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2011-03-04 第177回国会 参議院 予算委員会 第2号
公式Web版
会議録情報
0
平成
二十三年三月四日(金曜日) 午前八時五十三分開会 ─────────────
委員
の異動 一月二十八日
辞任
補欠選任
難波 奨二君
大野
元裕
君 一月三十一日
辞任
補欠選任
石橋
通宏
君
安井美沙子
君 二月九日
辞任
補欠選任
大野
元裕
君
柳田
稔君 二月十日
辞任
補欠選任
柳田
稔君
大野
元裕
君
磯崎
仁彦君
丸川
珠代
君 二月十四日
辞任
補欠選任
丸川
珠代
君
磯崎
仁彦君
二月十五日
辞任
補欠選任
小見山幸治
君
江崎
孝君 二月十六日
辞任
補欠選任
安井美沙子
君
小見山幸治
君 二月十七日
辞任
補欠選任
江崎
孝君
安井美沙子
君 三月三日
辞任
補欠選任
梅村 聡君
平山
誠君
榛葉賀津也君
金子
洋一
君 塚田 一郎君
小坂
憲次
君 福岡
資麿
君
世耕
弘成君
丸山 和也君 林
芳正
君 山崎 力君 森
まさこ
君 山田 俊男君
山本
一太
君 草川 昭三君
山本
香苗
君 三月四日
辞任
補欠選任
有田
芳生
君
平田
健二
君
金子
洋一
君
榛葉賀津也君
西村まさみ
君 白
眞勲
君
山本
香苗
君
山本
博司
君 ─────────────
出席者
は左のとおり。
委員長
前田
武志
君 理 事
植松恵美子
君 川上 義博君 水戸
将史
君 森 ゆうこ君 礒崎
陽輔君
猪口
邦子
君
衛藤
晟一君 加藤 修一君 小野 次郎君 委 員
有田
芳生
君 一川 保夫君
大野
元裕
君
金子
恵美君
金子
洋一
君
小見山幸治
君 行田
邦子
君
榛葉賀津也君
徳永 エリ君 友近 聡朗君 中谷 智司君
西村まさみ
君 白
眞勲
君
平田
健二
君
平山
誠君
安井美沙子
君 吉川 沙織君 米長 晴信君 愛知 治郎君
磯崎
仁彦君
片山さつき
君 川口 順子君
小坂
憲次
君
佐藤ゆかり
君
世耕
弘成君
西田 昌司君 長谷川 岳君 林
芳正
君 森
まさこ
君
山谷えり子
君
山本
一太
君 石川
博崇
君 長沢 広明君
山本
香苗
君
山本
博司
君 桜内
文城
君
大門実紀史
君
片山虎之助
君
福島みずほ
君
国務大臣
内閣総理大臣
菅
直人
君
総務大臣
国務大臣
(
内閣
府
特命担
当
大臣
(
地域主
権推進
))
片山
善博君 法務
大臣
江田 五月君
外務大臣
前原 誠司君
財務大臣
野田
佳彦
君
文部科学大臣
高木 義明君
厚生労働大臣
細川 律夫君
農林水産大臣
鹿野 道彦君
経済産業大臣
海江田万里
君
国土交通大臣
大畠 章宏君
環境大臣
国務大臣
(
内閣
府
特命担
当
大臣
(防災) ) 松本 龍君
防衛大臣
北澤 俊美君
国務大臣
(
内閣官房長官
) (
内閣
府
特命担
当
大臣
(
沖縄及
び北方対策
))
枝野
幸男
君
国務大臣
(
国家公安委員
会委員長
) 中野 寛成君
国務大臣
(
内閣
府
特命担
当
大臣
(「新し い
公共
」、
科学
技術政策
))
玄葉光一郎
君
国務大臣
(
内閣
府
特命担
当
大臣
(
消費者
及び食品安全、
行政刷新
)) 蓮 舫君
国務大臣
(
内閣
府
特命担
当
大臣
(金融) ) 自見庄三郎君
国務大臣
(
内閣
府
特命担
当
大臣
(
経済財
政政策
、
少子化
対策
、
男女共同
参画)) 与謝野 馨君
内閣官房
副
長官
内閣官房
副
長官
福山 哲郎君
内閣官房
副
長官
藤井 裕久君 副
大臣
内閣
府副
大臣
末松 義規君
財務
副
大臣
櫻井 充君
厚生労働
副
大臣
大塚 耕平君
大臣政務官
財務大臣政務官
吉田 泉君
防衛大臣政務官
広田 一君
事務局側
事務総長
橋本 雅史君
常任委員会専門
員 藤川 哲史君
政府参考人
内閣法制局長官
梶田信一郎
君
総務省自治行政
局選挙部長
田口 尚文君
参考人
日本銀行総裁
白川
方明
君 ───────────── 本日の
会議
に付した
案件
○
政府参考人
の
出席要求
に関する件 ○
参考人
の
出席要求
に関する件 ○
平成
二十三年度
一般会計予算
(
内閣提出
、
衆議
院送付
) ○
平成
二十三年度
特別会計予算
(
内閣提出
、
衆議
院送付
) ○
平成
二十三年度
政府関係機関予算
(
内閣提出
、
衆議院送付
) ─────────────
前田武志
1
○
委員長
(
前田武志
君) ただいまから
予算委員会
を開会いたします。
政府参考人
の
出席要求
に関する件についてお諮りいたします。
平成
二十三年度総
予算
三
案審査
のため、必要に応じ
政府参考人
の
出席
を求めることとし、その手続につきましては、これを
委員長
に御一任願いたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
前田武志
2
○
委員長
(
前田武志
君) 御
異議
ないと認め、さよう取り計らいます。 ─────────────
前田武志
3
○
委員長
(
前田武志
君)
参考人
の
出席要求
に関する件についてお諮りいたします。
平成
二十三年度総
予算
三
案審査
のため、必要に応じ
日本銀行総裁白川方明君
を
参考人
として
出席
を求めたいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
前田武志
4
○
委員長
(
前田武志
君) 御
異議
ないと認め、さよう決定いたします。 ─────────────
前田武志
5
○
委員長
(
前田武志
君)
平成
二十三年度総
予算
三案に関する
理事会決定事項
について御報告いたします。 本日及び来る七日は
基本的質疑
を
総括質疑方式
により行うこととし、
質疑
の
割当て
時間は三百三十四分とすること、各会派への
割当て
時間は、
民主党
・新緑風会百十三分、
自由民主党
百十三分、公明党四十八分、みんなの党二十四分、
日本共産党
十二分、
たち
あがれ
日本
・
新党改革
十二分、社会
民主党
・
護憲連合
十二分とすること、
質疑順位
につきましてはお手元の
質疑通告表
のとおりでございます。 ─────────────
前田武志
6
○
委員長
(
前田武志
君)
平成
二十三年度
一般会計予算
、
平成
二十三年度
特別会計予算
、
平成
二十三年度
政府関係機関予算
、以上三案を一括して議題といたします。
政府
から
趣旨説明
を聴取いたします。
財務大臣野田佳彦
君。
野田佳彦
7
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) おはようございます。
平成
二十三年度
予算
の大要につきましては、既に本
会議
において申し述べたところでありますが、
予算委員会
での御
審議
をお願いするに当たり、改めて御説明申し上げます。
平成
二十三年度
予算
は、
中期財政フレーム
に基づき
財政規律
を堅持するとともに、
成長
と
雇用
や
国民
の
生活
を重視し、新
成長戦略
及び
マニフェスト工程表
の
主要事項
を着実に実施する元気な
日本復活予算
であります。
平成
二十三年度
予算
の
基礎的財政収支対象経費
は、七十兆八千六百二十五億円であります。前年度当初
予算
と比べ六百九十四億円の
減少
となっております。 これに
国債費
二十一兆五千四百九十一億円を合わせた
一般会計総額
は、前年度当初
予算
と比べ千百二十四億円
増加
の九十二兆四千百十六億円としております。 一方、
歳入
については、
租税等
の
収入
は、四十兆九千二百七十億円を見込んでおります。前年度当初
予算
と比べ三兆五千三百十億円の
増加
となっております。その他
収入
は、
基礎年金
の
国庫負担割合
二分の一を維持するための
特例法
による二兆四千八百九十七億円の受入れを含め、七兆千八百六十六億円を見込んでおります。 以上のように、
租税等
の
収入
が依然として低水準にある中で、
歳出歳入両面
において最大限の努力を行った結果、
新規国債発行額
については、四十四兆二千九百八十億円となっております。 次に、主要な
経費
について順次御説明いたします。
社会保障関係費
については、
高齢化等
に伴って
年金
、
医療等
の
経費
を引き続き増額するとともに、三歳未満の子供について
子ども手当
の
支給額
を引き上げ、
雇用
の
セーフティーネット
を広げるため
求職者支援制度
を創設いたします。また、
成長
や
雇用
の
観点
も踏まえて、
ライフイノベーションプロジェクト
、
新卒者
の
就職支援
などの
施策
を充実することとしております。この結果、前年度当初
予算
と比べて一兆四千三百九十三億円と他の
経費
を大きく上回る増額となる二十八兆七千七十九億円を計上しております。 文教及び
科学振興費
については、高校の
実質無償化
の着実な実施や小学校一年生の三十五人以下学級の実現、大学における
教育研究基盤
の
強化
を図るなど
教育環境
の
整備
を進めるとともに、
基礎研究
の充実に資する
基金
の創設やグリーン・
ライフイノベーション分野
を始めとする最先端の
研究開発等
への
重点配分
を行いつつ、
科学技術振興費
を増額しており、五兆五千百億円を計上しております。
恩給関係費
については、六千四百三十四億円を計上しております。
地方財政
については、
地方歳出
について国の
歳出
の
取組
と基調を合わせつつ、
地方
の
財源不足
の
状況
を踏まえた
加算
を一兆五百億円行うこととしております。この結果、
地方交付税交付金等
について、前年度当初
予算
と比べ六千九百三十二億円
減少
し、十六兆七千八百四十五億円となっておりますが、
地方
自治体に交付される
地方交付税交付金
の
総額
は四年連続で
増加
し、
地方
の安定的な
財政運営
に必要となる
地方
の
一般財源
の
総額
を適切に
確保
するなど、引き続き
地方
に最大限配慮しております。
防衛関係費
については、新たな
防衛計画
の大綱及び
中期防衛力整備計画
の策定を踏まえ、
即応性
、
機動性等
を重視した
動的防衛力
の
整備
を図るとともに、
コスト縮減
への
取組
など
経費
の
合理化
、
効率化
を行っており、四兆七千七百五十二億円を計上しております。
公共事業関係費
については、大
規模公共事業
の抜本的な
見直し
を引き続き進めるとともに、更なる選択と集中や
コスト縮減
の徹底を通じて
合理化
、
効率化
を図りつつ、真に必要な
社会資本整備等
に重点的に
予算
を配分しており、四兆九千七百四十三億円を計上しております。
経済協力費
については、
事業
の
見直し
を行い、めり張りを
強化
しつつ、国際的な評価の
対象
となるODA全体の
事業量
の
確保
を図っており、五千二百九十八億円を計上しております。
中小企業対策費
については、
中小企業
の
活性化
を図るため、
中小企業
の
海外展開支援
、
研究開発支援
、
資金調達
の
円滑化
に関する
施策等
に
重点化
を行うほか、
最低賃金引上げ
に向けた
中小企業支援
にも取り組むこととしており、千九百六十九億円を計上しております。
エネルギー対策費
については、
地球温暖化対策
の中心的な役割を果たす
省エネルギー促進事業
などの
施策
に
重点化
を行っており、八千五百五十九億円を計上しております。
農林水産関係予算
については、
農業
の
戸別所得補償制度
を米から
畑作物
に拡大し
農業経営
の安定と
国内生産力
の
確保
を図るとともに、新たに
規模拡大加算等
を措置し、
農業
の
体質強化
に向けた第一歩を踏み出すこととしたところであり、
公共事業関係費
のうちの
農林水産関係部分
を含め、全体で二兆二千七百十二億円を計上しております。
公務員
の
人件費
は、国、
地方
を通じて、
給与改定
による
給与
の減額や
定員純減等
を的確に
予算
に反映することとしており、
国家公務員
の
人件費
は、前年度当初
予算
と比べて百九十億円の
減少
となる五兆千六百五億円となっております。 また、
地域
の知恵や創意を生かし、
地域
の
自由裁量
を拡大するため、
都道府県向け
の
投資関係
の
経費
を
対象
とした
地域自主戦略交付金等
を創設いたし、五千百二十億円を計上しております。
平成
二十三年度
財政投融資計画
については、新
成長戦略等
を踏まえ、
対象事業
の
重点化
、
効率化
を図りつつ、必要な
資金需要
に的確に対応した結果、前年度当初
計画
と比べ一八・八%減となる十四兆九千五十九億円としております。 以上、
平成
二十三年度
予算
について御説明申し上げました。 何とぞ御
審議
の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。 なお、本日、本
委員会
に「
平成
二十三年度
予算
の後
年度歳出
・
歳入
への
影響試算
」及びこれに関連する「
国債整理基金
の
資金繰り状況等
についての
仮定計算
」を提出いたしました。よろしくお目通しのほどお願いいたします。
前田武志
8
○
委員長
(
前田武志
君) 以上で
平成
二十三年度総
予算
三案の
趣旨説明
は終了いたしました。 なお、副
大臣
の
補足説明
は省略し、これを本日の
会議録
の末尾に掲載したいと存じますが、御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
前田武志
9
○
委員長
(
前田武志
君) 御
異議
ないと認め、さよう取り計らいます。 それでは、これより
質疑
に入ります。
小坂憲次
君。
小坂憲次
10
○
小坂憲次
君
自由民主党
の
小坂憲次
でございます。
参議院
における
予算審議
の
トップバッター
を務めさせていただきますが、まず質問に先立ち、我が国の友好国であるニュージーランドの大地震に遭遇された
被災者
の皆様、いまだに安否を待たれている御家族の方々に心からお見舞いを申し上げます。同時に、現地で懸命な
救出作業
に当たられている
国際緊急援助隊
、ボランティアの皆さんにも心から敬意を表したいと存じます。 ようやく
委員会
が開会されることになりました。一言申し上げたいと思います。
野党
には
野党
の、そしてまた、
与党
には
与党
の言い分があるかもしれません。しかし、事実は一つであります。一昨日、二日の夕方の
予算委員会
の
理事懇談会
は、
前田委員長
とこの
衛藤野党筆頭
がぎりぎりの詰めの協議をしているさなかに
与党
の
理事
が帰ってしまったためにその後の
理事会
が開会できず、協議不能となって昨三日の
委員会
は開催できなくなってしまったのであります。
審議
を促進すべき
立場
の
与党
が
審議拒否
とも言える態度でこれに対応したことは誠に遺憾であり、強く抗議するものであります。三日の朝刊にも、
与党
による
審議拒否
、
質疑
時間も減らす作戦と書かれています。
自然成立
があるから、追及をかわすための
委員会
の
審議
は少ない方がいい、短い方がいいと
考え
ていらっしゃるのでしょうか。
総理
、いかがですか。
菅直人
11
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 来年度
予算案
は何よりも現在重要な
案件
であり、私
たち
としては、しっかりと
参議院
においても
質疑
をし、そして一日も早く
成立
をさせていただきたい、このように
考え
