○和田
委員 おはようございます。
民主党、和田隆志でございます。
厚生労働行政の大先輩である
坂口先生の
質疑の後をお受けいたしまして、
小宮山大臣に、この
年金問題について取り組んでいく姿勢を中心にお伺いしてまいりたいと思います。
まず、先ほどの
坂口委員の御
質疑をお聞きしておりまして、私も、今、与党の一員としまして、先生の御指摘は非常に重く受けとめながらお聞きしておりました。なぜかといえば、
年金問題は国政選挙のたびに国民の皆様方の一番大きな関心事項として争点となり、とにかく、どの党もが
改革しますと訴えて選挙を通過してきている。しかし、なかなか抜本的な
改革には着手できていないという
状況が長年続いてきたわけでございます。
質疑の項目に入る前に、先ほど
坂口委員の方から、
政府・与党一体となって、とにかく早く案を示せという大きなメッセージがあったかと思います。私自身、それは本当に、与党についた者の責任として、一日でも早い方がよいというふうに考えていますが、先ほど御
質疑をいろいろ聞いておりまして、
政府側から御
答弁されるべき話もありましたが、与党側の方から、野党の議員各位の方にも今の臨んでいる方針をぜひ御理解いただきながら、そして、この
年金問題につきましては、与野党を問わず、国
会議員全体が意識を持って取り組んでいただきたいという気持ちを込めて、最初に私の方から、今の与党、実は
年金ワーキングチームというのが創設されまして、私自身、その座長を務めている関係から、御
説明しておき、その上で
質疑に入ってまいりたいと思います。
先ほど
坂口委員の方から、最後の方で御
質疑に出てまいりました、六月末に、
政府・与党が一緒に議論しまして一体
改革の成案というものをつくりました。その際に、いろいろと激論の末だったのでございますが、私たち
民主党が政権をいただくときに国民の皆様方にお訴えしました、新しい
年金制度をつくるという項目もその表の中に入っています。
しかし、この新しい制度をつくるには諸々の検討が必要であり、やはり本当に期間がかかるものだというふうに思っていまして、それを視野に置いた上で、二〇一三年の、つまり、我々が政権交代をさせていただいた後、四年の任期を想定しているわけですが、その前の通常
国会には新しい
年金制度の姿をお示しして、皆様方に選挙で信を問いたいということでございます。
しかし、では現行制度の改善をその前にやって
意味があるのかというような御
質疑があったかと思います。これも与党の方でいろいろと議論を始める際に激論したわけでございますが、私どもは
意味があると思っています。それは、新しい
年金制度は、どのような形でつくるにせよ、やはり新しい制度に移行を完了するには、どなたがお考えになったとしても数十年かかります。その数十年の経過期間の間に、現行制度をある
程度、改善に改善を重ねて、できるだけ国民の皆様方に御納得いただける姿に変えていくことも必要であろうというふうに考えておりまして、そういった
意味におきまして、ステップを踏んで、まず第一段階では、その数十年かかるであろう新しい
年金制度に近づけるという視野も持った上で、そして、しかし現行制度がそのまま立っているという
前提の中で、どんな改善が可能なのか、それを議論して、
国会にも御提出申し上げたいというふうに思っているわけでございます。
そういった
意味におきまして、抜本的な
改革を二〇一三年の
法律で出そうとしておきながら、現行制度の
改革を今御議論いただきながら、来年の通常
国会に
法案として御提出申し上げるという
政府・与党の姿勢、ぜひ御理解いただきたいというふうに思います。
結論づけて言えば、現行制度の
改革というものが、新しい
年金制度の創設に向けて、その路線の方向へ向いた上での改善だというふうに議論してまいりたいと考えています。
ここまで
説明をさせていただきまして、ここから先、
質疑に入りたいというふうに思います。
今回の
基礎年金の
国庫負担分について長年議論してまいりました。これはもう前政権時代から本当に真摯な御議論をいただいてきて、二分の一まで
引き上げることが必要である、しかも、それが本当に安定的な
財源をもって充てなければいけないということは、恐らくほぼ全国
会議員の共通理解事項だと思います。そこから先、ではどんなツールによってそれを
手当てするのか、それはこれからまだ御議論が続いていくんだと思いますが、ようやくこの二分の一の
引き上げまで
国会で御議論いただけるようになったということは、非常に
年金行政については一歩前進ということだろうと思います。
そして、今議論されておりますのは、現行制度の
基礎年金部分について、二分の一まで
国庫負担をしっかりとした
財源をもって充てるということの御議論でございますが、私自身、これに取り組んでおりまして、やはり、現行制度についての表現だけにとどまらず、先ほど申し上げたとおりですが、今私たちが議論しているすべての項目は、将来どんな
年金像にしていくべきなのか、そんな議論の中で、今やっている議論はどのように役立つんだろうか、こういったことを国民の皆様方に御理解いただきながら進めていくべきであろうというふうに考えます。
そうした
意味におきまして、
小宮山大臣に御
質問させていただきます。
当然ながら、現行制度上、二分の一まで
国庫負担を
引き上げれば、その分、現在の受給世代の方々に安心をもたらすことができるわけでございますが、それだけにとどまらず、将来の
年金の姿との関係で、この二分の一の
引き上げというのが議決されて成立したならば、どのような効果がもたらされるとお考えなのか、そこをぜひ国民の皆様方に向かって御
説明いただきたいと思います。
〔
委員長退席、長妻
委員長代理着席〕