね。この
規制
を
緩和
して、
地熱資源
の活用をどのように進めていくのか、認めていくのかということが今
課題
になっております。 私は、
環境
や
景観
の
保護
には当然配慮するということを前提にしながらも、もう一歩踏み込んだ
緩和
というものが必要ではないかと思うんです。
環境省
としては、今月中に、
地熱発電
に関するこれまでの
通知
というものを見直して、新
通知
を出される
予定
だというように伺っております。 巷間、報道されているのは、
特別地域
などの
規制地域直下
への
斜め掘り
を認める
方向
だと。要するに、
傾斜掘削
ですね。
斜め
に掘っていく。こういう
方向
だと言われているんですけれども、この
斜め掘り
の容認だけでは、一歩前進ではあるけれども、
地熱開発
を進める上においては限界があるんじゃないのかなというように私は思っております。 やはり
傾斜掘削
というのは、
斜め
に掘っていくわけですから、
掘削距離
が長くなるために、
井戸
一本当たりの
コスト増
につながるということが
一つ
と、もう
一つ
は、
斜め
に掘っていった途中に、到達までにほかの断層などに遭遇する確率が高まる、そういう
リスク
が高まるという問題もございます。ですから、どうせ
規制
を
緩和
するなら、実効性ある内容にすべきであると私は考えるわけであります。 特に、具体的に三点ほど申し上げさせていただきたいのは、まず、
国立公園
、
国定公園
の、いろいろな
規制
の種類によって
地域
はありますが、第二種
特別地域
及び第
三種特別地域
の一部における、
自然環境保護
に配慮した
地表
からの
坑井掘削
及び
発電所施設建設
の
許可
というものについてどう考えるかということが
一つ
。これをぜひ認めていただきたいと思うんです。 もう
一つ
は、
国立公園
、
国定公園
の
特別保護地区
及び第
一種特別地域
の一部において、
自然環境保護
に配慮した
地表調査
の
許可
というものもぜひ認めるべきじゃないかと私は思います。 三点目に、今申し上げましたが、
傾斜掘削
のことですけれども、
国立公園
、
国定公園
の
特別保護地区
及び第
一種特別地域
の外からの
斜め掘り
、
傾斜掘削
による
特別保護地区
及び第
一種特別地域
の
地下開発
の
許可
というものも当然認めるというようなことを、個別の
プロジェクトごと
に弾力的な
規制
の運用を図っていただいて、
対象区域
の
拡大
を具体的にやはり今思い切って図っていくべきではないのかと考えるんです。 まだ答えられないかもわかりませんが、
環境省
が今月中に
決め
られる
地熱発電
に関する新
通知
、新たな
開発基準
についてどういう
方向
で今考えておられるのか、
環境省
の所見をぜひ伺っておきたいと思います。
横光克彦
9
○
横光
副
大臣
お答えをいたします。 まず、
再生可能エネルギー
の
普及拡大
。これはもう本当に、
我が国
のこれからの
エネルギー基本計画
をつくるに当たっても大変重要な
課題
だと思っております。 そういった中で、とりわけ今御
提案
がございました
地熱発電
、これは太陽や
風力
に比べて非常に
安定性
もあるし効率もいいということで、
ベース電源
になるんじゃないか、そういった
再生可能エネルギー
であるということも我々も
重々認識
をいたしております。 そういった中で、
緩和
の件ですけれども、一歩踏み込んだらどうかということで、踏み込んで、
規制緩和
に今
環境省
も取り組んでいるんです。
地熱発電
に係る
検討会
をこれまで五回やりまして、いよいよ今月中にまとめて
通知
することになっております。 そういった中で、今御
質問
がございました三点でございますが、一番
最後
に言われた
特別保護地区
及び第
一種特別地域
の
地下
への
傾斜掘削
については認められるか。これは正直申しまして、
特別保護地区
及び第一種というのは、我々からすると
国立公園
の核でございますので、ここで
傾斜掘削
というのは今のところなかなか難しいなという
状況
でもございます。しかし、それもまだ
検討
中でございます。 そして、二番目の、
特別保護地区
及び第
一種特別地域
における
地表調査
は認められるか。これはボーリングするわけではありませんので、いろいろな
状況
を調べるという
地表調査
であるならばかなり認められるのではないか、これも今前向きな形で
検討
中でございます。 それから、今言われました二種、
三種
の
特別地域
における
坑井掘削
、いわゆる
直掘り
。この件でございますが、これは大前提がやはり
自然環境
を守るということ、それと同時に
再生エネルギー
の
利用
という、保全と
利用
、この二つの
調和
がしっかりとれるということがお互いに大事ですから、それが十分に図られるかどうかということ。そして、そういった中で、個別に優良な
事例
がないものか、そういった
優良事例
の形成に向けて論議もされておりますし、これもまだ
賛否両論
ございまして、全てだめだという
状況
でもありませんし、それぞれのいい
調和
がとれたものをこれからどう
検討
していくかということで、今取り組んでおります。 いずれにしても、
環境省
としては、自然を守りながら、しかも
地熱エネルギー
の
利用
ということも考えながら最終的な
判断
をしてまいりたい、このように考えております。
佐藤茂樹
10
○
佐藤
(茂)
委員
ぜひ
環境省
、
自然環境
の
保護
、
景観
の
保護
、こういうものもしっかり維持されなければいけないことはわかっているんですが、他方で、やはり
再生可能エネルギー
を
推進
するというのは
環境省
として当然やっていただかないといけないことなので、今
調和
と言われましたけれども、何もしない
調和
じゃなくて、一歩踏み込んで、その上で
調和
をどう保つのかという前向きな姿勢に立ってやっていただきたいと思うわけであります。
最後
になりましたけれども、
経済産業省
として、本年、この
分野
については、全体としては
地熱
などクリーンな
熱利用
の
拡大
に百三十二億、内訳として新規に
地熱資源開発調査事業
に九十一億円計上されております。二月には、
地熱資源開発
が計画されている九
地区
も公表されました。 今後、
経済産業省
として
地熱発電開発
を現実に
促進
するために何を行わなければいけないと考えておられるのか、
経済産業省
の
見解
を伺っておきたいと思います。
中山義活
11
○
中山委員長
簡潔にお願いします。
北神圭朗
12
○
北神大臣政務官
経済産業省
としても、
議連
の
皆さん
の声もしっかり踏まえて、
地熱発電
は強力に
推進
をしてまいりたいというふうに思っています。 そのためには、今
環境省
の話もございましたが、
自然公園
内で
垂直掘削
をやるに当たって、
環境省
を初め
関係省庁
としっかり
議論
をして、今おっしゃった、一歩前に踏み出しての
調和
、いわゆる
地熱開発
と
環境
、
景観
の
調和
というものを図っていきたいというふうに思いますし、もう
一つ
は、やはり
地元
の
皆さん
の納得する形で、連携をとりながら
地熱開発
を進めていきたいというふうに思っています。
佐藤茂樹
13
○
佐藤
(茂)
委員
私は
ベストミックス論者
なんですけれども、
原子力
の依存を下げていくにしても、やはり当然、こっちの
分野
が成長していなければ、
促進
されていなければ成り立たないわけでございますので、今後とも、
再生可能エネルギー
の
促進
についてはしっかりとまた
委員会
で
質疑
をしてまいりたいと思います。 ありがとうございました。
中山義活
14
○
中山委員長
次に、
高市早苗
君。
高市早苗
15
○
高市委員
おはようございます。自民党の
高市早苗
でございます。 貴重な
質問
時間を賜りました
同僚議員
の皆様に、まずはお礼を申し上げます。 本日は主に、
定期検査済み
の
原子力プラント
の再
起動
を
判断
する
基準
について、
枝野大臣
にお伺いをしたいと思います。 この再
起動
につきましては、私が二月九日に提出いたしました
質問主意書
に対する
答弁書
によりますと、まず第一に、
事業者
が
安全評価
を行い、これを
経済産業省
原子力
安全・
保安院
が
確認
し、さらにその
確認
の
妥当性
を
内閣
府
原子力安全委員会
が
確認
をした上で、
内閣総理大臣
、
内閣官房長官
、
経済産業大臣
、
原発事故担当大臣
のいわゆる四
大臣
が、
住民
の
理解
や
国民
の
信頼
が得られているかという点も踏まえ、その可否を総合的に
判断
していく、こういう手順で進められると
理解
しております。
大臣
、これでよろしいですか。
枝野幸男
16
○
枝野国務大臣
今御
指摘
のような
手続
で最終的な
安全性
と
地元
の
理解
を
確認
して、
判断
をいたします。
高市早苗
17
○
高市委員
今、四
段階
を御紹介しました。 例えば、関西電力の
大飯発電所
三、四号機についてですが、ここは
事業者
による
ストレステスト
が終わり、そして
原子力
安全・
保安院
による
確認
も二月十三日に終えております。三月十三日には
内閣
府
原子力安全委員会
による
確認作業そのもの
が終了して、間もなく一次
評価
を了承する旨の
報告書
が出てくるんだろうという
段階
だと思います。つまり、
大飯発電所
につきましては、第一から第三までのプロセスがやがて終わろうとしているというところですから、残りは、四番目の
住民
の
理解
、
国民
の
信頼
、四
大臣
の
総合的判断
といったところが再
起動
の
基準
になっていくのかなと考えております。
野田総理
は、昨年九月十五日の
衆議院
の本
会議
でも、この
原発
再
起動
について、「
地元
の
理解
や
国民
の
信頼
が得られているかという点も含め、
政治レベル
で総合的に
判断
を行ってまいります。」と
答弁
しておられるのですが、私は、これほど曖昧な話というのはないと思うんですね。 仮に、
判断
をされる四
大臣
がポピュリズムに走ってしまったような場合に、
原発起動
を不安視する
世論
というのが非常に強いなと感じたら、幾ら時間と
コスト
をかけて厳正な
安全審査
というのをクリアしても、なかなか再
起動
には至らないでしょう。また一方で、
電力不足
を不安視して、
日本経済
への影響や
産業立地
の
優位性低下
を心配する
世論
の方が非常に強いと感じた場合には、かなり早期に再稼働を
判断
するということになるんじゃないか、こう心配しています。 といいますのは、鳩山元
総理
が、
平成
二十一年十一月二日の
衆議院予算委員会
で、これは
普天間基地
移設問題についてでございましたが、
日米
と
沖縄県民
の
皆さん
全てがわかったと
理解
できるような形をつくりたいと
答弁
されたことを思い出したんですね。全ての人の納得を優先して、むしろ
安全保障
上の
観点
からの冷静な分析を欠いていたように思える話があり、結果的には、
普天間基地
の移設問題は暗礁に乗り上げました。 私自身は、安全上の
