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国務大臣(
細野豪志君) この
原発事故については非常に大きな責任が、というよりは最大の責任は政府にあるというふうに思っておりますし、そのことによって国民の
皆さん、そして国会の
皆さんにも本当にいろいろ御心配をお掛けをしていることについては申し訳なく思っております。そういった
皆さんの思いというものにしっかりこたえるべくやってきたつもりでございますので、今、川口
委員からそういう御
指摘をいただいたところは、私
どもの至らない点が多々あるというふうにも考えます。
今いろいろと具体的に御
指摘をいただきましたので、少し
説明をさせていただきたいというふうに思います。
まず、当日の
記者会見なんですけれ
ども、総理は、三十分から四十分ぐらい、できるだけ質問にはお答えになったと私は思いました。ただ、もちろんそれだけでは十分
説明が尽きたとは思っておりませんので、私、七時から統合
対策室を置いております東京電力の方で一時間十五分ほどでしょうか、
記者会見でできる限り丁寧に
説明をさせていただいて、それは全てネットで中継をされております。私だけでは十分ではありませんので、原子力安全・保安院、原子力安全
委員会、東京電力、文部科学省、そして私と一緒にやってくれている園田
大臣政務官、このメンバーは、川口
委員、十一時まで残って
記者会見をやったんです。全てこれはネットで公開されています。
ですから、
説明を途中でそれこそ遮って、何かもうそれで終わりにしたというのは、実はちょっと事実とは異なるものですから、そのことは
是非御
理解をいただきたい。
それまでも含めて、
記者会見もあらゆる機会に各省がやってきましたし、私も当初は毎日五、六時間、途中からは園田
大臣政務官にかなり任せる形になってしまいましたけれ
ども、週に二回は園田
大臣政務官が常にやってきているという、あらゆる疑問に答えよう、あらゆる御質問にしっかりと答えていこうという
努力は、これは我々のかなりの
エネルギーを使ってやってきているということは、
是非ここは御
理解をいただきたいというふうに思います。
中身でございますけれ
ども、四月十七日にロードマップを作りました。そのときに、事故の収束への
道筋という形でその時点で冷温停止状態というのを
目標に掲げたんです。もちろんほかにも幾つか要素がありましたけれ
ども、そのほかの要素は比較的早く達成しているものが多かったものですから、
最後まで残ったのがこの冷温停止状態だったわけです。ただ、冷温停止状態というのは普通の原子炉とは違うのでしっかり定義をすべきだという話が確かにいろいろ厳しく出てまいりましたので、その後、
関係者と協議をして、やはりしっかりと百度以下ということは確認をでき、しかも外に放射性物質が出ていないというところまで確認をできなければならないだろうという定義をしたわけであります。その定義が達成できたので冷温停止状態ということを、これを
皆さんに御
報告をしたのであって、そこでにわかに作ってそういった形でやったということではないということを
是非ここは御
理解をいただきたいというふうに思います。
計測地点についても、今幾つか御
指摘がございましたけれ
ども、四月から七月辺りまではやはり原子炉を測ろうということであらゆる手段を使って温度を測っておったんですが、炉の中だけでは十分ではなくて格納容器も測るべきだろうという、そういう
議論が出てまいりました。これは燃料の場所の問題ですね。そこで、格納容器についても測る
努力をいたしました。さらに、格納容器の下に落ちている可能性もあるということですので、当然その燃料が落ちている場所に水も落ちておりますから、その水の温度についても様々な定性的なデータも含めて集めて冷却できているということを確認をできております。
ですから、私もこの問題にかかわっておりますので、本当に万々が一にも再び、それこそ近隣の
皆さんに避難をしていただくような
状況にならないようにやってきたわけですね。そこが私なりに得心がいかなければ、それこそ冷温停止状態という形で
皆さんに御
報告をするとか、事故としてはもう
皆さんに御迷惑をお掛けをしませんよ、直接的に避難をしていただくことはないですよということを申し上げることはできなかったというふうに思っています。その
期間として、九月の終わりから十二月の頭ぐらいまで二か月ちょっとにわたりまして、大丈夫か、本当にもう再び近隣の
皆さんに御迷惑をお掛けすることがないかということを確認をして皆様に
報告をさせていただいているんです。
以上が経緯なんですが、そういったことも含めて、トータルに言ってまだ政府が言っていることが信用されない、さらにはやってきたことが本当に正しかったのかということについていろいろ厳しい御意見があることはよく承知をしております。ですから、私も海外の、この間もIAEAの
事務局長にも米国のNRCの
委員長にも
説明をさせていただいて、このお二人からはいいのではないかという、そういう
皆さんの方から見解をいただきましたけれ
ども、国民の
皆さんが一番大事ですから、繰り返しあらゆる機会を見付けて現状を
説明をさせていただいて、そしてこれからももちろんいろいろ課題がありますから、そのことについてもできるだけ丁寧に御
説明をする中で御
理解を賜ることができるように
努力をしたいというふうに思っております。
恐らく、この問題は近道はないと思うんです。繰り返し繰り返しできるだけ丁寧に御
説明をして御批判に対してしっかりと答えるということしかないというふうに思っておりますので、それがまさにこれからの私の大きな役割になってくるというふうに考えているところでございます。