ているところであります。
小坂憲次
12
○
小坂憲次
君
審議
を促進したいということであれば、私どもと同じだと思っております。 さて、
与党
は、
衆議院
の
中井委員長
の独裁的とも言える
委員会運営
の下で二十八日に
予算審議
の日程を強行し、また
議院運営委員長
の職権による本
会議
を強行して、事もあろうに
予算案
のみを
採決
して
予算関連法案
と
分離
して
参議院
に送付したのであります。 このことは
参議院
の
予算審議
を形骸化しかねない重要な問題であります。
民主党
から出ておられる
西岡議長
も重大な懸念を表明されました。誠に遺憾なことであり、厳重に抗議したいと思います。本来なら
審議
に入れる
環境
ではないというところでありますけれども、
国民生活
を
考え
、充実した
審議
時間を
確保
するとの
観点
から
審議
に応じているわけであります。
菅総理
は二十八日の
予算委員会
で、
公債特例法案
の
衆議院
本
会議
での
採決
は、一九八九年は六月十六日で、それ以前はほとんど一か月ないし二か月
予算
より遅れていると述べて、
分離処理
は問題ないとの
考え
を強調されました。
予算
と
関連法案
の
分離採決
は、党首としてのあなたの
指示
で行ったんですか、
総理
。
菅直人
13
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君)
予算
と
予算関連法案
の
国会
における
取扱い
については
基本
的には
国会
の
運営
に委ねるべきでありまして、私からこの
国会
での
扱い
を直接こうすべき、ああすべきということを
指示
したことはありません。 今御
指摘
のあったことについては、過去の例を見て、この最近は同時に
参議院
に送られることが多かったけれども、ある時期から前は必ずしもそうでなかったという事実を聞かれたので申し上げたということであります。
小坂憲次
14
○
小坂憲次
君
総理
が例に引かれた八九年度の
予算額
は六十五・九兆円でありました。このときの
赤字国債発行額
は幾らで、
予算対比
何%ぐらいか
御存じ
ですか。
前田武志
15
○
委員長
(
前田武志
君) どなたが答えられますか。
野田佳彦
16
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) 今御提起をしている
特例公債法案
は
平成
二十三年度の
一般会計歳出
の全体の四四%を占めますが、当時のやつは恐らく数%台の比率だったというふうに記憶をしております。
小坂憲次
17
○
小坂憲次
君
総理
が例に引かれたんで
御存じ
かと思って聞いたんですが、六十五・九兆円の
予算
に対して、そのときの
赤字国債
の
発行額
は〇・二兆円であります。一%にも満たないんですよ。 過去にあったと
総理
がおっしゃっているころ、それはいずれも
赤字国債額
が僅か数兆円のころでありまして、
平成
二十三年、一一年度の
予算額
は九十二・四兆円に対し四割強の三十八・二兆円の
赤字国債
を発行しようとしているんです。どうお
考え
ですか、
総理
。
菅直人
18
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 元々、
赤字国債
というもの自体が過大にあるいは出されることを抑制するためのそういう
意味
での
特例法
になっていると理解をいたしておりまして、そういうことを含めて、確かにその
赤字国債
がこの間大きく膨らんできているということは、もちろん来年度
予算
においてもそうですから、私
たち
にも、そういうことについてしっかり
認識
をして今後の
財政
を
考え
ていかなければなりませんけれども、この間そこまで大きくなってしまったことも、大変これからの
財政
の在り方にとって議論をしていかなければならない課題だと思っております。 時期の問題について、金額の大小で判断すべきことかどうか私にも分かりませんが、先ほど申し上げましたように、
基本
的には、
予算
と
予算関連法案
がどのように取り扱われるかは
国会
の
運営
に委ねるべきものだと、このように
考え
ております。
小坂憲次
19
○
小坂憲次
君 確かに
運営
は
国会
に委ねられておりますけれども、
総理
の
発言
は、
分離
で問題ないということを主張されているんですよ。 この際、これは前々から申し上げたいなと思っていたことでありますけれども、今、以前の
政権
のことからの積み上げだとかいろいろおっしゃいましたけれども、今あなた方がその席に座っておられるのは、革命によって
政権
を取ったからではないんですよ。民主的な
選挙
で多数を取ったからでしょう。であれば、
債務
も債権も共に継承するのが道理ではないんですか。
近代国家
の
基本
ということになるんではないでしょうかね。あなたが
国家債務
のことをおっしゃるなら、あなたにとって喜ばしい遺産ともいうべき
外交関係
とか、あるいは優秀な
科学技術
とか、あるいは
競争力
のある
民間企業
の活力とか、こういったことはどうなんですか。
考え
てみれば、みんなこの一年半の
民主党政権
、これによってよくまあここまで壊してくれたというような惨状になっているじゃないですか。
分離
が当然だとするということであれば、その根拠は何かあるんですか、
総理
。
菅直人
20
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 私は、
分離
が当然だということを申し上げたことはありません。過去においてそういう
扱い
があったということも
指摘
をしたことは事実であります。ただ、何度も申し上げますように、この
予算
さらには
予算関連法案
についての
国会
での
取扱い
は
国会
でお決めいただくことだと思っております。 また、いろいろ過去の
政権
の功績について、私もそれを一概に否定するものではありません。
大変日本
の
成長
あるいはいろんな面で大きな貢献をされたことも事実であります。と同時に、いろいろ問題もあったことも含めて
政権交代
が起きたと思っておりまして、そういう
意味
では、私
たち
もその責任をプラス、マイナス含めて引き継がなければならない。 私は、この一年半の中でいえば、
経済
、景気の回復など、相当のことが進んでいると、このように
認識
をいたしております。客観的な数字を見ていただければはっきり分かります。
小坂憲次
21
○
小坂憲次
君
大分認識
が違うようですけれども、引き続き伺いたいと思います。
枝野官房長官
も
記者会見
で、一括で
参議院
に送る方がむしろ異例なんだと言わんばかり同
趣旨
のことをおっしゃっていますが、実は
分離採決
は、あなたの、党に対する
指示
だったんですか。
枝野幸男
22
○
国務大臣
(
枝野幸男
君) 私も、
予算
と
予算関連法案
の
国会
における
取扱い
については
国会運営
に委ねるべきものであり、行
政府
の
立場
で言及するべきではないと思っておりますし、そういう姿勢で
発言
をしてきておりますが、また三月一日の
記者会見
の
発言
の
趣旨
も、過去の事実
関係
、こうした例もあったということを申し上げたものにとどまるものでありましたが、その中に異例だという
言葉遣い
がありました表現については……(
発言
する者あり)
前田武志
23
○
委員長
(
前田武志
君) 御静粛にお願いいたします。
枝野幸男
24
○
国務大臣
(
枝野幸男
君) 至らぬ点がございまして、三月二日の
参議院
議院
運営
委員会
においてこの部分について訂正をしておわびを申し上げたところでございます。 繰り返しますが、
内閣
といたしましては、
予算
と
歳入
法案について年度内にできるだけ速やかに
成立
させていただくことが重要と
考え
ておりますが、その
国会
の
運営
については
内閣
として何ら言及するものではございません。
小坂憲次
25
○
小坂憲次
君
予算案
だけ
採決
いたしましても、これを執行できなければ何の
意味
もありません。皆さんが言っていることは、一般家庭の例に例えれば、今年は地デジのテレビを買いたい、自動車を買いたい、あるいは家族もだんだん年寄りが大変そうだからバリアフリーの改築をしよう、こういったいろんな
計画
を今年は立てて、それを実現するための給料はどうなのかな、パートはどのぐらい稼がなきゃいけないんだろう、あるいは銀行はローンを組ませてくれるのかな、こういうことを全く抜きに、これは今年はこうしよう、ああしよう、勝手に全部が話しているような、そんな家族
会議
で検討するようなものですよ。そんなことは許されるわけがないじゃないですか。 ですから、
予算
と
関連法案
は一括で
審議
をしていきましょうと、その実現を図るために我々もしっかりその内容を吟味しながら必要なものは通していこう、こういうことですよ。それが
予算審議
の促進じゃないですか。是非とも真摯にこの
予算委員会
では御答弁をお願いしたいと思います。 これでもまだ
分離
は当然というような、先ほどの主張では
国会
が決めることとは言っていますけれども、
総理
自身も
国会
議員でいらっしゃいますから、そういう
意味
で個人的見解でも結構です。
分離
、これはやむを得ないと
考え
ているんですか。それとも、一括で
審議
するために一日も早く
参議院
に送ってくる、そのように党をして促進をさせられますか、
総理
。
菅直人
26
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 何度も同じ答弁になって恐縮ですけれども、
予算
と
予算関連法案
の
国会
の
取扱い
については、やはり
国会
の
運営
に委ねられるべきものであるということで、私の
総理
という
立場
で、やはり
国会
の中での御議論で
扱い
を決めていただきたいと、こういう
立場
です。
小坂憲次
27
○
小坂憲次
君 何度言っても、何か
分離
して送ったことに対して責任も感じないし、これから早く
関連法案
を
参議院
に送って一括して
審議
してもらおうという
内閣
の姿勢も見られないのは誠に残念であります。 私どもは、菅
内閣
によって提示された
予算
をこの時点で修正するとしたらどこまで正すことができるのか
考え
て、
衆議院
において具体的に組替え動議として提示させていただきました。ちょっとパネルを上げてください。(資料提示)自民党の修正の案を持ってまいりました。ばらまき撤回、
地域
活性化
、安全、安心の景気
対策
へ。これは簡単に御説明させていただきます。この後、私どもの林
芳正
委員
から詳しく内容について御説明し、また御意見を聞くことになると思います。 まず、この
政府
予算
の九十二・四兆円を私どもの提案は八十九・三兆円へと三・一兆円減額をする、これが内容であります。そして、ばらまきをやめて国債
発行額
を減額するとともに、児童手当の拡充、保育所拡充など子育て支援の充実、教育費負担の軽減、
農業
支援、そういった策を始めとした安全、安心のための
生活
インフラの
整備
、学校耐震化や老朽化した水道管や下水管などの更新をするなど、いつ起こっても不思議のない地震へ、災害への備えを
強化
したり、あるいは
科学技術振興費
や防衛費の充実を図るなど、地震防災や付加価値の高い製品開発のための研究開発、そして領土問題への対応など、今日的課題の解決に資する
予算
へ組み替えるように提案をしたわけであります。
総理
は、例えば
子ども手当
の一兆八千億と同額の学校耐震化や老朽化した水道の
整備
へ投資をするとしたら、どちらがより
経済
を刺激し、景気回復への効果があるとお
考え
ですか。
菅直人
28
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) まず、
子ども手当
そのものの政策的目的は、第一には、この間、
日本
の社会保障、高齢者に対してはいろいろと
施策
を重ね、あるいは充実してきた部分もありますけれども、子供とか若い人に対する
施策
は必ずしも十分でなかった。
少子化
ということも進んできているわけでありまして、そういう
意味
で、子供
たち
の育ちを社会全体で支えようという、そういう
基本
的な理念でもって制度を提案をいたしているわけであります。もちろんその中で
経済
的な効果についても議論があることは承知をしておりますけれども、第一義的にはそうした子育てそのものを社会が担うという
考え
方であるということは、これは
国民
の皆さんにもこれまでも言ってきましたし、この場でも申し上げなければなりません。 もちろん耐震の学校のそういった問題も大変重要であり、この間、御党の
政権
の時代から含めて、私
たち
もこの問題には大変重視をして取り組んで、まだまだ完全ではありませんけれども、相当程度耐震化が進んでいる、学校についてはかなり進んでいるという
状況
にあると、このように理解しております。
小坂憲次
29
○
小坂憲次
君 耐震化はまだまだ進んでいない部分がありますし、
子ども手当
の
趣旨
は分かりますよ、
与党
側が言っている
趣旨
はね。私どもは児童手当の方がいいと思っていますけれども。 しかし、私が聞いたのは
経済
的な側面なんですよ。ですから、
経済
的な側面に対してだけちょっと答えていただきたい。
子ども手当
に一兆八千億使うのと、学校耐震化と老朽化した水道
整備
、こういったものにやるのと、どちらが
経済
的な乗数効果、効果がありますか。
菅直人
30
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 今、多少重なりますけれども、政策目的そのものの第一義的なところが、私
たち
は子供の育ちを社会全体が支えるという目的でこの政策を提案をしているわけです。
経済
効果について、乗数効果というのは、林議員とも過去の
委員会
でいろいろ議論をし、大変勉強をさせていただきました。ただ、
経済
成長
というのは、来年度にこのお金がどう使われたといういわゆる乗数効果、二年度、三年度ということももちろん重要ですが、例えば
少子化
が今のようにどんどん進んで若い世代が非常に数が少なくなっていくと、そういう十年、二十年という長期の単位でいえば、人口の
減少
というのは
経済
を一般的に言えば縮小させるという、そういうことにつながるわけでありまして、そうした
日本
の社会がこれから十年、二十年、三十年、
経済
的にもしっかりとした形で維持されるには、私は、この子育て支援というのは、短期の問題だけではなく長期の問題としては、必ずしもどちらが効果があると短兵急には言えない課題だと、このように理解しております。
小坂憲次
31
○
小坂憲次
君 私は、議論を単純化して分かりやすいように、
国民
の、またこの放送等を聞いている人に答えてもらおうと思ったんですが、
総理
は幾ら聞いてもはぐらかしばかりで、真面目に質問に答えようとされないんで、誠に残念であります。 時間ばっかり食ってしまいますので……(
発言
する者あり)
前田武志
32
○
委員長
(
前田武志
君) 質問が聞こえません。御静粛にお願いいたします。
小坂憲次
33
○
小坂憲次
君 時間ばっかり食ってしまいますのでちょっと角度を変えて聞いてみたいと思いますが、
総理
は、さきの党首討論で、丸のみできるような案を提示されたら丸のみしてもいいんだと、そういったような
発言
をされたんですけれども、単刀直入にお伺いします。私どものこの提案、丸のみしていただけますか。
菅直人
34