リスク
というものを最小化するためにも、再
起動
の
基準
というものは、
政治的レベル
の
判断
というのではなくて、むしろ、なるたけ
科学的根拠
を重視した明確な要件で示されるべきであり、
地元住民
の
理解
とか
国民
の
理解
といったものも、こういった
手法
で
確認
するということがあった方がいいのではないかと思います。つまり、
大飯発電所
だけの問題ではなくて、これから徐々に
ストレステスト
を終えて、四
大臣
が
判断
をしていかなきゃいけない
対象
というのがふえていくからこう申し上げているんです。 それでは、
地元
の
理解
や
国民
の
信頼
が得られているかということについて、具体的にどのような
手法
で
判断
していくのかということをお伺いいたします。 まず、
国民
の
信頼
が得られているかということについてはどのように
判断
をされるのか。例えば、
国民
全体に対して
世論
調査
を行うといったことなのかどうなのか、
大臣
にお伺いします。
枝野幸男
18
○
枝野国務大臣
御
指摘
のうち、
安全性
について、これは政治
判断
をするわけではありません。
政治レベル
での
判断
に先立って、技術的、科学的、客観的に、専門家の
皆さん
にできるだけ透明性を持った形でプロセスを今進めていただいておりますので、
安全性
については、まずそのことでしっかりと担保されるということが全ての出発点であります。 その上で、では、
地元
の
皆さん
あるいは
国民
の
皆さん
の一定の
理解
というものは、御
指摘
のとおり、あらゆる問題について全ての
国民
の
皆さん
が同じ意見を持たれるということは、民主主義国家ではあり得ないわけでありますので、そうしたことの中で、
国民
の
世論
というものが、あるいは
理解
というものが那辺にあるかということをいかに正しく認識するのかということが、まさに政治力として問われていることであると思っていまして、何か機械的に、こういうやり方で、この線をクリアすれば一定の
理解
なのだというようなことがもしはかれるなら、それが望ましい、その方が楽でありますけれども、残念ながら、そういうものではない。 したがって、まさにそこのところを総合的に
判断
させていただくということを申し上げているところでございます。
高市早苗
19
○
高市委員
そこが一番曖昧な点だと思うのです。例えばマスコミ報道だけで
判断
しても、それがサイレントマジョリティーも含めた
国民
の意見だということにはなりませんしね。だから、
国民
の
信頼
が得られているかということを、
総理
も、そしてまた
答弁書
でもあえて強調されているというあたりに、私は大変ひっかかっておりました。 次に、
地元
の
理解
が得られているかという
基準
なのですが、これも、例えば立地県で
住民
投票でも行うのか、それとも立地県の知事と立地市町村の長、首長さんの同意で足りるのか、または立地市町村の議会の承認というものを最低要件とされるのか、具体的なお考えがあれば伺います。
枝野幸男
20
○
枝野国務大臣
これも、最終的な線引きも機械的にできる性格のものではないのではないかというふうに思っております。 もちろん、立地県や立地市町村の首長さんなどとは、
理解
を求めることができる
段階
がもし来れば、そのことのお話と同時に、
地元
の
皆さん
の
理解
ということについて、どういった形でお願いをするのか、あるいは把握をしていくのかということそのものをきちっと御相談していかなければいけないというふうに思っておりますが、何かこことここがオーケーならオーケーとか、そういう機械的なものではないというふうに思っております。 そうした
理解
を得るプロセスや
理解
を
確認
するプロセスそのものを、まさに
地元
の、少なくとも立地県の首長さんや立地市町村の首長さんとも御相談をしながら、総合的に
判断
をさせていただくしかないんじゃないかと思っています。
高市早苗
21
○
高市委員
では、その最終的な再
起動
の
判断
をする
基準
というのが県によって違ってくるということになるかと思います。 例えば、関西電力の管内だけでも、
ストレステスト
を終えて、今、
原子力
安全・
保安院
もしくは
原子力安全委員会
の方でその
確認
の作業をしていただいている
段階
にあるものは五基あると思います。ほかの電力会社も含めて全国ということになりますと、現
段階
で十六基と
理解
をしています。そうしますと、本当にそういったことでいいのか。 例えば、
地元
の立地市町村の首長さんが了解をされ、しかも
住民
の代表として出てきておられる議会で承認が得られるとか、何かこのあたりの
基準
というのはつくっておかないと最終的な
判断
ができないんじゃないでしょうか。もう一度伺います。
枝野幸男
22
○
枝野国務大臣
繰り返しになりますが、
安全性
の
確認
ということについては、客観的に、明確に専門家の
皆さん
にやっていただくということが必要であるし、全てそれが前提だというふうに思っていますが、まさに
国民
の
皆さん
あるいは
地元
の
皆さん
の一定の御
理解
がいただけているのかどうかというのは、逆に言うと、私の立場からは、何かそうした機械的にこことここがこういう形ならオーケーという線引きで、それで割り切ってやらせていただいた方が楽なのかもしれませんけれども、やはりさまざまなことを総合的に考慮して、その中には、もし
安全性
が
確認
された場合の
内閣
としての
努力
ということも含まれると思っておりますが、総合的に
判断
をさせていただくということにならざるを得ないんじゃないかと思っております。
高市早苗
23
○
高市委員
それでは、
地元
の
理解
でいいます
地元
というのがどの
範囲
かということなんです。これも
質問主意書
で伺ったんですけれども、明確な
答弁
をいただいておりませんので、改めてお願いをします。 この福井県の
大飯発電所
三、四号機について、再
起動
に向けて
理解
を得るべき
地元
と位置づけられる具体的な市町村名を伺います。
枝野幸男
24
○
枝野国務大臣
これも、例えば距離で機械的にはかれるのかといえば、まさに
地元
の
皆さん
を初めとする
国民
の
皆さん
の一定の
理解
でございますので、あえて言えば、全ての
国民
の
皆さん
が、どこに立地している
原子力
発電所
であれ、その
安全性
についてはある意味当事者でございます。 そうしたことの中で、特に
原子力
発電所
の周辺の
皆さん
の御意向というのは大変重たいということの中で、
地元
の
皆さん
を初めとする
国民
の
皆さん
の一定の
理解
と申し上げておりますので、何か機械的にどこかで線を引いて、ここから内側が一〇〇で外側はゼロというような性質のものではないと思っておりますので、総合的に
判断
させていただくしかないと思っております。
高市早苗
25
○
高市委員
ますますわからなくなってしまいました。
地元
も含む
国民
の
皆さん
全体ということになると、非常に
対象
範囲
は大きくなりますし、何かそれを把握する
手法
を考えておられるわけでもない。あくまでも総合的にと言われるのですが、少なくとも立地県の
地元
に、今後恐らく
大臣
御自身も足を運ばれるようなことになるんだろうと思っておるのですけれども、具体的な市町村名、しかも
大飯発電所
に絞って伺ってもそれが明確にできないというのがどうにもわからぬのです。 例えば、福井県知事に会われる、それから、おおい町長に会われる、それ以外の町村長にも会われるとか、そういったことも何も
検討
はされていないんでしょうか。
枝野幸男
26
○
枝野国務大臣
どの
範囲
が
地元
なのかというお尋ねをいただきますと、先ほどのようなお答えをせざるを得ないかと思っています。もちろん、例えば福井県とか、おおい町とかというのは、どなたがお考えになっても常識的に結論ははっきりしていると思っておりますが、では、どこかで線を引いて、この線から外側の人は全く再稼働について関係ないのか、こういう性格のものではありません。 したがって、どこかで線を引いて、ここが
地元
なのでそれ以外のところは関係ありませんということも申し上げられない。まさに総合的に
判断
をさせていただくしかないと思っています。
高市早苗
27
○
高市委員
それはえらいことだなと思います。 例えば、よく
原子力プラント
から三十キロ以内という
範囲
でテレビで地図が報道をされていることがあるのですけれども、三十キロということになりますと福井県以外も入ってまいりますでしょうし、例えば主人の実家があります鯖江市あたりまでも入ってくるんじゃないかと思うんですね。限りなく
対象
が広がってきて、その周辺のいろいろな市町村や他県の方からも声が出てくる。それらをずっと総合的な
判断
の
対象
にしていくと、その方々が納得するまでなかなか再
起動
のお願いができない、そういうことになってしまいましょうか。
枝野幸男
28
○
枝野国務大臣
ですから、どこかで線を引くことはできません。総合的に
判断
するしかない。 先ほど申しましたとおり、あえて言えば、
日本
国民
全ての方が、どこにある
原子力
発電所
の再稼働についてもまさに御関心をお持ちになって、本当に安全なのかということについて一定の御
理解
をいただかなければ物事を進められない、そういうものだと思っています。そうしたことの中で、より
原子力
発電所
に近い
地元
の
皆さん
の意向というのは特に重く受けとめた上で物事を進めていかなきゃならないということで、
地元
の
皆さん
を初めとして
国民
の
皆さん
の一定の御
理解
が必要だと申し上げてきているところでございます。 まさに、どういう手順で、どういう方々に、どういうプロセスをとったら一定の
理解
ということを認識させていただけるのかということを、あらかじめ機械的に
決め
て、機械的に進められることではないというふうに思っています。
高市早苗
29
○
高市委員
ちょっとしつこいようですが、今の御
答弁
で、より
原子力
発電所
に近い
地元
という表現を使われたのですが、
大飯発電所
の場合はより近い
地元
というのはどことどこになりますか。
枝野幸男
30
○
枝野国務大臣
まさに総合的に
判断
するしかないと思っています。
高市早苗
31
○
高市委員
随分多くの発電プラント、全国で十六基が
ストレステスト
の結果につき
確認
を受けている
段階
でございますので、そのたびに、
対象
の市町村も
決め
ていない、その中で
地元
の
理解
を得られたかどうかを四
大臣
がそろって
判断
をされる、これは大変な作業になりましょうし、実際、
基準
が曖昧であれば、私たちもその結果について
理解
をするというのは難しくなっていくと思います。
平成
二十四年の三月十三日、福井県議会の
予算
特別
委員会
で、西川知事がこのように発言しておられます。「まず国自らが
国民
生活にとって重要な基幹電源であります
原発
の重要性や、
安全性
について、はっきりと俗に言う政治
判断
ではなく、根拠のない政治
判断
ではなくて、所管する全ての閣僚と言いますか、統一的な
見解
