○桜内
文城君 役所の先輩にこうやって申し上げるのもちょっと僣越かとは思うんですけれども、もし今
大臣がおっしゃるように
法案を通してからその準備をきちんとやっていくと、これを取っかかりにして予算も含めやっていくというのは
一つの
考え方だと思うんですが、しかし、そもそもこの
法案を予算関連
法案にしてしまえば済んだ話なんですよ。そのときに、
保護観察の在り方をどういうふうに強化するのか、そこまできちんと法制審で議論して予算とともに出してくるということであれば、こういったタイミングの議論とかしなくて済んだわけですよ。もし来年度予算からというのであれば、このタイミングなので、今お出しになる
理由もあるんですけれども、三年後というのを今こうやって、復興関連
法案、私も幾つか関与しましたけれども、大変遅れておる中で、政権の対応としていかがなものかということを申し上げておきます。
このタイミングというのにも
関係してくるんですけれども、やはり法制審の議論の内容というものを、先般の
参考人質疑でちょうど部会長を務められていらっしゃいました川端
参考人からるる御
説明があったところなんですが、やはりどうなんでしょう、もちろん役所ですので、こういった法制審を回して、それでこういうふうに閣法として立法化していくというプロセス
自体は当たり前のことではあるんですが、ちょっと内容的にいかがなものかという点があります。
というのは、川端
参考人の御
説明の中では、特に諸外国と比べて
社会内処遇というのが日本は遅れておるという
指摘が何度も出されました。実際、諸外国の実態調査も行って、それに基づいて時間を掛けた議論をしてきたというふうに述べられているわけなんですけれども、一方でこうやって諸外国との比較ということで
社会内処遇を増やしましょうというのは
一つの方向性であってもいいんですけれども、一方で、先般、私触れました例えばGPSですね、
保護観察の実効性あるいは
再犯防止ということにとってこういったGPSの装着を義務付けるですとかというものについてお尋ねしたわけですけれども、その法制審の議論では、ここに至ると諸外国との
関係というのはなくなって、我が国の国民意識とか文化、伝統との関連でこのGPSを装着させて監視するというのはどうもなじまないというような言い方されているんですね。
元々が今回の
社会内処遇を増やすという立法
趣旨といいますか、
一つの根拠となっておりますのが、諸外国に比べて我が国の
社会内処遇が立ち遅れているということを言いながら、一方で
保護観察の実を上げる、あるいは
再犯防止というのが
目的であれば、それをしっかりと行っていくためにこういったGPSも含めて
保護観察の在り方というものも議論すべきだったと思うんですけれども、そのGPSなりの議論になってくると我が国固有の
理由を言い出す。ちょっとこれ矛盾していると思うんですけれども、
大臣、どういうふうにお
考えになられますか。