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 党首討論の議論で、かつて金融
国会
において、当時の
民主党
の提案に当時の小渕
内閣
として、あるいは当時の
与党
が賛成をしていただいたと、その中で丸のみという言葉を使わせていただきました。 今回のこの提案は、私も
自由民主党
からの組替え動議の内容について私なりに読ませて精査をさせていただきました。やはりその中で、例えばばらまき四Kという表現をされておりますけれども、私
たち
は、先ほども申し上げましたように、
子ども手当
、あるいは
農業
の戸別所得補償、あるいは高校の無償化、あるいは高速道路の無料化の実験的な
取組
、これは大変重要なことと
考え
ておりまして、これを全て必要がないとする御党の組替えには、この点を取り上げてもちょっとなかなか残念ながら理解できない。 更に申し上げれば、例えば
国民
年金
の二分の一にする財源に我が党が鉄道機構の費用を充てておりますが、そうすべきでないという
趣旨
は
趣旨
として分かりますが、それではどうされるのかということも必ずしも、これを読ませていただきましたけれども、必ずしもどの部分からそれを恒久財源として出させるかというのは、私にはちょっと読み取れませんでした。 そういったことを含めて、残念ながら、残念ながら、丸のみすることは残念ながらできない内容だというのが私の見解であります。
小坂憲次
35
○
小坂憲次
君 それでは協議も何も進まないじゃないですか。私どもの提案のどこがのめない、もっと具体的に、
子ども手当
は重要だ、それはそちらの主張じゃないですか、そうじゃなくて、私どもの提案の中でどういったところが駄目だというようなところがあれば
指摘
をして協議を進めるのが、これ、
予算
が通りやすい
環境
をつくることになるんじゃないですか、
総理
。
菅直人
36
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 今丸のみできるかというふうにおっしゃいましたので、丸のみということにはなかなかならない。今も幾つか申し上げました。ばらまき四Kについては、私
たち
はばらまきとは思っておりませんし、必要だと思っております。 まだ細かく言えといえば申し上げますけれども、先ほど一つの例を挙げましたが、
国民
年金
の三分の一から二分の一への引上げについて鉄道機構の費用を使ったことについて、それは使うべきでないというのが自民党案でありますが、それならどの費用でそれを充てるのかということも明確になっていませんので、そのまま丸のみということでいえば、残念ながら丸のみをできる内容にはなっていないというのが私の
認識
です。
小坂憲次
37
○
小坂憲次
君
年金
財源の二分の一負担は、これは毎年毎年必要になるんですよね。鉄道機構の一・二兆円というのは一回使ったらおしまいになってしまうお金でありますからちょっと
意味
が違うと思うんですけれども、だから恒久財源をやはり
年金
の財源としては
確保
すべきだと思いますし、また
子ども手当
も同様だと思います。 では伺いますけど、
子ども手当
をマニフェストどおり二万六千円払えるとお
考え
なんですか。
菅直人
38
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 今提案している来年度
予算案
では、三歳児までについて今年の一万三千円から二万円に引き上げると、そういう中身でお願いをいたしております。もちろん、マニフェストで二万六千円というものを掲げてきたわけですので、それに向かって努力をしなければならないと思っておりますが、さきの
参議院
のマニフェストでは、一万三千円の上乗せを行うと、その上乗せについては現金給付あるいは現物給付含めて検討をすると、まずそういう位置付けで、来年度の
予算
については今申し上げた形で提案をさせていただいていると。 同時に、
衆議院
の任期が今年の九月で半ばになりますので、マニフェスト全体についても検証を行って、やれること、やれないことについて
国民
の皆さんにきちっと説明していきたいと、このように
考え
ております。
小坂憲次
39
○
小坂憲次
君 ということは、二〇〇九年のマニフェストは捨てたんだ、そして昨年の
参議院
マニフェストに書き換えたんだと、そう言っておきながら
衆議院
のちょうど半周したところで見直すんだ、どうも私には理解できないんですけれども。 じゃ、
財務大臣
に伺います。
子ども手当
の恒久財源、どのように手当てされますか。
野田佳彦
40
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) 今は月額一万三千円部分については、これは税制改正と、そして
歳出
削減で安定財源を
確保
しました。今回御提起している上乗せ七千円分も同様に対処しております。 これからも、着実に恒久的な財源を見付けながら、現金、現物、バランスを取りながら、
参議院
のマニフェストに書いているとおりに実施をしていきたいと思います。
小坂憲次
41
○
小坂憲次
君 見付けながらとおっしゃいましたけどね、それは、恒久財源がないということを言葉を換えて言ったにすぎないじゃないですか。 恒久財源はどうやって
確保
するんですか。
野田佳彦
42
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) 二十二年度も二十三年度も恒久財源はつくってきました、同じように、毎年度そういう形で。単年度の措置というやり方はこれから変えるかもしれませんけれども、財源はきちっと
確保
しながら実現をしていきたいと思います。(
発言
する者あり)
前田武志
43
○
委員長
(
前田武志
君) お静かに願います。
小坂憲次
44
○
小坂憲次
君 私は、見てる方、聞いてる方が、
子ども手当
、毎年毎年それじゃ不安だなと。こんな手当に依存していいんだろうか、こんな不安なことでは困る。また支持率下がりますよ。 恒久財源というものがなければ恒久的に政策を実施することはできないんですよ。持続的に
子ども手当
は、社会で育てるとおっしゃったんですから単年度じゃないんでしょう。だったら恒久財源をちゃんと示してくださいよ。どうやるんですか。
野田佳彦
45
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) これまでも、例えば税制改正の中で年少扶養控除等の
見直し
を行い、今年度も成年扶養控除とか
給与
所得控除、控除の
見直し
を通じて財源を
確保
すると同時に
歳出
削減を行って、合わせたやつを財源としてまいりました。これからも、様々な控除がありますんで、そういうものを
見直し
をしていくということが
基本
になると思います。
小坂憲次
46
○
小坂憲次
君 全然足りないと思いますけどね。この議論、後で林
芳正
議員のところでもまた出てくるんじゃないでしょうかね、こういう財源がないというようなことになりますと。 じゃ、聞き方変えますよ。児童手当は今後どうされるつもりですか、
総理
。
菅直人
47
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 児童手当に上乗せする、上乗せといいましょうか、その制度の上に
子ども手当
という形で昨年といいましょうか今年度スタートをし、来年度についても更なる上乗せの三歳までのことを提案をいたしておりまして、児童手当をどうするかという御質問、ちょっと
趣旨
が私にははっきりしませんが、
子ども手当
という形で提案をさせていただいているところであります。
小坂憲次
48
○
小坂憲次
君 それでは、聞き方変えますよ。
子ども手当
法案が通らなかったらどうされますか。
細川律夫
49
○
国務大臣
(細川律夫君)
子ども手当
法案が
成立
をしなければ、児童手当が今生きておりますから、それが復活をというか、適用されていくと、こういうことになります。
小坂憲次
50
○
小坂憲次
君 御党の岡田幹事長は、二十七日のNHKの番組及び二十八日の
記者会見
で、児童手当法の改正であっても新法であっても問題は中身だと述べて、
子ども手当
に所得制限を導入すること等を含めて、
子ども手当
法が
成立
しないとき、こういったことも
考え
なければならないだろうと、こういった
趣旨
のことをおっしゃっていますが、
総理
、今の答弁では児童手当には
関係
ないような話をされていますが、
子ども手当
が通らなきゃ児童手当に戻るんですよ。そのとき、児童手当を改定をするような、幹事長のおっしゃっているような
考え
はありますか、
総理
。
菅直人
51
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 現在、
子ども手当
の法案を
国会
にお願いして議論をして、現在は
衆議院
段階だと思いますが、議論していただいておりますので、何としても
成立
をさせていただきたいというのが私の
立場
でありまして、今それができないときにどうするということを申し上げるのは適切ではない、こう
考え
ております。
小坂憲次
52
○
小坂憲次
君 時間が短いので、どんどん後の
委員
の方に質問を回していきたいと思います。 それでは、質問変えます。 高速道路の無料化について一言伺いたいと思いますが、大畠
大臣
、高速道路の社会実験をされておりますけれども、社会実験の結果はどのようになっておりますか。
大畠章宏
53
○
国務大臣
(大畠章宏君)
小坂
議員の御質問にお答えを申し上げたいと思います。 これまで社会実験をしてまいりました。その結果、高速道路の通行量が二倍になる、あるいは並行して走る一般道では二割ほど交通量が下がる、そのようなことが結果として出ております。さらには、高速道路の無料化あるいは料金引下げ等々で観光地等にこれまで来られなかったような方が大分訪れていると。そういう
意味
では、この社会実験の一つの目的であります
地域
の
経済
等々に寄与し始めていると。 そういうことで、引き続き社会実験を行い、
地域
の
経済
やあるいは
日本
の
経済
にも大きく寄与できるものと
考え
ておりまして、是非とも引き続き社会実験を継続させていただきたいと
考え
ております。
小坂憲次
54
○
小坂憲次
君 社会実験で問題が発生したら、この無料化、諦めますか。
大畠章宏
55
○
国務大臣
(大畠章宏君) お答えを申し上げます。 社会実験を通じて、どのような
地域
経済
に対する影響があるのか、あるいは並行して走る、あるいは他の
公共
交通機関に対する影響はどうなのか、あるいは御利用されている
国民
の皆さんがどのように
考え
ておられるのか、そういうことを含めて、いわゆる原則無料化に対するメリット、デメリット等々を十分把握しながら検討をしてまいりたいと思っております。
小坂憲次
56
○
小坂憲次
君 やめるかどうかを聞いたんですが。答えてください。
大畠章宏
57
○
国務大臣
(大畠章宏君) 重ねての御質問でありますが、私もヨーロッパに行き、あるいはアメリカに行き、高速道路というのが無料で走れるというところもございます。そういう
意味
では、
日本
における高速道路はどうあるべきなのかと。 一つの
考え
方として、私どもとしては原則無料化というものが大変大事な柱になろうと思いますので、
基本
的にはその柱を中心として、今後のあるべき高速道路の姿というものを検討する場の中で検討してまいりたい。したがって、原則無料化というものの方針を中心に検討してまいりたいと思っております。
小坂憲次
58
○
小坂憲次
君 ヨーロッパ等の無料化とすぐに比較して
考え
られますが、欧米のあのフリーウエーというのは、少なくとも四車線あるいは六車線ですよ。
日本
の高速道路はなかなか
予算
がないので片側一車線あるいは二車線、全く違うし、これで大渋滞が起こって物流が阻害される、今宅配便等が時間サービスというのをやっていますが、これ、できなくなるんじゃないですか。どう
考え
られますか。
大畠章宏
59
○
国務大臣
(大畠章宏君) お答えを申し上げます。 確かに、土日の、例えば千円というものでも土日非常に混雑をする、あるいは渋滞するという傾向が出ていることも事実であります。この土日の集中するようなことを平準化するために、平日の二千円という形で今御提言をさせていただいておりますし、また沖縄等では地元の方々から、無料化ではなく渋滞が激しいので有料化してほしいというお話もいただいて、そういうことを少し反映した形で有料化ということも検討しておりまして、
地域
の方々に御迷惑掛けることがないように、そしてより良い形にするように、今内部的に
委員会
で検討してまいりたいと思っているところであります。
小坂憲次
60
○
小坂憲次
君 二千円、平日という企画がありますけれども、これ四月から本当にやるんですか。やるとして、今後どれだけ
予算
的に続けられるんですか。
大畠章宏
61
○
国務大臣
(大畠章宏君) お答えを申し上げます。
基本
的に、平日も今御
指摘
のように二千円ということで御提言をさせていただいていますが、この財源的な措置、今のところは二、三年と
考え
ておりますが、ただ、私どもとしては、去年から始めています社会実験の検証というものを進めて、秋ごろまでには、
与党
、
野党
を含めて、将来の
日本
における高速道路の在り方についてはこうすべきだろうという、四、五十年を貫く、いわゆる
日本
における、アメリカでもない、ヨーロッパでもない、
日本
独自の高速道路の体系について検討してまいりたいと思っているところであります。
小坂憲次
62
○
小坂憲次
君 一問一答をやっておりますと残念ながら時間がなくなっちゃうのでこの辺にしますけれども、しかし、二千円ですら財源がなくて困るんですよ。ましてや、無料化すれば、これ、今までの累積の
債務
、三十兆円まだ残っていると思いますが、これはどうなりますか、大畠さん。
大畠章宏
63
○
国務大臣
(大畠章宏君) お答え申し上げます。 今の三十兆円の
債務
の問題でありますが、当初の予定では、いわゆる年間一兆三千億ずつ
予算
をいただければ無料化できるという試算でございましたが、しかし、今日の
財政
状況
を見ますとなかなか難しいということで、現在、この社会実験を通して、どのような形で三十兆円の
債務
を返していくのか、それも含めてこの検討
委員会
の中で議論をしてまいりたいと思っております。
小坂憲次
64
○
小坂憲次
君 ということは、三十兆円、無償化すれば、これは国債で賄わなきゃいけなくなると思いますが、
財務大臣
、この三十兆円、国債に負担が掛かってきた場合、
予算
としてどのくらいの負担になりますか。
野田佳彦
65
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) まさに今社会実験をやっているさなかでありますので、その検証を踏まえた中で
国土交通大臣
と対処については検討していきたいというふうに思います。
小坂憲次
66
○
小坂憲次
君 全く答弁になっていません。しかし、これやっていますと時間がなくなりますので、ちょっと私の主張を言わせていただきたいと思います。 そもそも、
民主党政権
の、そして菅
内閣
のこの一年半を振り返りますと、私は、
民主党
がよく使われる民意で選ばれたという言葉なんですけれども、民意で選ばれたんだから
政権
に就いた者は自由に権力を行使できるんだと誤解されているんではないですか。
菅総理
は、昨年三月の
内閣
委員会