を
国民
に示すことが極めて重要です。」 この西川知事の「根拠のない政治
判断
」という言葉について、何か御反論はありますでしょうか。反対に、政治
判断
には根拠があるのだとすれば、何をその政治
判断
の
基準
とされるのでしょうか。
枝野幸男
32
○
枝野国務大臣
先ほど来申し上げておりますとおり、安全については、これは科学的、客観的に専門家の
皆さん
にできるだけ透明性を持って御
確認
をいただいているところでございます。 その上で、まさに
内閣
を挙げて、その共通の認識を持った上で、
地元
の
皆さん
に御説明しなきゃいけないと思っておりますので、
保安院
や安全
委員会
等を経たプロセスについては、関係する諸
大臣
で認識を共有するというプロセスを踏んだ上で、
地元
の
皆さん
に御説明をさせていただこうと思っておりますので、御
指摘
を踏まえて、根拠に基づいて御説明をしようと思っております。
高市早苗
33
○
高市委員
安全性
の
判断
は専門家にやっていただくのが当たり前で、反対に、四
大臣
にやっていただくとこれは大変心配です。皆様が
原子力
の専門家というわけではありませんからね。 西川知事が国がはっきり示すべきだとした基幹電源であります
原発
の重要性というものについて、
大臣
はどうお考えでしょうか。
枝野幸男
34
○
枝野国務大臣
今具体的に、大飯
原発
については
安全性
が
確認
をされるかどうかというプロセスの最終
段階
におります。まだ
安全性
は
確認
されておりません。 私は今、
安全性
の
確認
について所管をする
大臣
であります。
安全性
が
確認
をされていない
段階
で、こんなに
原発
の再稼働は必要なんだ、重要なんだということをエネルギー需給の所管
大臣
として申し上げると、
安全性
の
判断
に際して、エネルギー需給の
観点
からの
原発
稼働の必要性に基づいて
安全性
の
判断
をしたのではないかと誤解を受ける可能性があります。 したがって、できるだけ早く安全
規制
の所管
大臣
とエネルギー需給の所管
大臣
を分けていただく。最終的な形をどうするかはともかくとして、それだけでも早く
決め
ていただきたいと思っているわけでございますが、私、そうした立場でございますので、安全
確認
がされるまで、安全が
確認
された
原子力
発電所
の必要性、重要性については申し上げることはできません。
高市早苗
35
○
高市委員
大飯発電所
以外の
原子力プラント
も含めて、たくさんあるわけですよ。これから順次、
ストレステスト
の
確認
が終わっていく
原子力プラント
というのはたくさん出てくるでしょう。だから、大飯に限らず、基幹電源としての
原子力
発電の重要性ということについて、エネルギー政策を担当する
大臣
としても、もうずっと全ての再
起動
が終わるまではおっしゃらないということになりますか。安全
確認
が全ての
原子力プラント
について終了するまで、おっしゃらないということになりますか。
枝野幸男
36
○
枝野国務大臣
まず、三月十一日の事故を受けて、今再稼働について、より念には念を入れた安全
確認
をするというプロセスの最初のケースが最終
段階
に来ています。まず、この安全
確認
のプロセスが、エネルギー需給などの
観点
からの
原発
の必要性ということに影響されず、純粋に
安全性
の
観点
からしっかりとなされているという、実際にそうしているわけでありますが、そのことについて
国民
の
皆さん
に誤解なく
理解
をいただくことが大変重要であると思っております。 ですから、まず、その最初のプロセスがまだ安全
確認
されていない
段階
では、なかなか申し上げにくいということを申し上げているところでございます。
高市早苗
37
○
高市委員
エネルギー基本計画
の中での
原子力
発電の位置づけ、基本計画見直しということですけれども、それでも
原子力
発電というものについての位置づけや
考え方
もおっしゃれないということの意味が全く私にはわかりません。 また、西川知事が、国みずからが
原発
の重要性ということについて示すべきだとおっしゃっている。この説明が、もう全く、福井県に対しても、その他の立地県に対してもできないということになりますか。
枝野幸男
38
○
枝野国務大臣
まず、
政府
全体の
見解
として、大きな中長期的な
方向
として、
原子力
発電への依存度を最大限引き下げていく、これは
政府
の方針として明確にお示しをしているところでございます。 それから、その上で、繰り返しになりますが、今三・一一を踏まえた、より慎重な安全
確認
、再
起動
に当たっての安全
確認
の最初のケースの最終局面を迎えているところでございまして、その結論が出るか出ないかというときに、エネルギー需給の
観点
から、
安全性
の
判断
に影響を与えているのではないかと誤解を招くようなことを申し上げるべきではないということを申し上げておりますので、もし、将来、
ストレステスト
等のプロセスを経て、科学的に安全
確認
ができましたら、その時点で、安全
確認
された
原発
についての意味、意義について申し上げたいと思います。
高市早苗
39
○
高市委員
つまり、そうすると、来週あたりに、まあ来週かどうかわかりませんが、三月中に、
原子力安全委員会
の、
確認
に対して一次
評価
を了承するといった旨の
報告書
が出たら、その後は、
原子力
発電というものの意義なり重要性について
大臣
はお語りになるということでよろしいんですか。
枝野幸男
40
○
枝野国務大臣
独立性を持って
議論
をされている
原子力安全委員会
について、どういう
報告書
を提起いただくのか、予断を持って申し上げるわけにいきませんが、その内容次第によっては、そういったことが申し上げられる
状況
ができるかもしれません。
高市早苗
41
○
高市委員
では、今週は大変慎重に発言をなさらなきゃいけない週だということになりますね。 西川知事が、同じく、国みずからがはっきり示すべきだとされた
原発
の
安全性
、今
大臣
もおっしゃいました、このことについて伺います。
原子力安全委員会
の
班目
委員長
の御発言、たびたびマスコミでも取り上げられております。
安全性
評価
には一次
評価
だけでは不十分だとか、
安全評価
には一次、二次が必要だと主張しておられる旨、新聞に掲載されております。こういう
状況
だと、
大飯発電所
の
地元
に対しても、
安全性
について国みずからがはっきり示すということが難しいことになってくるのかなと思うのです。 つまり、最終的な再
起動
を
判断
されるのが
枝野大臣
だけだったらいいのですけれども、これは細野
大臣
も
総理
や官房長官も
判断
をする主体者でございますので、どうもこの安全
委員会
の
委員長
からのメッセージというものが、
安全性
ということに対する不安材料の
一つ
になってしまっているのではないかな、こう思うのです。 この
班目
委員長
の
指摘
に対しては、四
大臣
でお話し合いをされたりしたことはありますでしょうか。何か四
大臣
としての一致したお考えというのはあるのでしょうか。
枝野幸男
42
○
枝野国務大臣
そもそもが、
ストレステスト
によって、念には念を入れた
安全性
を
確認
するというプロセスは、菅
内閣
において
決め
たプロセスでございます。 その折の一次
評価
と二次
評価
の意味づけは、
原子力
発電所
を再稼働するに当たって、福島の事故を踏まえ、福島のような予想を超える地震や津波があった場合でも、福島のような過酷事故に至らないということを
ストレステスト
の
手法
を使ってしっかりと
確認
する必要があるということで、一次
評価
を行うことによって、
安全性
をしっかりと再
確認
、念には念を入れて
確認
をした上でプロセスを進めるということを
決め
、同時に、せっかく、
ストレステスト
という
手法
、これはEUが先行しておりますが、これに当たっては、その再稼働に当たって必要とされる
安全性
の再
確認
に加えて、三・一一のもう
一つ
の教訓が、安全神話に陥ってはいけない、
原子力
発電所
については本当に安全なのかということを、常に、念には念を入れてチェックをし続けることが重要である。 そうした
観点
から、全ての
原子力
発電所
において、安全神話に陥らず、あらゆる
観点
からこの
ストレステスト
を行うことによって、総体的に、どういったところが安全の
観点
からさらに補強を要するところであるのかということなどを把握して対応していこう、こういう
趣旨
での二次
評価
ということについても同時に
決め
たものでございますので、いわゆる再稼働問題に関連しては、一次
評価
によって十分な手順が踏まれている、踏めるのであるということは、まさにこの方針を
決め
た、プロセスを
決め
たときに共有をしていることでございまして、それは
総理
大臣
がかわっても変わっておりません。
班目
委員長
の御発言については、御発言の
趣旨
を私が解説する立場ではございませんし、逆に、立場上、してはいけない立場だと思いますが、私が承知をする限りでは、今の共有の認識に基づいて御発言をされているんだというふうに承知をしているところでございます。
高市早苗
43
○
高市委員
よくわかりました。だから、このたびの再
起動
の
判断
については
ストレステスト
の一次
評価
でということで、それが
政府
の、
内閣
の方針であるということで
理解
をいたしました。 それで、福井県側はこの
ストレステスト
のほかに、
原発
事故を踏まえた暫定的な安全
基準
というものを求めていると
理解
をしております。これは、
内閣
の
答弁書
にございました冒頭に申し上げました四
段階
の手順のほかに、つまり、
ストレステスト
の
確認
に加えて、何か別途の作業が必要になるといったものなんでしょうか。
枝野幸男
44
○
枝野国務大臣
別途の作業というよりは、今、
委員会
で御配付をいただいた今後の
規制
に反映すべきと考えられる事項、三十項目、これに基づいて既に安全対策を、緊急のもの、中長期を要するもの、まさに新しい知見に基づく一種の
規制
に基づいて、各
事業者
にはこれの実施を既に求めていますし、幾つかのところは実施済みでございます。 実施は中長期かかるものもあります。実施済みのもの、緊急対策として直ちにやれと言って実現されていることによって、福島のような事態に陥らないかどうかということを今
ストレステスト
で
確認
しているということでございますので、この中で直ちにやらなきゃならないことがしっかりとなされ、なおかつ、そのことで福島のようなことにならないということが
確認
されているのかということを、
ストレステスト
の一次
評価
で今
確認
作業をしているところでございます。 なお、耐震バックチェックについては、これはもう今回の大飯の
保安院
の
報告書
の中にもありますが、地震の連動性について最終
確認
を要するような事項があるということはもともと付記されておりまして、これは間もなく、耐震バックチェックの結果、大飯についても何らかの一定の結論が出ると思っております。これは御承知のとおり、
