○池坊
委員 蓮舫大臣の原点は
子どもを幸せにすること。ぜひ、さまざまなお立場に立たれても、この原点に立ち返っていただきたいというふうに期待いたします。
事業仕分けのことをちょっと触れられたので、
子どもゆめ基金、百億。これは、財務省、国庫に返還いたしました。私は、財務省が一体これをどのように使っているのか、追跡
調査をしなければいけないと思っているぐらいです。
これによって多くの
子どもたちが救われ、
子どもたちに、みんなが協力しながら指針を示すことができました。これは現在、交付金と民間寄附で継続はしておりますけれども、例えば、この一つには、
子ども読書活動の推進もございます。私は、党の
子ども読書活動推進座長としてずっと、朝の十分間の読書、ブックスタート、読み聞かせというのをやってまいりました。
これは本当に地味な、朝の十分間で何だ、そんなの聞いたことがない。でも、これが七二%にもなり、小中高、今や二万六千八百六十九校がやっているんです。これによって、学級崩壊がなくなったとか、あるいは保健室にしか行かれない
子どもがちょっと座って本を開くようになった、いじめもなくなった、校長、教頭からいろいろないい意見が寄せられております。これに至るまでには、本当に地味な、堅実な積み重なりでした。そして、みんなを一緒にしながら、みんなで守り立ててきたのです。
そもそも、政治というのは地味で堅実で、そういうことの積み重なりなんです。そういう意味では、野田総理になってよかったなと思う気持ちもございます。なぜなら、もうパフォーマンスの政治はやめなければいけないからです。政治というのは地味で堅実なものだということを一人一人の政治家が肝に銘じる必要があるというふうに私は
考えております。
幼いときから読み聞かせをする、これは大変重要なことだと思います。十月二十七日から十一月九日までは読書週間です。美智子皇后も折に触れて読書の大切さを言っていらっしゃいますが、私は、
子どもたちに良好な環境を与えることの一つに、たくさんございます、でも、その一つに読書があるのだと思います。読書をすることによって、予測の能力が芽生えてきたり、あるいは想像力、正義感、公平性、人間は何のために生きているか、そういうことを学ぶのではないかと私は思います。
自分が不幸だなと感じるときに、本を読むことによって、
自分よりはるかに不幸な
人たちが生きているんだということで勇気づけられるかもしれません。例えば、読み聞かせをする人の
支援などがなくなったということは大変残念だと思っております。
それからもう一つ、伝統文化こども教室事業というのがございました。これは廃止になりました。国がやるんじゃなくて地方がやるべきではないかと。確かにそうですが、地方は、御存じのように、財政が大変緊迫しておりますから、こうした
教育、文化、芸術に手を差し伸べる、
支援するだけの財源がないのです。私は、やはり国がやるべきではなかったかと。なぜなら、
保護者と
子どもを結ぶきずなであったわけです。
一例として、私どもは花の甲子園というのをやっているんですね。花の甲子園ですから、ブロックごとに高校生がお花を生けて競い合うのです。
東北ブロックでいたしましたときに、陸前高田の高校生の
子どもは、一本の松、松が一本しか残っていません、その松の枝を切って、未来につなげるために持ってきました。それから、福島県の磐城高校というのは、今二割削減しているんですね。原子力発電所から近いから
子どもたちがいなくなっているんです。存亡の危機に瀕しています。私
たちは、その校門の前にあるヒャクニチソウを持ってきて、みんなが力を合わせましょう、その思いを託しています。秋田の子はナンテンを持ってきました。なぜかと思ったら、難を転じるんです、ああ、ナンテンでそういうことを
考えるんだな、私はそれもほほ笑ましかったのです。すべての
子どもたちが、生きる力、この逆境から立ち上がらなければいけないと思っているのです。
子どもたちを良好な環境に置くということは、何か特効薬があったら一番いいのです。でも、そういうものはありません。さまざまな要素の総合的な中で
子どもたちを救っていき、そして健全に育成することができるのではないかというふうに思っております。
ですから、こういうのがなくなったことも残念に思っておりますし、この事業仕分け、さっきちょっとおっしゃったのに触れますと、私は、財務省の
指導がすごくあったんじゃないか、そして財務省は、芸術、文化、
教育、科学
技術、そういうことに対する理念がないのではないかというふうに思っておりますので、ぜひ、これから政権与党の方々には、そういうのに屈しないで、こういうものが大切だということをわかっていただきたいと思っておりますが、
大臣いかがですか。