で、「議会制民主主義というのは期限を切ったあるレベルの独裁を認めることだ」と述べておられます。
総理
に伺います。
菅総理
、今のあなたは独裁者なんですか。
菅直人
67
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) どういう場面であったかは別として、私が申し上げた
趣旨
は、例えば大統領、あるいは我が国でいえば市長さんや知事さんも、一応四年間というものを期限を切って、そうした
選挙
で役割を与えられると。議院
内閣
制においても、一応
衆議院
の任期を一つの基準にすれば四年間というものが与えられると、私はそういう
意味
で、四年間なりあるいは何年間という期限の中でやはり一つの責任と権限を持って行うべきだと、また行われなければならないという
意味
で、あるいはそういう表現を使ったかもしれません。決して独裁とは、いわゆる独裁という一般のイメージの軍事独裁とか、あるいは三十年間も独裁するとか、世襲でどんどん継承していくというようなことの、そういう
意味
で申し上げたつもりでは全くありません。
小坂憲次
68
○
小坂憲次
君 私は、権力と権限とは異なるものだと思っているんですよ。我々は主権者たる
国民
の負託を受け、それぞれの
立場
でその与えられた権限を行使しているのでありまして、
内閣総理大臣
の
立場
も、それは権力者ではなくて、法律を通じて主権者によって与えられた限りある権力、すなわち権限を行使できるということだと思うんです。
総理
はどのように
考え
られますか。
菅直人
69
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) それはそのとおりでありまして、つまり、今の憲法は
国民
主権ですから、
国民
が主権者であって、その
国民
が
選挙
で一定のルールの下に
国会
に権限を与え、その
国会
が
総理
大臣
を決めるわけでありますから、もちろん最終的権限、権力は
国民
にある、
国民
主権こそがまさに我が国の原則だと、そういうふうに
考え
ております。
小坂憲次
70
○
小坂憲次
君 口ではそうやって、そのときそのときにおっしゃるんですけれども、自分
たち
は権力握ったんだと、政治主導だと、勝手に政策決定して実行しようとするのがあなた方なんですよ。 例えば主婦
年金
の未納救済問題、これどうですか。いわゆる運用三号の厚労省の課長通達、これは違法じゃないですか、厚労
大臣
。
細川律夫
71
○
国務大臣
(細川律夫君) 今御質問のありました運用三号の件について御説明をしたいと思います。 御
指摘
の運用三号につきましては、この三号被保険者という制度は昭和六十一年四月から創設をされておりまして、その被保険者が届出義務がありまして、届出義務によって受給権者が決まると、こういうことでありますけれども、その届出がされていないという問題が発覚をいたしたところでございます。 この問題につきましては、元に完全に戻すということになれば、これまでの社保庁の
取扱い
が三号被保険者ということで取り扱ってきた、そういう経過もありまして、不測の不利益も被ると、こういうことも踏まえまして、この三号被保険者という、そういう記録上のことを尊重をしていくと、そういう措置をとったわけでございます。 しかし、この問題が、一月一日から施行されまして、総務省に置かれております
年金
業務監視
委員会
の方でもいろいろな御意見も出たりいたしまして、そして
衆議院
の方での
予算委員会
での議論もございまして、そこで、今この三号問題につきましては
取扱い
を留保しているところでございます。 この問題につきましては、
総務大臣
とも御相談、協議もさせていただきまして、早急に法的措置も
考え
まして対処していきたいというふうに
考え
ております。
小坂憲次
72
○
小坂憲次
君 これは重大問題ですよ。あなたの責任は非常に重いですよ。この問題は後で私どもの
世耕
委員
の方からじっくりと質問させていただきたいと思います。 そもそも、あなた方は法律を飛び越していきなり運用で物事を解決しようとしたり、法律によらずに物事を進めたり、
民主党政権
を一言で言うならば掛け声
内閣
ですよ。 あなた方の
政権
の最大の問題点は、政策に本来あるべき確固たる制度設計がないことですよ。
民主党
の政策には、政策を実現するための企画立案から実現まで、すなわちスタートからゴールまでの道筋が明らかではないんです。余りにもそういうことが多いんですよ。思い付きが政策になってしまうように、十分な議論もせずに制度を
考え
たり、それを実現するための法律や、
審議
や議論を通じて
国民
の理解を得て、財源を
確保
して実現を図るという統治者としてのなすべきステップも踏まずに運用で物事を解決しようとするから現場は混乱し、そして不安定な制度でぶれて、そして
国民
が迷惑を被り、国際的な信用が失墜していくんですよ。 そればかりか、菅
政権
あるいは
与党
内部からもマニフェストや
予算
に対する異論が噴出しているじゃないですか。政務官の
辞任
や会派離脱、そして
予算
すら反対する者が身内から出るなど、あなたは
内閣
も
政権
内部も把握できない、そういう
総理
大臣
ではないですか。 このように統治能力のないあなたが
日本
のトップにいることは、それ自体、
国民
にとって不幸なことだと、直ちに
政権
を明け渡すか、あるいは解散して信を問うべきだ、私はこのように主張して、私の質問を終わります。
前田武志
73
○
委員長
(
前田武志
君) 関連
質疑
を許します。
山本
一太
君。
山本一太
74
○
山本
一太
君 まず、
総理
に伺いたいと思います。 昨日、佐藤ゆうこ
衆議院
議員が
民主党
を離党する
考え
を明らかにされました。これについて
総理
はどう受け止めておられるのか、まず
総理
にお聞きしたいと思います。
菅直人
75
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) そういう申出があったことは大変残念ですが、今幹事長の方でその
取扱い
について検討をしていただいております。
山本一太
76
○
山本
一太
君 この離党について、
総理
としてどう思っているかということを伺っているんです。お答えください。
菅直人
77
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 今申し上げましたように、残念に思っております。
山本一太
78
○
山本
一太
君
枝野官房長官
は、この佐藤議員の行動は
国民
から理解されない、遺憾だと言っておりますが、
総理
も同じようなお
考え
なんでしょうか。
菅直人
79
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 私は残念に思っておりますが、その理由等々を余り、直接お会いして話を聞いていないのに余り憶測で物を言うのも問題だと思いますので、何か減税党に入りたいという
趣旨
のことを言われたというのは報道等で聞いておりますけれども、いずれにしても、
民主党
として当選された方でありますので、それを離れられるのはなかなか
国民
の皆さんの理解を得にくいのではないかというのは、私もそう思います。
山本一太
80
○
山本
一太
君 今、
総理
こうおっしゃいました。
民主党
の議員なのに離党するのはなかなか
国民
の理解を得られない。 それでは、
総理
、申し上げますが、そこに座っておられる与謝野
経済財
政担当
大臣
、この方が離党して今この
内閣
に入っているということについては、これは
国民
の理解が得られるんでしょうか。
菅直人
81
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 私は、社会保障、さらに税の一体改革というのは本当に避けて通れない重大な課題だと
考え
ておりまして、そういった点で、この問題に最も志を持って取り組んで、しかも大変高い能力を持たれている方ということで
内閣
に入っていただくようお願いしたということであります。
山本一太
82
○
山本
一太
君
総理
、私の質問に答えてください。 私は、佐藤議員が離党したことは
国民
の理解を得られないと
総理
がおっしゃったんだから、与謝野
大臣
の行動は
国民
の理解を得られるのかどうかと聞いたんです。お答えください。ちゃんと答えてください。
菅直人
83
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) まあいろんな経緯があったと思います。
自由民主党
を離党されたときにそれなりの自民党としての対応もされたんではないでしょうか。 私は、私の
内閣
にお願いをしたことは今申し上げたことで、
内閣
にお迎えしたことについては
国民
の皆さんも御理解をいただけていると、こう思っております。
山本一太
84
○
山本
一太
君 答弁になっていません。答弁になっていません、止めてください。答弁になっていないですよ、これは。 私の質問は、与謝野
大臣
の行動は
国民
の理解を得られるかどうかという……
前田武志
85
○
委員長
(
前田武志
君) その質問の
趣旨
をもう少し角度を変えて言ってください。
山本一太
86
○
山本
一太
君 いや、もう何度も言っているじゃないですか。角度を変えてってどういうことですか。
総理
は答えていないじゃないですか。
前田武志
87
○
委員長
(
前田武志
君) 同じ答弁ではなしに、答弁を引き出せるように答弁をしてください。
山本一太
88
○
山本
一太
君
理事
、止めてくださいよ。だって答えてないじゃないですか。ここははっきりしているんですよ、質問の
趣旨
は。速記止めて。大事なことなんですよ。
前田武志
89
○
委員長
(
前田武志
君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
前田武志
90
○
委員長
(
前田武志
君) 速記を起こしてください。
山本一太
91
○
山本
一太
君
総理
は、佐藤議員の離党について、これは
民主党
にいたんだから離党したことは
国民
の理解が得られないというふうにおっしゃったんですね。与謝野
大臣
は自民党を離党してここに座っておられる。その行動は
国民
の理解を得られるんですかと聞いたんですよ。
菅直人
92
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) まだ佐藤議員は離党はちゃんとした手続としてはいたしておりません。 そして、与謝野さんについては、私は
内閣
にお迎えしたことについて
国民
の皆さんには理解がいただけると、このように思っております。
山本一太
93
○
山本
一太
君 答えていません。佐藤議員と与謝野
大臣
の違いは何なんですか、この離党した行動について。
菅直人
94
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 私は、何度も申し上げましたように、社会保障と税の一体改革といったこの大きな課題について最も能力、志を持たれているということでお願いをしたわけであります。そういう
意味
で、私はそのことで
国民
の皆さんの理解は得られると、このように思っております。
山本一太
95
○
山本
一太
君 答弁になっていません。言ったことに対してちゃんと答えさせてください。答弁になっていませんよ。
前田武志
96
○
委員長
(
前田武志
君)
総理
なりに今の表現で答えていると思いますが。
山本一太
97
○
山本
一太
君
総理
なりにじゃないですよ、
委員長
、答えになっていません、答えになっていません。どこが違うんですかと聞いたんですから、答えになっていません。
前田武志
98
○
委員長
(
前田武志
君) もう一度、そうしたらその今のところを御質問ください。(
発言
する者あり)
菅直人
99
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 私は、いろいろな場面を私もたくさん見てまいりました。
小坂
さんも党を替えられたこともありますし、私も党を替えたこともありますし、いろんな場面を見てまいりました。そのことを一つ一つ、どれが良くてどれが悪いということを申し上げるつもりはありません。 私が与謝野さんにお願いしたのは、閣僚をお願いしたんです。私がお願いしたのは閣僚をお願いしたのであって、閣僚としての任命については
国民
の皆さんの理解を得られると、このように思っております。(
発言
する者あり)
山本一太
100
○
山本
一太
君 いや、質問に答えてください。答えてないです、
総理
は。
前田武志
101
○
委員長
(
前田武志
君)
委員
の質問に対してあるいは受け入れられない答えであるかも分かりませんが、
総理
においては何度かお答えをされていると思いますので、もしも御不満ならもう少し角度を変えて……
山本一太
102
○
山本
一太
君 角度を変えてというのは、もう何度も角度を変えて質問をしています。
前田武志
103
○
委員長
(
前田武志
君) 御
質疑
をお願いいたします。(
発言
する者あり)
山本
一太
君、もう一度
質疑
を、質問をしてください。お答えをさせます。
山本一太
104
○
山本
一太
君 ほかに問題をそらさないでいただきたいんですが、佐藤ゆうこ議員は少なくとも小
選挙
区で当選している。与謝野
大臣
は自民党の比例の復活枠で当選しているんです。佐藤議員の離党の方がまだ理屈があると思いますが、
総理
、そこはどうでしょうか。
菅直人
105
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 先ほど申し上げましたように、佐藤ゆうこ議員がそういう申出があったということは聞いておりますが、直接にその理由とかそういうものを聞いているわけではありませんので、私は
山本
さんから、理解が得られないのではないかと、そういう例を言われましたので、一般論として申し上げました。
山本一太
106
○
山本
一太
君 全然答えになっていませんが、佐藤ゆうこ議員が、菅
政権
は公約にない増税を言い始め
国民
に目を向けていないと批判していますけれども、これについては、
総理
、どうお
考え
ですか。
菅直人
107
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) そういう御意見も含めて、私自身まだ聞いておりませんので、その一つ一つの言葉について余り、何といいましょうか、直接の話を聞かないでこうだああだと言うことは控えたいと思います。
山本一太
108
○
山本
一太
君 十六名の方々の会派の離脱、松木政務官の
辞任
、そして今度の佐藤議員の離党、これはあれですか、
総理
の指導力の欠如だと、そういう反省はないんでしょうか。
菅直人
109
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 本当に、私もこの
国会
にもう三十年余りいるものですから、いろんな場面を見てまいりました。いろんな場面の中で、確かに、そういう党内が割れるとかいろんな経緯もいろんな党についても見てまいりました。 私は、この十六人の方がこれも会派の離脱を希望されるということは大変残念なことでありますけれども、そのことによって、現在の
民主党
が
政権
を担って物事を進めていくということでいえばしっかりとやっていると、こう
認識
しています。
山本一太
110
○
山本
一太