ストレステスト
は余裕度一・何倍という話でありますので、この一・何倍がどの程度小さくなるのか、もちろん一を切るようなことがあればだめだよねという話になるわけですが、それは最終的にそれとの突き合わせが必要であるかとは思っています。
高市早苗
45
○
高市委員
つまり、済みません、私自身が配付しました資料についてまで
大臣
から御説明をいただき感謝申し上げますけれども、
委員
の皆様のお手元に配付しております三十項目の対策なのですが、この内容の中で短期的に対応するべきものというのは、現在の
ストレステスト
の作業の中にももう含まれているということでよろしいんですね。
枝野幸男
46
○
枝野国務大臣
正確に申しますと、これに基づいて対応したことの成果、結果を
確認
させていただいているということです。
高市早苗
47
○
高市委員
そうしますと、福井県知事が求めております暫定的な安全
基準
というのは、この三十項目の中の幾つかのものを数値化したものだということになりますか。
枝野幸男
48
○
枝野国務大臣
福井県知事の御
趣旨
というものについては、安全
委員会
等の
確認
がもしとれましたら、さらにしっかりと真意をお尋ねした上で、それにきちっとお答えする形で御説明しなければいけないというふうに思っております。 私どもの
理解
、
趣旨
としては、福島事故を受けて、その教訓を踏まえて、福島のようなことにならないようにという
基準
、必要な対策ということを
決め
て、それを
事業者
に実施させて、そして、それで福島のようなことにならないということを
確認
するという一連の作業をしておりますので、まさに知見を踏まえた新たな
規制
基準
に基づいて対応がされていると思っておりますが、若干わかりにくいところがあるかと思っておりますので、これについては、よりわかりやすく明確に、こういうことが教訓であり、だからこういうふうなことをしていて、その結果、こういうふうに大丈夫なんですと、もし大丈夫だということに最終的になれば、もう一度きちっと整理をしてお示しをしなければいけないと思っています。
高市早苗
49
○
高市委員
今、整理をしてお示しをすると言われたのは、いわゆる暫定的安全
基準
というものを、また
一つ
、それだけでまとめておつくりになるということになるのでしょうか。いつまでに誰がそれをつくられるんですか。
枝野幸男
50
○
枝野国務大臣
今御
指摘
いただいたものそのものを、私が、形式的にも実態的にも、これはまさに専門家でないとつくれませんので、
保安院
等の専門家ともきちっと相談しながら、実態としては、先ほど来申し上げているとおり、
原発
事故を踏まえて新たにやらなきゃならないことをきちっと
決め
て、それをやらせて、それによって安全度が高まっているということで進んでいると思っていますし、それを
確認
しているわけでありますから、そのことを、例えば福井県知事のおっしゃられている
趣旨
にきちっとわかりやすくお答えできるような整理をしなきゃならない。 その
中身
については、まさに、場合によっては、もし安全
委員会
の
確認
が出たら、知事の御
趣旨
というものを改めてきちっと把握させていただいて対応しなきゃいけないんじゃないかというふうに思っています。
高市早苗
51
○
高市委員
一昨日の
委員会
で、西野
委員
もこの三十項目の対策について聞かれたんですけれども、時間の関係もあって、余り具体的にはお聞きになれなかったかと思うのです。
大臣
が、短期的なもの、それからまた中長期的に対応していくもの、さまざまこの三十項目に含まれている旨の御説明があったかと思うのですけれども、この中で短期的に対応しなきゃいけないものというのは、番号で言っていただいていいのですが、何番と何番と何番でしょうか。これは、きのうの夜通告をいたしましてお願いをしているんですが。
枝野幸男
52
○
枝野国務大臣
例えば、このうちの対策の一から四は外部電源対策で、そもそも外部電源が落ちなければ、今度のことも、配電盤が水をかぶったという問題はありますけれども、事故の対応は相当違っていたと思います。ただ、外部電源の対策には、これは若干の時間がかかるということでございます。 ただ、外部電源が万一喪失した場合であっても全電源喪失に至らない、つまり、電源を使っていろいろな対応ができるという
状況
は必ずつくらなきゃならないということでありますので、対策の五とか六とか七といったこと、そしてさらに対策の十も、一旦は落ちることがあってもすぐにバックアップ、外部電力ができるように、こうしたことについては緊急に対応しろということで、基本的には
発電所
ごとにこうしたことが順次既に実施をされている、特に五番とか七番については既に実施をされているというふうに承知していますし、これらの
信頼
性について、大飯
原発
についても
確認
をいただいているところでございます。
高市早苗
53
○
高市委員
また改めて、資料ででもお示しいただけたらと思います。 それから、
内閣
府
原子力安全委員会
の専門部会が、三月十四日に、
原子力
発電所
の安全
基準
となる耐震設計審査指針の改定案をまとめたと聞いております。名称も、地震・津波安全設計審査指針と改められて、
発電所
ごとの津波の想定高さが引き上げられるということが報道されています。 津波の想定高さというものが引き上げられてしまいますと、
ストレステスト
の余裕度は当然低下するということになるんじゃないかと思うのですが、
ストレステスト
について
原子力
安全・
保安院
が既に
確認
済みであります
大飯発電所
については、今回の
内閣
府側の指針改定というのは再
起動
判断
の
基準
とか時期に影響を及ぼすんでしょうか。
枝野幸男
54
○
枝野国務大臣
福島の事故の教訓を踏まえて、従来の想定津波高さではいけないのではないかということで、可能なところ、つまり、福島の知見を踏まえて、想定よりも高い津波を想定すべきであるということを合理的に
評価
できるところについては、それを取り込んだ形で
ストレステスト
等を行う、余裕度を
判断
するということでやってきておりますので、基本的には大飯についてもそういったことでやれているというふうに思っております。 ただ、一点、先ほど申しました耐震バックチェックで、地震の連動性の部分のところだけ、最終的に大丈夫だろうけれども、最終
確認
をしろということの作業をさせていますので、これによって若干地震や津波が大きくなる場合がゼロではない。ただ、そのことも踏まえた上で、耐震バックチェックの方の
評価
の
状況
というものを
ストレステスト
の
基準
となる
基準
値と突き合わせをするという作業はしなきゃいけないだろうと思っておりますが、それは全体のスケジュールに大きく影響を与えることなく、すぐ済むだろうと思っています。
高市早苗
55
○
高市委員
地震の連動性とおっしゃったことを少し御説明願えたらと思うんです。 三月十四日に福井県おおい町の時岡町長が読売新聞のインタビューに答えられて、大飯
原発
近くにある活断層に関する話なんですけれども、三月二十八日に開かれる国の意見聴取会での専門家による検証結果が重要で、検証結果から
原発
への影響を数値で示してもらわない限り、再稼働の
判断
ができないと語っておられるんですね。 そうしますと、
原子力安全委員会
が
確認
を終えて、了承したとしても、この三月二十八日に行われる意見聴取会で専門家の検証結果と
原発
への影響の数値化が終わってからの政治
判断
ということになるんでしょうか。
枝野幸男
56
○
枝野国務大臣
原子力安全委員会
によって、
保安院
の
ストレステスト
のチェック、
確認
のプロセスが適正であるのかをもし御
確認
いただけたら、そのときにその耐震バックチェックの専門家の
皆さん
の御
議論
の
状況
と突き合わせをします。二十八日まで待たないと
判断
ができないのか、それとも二十八日を待たずに
判断
ができる
状況
なのか、そのことは、これは専門的にやらないといけないところだと思っていますので、専門家に御
評価
をいただく、その突き合わせの作業をやります。 ですから、遅くとも三月二十八日ということに、安全
委員会
の
判断
がそれより先であればということでありますが、そこのところはまだ
決め
ていないというか、決まっていないというか、
評価
をしておりません。
高市早苗
57
○
高市委員
ここまでのところはまだ決まっていないことも随分あるようでございますけれども、できるだけ
基準
がわかるように、例えば、今後政権交代があったとしても、もしくは担当される各
大臣
の一部がかわられたとしても、一定の
基準
で、わかりやすい
基準
で、これから検査をする、また
確認
作業を受ける
原子力プラント
にも適用がなされるように、再考をお願いしたいなと思っております。特に、
住民
意思の
判断
についても、
地元
の
範囲
についても、もう一度御
議論
をいただけたらと希望いたします。 野田
内閣
について私がかねがね残念に思っておりましたのは、何か困難な
課題
への
理解
を求めるような場合に、足を運んで、真摯に説明をして、お願いをするという誠意に欠けているんじゃないかと感じることがあったということです。 例えば、
普天間基地
の移設問題に関しましても、
野田総理
が昨年秋に就任をされて、できるだけ早い時期に沖縄県に足を運んでいただきたいな、遅くとも年末までには出向いていただきたいなと思っておりましたけれども、それもそうはなりませんでした。今でしたら、東
日本
大震災によって発生しました瓦れきの全国各地での受け入れ、これも、各都道府県に文書を発出するといった方法は報道されているんですけれども、本気で協力を得たいのであれば、やはり昨年の
段階
からでも、各閣僚お忙しいでしょうが、土曜日、日曜日などを活用して、手分けをして出向いて、お願いや説明をするといったことがなされてもよかったんじゃないかなと思っております。 ただ、今回、大飯も含めて順次再
起動
の
判断
をしなきゃいけないプラントについてなのですけれども、これも、
ストレステスト
一次
評価
の了承
報告書
という名前になるのでしょうか、こういったものが出ましたら、速やかに、少なくとも
枝野大臣
は
地元
に向かわれて、説明をしっかりしていただくということでよろしいですか。
枝野幸男
58
○
枝野国務大臣
まさに最終局面なので、そうなったらという仮定の話でお答えしにくいんですが、しかし、まさに
原子力
発電所
の
安全性
についての重要な問題でございますので、これについては私の方から説明をさせていただきたいと県知事の方にその
段階
で打診というかお願いをしたいと思っています。
高市早苗
59
○
高市委員
行っていただけるんだと思います。ただ、その場合にやはり必要なのが、しつこいようですが、さっき申し上げた
地元
の
範囲
なんですね。
大臣
のお体は
一つ
ですから、どことどこを訪問されるのか、誰と誰に説明をし、お願いをされるのか、ここのところはある程度事前に考えておいていただかないと、うちも
地元
だよとおっしゃるところも出てくるかもしれませんし、
対象
