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竹本委員 拉致問題は、これは
世界的規模で
解決しなきゃならない大きい人道問題だと思っております。また、日本にとっては主権を侵されたという問題も伴っているわけで、絶対に
解決しなきゃいけない。
そういう意味で、おっしゃるとおり、
行政技術的な、あるいは警察
関係のいろいろなパイプをきちっとつなぎながら
情報をとらなきゃいけない、それはわかるんですよ、当たり前のことですからね。ところが、やはり何だかんだ言っても、
北朝鮮に対して我々が一国だけでいろいろな強いことを言っても、彼らが聞く耳を持つかどうか、これは別問題。現実を考えますと、やはりアメリカを頼らなきゃいけない、そして中国を頼らなきゃいけない、ほかの、
韓国等も頼らなきゃいけない。いろいろなパイプを総合して、おどしと、そしていろいろなあめとむちでやらないと、これは
解決しないと思うんですよ。
我々もこの夏、八月、平沼さんが団長だった拉致議連でワシントンを訪ねました。そして、キャンベル国務次官補とか、あるいはダニエル・イノウエ上院
議員等に陳情いたしまして、そんな状態だったんですかとイノウエさんなんか言っていました。我々も同僚の
議員にちゃんともっと強く話をし、かつまた、あの人はハワイ州出身ですから、ハワイ、カリフォルニアは日系人が多いから、もっと世論の喚起にお努めいただけばどうでしょうかと、本当に真剣に考えてくれました。
聞くところによりますと、イノウエ上院
議員は、東北の大震災にアメリカの海兵隊員が二万人来ましたでしょう。あれは物すごく金がかかるわけですよ。あの方は上院の仮議長なんですね。それで、これをやれという決裁権を持っているんですね。それでやってくれたようです。日系人同士だという親しみもあったんでしょうけれ
ども、そういう災害から、やはり血のつながりも恐らくどこかに意識はあったんだと私は推測しておりますけれ
ども、そういうことをやってくれているわけです。
日本が拉致問題をいまだに
解決できないということを聞きまして、むしろ、我々の今の
動きを
十分理解しておられなかった。だから、そのときに聞かれたんですよ。
民主党の方もおられたけれ
ども、これは各政党の陳情ですか、それとも日本国
政府の陳情ですか、こういう
質問でありました。当時の担当の副
大臣は、これは日本国
政府の
意思ですとはっきり言いました。それで、それならわかりましたということで協力を約束してくれたわけです。
ですから、アメリカ、中国、その他もろもろの国にパイプを太くしながら、かつまた、
情報をあらゆる努力を傾けてとっていかないといけない。単に
予算をつけてそれで処理したから、それで済む話じゃありませんね。そういう非常に難しい問題であります。
そして、来年は小泉訪朝からもう十年たつんですね。早いものです。そして、その間、横田めぐみさん御両親は、十歳、年をとっておられるわけです。八十数歳ですよ。一日も早く
解決をしてあげないといけないわけであります。ですから、やはりこの方たちへの心のケアという意味でも、
政府はこんなことをやりましたよと言ってあげないと、一体どうしてくれるんだという気持ちに追い詰められておられるのが事実なんです。
そういう中で、実はこの間、十月十日の日ですけれ
ども、
韓国に自由先進党という党があるんです、自由先進党の朴宣映
議員という女性
議員がおられまして、この方が、横田めぐみさんは二〇〇四年末から二〇〇五年初めの時点で生存していたとの
情報を二年後の二〇〇七年に
北朝鮮を脱出した男性から得たということを明らかにしておられます。しかも、この男性は、めぐみさんが工作員
教育を受ける過程で多くの秘密を知ってしまいました、したがって、日本に戻したくても帰国させることができなくなったと証言をしている。非常にリアルな話であります。
北朝鮮がめぐみさんのものとして二〇〇四年十一月に
日本政府に提出した遺骨、これもにせものだと話しましたという
情報が
韓国紙に掲載されました。
たまたまこの日、私はこのとき
韓国におりまして、
民主党の、御党の元
拉致問題担当大臣、中井さんと二人でこの女性、朴宣映さんにインタビューをしまして、約四十分リアルに聞いてまいりました。
ヒアリングした結果、朴
議員は在韓日本大使に
内容をお伝えしたと言っておられましたけれ
ども、
政府としてはこの
情報を把握しているかどうか。まず、そこを聞きたい。