君 そうすると、
総理
の指導力とか統率力には全く問題がないということですね。
菅直人
111
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) いつも全くとかという言葉で何か絶対的に何かと言うつもりはありません。 ただ、現在、私の
内閣
を中心に、
内閣
として活動し、そして
与党
の皆さんとももちろんしっかりと、
与党
のいろいろな政調や幹事長を含めていろいろ協議をして連携してやっていると、そういうことにおいて大きな
意味
ではしっかりと対応できていると、こう言っているわけです。
山本一太
112
○
山本
一太
君
総理
、自信なさげにぼそぼそお話しされていますよ。 それではお聞きします。樽床前国対
委員長
が
菅総理
が辞めたら代表
選挙
に出るとおっしゃいましたが、これについては
菅総理
、どんな感想をお持ちですか。
菅直人
113
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) まあ
山本
さんもあれじゃないですか、いつの日にか総裁、
総理
を目指すという気持ちはお分かりなんじゃないですか。そういう
意味
で、いろんな方がそういう機会があれば大いにやっていきたいという、私はそれはごく自然なことだと思っています。
山本一太
114
○
山本
一太
君 この時期に
総理
が辞めたら代表
選挙
に出るということについてもそうなんでしょうか。
菅直人
115
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 別に私も二十年も三十年も代表をやっているつもりはありませんので、当然、何かの段階で次の代表選が行われるのはルール上も当然でありますから、そういうときにどんどん若い方がチャレンジされるというのは、私は
民主党
が健全なまさに証拠だと、そういう
意味
では大変頼もしいことだと思っています。
山本一太
116
○
山本
一太
君
国民
は
総理
に指導力も統治能力もないと思っているんです。この
民主党
内部の内紛には辟易しているんです。 その証拠に支持率が急落しています。複数のマスコミの最新調査で二〇%支持率が切って、軒並み不支持率は六〇%を超えている。これはどう受け止めておられますか。
菅直人
117
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) やはり世論調査というのも一つの大きな
国民
の声の一つの表れですから、真摯に受け止めております。
山本一太
118
○
山本
一太
君
総理
、早期の解散を求める声も、多くのマスコミで
国民
の五割以上がイエスと答えています。解散・総
選挙
で
国民
の信を問うというお気持ちはありませんか。
菅直人
119
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 現在、最も
国民
の皆さんにとって必要なことは、せっかく景気が回復しつつある中で、やはり
予算
を
成立
させてそれを執行することだと、私はこう
考え
ておりますので、解散は全く
考え
ておりません。
山本一太
120
○
山本
一太
君 そうすると、支持率が一割になっても、
予算関連法案
が通らなくても、退陣もしないし絶対解散もしないと、こういうことですね。
菅直人
121
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 憲法上のルールは幾つかあります。憲法上のルールにのっとった形であればそれを無視することはありません。
山本一太
122
○
山本
一太
君 何のことを言っているんですか。よく分からない。何をおっしゃっているんですか。
菅直人
123
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 憲法上のルールにのっとって行動するということです。
山本一太
124
○
山本
一太
君 今おっしゃった憲法のルールというのは何のルールか御説明してください。
菅直人
125
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) いや、今、私に解散というようなことを聞かれましたから、私は解散するつもりはありませんけれども、憲法上のルールで何らかの選択を迫られることがあったときは、それは憲法上のルールにのっとって行動するということを申し上げたんです。
山本一太
126
○
山本
一太
君 今、
総理
は解散の可能性はありというふうにおっしゃったのと同じですよ、今のはね。今の
総理
の
発言
はこの
予算委員会
の議事録に刻まれますので、我々の脳裏にもしっかり刻んでおきたいと思います。 では、外交の質問を
外務大臣
にしたいと思います。
外務大臣
、マスコミに
外務大臣
が対中ODAの大幅削減を
指示
したというような記事が載りましたが、これは事実でしょうか。
前原誠司
127
○
国務大臣
(前原誠司君) ODA全般について今大幅な
見直し
を
指示
しております。
山本一太
128
○
山本
一太
君 対中ODAの大幅削減を検討しているというのは事実ですか。
前原誠司
129
○
国務大臣
(前原誠司君) 中国向けも含めて大幅な
見直し
を
指示
をしております。
山本一太
130
○
山本
一太
君 大幅な
見直し
というのは、
大臣
、削減ということですね。
前原誠司
131
○
国務大臣
(前原誠司君)
経済
状況
が非常に厳しい中で、そしてまた、それぞれの国の
経済
成長
で国力が大きく変わっております。そういうものを踏まえて、大幅に中国も含めてODAの在り方の
見直し
を
指示
したということでございます。
山本一太
132
○
山本
一太
君 前原
大臣
らしくないですね。それは、中国のODAを増やす可能性はあるんですか。
前原誠司
133
○
国務大臣
(前原誠司君) 中国のGDPというのは
日本
を抜きました。もちろん
地域
の貧富の格差はありますけれども、世界第二位のGDPの中国に対してその下の国がODAを増やすなんということは、これは絶対にあり得ないことであります。 大幅な
見直し
を
指示
したということは、そういうことも含めて今
見直し
をしているんだということを御理解いただきたいと思います。
山本一太
134
○
山本
一太
君 中国に対するODAの削減を検討している、これは
菅総理
も同じお
考え
なんですね。
菅直人
135
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 私は、今、前原
大臣
が言われたことは、極めてある
意味
あるべき姿を言われたのではないかと思っております。ただ、個別的な話はまだいたしておりません。
山本一太
136
○
山本
一太
君
総理
、
外務大臣
が中国のODAは大幅に見直すと、これを検討すると言っているんです。ですから、
総理
に伺っているのは、対中国のODAを削減する、そういう方針なんですねとお聞きしているんです。ちゃんと答えてください。
菅直人
137
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 私も同じような
考え
方です。
山本一太
138
○
山本
一太
君
菅総理
も対中国ODAは大幅に削減をする方向で検討をすべきだと思っているということですが、さて、この間、
自由民主党
の外交部会に丹羽中国大使が来られてこう言いました、中国に対するODAは
日本
の国益だと。 この大使の話と
外務大臣
の方針は矛盾しないんでしょうか。
前原誠司
139
○
国務大臣
(前原誠司君)
山本
一太
委員
よく
御存じ
のとおり、対中ODAの中には、
環境
の問題とか、言ってみれば光化学スモッグとか、
日本
に極めて大きな影響が及んでいるものもあります。しかし、これは
基本
的に中国でやってもらうというのが私はベースだというふうに思っておりますが、そういう
案件
もありますし、それから、
地域
地域
の草の根の交流のようなものがあって、それは非常に私は機能しているものもあると思っております。 ただ、
経済
力が伸びてきている中で、そして
環境
問題といっても全世界的に影響が及ぶものについては、やはり中国として
基本
的に
取組
をしていただくということが
基本
にあってしかるべきではないかというふうに私は思っておりまして、その点についても含めて大幅な
見直し
、全面的な、中国だけじゃありませんよ、ほかの国も含めてODAの在り方の
見直し
を
指示
しているということでございます。
山本一太
140
○
山本
一太
君
総理
にお聞きしたいと思います。 丹羽大使のおっしゃった、対中ODAは
日本
の国益に必要だと、
総理
もこういうお
考え
ですね。
菅直人
141
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 今
環境
問題について前原
大臣
言われましたが、
環境
の問題とかいろいろな人権の問題とか、いろんな分野があります。ですから、大きい流れとしてはもう
経済
成長
が著しい国について従来行っていた
意味
での応援は不要かもしれませんが、そういう目的によっては必要な部分も当然あるだろうと、こう思っています。
山本一太
142
○
山本
一太
君 丹羽大使が同じ自民党外交部会で、中国ではチュニジアで起こったジャスミン革命のようなネット革命は起こらないとおっしゃいました。
総理
も同じ感想をお持ちでしょうか。
前田武志
143
○
委員長
(
前田武志
君) 前原
外務大臣
。
山本一太
144
○
山本
一太
君 いや、
総理
に聞いているんです、
総理
に。
前田武志
145
○
委員長
(
前田武志
君) まずは前原
外務大臣
。
前原誠司
146
○
国務大臣
(前原誠司君) まずは
委員長
のお許しをいただきまして。 これは丹羽大使個人の意見を申されたんだと私は理解をしております。
菅直人
147
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 私も、丹羽大使御本人から丹羽さんの個人的な意見としてお聞きしました。
山本一太
148
○
山本
一太
君 瀋陽で
日本
の領事館員が一時的に拘束されたり
日本
のカメラマンが拘束されたりしています。もし中国全土にデモが広がるようなことになったら、邦人保護のために全力を尽くしていただけますね、
総理
。
前田武志
149
○
委員長
(
前田武志
君) まずは前原
外務大臣
。
前原誠司
150
○
国務大臣
(前原誠司君) 万全を期して対応させていただきたいと思います。
菅直人
151
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 万全を期したいと思います。
山本一太
152
○
山本
一太
君 まあ、
菅総理
は民主化とか人権については大変疎い方なんで、私は非常に心配しているということは申し上げておきたいと思います。 さて、
総理
、
民主党
の目玉、マニフェストの目玉政策だった
子ども手当
の二万六千円について、先般、
国会
の答弁で、当時の小沢代表から二万六千円って聞いたときはちょっとびっくりしたとおっしゃっていましたが、何にびっくりされたんですか。
菅直人
153
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 当時、私、代表代行ということでいろんな役割をやっておりましたが、直接この議論には深くはかかわっていない中でその話を聞いたときに、ああ思い切った数字を出されたんだなと、そういう感想を申し上げたところです。
山本一太
154
○
山本
一太
君 びっくりしたのは、その数字が大きいから、こんな約束をしても大丈夫かと不安に思ったということですね。
菅直人
155
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 今申し上げたように、その数字を聞いたときに、いや、これはなかなか思い切った形だなと。その後もそのことを前提として、今実現に努めているところです。
山本一太
156
○
山本
一太
君
野田
大臣
、この二万六千円聞いたとき、びっくりされましたか。
野田佳彦
157
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) 私はゆたっとしている方で、余り驚きません。
山本一太
158
○
山本
一太
君 蓮舫
大臣
、二万六千円とお聞きになったときにびっくりされたんでしょうか。
蓮舫
159
○
国務大臣
(蓮舫君) 取り立てて驚きはしませんでした。
山本一太
160
○
山本
一太
君 ちょっとびっくりしたのは
総理
だけだったということなんですけれどもね。 私、この
発言
素直に聞くと、何か、
政権
取ってみたら財源がなくて
子ども手当
できないと、それじゃ自分は余りかかわっていなかったと言って、しかも小沢さんの責任だと、そういうニュアンスを醸し出しているような言い訳にしか聞こえませんが、
総理
、どういうおつもりでおっしゃったんですか。
菅直人
161
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 今申し上げたように、私として、実際に聞いたときにややびっくりしたものですからびっくりしたと申し上げて、それ以上でも以下でもありません。
山本一太
162
○
山本
一太
君
総理
、この二万六千円のマニフェストは
選挙
戦で訴えられたんでしょうか。
菅直人
163
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) マニフェストに載ったものについては、私も公認候補でありますから、マニフェスト全体を訴えるということは当然だと思っています。
山本一太
164
○
山本
一太
君
子ども手当
を訴えたんであれば、なぜ今になって、実はあのときびっくりした、小沢代表に聞いてびっくりしたと言う必要があるんでしょうか。ひきょうだよ。
菅直人
165
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 何回も申し上げておりますが、あるやり取りの中でびっくりしたという感想を当時持ったので、素直にびっくりしたと申し上げたんです。
山本一太
166
○
山本
一太
君
菅総理
、
総理
じゃないと思いますね、私。 東京十八区の
選挙
公報、昨日読んでみました。そこに
菅総理
の写真があって、右に
菅直人
が
民主党政権
で実現するって書いてあって、その横に書いてあります。中学卒業まで一人当たり三十一万二千円の
子ども手当
を支給しますと。もし最初に不安があったんだったら、どうしてこういう
選挙
公報で戦ったんでしょうか。
菅直人
167
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) いろいろな政策を出すときに、いろんな、例えば私は割と早い段階から、高速道路無料化ということを私が代表時代にも申し上げました。人によっては、それはびっくりされた方があるかもしれません。 いろんな議論があるわけでありまして、当時の感想を申し上げたということで、何度も言いますように、それ以上でもそれ以下でもありません。党のマニフェストにちゃんと決めた以上は、それに沿って
選挙
運動を進めるのも当然のことじゃないでしょうか。
山本一太
168