が福井県だけなのか、そうじゃなくて、プラントから何十キロ以内というような形で隣接県も含まれるのか、このあたりも非常に大事な
ポイント
になってくると思います。
枝野大臣
が仮に訪問をされたとしましたら、そこではどんなことを説明されますか。
枝野幸男
60
○
枝野国務大臣
もし安全
委員会
等のプロセスが全部済んでおれば、どう安全なのかということを私から御説明したいと思っています。というのは、もちろん安全を
判断
するのは専門家の
皆さん
でございます。しかし、今、
原子力
に対する
国民
の
皆さん
の見詰めている目からは、専門家だけではなくて、自分も安全なら安全と認識をしたいということだと思っております。 したがって、
保安院
には、専門家ではない私や
総理
や、我々がわかるように、安全について
確認
ができたら説明をしろ、そのための準備をしろということを指示しておりまして、私自身が、なるほど、こういう手順でこういうことをやっているんだから安全なんだということが十分に腑に落ちなければ説明できないと思っていますので、逆に、自分が十分に腑に落ちた場合には、私が説明をすべき責任がある立場だと思っていますので、安全についてきちっと説明をしたい。 その上での話は、先ほど、何分間か前の
議論
に戻ってしまいますが、安全が
確認
された上で、今度はエネルギーの需給を担当する
大臣
としての立場からのお話もそのときに、そういった
状況
になっていれば、させていただくことになろうと思っています。
高市早苗
61
○
高市委員
野田総理
が、三月十一日の記者会見で、
地元
に入る際には
政府
を挙げて説明し、
理解
を得るということを行わなければならない、私もその先頭に立たなければいけないと発言をされました。 この
政府
を挙げてということですけれども、少なくとも、再
起動
を
判断
される
内閣総理大臣
、
内閣官房長官
、官房長官はちょっと東京を離れにくいかもしれませんが、それから
経済産業大臣
、
原発
担当
大臣
、四
大臣
のうち最大三名の方々、もしくは副
大臣
が手分けをして回られるということで
理解
をしてよろしいですか。
枝野幸男
62
○
枝野国務大臣
先ほど申しましたとおり、まずは福井県知事とそのあたりのところを御相談させていただきたい。私からは、そうした
状況
になれば、ぜひお伺いしたいと申し上げたいと思っていますが、その上で、どういう人間がどういうふうに御説明に上がるのが一番適切であるのかということ自体、
地元
の意向、まずは県の御意向というものと御相談をさせていただいた上で、そうした御意向を踏まえた上で、政務、事務を挙げて、一体となって対応していきたいというふうに思っています。
高市早苗
63
○
高市委員
菅
内閣
だった昨年の七月ですけれども、佐賀県の九州電力玄海
原発
につきまして、海江田
経済産業大臣
が足を運ばれ、また、玄海町長も前向きに
判断
をされた後に、菅
総理
が
ストレステスト
を持ち出して、結局、海江田
大臣
も
地元
町長もはしごを外されたような形になっておりますので、いずれ稼働するかもしれない、今後そういうお願いの作業をしなきゃいけない各地の
原発
についても、やはり不信感というのはかなり強いと思うんです、
地元
側に。 ですから、
総理
が、私もその先頭に立たなければいけないとおっしゃっているんですから、この言葉もしっかりお守りをいただきまして、また、できるだけ多くの
大臣
や副
大臣
で誠意を見せるということ、これはしっかりやっていただきたいと私は思います。 特に、
地元
というところの
範囲
がまだ定かではないという先ほどの御
答弁
ですので、説明に行かなきゃいけない
対象
地が物すごくふえる可能性もありますので、このあたりの体制も、
原子力安全委員会
の
判断
を待ってということなんでしょうけれども、早目に四閣僚で御
議論
をいただきたいと思います。 それでは、
枝野大臣
に、
原発
に関してもう
一つ
伺っておきます。 仮に、ことしの夏に向けて既に
ストレステスト
の
評価
を終えた
原発
の再
起動
というものが実現した場合に、来年以降の定期検査後もことしと同じようなプロセスを踏まなきゃいけないのかどうかということを伺います。
枝野幸男
64
○
枝野国務大臣
ここは、昨年の夏、
原子力
規制
庁がつくられるということを前提にせず、現在のプロセスを
決め
たところでございます。 今、
国会
の方に
原子力
規制
庁の創設についてお願いをしているところでございますが、
原子力
規制
庁を発足させていただける折には、
規制
庁が新たにできて、従来の
保安院
とは違うということを前提にして、どういう手順で
安全性
を
確認
するのか。
安全性
の
確認
は、逆に言うと、今度は
規制
庁においてしっかりとやっていける体制になりますが、その後の政治的プロセスを含めて、どういうやり方がいいのか、発足の
段階
までに、逆にこれも四
大臣
できちっと相談をして、方針を
決め
たいと思っております。
高市早苗
65
○
高市委員
つまり、
規制
庁が発足した後は、定期検査でとまった
原発
の再
起動
のプロセスについては、今と全然違うものになるかもしれないし、今と同じようなものになるかもしれないし、ことしと全く同じように四
段階
を踏まなきゃいけないのかもしれないし、まだ全く不明ということでよろしいですね。
枝野幸男
66
○
枝野国務大臣
規制
庁の発足後の
規制
庁における安全
確認
手順については、
規制
庁ができた後は、むしろエネルギー需給担当
大臣
、需給について責任を持つ担当
大臣
の方が残る立場から、余り踏み込んだことを申し上げるべきではないんだろうと思いますが、その一方で、これは二次
評価
がどれぐらい進むのかなどとも全部絡んでくるんだと思います。 二次
評価
を全ての稼働中の
原発
がきちっとやっているということであれば、二次
評価
を何年置きにやるとかということは
規制
庁で今後
決め
ていくんだろうと思いますが、ただ、二次
評価
も一次
評価
も全くないままでの
安全性
確認
については、昨年の夏に、再稼働に当たっては一次
評価
が必要だというところまで
決め
ているので、
規制
庁ができたから一次
評価
も二次
評価
ももうどっちも要らないということには、これは常識的にはならないんじゃないだろうかなというふうには思っております。
高市早苗
67
○
高市委員
わかりました。 きょう、
環境省
から、高山政務官、お見えいただいております。除染について伺いたいのです。 去る二月二十八日の
衆議院予算委員会
で、除染
事業
のあり方について細野担当
大臣
に
質問
をいたしました。そのときに、ちょうど
衆議院
で
平成
二十四年度の
予算
案の
審議
中でございました。放射性物質により汚染された土壌等の除染の実施のために合計四千五百十三億円が計上されています。
予算
委員会
で私が、これからの三年間で、福島県の数字だけで結構なんですが、除染関連費用というのは大体幾らぐらいかかると見積もっておられますか、こう伺ったんですね。これに対して細野
大臣
の御
答弁
は、今年度の補正
予算
と来年度の当初
予算
、そしてその次の年におよそこれぐらいということで、現
段階
で確保できている
予算
で一兆一千数百億円、そういう金額になりますというものだったんですね。 正確にお答えいただけたらと思うのですが、細野
大臣
がおっしゃった、今年度の補正
予算
はともかく、来年度の当初
予算
、確保できている金額として挙げられたのですが、来年度の当初
予算
は参議院で
審議
中でまだ成立しておりませんし、その次の年の
予算
、
平成
二十五年度、これは編成さえされていないはずだと思うのですけれども、細野
大臣
がおっしゃった現
段階
で確保できている
予算
という表現、これで正しいのでしょうか。
高山智司
68
○高山
大臣
政務官
高市委員
にお答えいたします。
予算
に関しましては、二十四年度はまだ
審議
中ではございますけれども、仮にこれが成立させていただいたらということで
大臣
の方からもお答えさせていただいたもので、それは四千五百十三億円ということだと思います。 そして、来年といいますか、その後の二十五年度分ということでございますけれども、これも二千三百八億円分の国庫債務
負担
行為ということで今お願いをしているということで、こちらはまだ確保されているというわけではございません。 ただ、総額、今一兆一千億円を超える額が確保されているということで
答弁
をさせていただいたということでございます。
高市早苗
69
○
高市委員
四千五百十三億円と二千三百八億円では一兆一千数百億円にはならないと思うんですが、もう少し詳しく教えてください。
高山智司
70
○高山
大臣
政務官 失礼いたしました。 まず、もう既に確保されております復旧復興の予備費と、あと三次補正
予算
、これを合わせまして四千六百四十億円を確保しております。そしてそこに、これはまだ
審議
をいただいている途中ですが、二十四年度の当初
予算
ということで四千五百十三億円ということで御
答弁
をさせていただきました。
高市早苗
71
○
高市委員
では、現
段階
で確保できているという言い方については改めていただけたらと思います。まだ成立していないものも含まれますし、来年度のものも含まれるので。では、見積もっている、それぐらいそろばんをはじいているということですね。 念のため
確認
したいのですけれども、
大臣
が示された一兆一千数百億円という金額なんですが、私は、福島県の数字だけで結構なんですがと言いながら伺ったのですが、これは福島県の除染だけを
対象
にしたのか、それとも除染の
対象
とされる八つの県全ての分も含まれるのか、どちらですか。
高山智司
72
○高山
大臣
政務官 この一兆一千億超えという数字は、全ての、
日本
じゅうの県を含む数字でございます。
高市早苗
73
○
高市委員
予算
委員会
での
質疑
ですので、少しその辺は正確に、慎重にお答えいただきたいと思います。
大臣
にはそうお伝えください。私が聞いたのは福島県の金額で、これから三年間ということでの見積もりを聞きました。 ただ、私の
質問
の意図というのは、必要な金額として幾らぐらいなのかということで、
大臣
の答え方としては、確保できている
予算
という言い方で、これが食い違ってしまったのですけれども、当然必要だ、しかも、消化できる
予算
として、さっきの一兆一千数百億円が八つの県全部のこれから三年間で必要な金額ということで間違いないですね。
高山智司
74
○高山
大臣
政務官 この一兆一千億円というのは最低限必要な金額ということで、まだこの先必要額がふえるという可能性も否定はできません。
高市早苗
75
○
高市委員
確かに、これから三年間といいますと、各
地域
で除染そのものをして、そこで発生した除去土壌ですとか廃棄物などを仮置き場に運んで、そしてまたそれを収納する容器代も入ります。そこで安全に保管をして、そしてまた三年の間に中間貯蔵
施設
もつくらなきゃいけない。用地も確保して中間貯蔵
施設
