○
谷垣禎一君 いろいろおっしゃいましたので、最後のところから申し上げます。
私
どもは、この
社会保障と
消費税の問題については、既に去年の
参議院選挙のときに公約もまとめて、ルビコンを渡っております。どうぞあなた方も渡っておいでになって、そして、またそのときはそのときで御
一緒に
議論しようじゃありませんか。早く渡ってください。早く渡ってください。
そして、そのほかのことについて今度は申し上げます。
やはり、あなたのやっておられることは
政治主導ということの履き違えであって、要するに、法の
体系や何かにのっとっていないことが多過ぎるんですよ。だから、
権限と
責任の
体系もはっきりしないということがある。
先ほど申し上げたあの
原子力の
特別措置法の内容にしましても、
現地の
対策本部を非常に重視する法の建前になっているんですね。だけれ
ども、この間の質疑の中では、池田副
大臣が
現地本部長になっておられるけれ
ども、それは実際上お務めになれない状況にある。そのことも隠ぺいしていた。つまり、ここは、あなたが法の
体系を無視していたという何よりもの
証拠だということを私は申し上げなければならないと思います。
そして、
海江田さんはやはりそのことを大変苦慮されて、何とかしなきゃならないと思ったけれ
ども、それをやはり押しとどめられたのはあなただったんじゃないかという説もある。
それから、先ほど、何かをお読みになったと、私があたかも
週刊誌でも読んで言ったようにおっしゃいましたけれ
ども、これはいろいろな方からの聞き取りでございます。私
どもの
調査でございます。そういう中で先ほど申し上げたようなことが出てきたということを申し上げなきゃならない。
そこで、私が申し上げたいのは、結局のところ菅さんは、やはり、
政治主導という中で本当に全体の
原子力処理の
体系をきちっと踏まえておられるわけではなくて、昔、我が党の
竹下総理が、汗は進んでかきましょう、
手柄は人に譲りましょうというのをいつも言っておられた。あなたの場合はその逆だと思います。
手柄は
自分がとりましょう、汗は他人にかかせましょう、私は、こう言っているふうにあなたの
言動を感じております。
そこで、もう
一つ申し上げたいことは、今、
社会保障とその財源の問題へ行きましたけれ
ども、その前に私は、どうしても
震災対応をどうしていくかということは、やはりこの
党首討論で
議論しておかなきゃいけないと思います。
そこで、
震災から八十日間たったわけですね。そこで進んだのは、
対策会議やあるいはいろいろな
本部や、
会議の乱立だけですよ。
本部や
会議の
権限や
責任というのはあいまいなまま、実際の
対策はなかなか進まないというのが今までの
現実じゃないでしょうか。
私は、具体的な例を挙げて申し上げたいと思います。
まず、
被災者の
生活の
支援策というのは大変おくれていますよ、
生活再建の
支援が。例えば、十万人以上が避難所
生活されているわけですね。
仮設住宅は五月末で二万七千二百戸ですよ。三万戸の
目標をまだ未達成。しかし、
東北地方はもう梅雨に入ろうとしている。やはり遅いと言わざるを得ません。
それから、
生活再建支援交付金、これは全壊の場合は三百万届けるということになっておりますが、第一次
補正予算は百万で積算してあるわけですね。そして、この各
自治体への
入金率はまだ二割弱ですよ。ですから、
自治体はそれぞれ
復旧ニーズを把握しているでしょうが、これでは
自治体が、どうやっていくか、なかなか動かないんですよ。そして、もとの土地に家を建てたいという
被災者の切なる願いも阻んでいるようになっている。これは早くやらなきゃいかぬですよ。
それから、二重
ローン対策ですね。これはやはり、今まで借金もしていた。しかし、
事業用資金なんか借金しているけれ
ども、
事業用の
資産は全部壊れてしまった。そしてまた借りなきゃいかぬ。こういう問題にどうしていくか。我が党は案をまとめましたけれ
ども、これ、おくれていますね、
政府の
対策は。
それから、
原子力損害賠償、ようやく二次のあれが出たようでありますが、いろいろ
バラ色のその将来図を描くのもいいですけれ
ども、
被災地の
現実から見れば、
自分の
生活資産も失われた、職場も失われた、そういう中で、きょうどうしてやっていく、あすどうしてやっていく。やはり前払い金、仮払金でも早く届くことが必要だ。この
原子力損害賠償法、これは一事業所当たり千二百億までですけれ
ども、早くこれも予算化してきちっとやらなきゃいかぬと私は思いますよ。
それから、津波で浸水した住宅や事業所、これは、今後の新たな都市計画ができ上がるまで建築を一律に規制しているわけですね。これは結局、今後の方針が出てこないと、一律に規制したままなかなか動かない。だから、国の方針決定のスピードがここは非常に大事なことだと思いますね。
それから、普通の復旧がなかなか進んでいないんですよ。瓦れき
処理、まだ一五%進捗率ですね。それで、全額国費だと
仙谷さんはおっしゃったけれ
ども、九割は補助金になっているけれ
ども、一割は交付税だと。これは基準
財政需要で積み上げると言うんでしょうけれ
ども、各
自治体は、基金を取り崩さなきゃならないんだろうかとこれは心配しているんですよ。
それから、JR七線あるいは三セク鉄道の復旧、ほとんど予算化されていない。
それから、青森からずっと岩手、宮城、福島、茨城、千葉、数百キロに及ぶ海岸、堤防は半壊、全壊ですよ。そして、この予算は一次補正ではほとんど予算化されていない。台風シーズンを迎えて、土のうでしのげと言っているような状況なんですよね。
それから漁港、これは被害総額六千四百四十億のうち、一次補正ではわずか二百五十億。
それから、学校あるいは病院、一部が壊れたものについては予算がついているけれ
ども、全壊したものについては予算がついていないからできないという現象がありますね。
さらに言うと、
日本経済全体も早急な
対策が必要です。中小企業の資金繰り
支援、これは、一次補正では本年度上半期の
対応分のみですよ。五千百億ですね。これはもっと積まなきゃやはりだめだと思いますよ。
それからサプライチェーン、これは随分、東北なんか製造業のサプライチェーンがたくさんあった。こういうものが壊れた。
それから、
電力需給の逼迫もある。
こういったものについて、我々は一次補正で必要だと言っておりましたけれ
ども、計上されていないわけですね。こういうのを一体どうなさるんですか。