○
山本
一太
君
子ども手当
は前回の
衆議院
選挙
の
民主党
の最大の目玉だったんですね。この無責任極まりない
発言
には、
総理
、本当にびっくりしているのは
国民
ですから。それだけはしっかり申し上げておきたいと思います。
総理
、どう思いますか。
菅直人
169
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) どうも同じことを余り私も言うのは恐縮ですけれども、私が申し上げた
意味
は、先ほど来言っていますように、当時の感じたことを率直に申し上げたことです。
山本一太
170
○
山本
一太
君 いや、
総理
大臣
として言っていいことと悪いことがあります。申し訳ないんですけれども、これは言語道断のひきょうな
発言
だと思います。 その
総理
のひきょうな
発言
を絶賛されている与謝野
大臣
。与謝野
大臣
、この
発言
を聞かれて非常に正直で立派だとおっしゃいましたが、なぜ立派だと思われたんですか。
与謝野馨
171
○
国務大臣
(与謝野馨君) びっくりしたことをびっくりしたと表現することは、むしろ誠実なことだと思っております。
山本一太
172
○
山本
一太
君 もうその答弁にびっくりして、
考え
ていることが頭から飛んじゃったんですけど。
総理
、今のお話は、びっくりしたことをびっくりした。これは、この二万六千円が本当はできない公約だったと、それを認めたことが立派だと与謝野
大臣
はおっしゃったんじゃないですか。
与謝野馨
173
○
国務大臣
(与謝野馨君) その数字を見て感じられたことを正直に、そのときどう感じたかということをおっしゃるということは誠実なことだと私は思っています。
山本一太
174
○
山本
一太
君 信じられない、詭弁だよ、これは。 私、
子ども手当
についてはもう一つ驚愕の
発言
がありまして、先ほど出ましたけど、岡田幹事長がこの
子ども手当
に所得制限を導入することを検討するというようなことをおっしゃっていましたけれども、
総理
も同じお
考え
なんでしょうか。
菅直人
175
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 私、まだ岡田幹事長がどういう
趣旨
でどういう場面で
発言
されたかちゃんと掌握していませんが、現在
国会
に提出をして
審議
をいただいている中身が最善だと
考え
ております。
山本一太
176
○
山本
一太
君
総理
、ちゃんと答えてください。 岡田幹事長がおっしゃっている、
子ども手当
に所得制限を導入する、検討するという方針は支持されているんですか、しないんですか。いや、官房
長官
じゃなくて
総理
に聞いているんです。
総理
、
総理
、
総理
、答えてください、
総理
。
菅直人
177
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) ですから、現在
国会
で
審議
をいただいている法律にはそういう形になっておりません。ですから、現在出しているものが最も望ましい形ということで今まさに
審議
をお願いしているわけですから、私の
立場
としてはそれがベストなものという
考え
方です。
山本一太
178
○
山本
一太
君
総理
、答えておられないですよ。 岡田幹事長の
子ども手当
を導入してもいいと、検討してもいいということについて、
総理
は所得制限についてこれを認めているかどうかと聞いているんです。
枝野幸男
179
○
国務大臣
(
枝野幸男
君) 岡田幹事長の御
発言
については、何かの方向性をお決めになってお示しになったという報告はいただいておりません。今現にそうですし、
衆議院
の
予算委員会
においても
子ども手当
の所得制限の問題については
野党
の皆さんから御
指摘
を受けて、まさに
国会
で議論になっているという
意味
では議論の
対象
になっているというニュアンス、
趣旨
のことをおっしゃったんだと御報告をいただいておりまして……(
発言
する者あり)
前田武志
180
○
委員長
(
前田武志
君) 御静粛にお願いいたします。
質疑
の妨げになります。
枝野幸男
181
○
国務大臣
(
枝野幸男
君)
内閣
としても
民主党
としても、是非原案で御理解をいただきたいという
基本
的な
考え
方は変わっていないし、共通していると思っております。
山本一太
182
○
山本
一太
君
総理
、それでは、その岡田幹事長の
発言
の所得制限を入れるかどうかということについては、支持しているんですかしないんですかということをお聞きしたんです。もう一回答えてください。
菅直人
183
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 何度も申し上げたように、今出している法案には所得制限が入っておりません。それがベストだということで
審議
をお願いしている。これが提出した責任者の私の態度です。
山本一太
184
○
山本
一太
君 岡田幹事長はNHKの番組で、今の案でなければいけないと言うつもりはないと言っているんです。 ちゃんと答えてくださいよ、
総理
。
枝野幸男
185
○
国務大臣
(
枝野幸男
君)
内閣
としては、
総理
が申し上げておりますとおり、
国会
に御提起している案がベストのものとして御理解をいただきたいということをお願いを申し上げているところでございます。 そして、岡田幹事長は、一般論として、まさに与
野党
の中で様々な御議論があるということをおっしゃったものということを理解をいたしておりますが……(
発言
する者あり)
前田武志
186
○
委員長
(
前田武志
君) 御静粛にお願いいたします。御静粛に、御静粛にお願いします。
枝野幸男
187
○
国務大臣
(
枝野幸男
君) 先ほど来御
指摘
を受けている個別の所得制限を入れる入れないみたいな話について、具体的に
民主党
として何らかの方針を出しているというようなことについては理解をいたしておりません。(
発言
する者あり)
前田武志
188
○
委員長
(
前田武志
君) もう一度御
質疑
をお願いいたします。
山本一太
189
○
山本
一太
君 岡田幹事長が、今の案でなければいけないと言うつもりはないとテレビでおっしゃっていますけれども、さっきの
総理
の答弁と矛盾するんじゃないですか。
菅直人
190
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 私は
内閣
の責任者として、
内閣
が出している法案について責任を持っております。そういう
意味
で、現在出している法案がベストなものということで
審議
をお願いしています。
前田武志
191
○
委員長
(
前田武志
君)
山本
一太
君。(
発言
する者あり)
菅直人
192
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 何度も申し上げていますけれども、
政府
が提出している法案については、この法案ももちろんですが、ベストなものと
考え
て提出をさせていただいています。
野党
の皆さんからもいろんな議論が出ているので、それは、政党間でいろんな議論があることはごく自然なことですが、少なくとも私が申し上げているのは、今の案がベストということは、それ以外の案を私が何か賛成しているということにはもちろんありません。
前田武志
193
○
委員長
(
前田武志
君)
山本
一太
君、
山本
一太
君。(
発言
する者あり) ただいまの答弁で
総理
は、今の
内閣提出
がベストだと思っているから、他の提案は
総理
としてはよろしくないということを言っておられましたよ。(
発言
する者あり)他の
質疑
の中に岡田さんも入っているんです。こういうことについては……(
発言
する者あり) それでは、ただいまの
質疑
のありようについては、いささかちょっと双方、主張が受け止めかねているようなので、議事録を精査の上、後ほど
理事会
においてちゃんとやります。 もう一度、
山本
一太
君。
山本一太
194
○
山本
一太
君 それでは、
総理
、この問題については岡田幹事長には任せていないということなんですね。
菅直人
195
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) これは、ごく普通に
考え
ていただければ、与
野党
協議というのはいろんな形であります、この問題に限らず。しかし、
内閣
として、
内閣
として今の法案について何か変えるつもりがあるかというふうに聞かれれば、そういうことは
考え
ていません。(
発言
する者あり)いや、何を聞かれているんですか。だから、ですから……(
発言
する者あり)
前田武志
196
○
委員長
(
前田武志
君) それでは、議事進行いたします。
菅総理
大臣
、もう一度お答えください。
菅直人
197
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) これ、聞いていただいている方は理解いただけると思いますが、与
野党
でいろんな議論があったり、いろんな討論会であったりするのはごく自然なことです。 私が今聞かれているのは、内容的に
子ども手当
について何かこの所得制限云々について
考え
ているかというもし質問であるとすれば、私は、それは今のものがベストということで
考え
ているので、そんなことは
考え
ていませんと。 ただ、岡田幹事長が、岡田幹事長がですね、岡田幹事長がいろんな形で、当然、党の幹事長ですから、いろんな形でこの与
野党
の場面で
発言
をすることを一つ一つ、これは言ってもいい、これは言っちゃいけないなんということは、私は言いません。
前田武志
198
○
委員長
(
前田武志
君)
山本
一太
君。(
発言
する者あり)
山本
一太
議員に申し上げます。
山本
一太
議員に申し上げます。今まで何度かこの議論をいたしておりますが、
総理
の
立場
としてぎりぎりの線でお答えをされているわけです。それが、これ以上この議論で時間を費やすよりも議事を進めていただきたい。それぞれの見解の相違がございます。
委員長
、
委員長
において……(
発言
する者あり) それでは、
山本
委員
の御
質疑
に対する答弁、まだ御不満のようでありますが、
総理
においてもう一度お答えをいただきたい。 それでは、
菅総理
大臣
。
菅直人
199
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) できればもう一度御質問していただけますか。私としては本当に答えたつもりなものですから、更に答えるとしても同じ答えしかできません。(
発言
する者あり)
前田武志
200
○
委員長
(
前田武志
君)
山本
一太
君、もう一度。
山本一太
201
○
山本
一太
君 いや、だってもう質問していますから。質問していますから。
前田武志
202
○
委員長
(
前田武志
君)
山本
一太
君、
委員長
の
指示
に従ってください。もう一度御
質疑
ください。そして答えさせます。
山本一太
203
○
山本
一太
君 岡田幹事長の
発言
は
政府
の方針なんですか。
菅直人
204
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 岡田幹事長の
発言
は幹事長としての
発言
です。
山本一太
205
○
山本
一太
君 それでは、岡田幹事長の
発言
は
民主党
としての
発言
でしょうか。
菅直人
206
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君)
山本
さんもよくお分かりのように、いろいろな場面で幹事長という重要な役目の方は各党といろんな議論をするので、それを内容的に聞かれたことについては、私は
政府
の
立場
は今お答えいたしました。 しかし、一つ一つの、場合によったら交渉事になるのか何か分かりませんが、一つ一つの言葉を、こういう言葉を使っちゃいいとか悪いとか、そんなところまで幹事長に対して言っていたら、それは幹事長としては仕事ができませんから。ですから、内容的には、何度も申し上げましたように、
子ども手当
について現在
国会
で
審議
をお願いしているのが最善だと、それ以外のことを今
政府
として何か
考え
ているかと言われれば、
考え
ておりません。
山本一太
207
○
山本
一太
君 いや、愕然としました、
総理
の統治能力のなさは。幹事長の
発言
すらコントロールできないということです。 蓮舫
大臣
、お聞きします。蓮舫
大臣
、この所得制限を
子ども手当
に入れるということについては賛成でしょうか、反対でしょうか。
蓮舫
208
○
国務大臣
(蓮舫君) 突然のお問合せでございますが、現段階で私どもがお願いをしている
子ども手当
法案の中では所得制限という
考え
方は入れておりませんので、私はその
政府
の方針でお認めをいただきたいという
立場
でございます。
山本一太
209
○
山本
一太
君 そうすると、岡田幹事長ともし
総理
が所得制限を入れるということにしたら、蓮舫
大臣
、政治家として最後まで反対を貫かれますね。
蓮舫
210
○
国務大臣
(蓮舫君) いろんな意見があるということは、むしろ政党としては健全だと思っているんですが、ただ、
子ども手当
は私
たち
民主党
にとっては非常に思い入れの強い政策でございます。そこにおいて、また
国会
の現段階の今のこういう
状況
もあります。我々の強い思いはあるんですけれども、それが法律案としてまずはお認めをいただきたいというのが私ども
政府
のまずはお願いをしているところでございます。その上で、政党として、幹事長が今
発言
をしたそうでございますが、
民主党
としてどうするかというのはまだ決めていないと思っています。 これ、是非官房
長官
等に確認をいただきたいんですが、岡田幹事長個人の
発言
が
民主党
の
発言
ではないと
認識
をしておりますので、その先の仮の話において、私はお答えをする
立場
にはありません。
山本一太
211
○
山本
一太
君 今、蓮舫
大臣
、重大なことをおっしゃいましたが、岡田幹事長の個人の
発言
は党の
発言
とは限らないんでしょうか。
蓮舫
212
○
国務大臣
(蓮舫君) 幹事長が決めたことが全部
民主党
の政策になるのかと。これは、
民主党
の中には部門
会議
があります。その部門
会議
において積み上げたものを
民主党
の政策として決めてきました。ですから、幹事長が言ったことが
民主党
の党内の正式な手続を経て政策になっているとは私は
認識
はしておりません。
山本一太
213
○
山本
一太
君 そうすると、
民主党
の政策を体現していない幹事長がNHKの討論会に出て
民主党
の
立場
から
発言
するというのはおかしいということになるじゃないですか。
前田武志
214
○
委員長
(
前田武志
君)
枝野官房長官
。
枝野官房長官
。(
発言
する者あり) ただいまの御
質疑
は、
立場
上、官房
長官
が答えるべきだと思います。
枝野幸男
215
○
国務大臣
(
枝野幸男
君)
民主党
の幹事長におかれましては、当然、例えば
国民
の皆さんに対してお話をする、
野党
の皆さんとお話をする、そういうことに当たって、党としての最終的な決定を踏まえての御
発言
をされる場合と、そして幹事長の責任において、様々な
状況
が、特に
野党
の皆さんとの
関係