も建設しなきゃいけない。さらには、徐々にそこに運んでいく運搬費も必要ですから、もしかしたら、さっきおっしゃった金額よりも大きくなる可能性というのは否めないと思います。 この莫大なお金なのですけれども、その費用
負担
は誰がするのですかということも
予算
委員会
で伺いましたら、細野
大臣
は、
法律
の中でも、それについては東京電力に求償するという形になっておりますので、そのことは最終的にしっかりと
政府
として確保しなければならない、こう
答弁
をされました。 東京電力が
負担
する金額ということになりますと、除染
事業
費用だけじゃなくて、
原発
事故によって移転を余儀なくされた方々、
事業
を続けられなくなった方々、風評被害を受けていらっしゃる方々、各地、各
産業
の方々と多岐にわたってしまいますね。ですから、本当に天文学的な数字になるのじゃないかという感じを持っているのです。
枝野大臣
は、エネルギー政策の所管
大臣
といたしまして、東京電力が数十年間に及ぶかもしれない除染関連の莫大な費用を
負担
しながら電力
事業者
として存続すること、これは現実問題として可能だと思われますか。
枝野幸男
76
○
枝野国務大臣
正確に申し上げると、除染費用のうち、
原発
事故と相当因果関係の
範囲
にあるものについては東京電力に対して求償するべきだろうというふうに思っております。つまり、これは、被害者の
皆さん
に対する賠償等と同じように、相当因果関係の
範囲
にある損害についての原状回復の費用ということになりますので。ただ、それにしても相当な金額になるだろうということは、現時点でも想定ができるところでございます。 したがって、東京電力が電力供給者としてしっかりとした電力供給を継続するという
観点
から、
原子力
損害賠償支援機構法を
国会
でお認めいただきまして、賠償費用と同様に、除染の費用のうち相当因果関係のある部分については、必要な資金交付を行って、東京電力の他の財務と事実上別建てにして、今、一旦国がお金を出して除染をしているということで、国が求償するわけですが、国が求償するに当たって、東電の方の資金力がなくて電力供給ができなくなるということにはならないように、今度は逆にそちらの求償に応じて、支払う賠償について資金交付をして、しっかりと、電力供給に問題を及ぼさない
範囲
で、時間をかけて国に返していただく、こういうスキームをつくっているところでございます。 今後の除染費用がどの程度大きくなるのかということの見通しの中で、今後もこうした
状況
については不断に見直していく必要はあるだろうと思っております。
高市早苗
77
○
高市委員
どうもありがとうございます。 とにかく、きょうは、
原子力
発電所
再
起動
に向けての
判断
基準
ということで順次聞かせていただきましたけれども、余りにも四
大臣
による政治的な
判断
という部分が曖昧に思えました。
対象
となる
地域
も明らかではないということでございます。 そのときそのときの短期的なマスコミ
世論
ですとか、こういったものに振り回されながら政治
判断
が変わっていくということでは、現在
ストレステスト
を終えた十六基ものプラントについて、今後どうやって
判断
していくんだということが不安になりますので、しっかりと早期に四
大臣
で話し合っていただいて、明確なものにしていただくことを求めて、
質問
を終わります。 ありがとうございました。
中山義活
78
○
中山委員長
次に、吉井英勝。
吉井英勝
79
○吉井
委員
日本
共産党の吉井英勝です。 私は、ちょうど三・一一から一年になりますから、いろいろな方面で今検証がされておりますけれども、最初に、まず
班目
委員長
に、水素爆発にかかわって、基礎的なところから御
質問
をしておきたいと思うんです。 まず、水素爆発なんですが、そもそも水素は、どこで、どういう反応によって発生したのか、これを伺っておきたいと思うんです。
班目春樹
80
○
班目
参考人
既に炉心のメルトダウンというのが起こっている
状況
でございますので、高温になった被覆管、ジルカロイでできてございますが、これと水とが反応して、化学反応で生じたものだというふうに承知してございます。
吉井英勝
81
○吉井
委員
圧力容器の中で発生した水素が、それでは、どこからどうして建屋の方に出ていったのかということですね。どこかから出ないことにはたまらないわけですから、どういうふうにお考えですか。
班目春樹
82
○
班目
参考人
まず、圧力容器から格納容器まではいろいろな経路から出ているというのは明らかでございます。 それで、格納容器から建屋への経路でございますが、例えば格納容器のトップフランジのシール部からの漏えいですとか、あるいはベローズシールからの漏えいも考えられます。特に四号機の爆発に関しては、三号機のベント配管からSGTS、非常用ガス処理系の配管を通じて逆流したのではないかということが
確認
されてございますので、そういう経路もあるということでございます。 したがって、特に三号機の爆発の水素がどのように建屋に充満したかについては、まだきちっとした検証は終わっていないというふうに
理解
してございます。
吉井英勝
83
○吉井
委員
いずれにしても、漏れないことには上にたまらないわけですよ。 要するに、水素というのは他の分子に比べて分子直径も小さいわけですから、少しのすき間でも漏れやすいわけですね。そうすると、これは溶接部分などで腐食が進行しているところに、巨大な地震動が来て、その力でその部分が割れてしまって漏れる条件が生まれたのか。あるいは、ガスケットの材質が劣化して、Oリングの場合、テフロン関係ですと二百度Cの温度でもだめになりますし、メタルガスケットで圧力で潰すような形でやっても七百度の高温になりますとだめになりますから、ですから、ガスケットの材質が劣化してすき間ができたのか。燃料溶融などで圧力容器の温度が上がって、高圧高温の条件のもとでフランジやガスケットの部分にひずみが生まれてシール機能を失ってしまったということになるのか。 つまり、巨大な地震動でこうなったのか、高温によるものか、高圧によるものか。どういう理由で水素の漏れ出すすき間が生まれたのか、これを
班目
委員長
に伺っておきたいと思います。
班目春樹
84
○
班目
参考人
この件に関しましては、
保安院
の方の意見聴取会等でも技術的検証が現在なされている最中だというふうに認識してございます。 そういう意味では、まだ確定的なことは言えない
段階
だとは思いますけれども、可能性としては、やはりガスケット部分が高温高圧にさらされてリークしたというパスがもちろん考えられます。ただ、例えば四号機みたいなベント配管からの逆流みたいなものはまた別にあるというふうに
理解
してございます。
吉井英勝
85
○吉井
委員
一カ月前の
予算
委員会
で
枝野大臣
に伺ったときに、私は地震による可能性も考えなきゃいけないということでまだ結論は出ていないんだということを言いましたが、今のように、要するに、まだ究明中なんですよ、その
段階
で地震によるものではないというふうに
決め
つけてしまうことはできないということ、これは
大臣
も、その可能性を含めて究明しなきゃいけないという立場には立っていらっしゃいますね。
枝野幸男
86
○
枝野国務大臣
今、技術的なやりとりですのでどこまで立ち入っていいのかどうか、よくわからないところはあるんですが、今やりとりをされていたのは、それぞれの原子炉が燃料が溶融するような
状況
になって、通常時では考えられないような圧力や高温になった中でどうなったのかというお話ではないかというふうにお聞きをしておりました。 私が先日の
予算
委員会
で申し上げたのは、全電源喪失になった、この原因は津波である、その全電源喪失、津波を受ける前の
段階
、つまり地震だけの
状況
のときには、さまざまなデータ等からもその
段階
で
安全性
を損なうような事態には陥っていなかったということを、これは
保安院
の検証においても、それから
政府
事故調の中間
報告
においてもそういう御認識であるというふうに承知をしているということを申し上げているものでございます。
吉井英勝
87
○吉井
委員
全電源喪失というのは津波だけじゃないんです。まず、外部からの受電機器が全部やられちゃって、鉄塔も倒壊して、外部電源喪失があったから。仮に津波で被害を受けたとしても、外部電源が生きておれば全電源喪失にはなっていないんです。ですから、何か津波が全ての原因であるかのような発想というのは、これはまず正確じゃないんです。 それから、今、
班目
委員長
とやりとりしておりましたのは、単なる技術的な話じゃないんです。やはり、どこかから漏れなきゃ建屋の上部に行かないわけですよ。それは地震動によって溶接の弱い部分に亀裂が生じたものによるのか、圧力容器の方は当然高温高圧になるわけですけれども、その結果としてフランジその他の材質がだめになったのかとか、これは技術的な要素はあるにしても、まだ検証中なんですよ。中にも入れない、調べることもできないというところですから、
決め
つけたことは言わない方がいいということを申し上げておきたいと思います。 次に、
保安院長
に伺っておきます。 実は、一九九三年のころになりますが、
原子力
学会誌でも軽水炉のシビアアクシデント研究の
現状
というのが紹介されました。 その中で、
日本
原子力
研究所の藤城さんなどが、水素爆発の実験も行って、炉心溶融やデブリの形成などのシビアアクシデントのときの物理現象というのを紹介していたと思うんですが、水素爆発というのは最近の話じゃなくて、もう二十年も前から、アメリカではもっと古いですけれども、やってきて、この業界では常識の話だと思うんですが、どうなんですか。
深野弘行
88
○
深野
政府参考人
お答えいたします。 今、先生が御
指摘
になられたもの、直接かどうかはちょっとあれでございますけれども、確かに、一九八七年ごろから二〇〇二年ぐらいまでにかけて、このシビアアクシデント対策ということについては、当時の
原子力
発電技術機構などを中心にかなり行われていたのは御
指摘
のとおりでございます。 その中で、シビアアクシデントのときの水素の挙動とか、あるいは今話題になっておりました格納容器貫通部の温度、圧力に対する耐性とか、あるいはデブリの、溶融した燃料の挙動といったことについても研究をしていたことは事実でございます。
吉井英勝
89
○吉井
委員
実は、これは内田さんが
委員長
のときですけれども、これは
班目
委員長
に伺っておきたいんですが、一九九二年五月二十八日に、
原子力安全委員会
として決定を出しているんですね。 その中で、当然、ガスケットの材質とか構造とか、地震によりどのようなメカニズムで外へ漏れ出すかということとか、温度、圧力の上昇によってどのように漏れ出すかというふうなことは、当然、当時から考えられておったわけなんですが、問題は、そのときに、例えば窒素を封入して窒素と水素雰囲気にしたつもりでも、外部へ漏れてしまったら、これは爆発性ガスですから、まず混合比が爆発限界に入らないということを考えるとともに、この問題が
議論
されたときから、東京電力は当然のことなんですが、
原子力安全委員会
