○古屋(圭)
委員 大臣は恐らくそう思われているんでしょうけれ
ども、実際現地に行った人間からは非常に心配の声があったんですよ。だから、十分に
対応できていなかったというのは事実なんですね。
実は、当日、十五日の行程も御存じだと思います。まず、サッカーが始まる前にいろいろな観光をした。自主観光という
説明はしたらしいです。しかし、現実には全員が参加しました。なぜかというと、参加者によると、ホテルにとどまるか参加する、二つの
選択肢しかない。ホテルには、各フロアを初め多くの場所に、公安とおぼしき目つきの鋭い人たちがやたらといる。とてもじゃないけれ
ども、そんな監視されているホテルにとどまる雰囲気ではなかった。結果的に、全員参加したんじゃないか。要するに、これは事実上の強制ツアーなんですよ。
例えば、どこに行ったかというと、九時にホテルを出て、九時三十分、主体思想塔、十時に朝鮮労働党創立記念塔、十時半に凱旋門、十一時に金日成広場、十二時に金日成の生家、まさしく思想オルグツアー以外の何物でもないんですよ。これをパッケージとしてやってきた、こういうことなんですね。
では、ちょっと視点を変えて、まずお伺いします。
これは、救う会な
どもこのツアーの中止を申し入れたんですよね。にもかかわらず、ほとんど返事が来なかったと言っていますよ。これはまず不誠実な
対応ですよね。
そこで、まず、
文部科学副
大臣にきょうはお越しいただいているので、お聞きします。
FIFAの規約第三条というのがあって、次のような規定がありますね。差別がないこと及び人種的差別主義に対する姿勢、人種、性、言語、宗教、政治、またはその他の事由を
理由とする国家、個人または集団に対するいかなる種類の差別も厳格に禁止され、活動停止や除名によって処罰され得るというふうに規定をされていますね。
実は、九月二日に、
日本で、埼玉スタジアムで
北朝鮮と試合をしましたよね。このときに、
家族会とかが選手にブルーリボンをつけてほしいというような要請をした際は、FIFAの規定があって、サポーターのブルーリボンさえもスタジアムにおいて大量につけるということはまずいんだ、そういう非常に厳格な規定をして
対応した。だから、一切そういうこともできなかった。東
日本震災のための喪章をつけるということも許されなかった、こういうふうに聞いている。これはすべてFIFAの意向だというんですね。
だったら、今回のツアーの実態を見ても、私が今
説明をしたとおり、思想オルグが一体的にパッケージにされていることは明らかじゃないですか。ということは、そういった活動というのは、要するにFIFAが禁止する政治的活動とか差別と言えるんじゃないですか。この辺について、副
大臣はどう
認識されていますか、承知されていますか。
また、FIFAに対して、
日本サッカー協会というのは、こういうときにそこを責めたり、そこを窓口にするというのは酷ですよ、やはり基本的にはFIFAなんですから。FIFAについても、その実態について即刻抗議とかしましたか。いかがですか。