において様々な条件が整えば、党内においてこういった方向でまとめていくという方向での幹事長としての意向、意思をお示しになるケースと、様々なケースがございまして、先ほどの蓮舫
大臣
のお話はそういったことを踏まえたものだというふうに理解をいたしております。
子ども手当
の問題については、現時点で党の方から、岡田幹事長の方から具体的に何か私の方あるいは
内閣
の方にお話ございません。
内閣
として、原案を是非自民党の皆さんにも御賛同いただき、速やかに
成立
させたいという希望をずっと申し上げてきているところでございまして、そうしたことを踏まえながら、岡田幹事長として党の
立場
で様々な対応をされているものと
認識
をいたしております。(
発言
する者あり)
前田武志
216
○
委員長
(
前田武志
君)
山本
一太
委員
、ただいまの
質疑
の内容は、
内閣
においては官房
長官
がお答えになるべきかということで指定をいたしました。もう一度だから蓮舫
大臣
に聞いて……(
発言
する者あり) ちょっと簡単に。というのは、
枝野官房長官
がお答えになっている間、
趣旨
についてもう一度確認した方が答えになる。蓮舫
大臣
、答えられますか。蓮舫
大臣
、今の御
質疑
。
蓮舫
217
○
国務大臣
(蓮舫君) 今、官房
長官
の答弁申し上げたとおりだと
認識
しております。
山本一太
218
○
山本
一太
君
民主党
はこの提出された法案を認めていないということなんでしょうか、
総理
。
枝野幸男
219
○
国務大臣
(
枝野幸男
君)
内閣
として
国会
に提出している案がベストのものと思っておりますので、是非皆さんにも御賛同いただきたいとお願いを申し上げておりますし、岡田幹事長を始め
民主党
、党においてもそういった思いを共有をして、各党の皆さんに御理解を得るべく、幹事長において努力をしていただいているものと
認識
をいたしております。(
発言
する者あり)
前田武志
220
○
委員長
(
前田武志
君) 分かりました。お下がりください。 それでは、
菅総理
大臣
。
菅直人
221
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 先ほど官房
長官
から答えた以上のことはないと思いますが、もしあれでしたら、本当に何をそれ以上答えればいいのか、もしあれでしたらもう一度御質問ください。
山本一太
222
○
山本
一太
君 今、今日、
総理
のこの御答弁聞いて、もうちょっとまともな与
野党
間協議というのは幹事長同士ではできないということがよく分かりました。 これ、もうずっと続けてもしようがないので、次に行きたいと思います。
総理
、なぜ与謝野
経済財
政担当
大臣
を任命されたんですか。
菅直人
223
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) やはり社会保障・税の一体改革という問題で大変高い見識をお持ちで、志もこの問題についてしっかりやってこられた方だと、そういうふうに
考え
て、私から
内閣
に入ってほしいということをお願いを申し上げました。
山本一太
224
○
山本
一太
君 その
総理
が三顧の礼を尽くして起用した与謝野
大臣
にお聞きします。 与謝野
大臣
、あなた、七月の
参議院
選挙
の際に街頭演説で、この
政権
は全共闘時代の新左翼崩れが集まってつくった
政権
だとおっしゃいました。この
発言
、事実ですか。
与謝野馨
225
○
国務大臣
(与謝野馨君) 文書見せてください。
山本一太
226
○
山本
一太
君 じゃ、もう一回聞きます。 与謝野
大臣
は、前回の
参議院
選挙
の際に街頭演説で、この
政権
は全共闘時代の新左翼崩れが集まってつくった
政権
だとおっしゃいました。これは事実ですか。
与謝野馨
227
○
国務大臣
(与謝野馨君) 私の演説は、あらゆる演説は、そのときの
認識
を正確に、自分の
認識
を申し上げているつもりです。
山本一太
228
○
山本
一太
君 今もその
認識
は、
大臣
、変わっていないということですね。
与謝野馨
229
○
国務大臣
(与謝野馨君) そのようなことを
認識
しなくていい日々を送っております。
山本一太
230
○
山本
一太
君 与謝野
大臣
が、この
政権
を全共闘時代の新左翼崩れが集まってできた
政権
だと、そう
認識
した理由を教えてください。
与謝野馨
231
○
国務大臣
(与謝野馨君) 私はどちらかというと全学連の世代に属しておりますが、その後の世代は、我々は全共闘世代と呼んでまいりました。(
発言
する者あり)
前田武志
232
○
委員長
(
前田武志
君) 一々、だからもう少し
質疑
を変えて、引っ張り出すような質問をしてくださいよ。いや、だから、分かっていないんだから。(
発言
する者あり)
山本
一太
君、もう一度質問の
趣旨
を通るように
質疑
してください。(
発言
する者あり)お帰りください。
質疑
を続けましょう。
山本一太
233
○
山本
一太
君 与謝野
大臣
は、なぜこの
政権
が全共闘時代の新左翼崩れが集まってつくった
政権
だと、そういうふうに思われたんでしょうか。
与謝野馨
234
○
国務大臣
(与謝野馨君) それは、
選挙
の演説としては、私が思ったことを思いっ切り言っただけのことでして、それは
選挙
特有の演説でございます。(
発言
する者あり)
前田武志
235
○
委員長
(
前田武志
君)
山本
一太
君、
山本
一太
君、与謝野
大臣
は、
大臣
なりのお答えをしました。それに対して
異議
あるなら、もう一度角度を変えてその
質疑
に対して
質疑
を、再
質疑
をしてください。
山本一太
236
○
山本
一太
君 それじゃ、与謝野
大臣
、
選挙
のときは何言ってもいいということでしょうか。
与謝野馨
237
○
国務大臣
(与謝野馨君) そんなことは言っておりません。私があなたに申し上げたのは、私は自分が感じていたことを正直に
選挙
のときに……
山本一太
238
○
山本
一太
君 だから、何でそう感じたのかと聞いたんですよ。
与謝野馨
239
○
国務大臣
(与謝野馨君) それは、私の言葉を聞いて
山本
先生御自身で解釈をしていただきたいと思います。(
発言
する者あり)
前田武志
240
○
委員長
(
前田武志
君) 森筆頭。(
発言
する者あり) もう一度答弁させます。もう一度答弁させます。
理事
さん方、お戻りください。
理事
さん方、お戻りください。(
発言
する者あり)
与謝野馨
241
○
国務大臣
(与謝野馨君) 先ほども申し上げましたように、私が
選挙
の最中に言ったことは、私の思いを言ったわけでございます。仮にこの点はどういうふうに思っているのかという御疑問があれば、それはお答えできるものもあるしお答えできないものもあると思います。(
発言
する者あり)
山本一太
242
○
山本
一太
君 与謝野
大臣
は、
民主党政権
は新左翼崩れの集まりだとおっしゃったんです。その
認識
は変わっていないとおっしゃったんです。この新左翼崩れというのは、具体的にはどなたを指しているんでしょうか。
与謝野馨
243
○
国務大臣
(与謝野馨君) そのときの私の感じを言っただけでございまして、特定の個人を指して言っているわけではございません。(
発言
する者あり)
前田武志
244
○
委員長
(
前田武志
君) 特定の個人じゃないというのが答えじゃないですか。(
発言
する者あり)
与謝野馨
245
○
国務大臣
(与謝野馨君) 私は、全体の印象を
選挙
のときに申し上げたわけでございます。
山本一太
246
○
山本
一太
君 与謝野
大臣
のおっしゃった新左翼崩れというのは
菅総理
のことでしょうか。
与謝野馨
247
○
国務大臣
(与謝野馨君) 特定の個人を想起して物を申し上げていたわけではないということを申し上げたんです。
山本一太
248
○
山本
一太
君 あなた、自分の
発言
に全く責任を持っていない。本当に私は驚きました。 それでは、もう一つお聞きしたいと思います。あなたの今の議席は、前回の
衆議院
選挙
の小
選挙
区で落選して、
自由民主党
の比例区の比例の枠の復活で当選をされたと、そういうことですね。
与謝野馨
249
○
国務大臣
(与謝野馨君) 私に対する処分は、私が離党のときに除名を受けておりますので、自民党と私との
関係
はそこで切れております。
山本一太
250
○
山本
一太
君 あなたは自民党の比例区の議席で当選したんですね。そのあなたは、自民党を離党して
たち
あがれ
日本
に行って、一緒に
民主党
を倒そうと誓い合った仲間を裏切って一人だけ
大臣
に収まっている。これ、政治家として筋が通らないと御自分で思いませんか。
与謝野馨
251
○
国務大臣
(与謝野馨君) 私は、自民党の時代から
考え
ていた自分の信念を実現するために
菅総理
の下で閣僚をやっているわけでございまして、別に政策的な信念を曲げて仕事をやっているわけではありません。(
発言
する者あり)
前田武志
252
○
委員長
(
前田武志
君) お静かに願います。
質疑
者の
質疑
が聞こえなくなります。
山本一太
253
○
山本
一太
君
大臣
ね、私は自民党の処分なんか聞いていないんです。あなたの行為は三重の裏切りなんですよ。自民党公認候補であるあなたに投票した人、それから同じ小
選挙
区で戦って海江田
大臣
を応援した人、そして自民党の比例区で自民党と書いた人、こういう人
たち
に対する三重の裏切りだと、こういうお気持ちはありませんか。
与謝野馨
254
○
国務大臣
(与謝野馨君) 私は、きちんと
国民
のために仕事をすることが
国民
に対する政治家の責任であって、私は、
山本
先生のような御非難はあると思いましたが、あえて自民党時代のやっていた仕事の延長線上で仕事をやっているわけでございます。
山本一太
255
○
山本
一太
君
菅総理
の政策に共鳴して
大臣
やっているというんだったらば、議員バッジ必要ないじゃないですか。民間
大臣
としてやってください。
与謝野馨
256
○
国務大臣
(与謝野馨君) これは
衆議院
でお答えいたしましたけれども、そのようなつもりはございません。
山本一太
257
○
山本
一太
君 なぜ議員バッジにこだわるんですか。
与謝野馨
258
○
国務大臣
(与謝野馨君) 仕事に必要であると思っているからです。
山本一太
259
○
山本
一太
君 なぜ必要なんでしょうか。
与謝野馨
260
○
国務大臣
(与謝野馨君) 政策を進める上でやはり
国会
議員という地位が私は必要だと思ったからです。
山本一太
261
○
山本
一太
君
片山
大臣
は議員バッジなくても立派にお仕事されているじゃないですか。そこはどうなんでしょうか。
前田武志
262
○
委員長
(
前田武志
君)
山本
委員
、どなたにお聞きでございますか。
山本一太
263
○
山本
一太
君 与謝野
大臣
です。与謝野
大臣
。
与謝野馨
264
○
国務大臣
(与謝野馨君) 私が必要だと思ったからです。
山本一太
265
○
山本
一太
君 個人の欲望のために有権者が裏切られるということは、これは
大臣
、あってはいけないことだと思います。これ、あなたが辞めれば
自由民主党
の議員が当選するんです。この場所で議員バッジを外して、民間
大臣
として専念すると言ってください。
与謝野馨
266
○
国務大臣
(与謝野馨君) 残念ながら、そういうことはいたしません。
山本一太
267
○
山本
一太
君 その理由を教えてください。
与謝野馨
268
○
国務大臣
(与謝野馨君) 私がそう思っているからです。
山本一太
269
○
山本
一太
君 本当にひどいよ。
前田武志
270
○
委員長
(
前田武志
君) 与謝野
大臣
、もう少し丁寧な答弁を求めます。与謝野
大臣
。(
発言
する者あり)お静かに願います。お静かに願います。
与謝野馨
271
○
国務大臣
(与謝野馨君) 私の
考え
で、
国会
議員を続けることが税・社会保障一体改革の案を作成するために必要だと、そのように
考え
ているので
国会
議員を継続しているわけでございます。(
発言
する者あり)
前田武志
272
○
委員長
(
前田武志
君)
山本
一太
委員
、続けてください。
山本一太
273
○
山本
一太
君 申し訳ありませんが、与謝野
大臣
、あなたがそのやろうとしていることは私は絶対実現できないと思います。どんなに政策の知識があっても、どんなに立派な理念を語っても、あなたには政治家としての信義がありません。それだけははっきり申し上げておきたいと思います。 それでは続けて聞きたいと思います。 あなたは、去年発表したこの「
民主党
が
日本
経済
を破壊する」という著作の中で、あの
民主党
マニフェストは純粋に
選挙
用のフライフィッシング、これ、毛針、疑似餌に使う、釣りですけれども、こういう毛針だったと言っていますが、その
認識
は今でもお変わりになりませんか。
与謝野馨
274
○
国務大臣
(与謝野馨君)
選挙
ではよく政策が誇大に表現されることがあります。その当時私が自民党の、マニフェストを読んで正直に
考え
たことは、やはり
民主党
の掲げている政策には十分な財源的な裏付けがないと、またそのことは
国民
がなかなか分かりづらいことだということをそこに書いたわけでございます。
山本一太
275
○
山本
一太
君 その
認識
は今でも変わってないんですね。
民主党
のあのマニフェストは毛針だと
大臣
は思っていらっしゃるんですね。
与謝野馨
276
○
国務大臣
(与謝野馨君) 表現は別にいたしまして、やはりこれらのマニフェストをできるということを
考え
るのは、財源の問題からいって相当な苦労が要ってしまうと。ただ、財源の問題は
国民
に御説明してもなかなか分からないところだろうということで、そういう表現を使ったわけでございます。
山本一太
277
○
山本
一太
君 答えになってないですね。
総理
、
民主党
のマニフェストは、与謝野
大臣
がおっしゃったように財源の裏付けのない毛針だったんでしょうか。
菅直人
278
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君)
民主党
のマニフェスト、〇九年マニフェストにおいて、私
たち
としてはその方向で実現をしたいし、できるという
考え
方で掲げたところであります。一年半
たち
ましたが、相当部分は実行段階に入っているわけでありますが、同時に、なかなか難しい部分もありますので、任期の半ばが近くなりましたので、改めて検証してまいるということをせんだっての大会でも了解をいただきまして、その作業に入ってまいりたいと思っております。
山本一太
279
○
山本
一太
君 与謝野
大臣
は
子ども手当
を含む一連の政策をやると消費税二五%以上になってしまうとおっしゃいました。今でもその見識は変わりませんか。
与謝野馨
280
○
国務大臣
(与謝野馨君) 恒久政策には恒久財源というのは財
政政策
の第一歩だと私は思っておりまして、
子ども手当
を恒久化するためには、今年は何とか財源を集めて財源の手当てをしましたけど、これを恒久的な政策にするためにはやはり恒久的な財源を
国民
にお願いしなければならないと思っております。
山本一太
281
○
山本
一太
君 与謝野
大臣
、同じ著作の中で、あの
事業
仕分の仕分人は中国の文化大革命の粗暴な紅衛兵と二重写しになったとおっしゃっていますが、この
認識
も変わりないですね。
与謝野馨
282
○
国務大臣
