○森まさこ君 自民党の森まさこでございます。
本日は、私の
質問時間四十五分ございますけれども、今十一時半でございますので、十二時まで三十分間、そして休憩と衆議院の会議を挟んで二時からまた十五分、私の方から
大臣に
質問をさせていただきたいと
思います。昼休みを挟んで午前と午後とで
質問をさせていただくわけでございます。
今日は
刑法、また
薬物犯罪の刑の一部の
執行猶予に関する法案の
審議でございますが、私、この法案をこの時期に出すことについては、若干違和感というか大変不安を感じています。と申しますのは、被災地の現状からでございます。
私、福島県でございますけれども、福島県、今被災をして、そして放射線の風評被害等が非常にきつくて、企業も県外に移転をしております。県民の雇用が非常に厳しい中で、
刑務所から
出所してくる方をまた増やすということで、その就労先が確保できるのであろうかといった点でありますとか、平常時であれば、
刑務所からまた早く
出所していただく方を早く
社会復帰していただくように
社会として温かく受け入れていく
努力をすべきものと
思いますが、現状、被災地では、特に福島県では放射能の不安におびえながらの緊張した精神状態の中での生活を続けておりますので、そのような余裕が持てるかどうかということでありますとか、はたまた
保護司の数の問題、今
委員からも
質問がございましたけれども、津波等で減少、さらに避難区域から
保護司そのものが避難をしているという現状の中で、
刑務所からの
出所者が増えてくるということで大丈夫なんだろうかということ、さらには、毎回私この
委員会で
質問をさせていただいておりますが、警戒区域内の空き巣等の
犯罪が激増して、それが止まりません。
何度も国家公安
委員長の方にも要請しているわけでございますが、こういった
治安悪化が懸念される
状況の中でまた更に
刑務所からの
出所を早くするということを、今平時でなくて被災地は緊急時でございますので、そのような中でこの法案を提出してこられて
審議をするということで、被災地としては、被災地の現状を分かっていただけてないのではないか、非常に置き去り感、忘れ去られ感というものを感じます。
以下、
一つ一つ質問をさせていただきたいと思うのですが、その前に
大臣にお願いをしておきたいことがございます。
大臣には、私は十月二十七日に
大臣の所信に対する
質問をさせていただきました。十月二十七日といえば、
大臣が御就任になってから二か月が過ぎようとしている
期間でございました。私は、民主党になってから五人目の
大臣でいらっしゃいますけれども、
平均の就任
期間がそれぞれ半年に満たないという中で、二か月を過ぎようとしているときに所信をしてその
質問をするという、国民の代表である国会議員の
質問を二か月余りたってから初めて受けるということに対して苦言を申し上げたところでございます。やはり
大臣がどのような御意見を持っておられて、そしてどのような
法務行政を
執行していくのか、そういうことについて御意見をお聞きをし
質問をしたいというふうに思っているわけでございますし、また、それに対してお答えになったことをどのように行政に生かされているかということをこの
委員会で確認をしていきたいと思っているわけでございます。
所信表明のときには、
大臣に初めてお会いするわけでございますので、週刊誌等で取りざたされておりました
大臣の秘書官の二重給与の問題も
質問させていただきました。過去に公金を五百八十二万円も詐欺で取得した、詐取したという前科のある方を秘書に採用し、その翌日には秘書官に採用し、
法務大臣室という大変国家の中枢の場所にやすやすと入れてしまったということが国民の信頼を失うのではないかということ、そして、その秘書官の給料は国民の税金から約百五十万円も支払われましたが、前科があるということが
指摘をされてから一か月間もそのまま秘書官をされておられたと、
大臣が首にしなかったということについても
質問をさせていただきました。その
質問に対する答弁が全く納得のいかない誠意のないものでありましたので、私は、本日は真面目に答弁をしていただきたいということをお願いを申し上げます。
衆議院の
法務委員会の
稲田朋美
委員もおっしゃっておられました。野党時代のあの生き生きとした
大臣は一体どこに行ってしまったのですか、もう別人とおっしゃっておられましたけれども、是非
大臣、野党時代の
大臣の生き生きとした感覚を取り戻していただいて真面目に向き合っていただきたいし、この
委員会は国民が見ております、インターネット等で中継しております、その国民に向かって心を打つような、私は
法務行政をこうしていく、そういう答弁をお願いしたいと
思います。
我が党の丸山
委員からは、前回、そしてその前も尖閣諸島の問題について
質問をさせていただきました。それについても、ぬかにくぎというか、きちっとした答弁が得られませんでした。この尖閣諸島の問題は、松本前参与が、あのときの
釈放は仙谷元官房長官、そして菅前総理の政治家が行ったものだという大変重い発言があったことを受けての
質問でございましたが、単にそのような事実はないと承知しておりますという答弁だけで、承知している
理由も分からないし、それについてどう思われているかも分かりませんでした。本日は、
大臣には真面目に向き合って答弁をしていただきたいということをお願いを申し上げておきます。
さて、それでは、本法案の被災地における問題でございますけれども、まず
保護司の問題でございますが、被災
地域を管轄する
保護観察所、盛岡、仙台、福島でございますけれども、被災地の
保護観察所においては被災等により多数の
保護司が活動困難な状態に陥っております。同じような問題ですけれども、民生
委員の方なんかも津波でたしか約四十五人お亡くなりになったと聞いておりますが、
保護司についても同じような
状況がございます。つまり、行政を平時であれば支えている、そのような
民間の活動が機能しない状態になっているのでございます。
そういう中で、
政府は、被災地においてこの
保護観察処遇の体制をどのように構築をしていくおつもりなのか。この法案が施行されたならば、被災地のダメージを構築し、さらには今他の
委員からも
指摘があったとおり、平時であっても非常に厳しい
保護司さん
たちの
処遇の問題の解決に向かってどのように構築していくのか、非常に重大な問題だと
思います。被災地における
保護司の活動の確保について、御答弁を
大臣からお願いいたします。