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細野国務大臣 御
質問と
答弁を聞いておりまして、二つ感じたことがあります。
一つは、やはりしっかりと被災地に寄り添っているという姿勢が
政府としても明確でなければならないし、例えば私が担当しておる分野でいうならば、閣僚として原発の問題であるとか瓦れきの問題であるとか、そういったところで根本的になければ、これはもう本当に問題が前に全く進まないということです。
そのことは私
自身も非常に強く自覚をしておりまして、若干個人的な事例になりますけれ
ども、私は福島の米を買い込みまして毎日食べています。これは家族も同じなんですね。今ちょうど果物のシーズンですから、サクランボがおいしかったり、桃がそろそろいい季節になりますので、行くと必ず買ってきて食べます。周りにも配ります。
さらには、福島の
皆さんということを考えると、いろいろ
説明をするんですけれ
どもなかなかうまくいかないというジレンマの中で、ちょっといろいろ考えたのですが、三月に静岡から五百人弱、後援会を連れていきまして、いわきと会津へ旅行したんですね。そうしますと、福島の
皆さん、本当に喜んでいただきました。
ですから、まず根っこのところで福島の問題にどう向き合っていくかということについての
思いがないと、問題解決はできないということを感じました。
もう
一つは、こちらは全くまだ不十分だと思うんですけれ
ども、コミュニケーションをどうとっていくかということについて十分な
対応がこれまでできていなくて、そこは改善が必要ではないかというふうに思っています。
一つ事例として申し上げると、瓦れきの広域処理についても、非常に厳しい世論が一時期あったんですが、我々ももちろん努力しましたが、自治体の
皆さんにも現場で随分頑張っていただいて、最近行いました世論
調査ですと八八%ぐらいの方が、岩手県、宮城県の瓦れきの広域処理については賛同いただけるところまで来ました。これは、同じことを繰り返し繰り返ししっかり伝えていくということが、ようやく少しずつですけれ
ども、結果としてつながってきたのではないかというようなことを感じております。
ですから、それを、例えば福島の健康の問題についてももう少し丁寧に
説明していく必要があるだろうと思うんです。先ほど
佐藤部長が、放射線による健康影響があるとは考えにくいというような
答弁をしました。疫学的には確かにそのとおりなんですね。これを私
ども繰り返し繰り返し言っています。ただし、先ほど福井先生もおっしゃったとおり、では
リスクがゼロなのかと言われると、低線量被曝について全て事実が明らかになっていて断言をできる人がいるかというと、これは、わかっていない部分があるのも率直にあるわけですね。
であれば、それは、個人の御家庭であるとかお子さんであるとかの
リスクとして放置をするのではなくて、そこはまさに、
政府が寄り添うことでその
リスクを顕在化させない、そこをしっかりとケアしていくんですよという姿勢があわせてないと、大丈夫ですよと言っただけだと、こんな不十分なコミュニケーションはないわけですよね。
ですから、そこの部分でまだまだ
リスクコミュニケーション、
皆さんへの
説明ということで、リスコミという言葉も、冷たい響きがあるなと感じてちょっと私も使わないようにしていますが、今は使ってしまいましたが、そういうお伝えの仕方というのはまだまだ工夫の余地があって、至らない点が多いなというようなことを感じております。