としても、東電などにやはり指示をする、そういう決定が本来必要だったんじゃないかと思うんですが、
原子力安全委員会
としてはどういう指示を出したんですか。
班目春樹
90
○
班目
参考人
御承知のとおり、この水素問題だけではなくて、このシビアアクシデント対策としては、アクシデントマネジメントというのを
事業者
がしっかりやるようにという決定をしてございます。これが
平成
四年でございます。 その中で、このシビアアクシデントのアクシデントマネジメントは
事業者
が自主的にしっかりやるようにというふうに決定してしまっております。この件に関しましては、今回の事故発災以前から見直すことを安全
委員会
として始めていたところでございますけれども、残念ながら間に合わなかった、このことについては深く反省してございます。 現在は、このシビアアクシデント対策というのは、法令要求化すべく、その内容について
検討
するように、安全
委員会
としても、基本的な
考え方
を取りまとめ、決定しているという
状況
でございます。
吉井英勝
91
○吉井
委員
実は、これは
原発
だけじゃなしに、六、七〇年代に全国各地にコンビナートがつくられていったときに、石油化学工場でも大きな問題になっていて、通常、水素が発生すると非常に危険が生まれますから、水素対策というのは常識になっていたんですね。格納容器の中に水素が発生していても、窒素ガスで満たしてあれば大丈夫というふうな発想はだめだというのは、それでは不十分だというのは、いわゆる水素屋さんと呼ばれるエンジニアの間では常識なんですね。 この水素、窒素の混合ガスでも、空気中に漏れ出しますと爆発性ですから、だから大気と接するところには逆火防止器の水素ガス対策のものをきちんと設置するとか、あるいは
原発
建屋の場合には、最頂部に、水素は軽いですから上へ行きますから、水素だけベントする装置を設けて、要するに、常時水素がたまらない構造にしておくということが当たり前のことではないかと思うんですが、これは、
保安院長
、どうなんですか。
深野弘行
92
○
深野
政府参考人
産業
保安、例えばコンビナートなどにおける水素の取り扱いでございますけれども、基本は、今御
指摘
のとおり、水素が滞留しない、滞留防止
措置
をきちんととるというのがルール化されておりまして、コンビナート等保安規則におきまして、そういう滞留がしないような構造とする、そういう義務づけを課しているところでございます。 また、滞留するおそれがあるようなところについては、応急
措置
に必要な不活性ガスの常時保有なども義務づけられているというふうに承知をしております。
吉井英勝
93
○吉井
委員
不活性ガスで封入しても、外へ漏れたら、水素と酸素の関係で爆発限界に達したら爆発するわけですよ。ですから、この対策を厳しくとれということがこれまでからの、この
分野
でやってきた人たちの問題なんです。水素を排気筒から抜くか、それとも建屋上部に排気
施設
を設けるかすれば、もともと水素問題は解決するんですが、いろいろな
原子力
関係の学会誌等で紹介をやっても、自分の会社や自分が
規制
を担当する問題としてそれを考えてこなかったというのが問題だと思うんですよ。 私は、そういうふうな
企業
や
政府
に、そもそも
原発
を扱う資格はあるのか、これは
ストレステスト
や再稼働以前の問題じゃないかというふうに考えなきゃいけないと思うんです。 水素爆発のために、水素濃度を低減させる静的触媒式水素再結合装置をつけているもの、あるいは水素ベント装置を設置して、常時、水素爆発対策をとっている
原発
というのが国内の
原発
の中でありますか。
深野弘行
94
○
深野
政府参考人
今御
指摘
のございました静的結合装置でございますけれども、これについては、今回の事故を踏まえまして、中長期対策として、それぞれ
施設
に設置をするということで今進めている
状況
でございます。今現在、まだ設置がされているものはないということでございます。 それから、建屋のベントでございます。建屋の中に滞留した場合に外に放出をする
措置
でございますけれども、これにつきましては、建屋にベントがついているものは今現在はまだない、これも対策として、今これから進めるところでございます。
吉井英勝
95
○吉井
委員
原発
事故というのは、いつ、どういうふうに起こるかというのは、そもそも地震や津波はいつ起こるかがわからないのと同じように、わからないんですよ。しかし、きょう起こった場合に水素爆発を起こさせないということが必要なんですから、そういう点では、関西電力大飯
原発
、美浜
原発
、高浜
原発
で水素爆発対策は終わっていない、まだできていない。資料を見ておりますと、次の定期点検のときに考えようかということのようですが、
ストレステスト
の中には、全電源対策もあれば水素爆発対策もあるわけですね。 そうすると、これは再稼働の前に必要な水素対策としての静的触媒式水素再結合装置も逆火防止器の取りつけもない、建屋最頂部に、水素を常時大気中に放散させる水素ベントもない状態というのは、
班目
委員長
、これはそもそも
ストレステスト
の名に値するんですか。
班目春樹
96
○
班目
参考人
ストレステスト
と俗に言われていますけれども、
原子力安全委員会
としては、総合的
安全評価
をぜひしてくださいと要請しているところでございます。 これに対して、一次
評価
と二次
評価
を順番に行いますという回答が
保安院
から来て、現在、一次
評価
について我々の方で
確認
中でございます。 一次
評価
の
段階
では、シビアアクシデントの発生防止といいますか、水素がそもそも発生するまでの対策がどこまで行われているかをしっかり見て、それ以上は二次
評価
の方でやりますと言われていますので、安全
委員会
としては、二次
評価
が出てくるのを待っているという
状況
でございます。
吉井英勝
97
○吉井
委員
総合的にお考えになるということで、水素は二次
評価
の方でやるんだというお話なんですが、そうすると、一次
評価
にかかわって、経産省から資料をいただいておりますが、二〇一〇年四月二十八日に、
原子力
安全・
保安院
は大飯
原発
一号機の核燃料から放射性物質が漏えいした問題について
報告書
を出しておられて、いただきました。 この事故というのは、実は地震がないときなんですよ。地震と関係なく、中性子の照射によって支持格子の核燃料棒の支持力が弱くなって、また中性子照射で核燃料棒が少し曲がってきますから、それによってすき間ができて、そこへ冷却水が流れますから、振動が起こって、摩耗が発生して、ついに燃料被覆管が、肉厚がただ減肉するだけじゃなくて穴があいてしまった、だから放射性物質の漏れが生じたというものなんです。 実は
原発
というのは、定期点検直後は何とかオーケーだということにしておっても、十三カ月運転している終わりの方になれば、随分摩耗が進んでくるものが出てくるわけですね。そうすると、そういう摩耗した老朽化
原発
の核燃料が多数存在しているところへ今回のような巨大な地震が直撃した場合、大規模な損傷というものをやはり考えなきゃいけないと思うんですが、
ストレステスト
では、コンピューター解析だけでなく、被覆管の減肉が進んだものの実証実験というものは行っていないと思うんです。これは
保安院長
の方に
確認
しておきます。
深野弘行
98
○
深野
政府参考人
御
指摘
のとおり、燃料集合体そのものについての振動実験というのは、今回の
ストレステスト
においては実施はしておりません。 ただ、燃料集合体につきまして、ではどのぐらいの地震力に耐えるかということは計算上
評価
をしておりますけれども、これによれば、耐震上の裕度は当初想定している
基準
地震動の二倍以上ということでございますので、相当の余裕があるということについては
確認
をしているということでございます。
吉井英勝
99
○吉井
委員
今のお話というのは、燃料被覆管の減肉が進んでいないときの健全な状態での解析なんですよ。問題は、減肉がもっと進んだ中でどうなのかということが今問われているときだと思うんです。 それで、さきに紹介しました
原子力
学会誌でも紹介されているんですが、炉心溶融の道筋として、BWRでは、全電源喪失と水蒸気爆発、水素爆発が続いて発生する問題なんかを非常に重視しております。一方、西
日本
に多いPWRの場合、全電源喪失に加えて、冷却材喪失、LOCAですね、それから蒸気発生器、SGの伝熱管ギロチン破断事故が重要になるということを挙げています。実は、一九九一年の二月の九日の美浜
原発
二号機の事故というのは、まさにこの蒸気発生器細管、蒸気発生器の部分でのギロチン破断だったんですね。 巨大地震の力で地震動のときに蒸気発生器の健全性が保たれるかと、ぴかぴかの実験を、たしか内田さんか誰かが三菱重工に装置をつくらせて、三菱重工で国の補助金で実験をやって、健全性ありというデータを出したのは私も知っておりますが、実際に老朽化したものについての蒸気発生器の健全性が保たれているかどうかの実証実験とコンピューター解析を突き合わせた、そういうものはありますか。
深野弘行
100
○
深野
政府参考人
蒸気発生器の細管につきまして、
使用
によって劣化が進んだ、そういう状態での、実際にそれを揺すってみてということはやっておりませんので、それを比較したものはございません。 ただ、美浜の二号機の事故につきましては、これは三千三百本ほどあります熱交換器の細管につきまして、揺れを抑えるための揺れどめ金具というのが入っていたわけでございますが、その金具の入り方が非常に不適切だった、そういう事情がございまして、高サイクル疲労を起こして、そのうち一本が破断をした、そういうものだというふうに承知をしてございます。これにつきましては、こういうことが起こらないように、検査等できちんと
確認
をする等の再発防止策をとっているというのが
現状
でございます。 また、この蒸気発生器の細管につきましては、一・八倍を超える十分な耐震裕度があるということについては
確認
をしているところでございます。
吉井英勝
101
○吉井
委員
実は、それはもともとNRCで先に、アメリカの
原発
でギロチン破断をやって、実証実験の中で三つの要因ということを挙げた中の
一つ
を今おっしゃったんですが、これは使っているときの減肉によっての問題とかいろいろあるからこそ、ちょっと危ないなというものはあらかじめ施栓、栓をしてとめてしまっているんですね。そういう
状況
にあるというのは今の現実の問題ですから、何かうまいこと対策をとっているように思ったら、これはとんでもない話だと思うんです。 二〇一〇年の四月二十七日の
保安院
の発表で、伊方
原発
のディーゼル発電機の冷却系配管で海水が漏れるという事故、これも
報告書
をいただきました。 実は、これも地震の発生していないときなんですね。そのときに海水が漏れたという話なんですが、仮に巨大地震の直撃で今回の福島のように外部電源が皆やられてしまった、津波は来ないんだけれども、そのときにDGの燃料配管や冷却水配管の腐食減肉したものが破損してしまったら、つまり、DGを冷却する海水がとれなかったら、もう焼け切れてしまいますから使えないんですよ。そういう場合には、別に津波がなくても全電源喪失になってしまうんですね。 その可能性について、やはりきちんとDGの燃料配管や冷却水配管の古くなったものについて、コンピューター解析と振動台などを使った実証実験のデータを突き合わせるということは必要だと思うんですが、これはやっていませんね。
