○網屋
委員 民主党の網屋信介でございます。
前回に続き
災害対策特別
委員をさせていただき、実はこの
委員会で初めての
質問をさせていただくことになります。よろしく
お願い申し上げます。
初めに、今回の東北の大震災、そしてまた今ありました
台風十二号、実は鹿児島では、
台風二号、
台風五号というのがありまして、結構大きな
災害がありまして、本当に被災者の
方々に心からお見舞いを申し上げる次第でございます。
国
会議員になりまして二年数カ月たちましたけれ
ども、仕事の半分ぐらい、実は、こういった
災害対策に時間を費やしたんではないかというぐらい、口蹄疫を
災害というかどうかわかりませんけれ
ども、口蹄疫に始まり、新燃岳があり、桜島があり、私の選挙区でも、肝属郡の南大隅町というところで去年大豪雨がありまして、国道が通らなくなって、当時の前原国交
大臣初め多くの方がいらっしゃいまして、子供たちが学校に行くのに、いつも二十分で行けるところを、わざわざ山の上を回って一時間半かかってバスで行くという、非常に
災害だらけで、屋久島でも、これは実は気づかないところなんですけれ
ども、昔の岩の間に雨がどんどんどんどん何十年も来たところでばかっと岩が落ちまして、いわゆる
世界遺産の遊歩道が通れなくなる、こういったことがありまして、本当にこの一年半は
災害だらけの期間だったかなというふうに考えております。
本日は、ちょっと変わったところで、特殊地下ごう、いわゆる防空ごうのことについて少しお話をさせていただきたいと思います。
もう戦後六十五年を過ぎまして、今さら何を言っていると思われるかもしれませんが、これだけの時間が過ぎても、
皆さん御存じかどうかはわかりませんが、これは資料がありますけれ
ども、実は日本じゅうにはこんなにたくさんの防空ごうがあるんだということをまず御
認識いただきたいと思います。
これは国交省のホームページからとった資料でございますが、地下ごう、いわゆる防空ごうが残存する市町村というのがございます。これは北海道からずらっとありまして、二ページ目の裏まで行くと、何と九千八百五十の防空ごうがいまだにこの国にはあるということなのでございます。特に、散らばっているのを見ていただきますと、この九千八百五十のうち、何と鹿児島県には二千八百もある。約三〇%です。三〇%が鹿児島県に集中している。
ほかにも、これは地方、いわゆる田舎の方だけだとお思いかもしれませんが、一ページ目をごらんいただきますと、千葉県でも三百七十四、神奈川県でも五百十、静岡県でも四百二十二と、多くの防空ごうが、これは見つかっているだけでこれだけあるわけでございます。
その中で、その次のページが、市町村とそれから国交省で危険性が高いと思うものが四百八十七ございます。四百八十七、各市町村に括弧書きで幾つ幾つというふうに書いてあるわけでございますが、四十六番目の鹿児島県の鹿屋市、これが二十、一番多い町でございまして、実はここが私が生まれたところでございます。
小さいころは、
正直言いますと、防空ごうの中でろうそくを持って遊ぶようなことをやって、よく怒られたのを記憶しておりますけれ
ども、時間がたつにつれて、逆に、いろいろな
災害が忘れたころにやってくる、例えば、私たちの町であったのは、道路が急に陥没しちゃう。つまり、丘の上に道路があって、ここに防空ごうがあるんですけれ
ども、長年の間にここに水がたまったりなんなりして、特にあの辺はシラス台地といいまして、火山灰でつくられた台地でございますので、一回はタクシーがそこに急にぼこっと、目の前に考えもしない穴ができてしまうわけですから、落とし穴みたいなもので、おっこちてしまって人が死んじゃったというケースもあります。
東京の日野市でも、住宅地が急に陥没しちゃった、調べてみたら実はその下に防空ごうがあったなんという事件が起こっているわけでございます。
ある意味では、第二次世界大戦の戦後処理が完了していないという見方もできるのではないかなというふうに考えるところでございます。
ごらんいただきますと、特に戦争のときに基地があったところ、私の鹿屋市というのは特攻隊の基地がありまして、先日も慰霊祭に私も行ってまいりましたけれ
ども、資料の中にちょっとおもしろい地図を
一つ入れたんですが、大隅半島にある志布志という町の地図なんです。
これは何の地図かというと、ごらんのとおり、歩兵第一八七連隊第三大隊配備要図といいまして、これは、当時の軍が、この町だけで、ごらんのように、機銃から、中隊、小隊、タコつぼ、いろいろなのがありますね、タコつぼというのは隠れるところなんでしょうけれ
ども。これだけのものを、特に太平洋側につくっているわけで、当然、そこに住んでいる
皆さんは防空ごうをつくって、防空ずきんをかぶって、空襲に備えて避難をするということが続いたわけでございます。
そういう意味で、その後、
政府として、特殊地下壕
対策事業というものをずっと行ってきているわけでございます。この
事業は実は今年度末で一たん終了ということに今のところはなっているところでございます。しかしながら、今後、まだまだ危険なものもある、場合によっては、変な話ですが、宅地造成をすると、山を削ったりすると、知らなかったところにまた穴があいていたなんというのは結構ある話なんでございます。
したがいまして、今後、この
対策についてどういうふうなお考えをお持ちなのかということをまずお尋ねしたいと思っております。