深野弘行
102
○
深野
政府参考人
DGも含めて、補機冷却系の海水による冷却のための配管についての話だと思いますけれども、これについては、やはり御
指摘
のように、
使用
後の状態での振動実験というのは実施をしておりません。
吉井英勝
103
○吉井
委員
そこで、
班目
委員長
に伺っておきたいんです。 実は、二〇〇一年の十一月十三日に、
予算
委員会
でしたけれども、松浦祥次郎元
原子力
安全
委員長
が私の
質問
に答えて、耐震
信頼
性試験は行っているが、老朽化した
原発
の実証試験は行っていないと
答弁
しているんです。今に至るも、老朽化
原発
の実証試験はないんです。 今回の
ストレステスト
でも、実証実験に裏づけられたコンピューター解析というのはないと思うんですが、そういうもので
ストレステスト
、一次
評価
で合格だということになりますか。
班目春樹
104
○
班目
参考人
原子力安全委員会
の方からお願いしている総合的
安全評価
においては、最も厳しい運転状態で
評価
してくださいというふうなお願いをしてございます。 この最も厳しい運転状態というものの中には、そういう高経年化の影響等々も当然入っているものだというふうに我々は
理解
してございます。
吉井英勝
105
○吉井
委員
枝野大臣
、若干技術的な話もあったかもしれないわけですけれども、やはり技術的、科学的、客観的に、今まで
ストレステスト
と称してやられてきたものがまともなものだと言えるのかどうか。
班目
委員長
は、お立場上仕方がないから総合的という言葉を何回か繰り返しさっきから言うてはるわけですけれども、総合的も何も、そもそも
ストレステスト
というものはきちんとやらないと
評価
のしようがないんじゃないですか。 だから、この際、まともな
ストレステスト
をきちんとやり切らせるべきだ、やり直しをさせるべきだ。そうでなきゃ、実際、今回のような巨大地震が来たときに、あれを上回るものを想定しと言うんだけれども、想定しようにも、実証実験もやっていないわけですから、だから、福島規模よりもっと小さいものでもだめになるかもしれないし、わからないんですよ。やはり、もう少し
科学的根拠
を持った実証実験を踏まえて
ストレステスト
というものをきちんとやらせるべきじゃありませんか。
枝野幸男
106
○
枝野国務大臣
今のお尋ねが、
ストレステスト
を行うに当たって、実証実験に基づいてシミュレーションをかけなきゃいけないという
趣旨
であるとすれば、必要なところについて実証実験がなされているのか、実証実験がなされていないところについては、シミュレーションだけで十分な
評価
ができるのか、これについては改めてしっかりと
保安院
に
確認
したいと思います。
吉井英勝
107
○吉井
委員
現実にはそういう状態なんですよ。
保安院
に
確認
しても、振動実験をやろうにも、小泉さんの終わりのころに、そもそも大型振動台、
世界
一の規模のものを売り飛ばしてしまったものですから、実験のやりようがないというのが実態なんです。 コンピューター解析というのは係数と初期条件とか幾つかの条件を入れた方程式を立てて解析するだけですから、それが本当に裏づけのあるものかどうかというのは実証値と突き合わせながらやらないことにはわからないんですが、できないというのが実態だということをよく踏まえて、そういう点では、かなり厳しい、しかも科学的で、技術的にも客観的にもきちんと根拠のある
ストレステスト
をやり直しさせるべきだというふうに思います。 次に、関西電力大飯
原発
で福島
原発
と同じ規模の事故が発生した場合に、当然二十キロ圏内の人口、三十キロ圏内の人口についてはちゃんと逃げてもらうことを考えなきゃいけないと思うんですね。 時間が来ていますから、
保安院長
への
質問
をちょっと省略して、私が聞いたことを言いますと、二十キロ圏内で二十三万七千四百十二人、三十キロ圏内で四十七万四千五百四十九人。現在、福島
原発
事故を受けて避難対策は当然
検討
しなきゃいけないわけですが、かつてチェルノブイリ
原発
事故のときは、プリピャチの町に延べ千二百台のバスを送って、翌日には町に住んでいた全員を避難させているんですね。沃素剤の投与も行っているんですね。しかし、それでも事故対応に当たった高濃度大量被曝の人はもとより、内部被曝や低線量長期被曝による多数の被害者を出しているんです。 ですから、
枝野大臣
に、
政府
は、大飯
原発
周辺でどういう避難対策をまとめているのかを伺っておきたいと思います。
枝野幸男
108
○
枝野国務大臣
現在の防災指針においては、八から十キロの防災対策を重点的に充実すべき
地域
の
範囲
が定められております。 これについては、各自治体が避難の計画を含む防災計画を策定しておりまして、大飯
原発
については、おおい町、高浜町、小浜市が策定をしているところでございまして、公共輸送機関、自衛隊等による避難を行う、あるいは
状況
に応じて警察官の交通誘導に従って
住民
の自家用車により移動すること、自力で避難できない
住民
については消防に対して病院等への輸送を依頼すること等の計画が立てられているところでございます。 今般、
原子力安全委員会
から、緊急時防護
措置
を準備する区域としておおむね三十キロ圏などの
考え方
が示されたところでございまして、こうした
考え方
に基づいて、県の防災計画の中で緊急時防護
措置
を準備する区域の
範囲
を具体化させ、その
範囲
に含まれる市町村においても、避難の計画を含む
地域
防災計画を見直していく必要があろうというふうに考えております。
吉井英勝
109
○吉井
委員
要するに、全部
地域
へ、地方へ丸投げなんですよ。 チェルノブイリのときは、地震のないときなんです。千二百台、それでもつけて、全員避難をさせたわけですけれども、地震の
状況
を想定して、
日本
は地震国ですから、どういうふうに避難対策をとるのかということをきちんとやっておかないと、福島事故前と今じゃ違うと思うんですよ。私は、
政府
としてやはりそのことを深刻に受けとめて考えるべきだと思うんです。 次に、
班目
委員長
にもう一問伺っておきます。 話は飛びますけれども、もともと冷温停止というのは、これは核燃料が被覆管に包まれて、放射性物質が漏れない
状況
で、一気圧、百度C以下なんですね。核燃料も、核分裂によって生じた放射性物質も、制御棒も、被覆管も、みんな溶けてしまった。デブリがどこにそもそも存在するかがわからない。それで、冷却水温度も測定器が狂っておったりして不確かで、放射能は依然として出ている状態で、
班目
委員長
、これは通常の定義でいう冷温停止に当たるとは考えられないんじゃないですか。
班目春樹
110
○
班目
参考人
いわゆる普通の意味での冷温停止でない、これは明らかでございます。冷温停止というのは、要するに、圧力容器のふたがあけられる、それで水の沸騰等が起こらない状態でございますから。 しかしながら、現在、
保安院
の方で使っている言葉は冷温停止状態というもので、低温停止とはちょっと違うものだというふうにこちらとしては認識してございます。
吉井英勝
111
○吉井
委員
もう時間が参りましたから締めくくりますが、要するに、冷温停止状態というかなり無理な表現をとっているんですよ。冷温停止という定義とは違うものを状態と言って、無理やり事故収束宣言だということを
政府
としてはやったんです。 そして、再稼働についても、きょう見てまいりましたように、実際に、
ストレステスト
といったって、振動台を使った振動実験の実証値に裏づけられたコンピューター解析はないんです。そして、二次テストのときにという話なんですが、水素爆発についての対策というのは、こんなものは、もうアメリカじゃ三十年前、
日本
でも二十年前には問題になってきたんですよ。しかしいまだに、まだどの
原発
もないんですよ。 そんな状態で再稼働を考えるなどということは論外だということを申し上げて、時間が来たという札が来ましたので
質問
を終わります。 ————◇—————
中山義活
112
○
中山委員長
次に、
内閣提出
、
自転車競技法及び小型自動車競走法
の一部を
改正
する
法律案
を議題といたします。 これより
趣旨
の説明を聴取いたします。
枝野
経済産業大臣
。
—————————————
自転車競技法及び小型自動車競走法
の一部を
改正
する
法律案
〔本号末尾に掲載〕
—————————————
枝野幸男
113
○
枝野国務大臣
自転車競技法及び小型自動車競走法
の一部を
改正
する
法律案
につきまして、その
提案
理由及び要旨を御説明申し上げます。 刑法の特例として
法律
に基づき実施されている競輪及び小型自動車競走は、これらの売り上げを通じて機械
事業
の振興や公益の増進に寄与するとともに、地方財政の健全化を図るためのものであり、高い社会的意義を有しております。しかしながら、近年、その売上額は継続的に減少し、
施行
者の
事業
収支は悪化しております。 このような
状況
において、競輪及び小型自動車競走の
事業
を今後も持続可能なものとするため、交付金
制度
の改革を行うとともに、
事業
規制
の見直しにより
施行
者の
事業
運営の自主性及び自由度を高めるなど、
事業
運営及び経営の改善に資するための
環境
整備を行うことが必要であります。 以上が、本
法律案
を
提案
した理由であります。 次に、本
法律案
の要旨を御説明申し上げます。 第一に、
施行
者が振興法人に交付すべき交付金の率を定めた別表第一及び別表第二における交付金の率を引き下げるとともに、競輪または小型自動車競走の
事業
の赤字が確定した
施行
者に赤字相当額の交付金を還付することにより、
施行
者の交付金
負担
を軽減することであります。 第二に、的中者に対する払い戻し率の下限を七五%から七〇%に引き下げ、
施行
者の自主的
判断
で払い戻し率を設定し得る
範囲
を
拡大
するとともに、年間開催回数の下限
規制
等を廃止し、
施行
者の
事業
運営の自由度を高めることであります。 第三に、競輪及び小型自動車競走の活性化のため、関係者が連携、共同して活性化策を
検討
、実施するように努めるものとするとともに、
経済産業大臣
が必要な助言を行うことができるものとすることであります。 以上が、本
法律案
の
提案
理由及びその要旨であります。 何とぞ、御
審議
の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。
中山義活
114
○
中山委員長
これにて
趣旨
の説明は終わりました。 次回は、来る二十一日水曜日午前八時五十分
理事
会、午前九時
委員会
を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十時四十二分散会