(与謝野馨君) 本は面白く書かないと読んでくださらないんで、多少面白い表現は使っていますけれども、ミクロ的に正しいこともやらなきゃなりませんし、マクロ
経済
政策、マクロ財
政政策
も正しくなければいけないと。マクロもミクロも正しい選択をするというのが私が言っていることでございます。
山本一太
283
○
山本
一太
君
事業
仕分の人
たち
は中国の文化大革命の紅衛兵と同じなんでしょうか、それをお聞きしているんです。
与謝野馨
284
○
国務大臣
(与謝野馨君) 児童手当についてそんなことは言っておりません。(
発言
する者あり)
事業
仕分……
山本一太
285
○
山本
一太
君
事業
仕分です。
与謝野馨
286
○
国務大臣
(与謝野馨君) ですから、
事業
仕分についてはミクロ的には正しいと、ミクロ的には。だけど、その
事業
仕分のミクロ的な作業がマクロ政策と整合的でなければならないというのが私の信念でございます。
山本一太
287
○
山本
一太
君 いや、だから、紅衛兵なのかって聞いているんです、今。
与謝野馨
288
○
国務大臣
(与謝野馨君) 文化大革命のときの紅衛兵は、ミクロ的にその当時の指導者を指弾いたしまして、全体マクロ的なことは余りやっていないと、そういう比喩でございます。
山本一太
289
○
山本
一太
君 今のコメントについて、蓮舫
大臣
、どう思いますか。
事業
仕分人は文化大革命の紅衛兵と同じようなものだったということですけれども。いや、蓮舫
大臣
に聞いているんです。
蓮舫
290
○
国務大臣
(蓮舫君) その御本は私は読んでおりません。ただ、今、
山本
委員
の引用で聞いておりまして、正直、そう気分がいいものではございません。
山本一太
291
○
山本
一太
君 与謝野
大臣
の
考え
方と
菅総理
の
考え
方、この
政権
のマニフェストは相入れないんですよ。与謝野
大臣
、
総理
の答弁をお聞きしながら私思いましたけど、与謝野
大臣
を使って実現できない約束破りのマニフェストをうまくごまかしてソフトランディングさせようという
菅総理
の試みは絶対に失敗すると思います。
国民
の目は節穴じゃありません。 もうこれ以上やっていてもいけないので、外交問題に行きたいと思います。
総理
は北方領土の日である二月七日にメドベージェフ大統領の国後島上陸を許し難い暴挙と
発言
しました。この
発言
の
趣旨
に反対するものじゃありませんが、あえて暴挙という表現を使った理由を教えてください。
菅直人
292
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) この北方領土の問題は長く六十五年間にわたって日ロ間、日ソ間の最大とも言える課題でありまして、私が就任して十一月の初めにメドベージェフ大統領が国後島に上陸されるということがあって、その時点でも、APECの折のバイの会談で私から抗議を申し上げました。そういうことも踏まえて、私としてその集会の場で私なりに感じていることを申し上げたところです。
山本一太
293
○
山本
一太
君 暴挙というのは一国の
総理
が公の場で使う表現としては非常に強いと思うんですね。英語で言うとアンフォーギバブル・アンド・レックレス・アクトです。ロシア語だとグルーボスチといって非常に相手をばかにしているということなんですけれども、こんなこと言ったら当然大統領も首相も強く、厳しく反応すると、こういうことを計算をして戦略的におっしゃったんでしょうか。
菅直人
294
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 私は、日ロ間のこの領土問題というのは、私も過去の経緯もある程度改めてこの
立場
になってからいろいろ調べました。ある時期には、例えばエリツィン大統領と橋本
総理
の間でかなり前進の可能性ができた時期もあったように思いますが、その後必ずしも進展がこの十年余りなかったと。こういう中では、余り慌てて何かを求めようとするよりも、我が国の姿勢を明確にしておくことは私は一つの姿勢としてあっていいのではないかと、こういう
認識
を持っておりました。そういうことも含めて私の
発言
となったわけであります。
山本一太
295
○
山本
一太
君 ちょっとよく分からなかったんですが、暴挙という表現を使った戦略的な意図は何なんでしょうか、
総理
、もう一回ちょっと答えてください、分かりやすく。
菅直人
296
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 今申し上げたように、私としてまさにメドベージェフ大統領が国後に上陸をするという行動はやはり我が国の
国民
の気持ちを無視する、踏みにじるものだと思いましたので。 戦略的云々ということに関して言われたので、今申し上げたように、日ロ間のこういった問題はそう簡単に今の
状況
で、特に領土問題は簡単に解決する
状況
にありませんので、やはりしっかりと
日本
の
立場
、
日本
国民
の持っている感情も私なりに感じたところを申し上げたということであります。
山本一太
297
○
山本
一太
君
日本
国民
の感情を代弁したみたいなことを言うんですけど、
国民
の感情を代弁するだけだったら誰だってできますよ。やっぱり、政治リーダーというのは自分の
発言
が戦略的にどういう影響を与えるかということを
考え
て
発言
しなきゃいけないんじゃないですか。何で暴挙という
発言
をしたんですか、
総理
。
菅直人
298
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 今申し上げたところに私は答えているつもりですが、先ほど来より申し上げたように、いろいろな場面が今後も想定されます。しかし、今そう簡単にこの問題が前進する
状況
になかなかない中で、この時点で私なりに
国民
の感情を、私なりに感じた感情を伝えることも私は一つの、今日における我が国の姿勢を相手に伝える上で一つそういう
意味
があると、こう
考え
て申し上げました。
山本一太
299
○
山本
一太
君
総理
の言葉からは全く戦略とか見通しは感じられないですよね。やっぱり、
内閣
支持率が落ちたと、ちょっとでも
国民
に受けのいいことを言わなきゃいけないと、それで暴挙ということを何も
考え
ずに使われたと、もうこれしかないと思うんですね。
総理
がこれを言った直後から何か非常に悪いことばっかり起こって、これは本当に付け込まれたんじゃないですか。 メドベージェフ大統領は北方領土の軍備増強を
指示
する。今度は何か千島列島にミサイルまで配備する
計画
があるということなんですが、千島列島にミサイルが配備される
計画
については
総理
はどうお感じになりますか。
前田武志
300
○
委員長
(
前田武志
君) まず前原
外務大臣
。
前原誠司
301
○
国務大臣
(前原誠司君) 報道ではそのようなことについては承知をしておりますけれども、実際どうかということについてはまだ確認は取れておりません。
菅直人
302
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君)
外務大臣
が申し上げたとおりです。
山本一太
303
○
山本
一太
君 私は
総理
の、これ、いつものことですけれども、全く戦略性のない稚拙なレトリックで日ロ
関係
を悪化させたと、こういうことはもう間違いないと思うんですね。 これは二月十六日に、自民党本部の領土に関する特命
委員会
で外務省の上月欧州局参事官が言いました、現在の日ロ
関係
は戦後最低に近いと。これについては
総理
はどう思われますか。
前田武志
304
○
委員長
(
前田武志
君) まずは前原
外務大臣
。
前原誠司
305
○
国務大臣
(前原誠司君) 累次この件については答弁をしておりますけれども、二〇〇五年以降、油の値段が上がったこともありまして、ロシアからすると、最果ての地であるこのクリルにもいわゆる
経済
開発
計画
というのが行われまして、それのフォローアップにかなりの高官、
大臣
が行っているということは事実でございます。 我々としては、今までの領土交渉というのはいろいろ紆余曲折はあったわけでありますけれども、四島の帰属を確定をして、そして平和条約を結ぶと。どうすれば今の国際
環境
、そしてロシアの
財政
状況
、また大統領
選挙
が直前に控えている
状況
の中で、我々のこのスタンスをしっかり維持しながら、そして来るべきときにこの問題の打開を図るかということを、今種をまく時期であると私は
考え
ております。
菅直人
306
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君)
日本
の
基本
的スタンスは北方四島の領土問題を解決して平和条約を結ぶという、その原則を変えないで粘り強く取り組んでまいりたいと思っています。
山本一太
307
○
山本
一太
君 この
総理
の暴挙という
発言
、これはもう本当に外交戦略がない、見通しがない、ころころ変わる、これはもう鳩山
政権
から引き継がれた
民主党政権
のDNAなんですね。 この稚拙な本当にレトリックが
日本
の国益を害しているという例はほかにもあります。それはTPP、環太平洋連携協定です。このことについて、
総理
、まずTPPに対する
総理
のお
立場
を伺いたいと思います。
菅直人
308
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 昨年十一月に
経済
連携に関する
基本
的な方針というものを閣議決定をいたしました。 その内容を読み上げても結構でありますけれども、その中で、FTA、EPA、あるいは幾つかのWTOを含めたそういう議論に含めて、TPPについては情報を得るということを目的として
関係
国と協議をしていこうと、こういうことをその方針で決定をいたしました。
山本一太
309
○
山本
一太
君 六月までに交渉参加についての結論を出すというのが
総理
のお
立場
なんですね。
菅直人
310
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 今申し上げた包括的
経済
連携に関する
基本
方針の中で、現在、TPP協定の参加国からいろいろ情報収集のための協議を行っておりますが、この交渉に参加するかしないかについて、入るか入らないかじゃありません、交渉に参加するかしないかについて六月をめどに結論を出すと、このように
考え
ております。
山本一太
311
○
山本
一太
君 六月までに交渉参加についてするかどうか結論を出すということは、結論として交渉に参加しないという場合もあり得るということですね。
菅直人
312
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) つまり、交渉に参加するかしないかを決定するということでありますから、当然、参加する場合と参加しない場合があり得るということです。
山本一太
313
○
山本
一太
君 TPPについては
民主党
内にも根強い反対論があるようです。 鹿野農水
大臣
、
政府
として六月までに交渉参加についての結論を出すと、この方針は
大臣
ももちろん支持されているということですね。
鹿野道彦
314
○
国務大臣
(鹿野道彦君) TPPに交渉参加するかどうかということにつきましては、今
総理
から申されたとおりに、九か国の間に今いろいろと交渉がなされておるわけであります。そういう中で、当然のことながら、農林水産分野だけではなしに、二十四の項目にわたっていろいろと交渉がなされておる。そういうようなこの交渉の中身をいろいろ情報収集して、そして最終的に参加するかどうかというふうな判断をしていかなきゃならない、この方針に沿って、私も
内閣
の一員として当然そういう
考え
方に立っておるところであります。
山本一太
315
○
山本
一太
君 海江田
大臣
にお聞きします。
大臣
、以前の新聞のインタビューで開国は歴史の必然だと
発言
しておられますが、今でもそう思っていらっしゃいますか。
海江田万里
316
○
国務大臣
(
海江田万里
君) そのように思っております。
山本一太
317
○
山本
一太
君 一部の報道にあるように、海江田
大臣
が名誉ある撤退もあり得ると言い出しているというのは、これは事実ですか。
海江田万里
318
○
国務大臣
(
海江田万里
君) 先ほど
総理
からもお話がございましたけれども、まず六月の時点でその交渉に参加するかどうかを決めるということです。この六月の時点で交渉に参加するということが決まりましたら、当然これは、今九か国ございますから、それに
日本
が入って十か国で真剣に交渉をするわけです。そのとき、もちろん
日本
は主張すべき国益もございます。そして、それがどうしても相入れない場合は、これは撤退ということも当然
考え
られるわけでございますから、そして仮にそれがうまくまとまった場合でも、今度はしっかりと
国会
での議論もございますから、そういうやっぱり全体的なところで、そして、しかも一つ一つのところで私どもはしっかりと議論をしていきたいと、そのように
考え
ております。
山本一太
319
○
山本
一太
君 当初おっしゃっていたこととどうも
政府
のトーンが変わった気がするんですけど。 もう一つお聞きしますが、これは開国フォーラムですか、二月下旬にこういうものを始めたということなんですけど、
総理
、このフォーラムの目的は何なんでしょうか。
玄葉光一郎
320
○
国務大臣
(
玄葉光一郎
君) 埼玉で最初のフォーラムを開かせていただきました。
基本
的には、昨年十一月に決めました包括的
経済
連携の
基本
方針、これについて
政府
の方から説明をさせていただき、同時に、それに対して様々なお声がありますから、それをしっかりと拝聴するというのが最大の目的でございます。
山本一太
321
○
山本
一太
君 そうすると、玄葉
大臣
、この開国フォーラムはTPP推進のための国内世論を醸成するんじゃなくて、六月に参加するかどうか、交渉に、それを決めるために意見を聞くと、こういう目的なんですね。
玄葉光一郎
322
○
国務大臣
(
玄葉光一郎
君) 確かに、新聞報道などではTPP説明会と、こう書かれるんですね。我々がいつも発表するときには、包括的
経済
連携に関する
基本
方針について説明をさせていただいて、お声をいただくと。 ただ、この間、フォーラムを実際に開いてみたら、TPPに関しての情報提供に対するニーズが非常に高かったです。したがって、そういったこともできる限り整理して、もちろん外交ですから申し上げることができることとできないことありますけれども、できることに関しては精いっぱい情報提供をしたいと、そういう思いでおります。
山本一太
323
○
山本
一太
君 私の質問に答えてください。 このフォーラムはTPP推進のための世論を醸成するんじゃなくて、この決定を下すための情報収集する会と、こういうことですね。
玄葉光一郎
324
○
国務大臣
(
玄葉光一郎
君) 必ずしもTPP推進と、そのことを目的としたフォーラムというわけでは元々ございません。
山本一太
325
○
山本
一太
君 今お聞きすると、随分
政府
の姿勢が慎重になってきたんだと思うんですが、こういう中で
総理
が、一月二十九日のダボス
会議
の講演で、第三の開国を目標として、六月を目途に交渉参加の結論を出すとぶち上げました。
菅総理
、これは私、英文見ましたが、全体の文脈からすると、これ聞いていた人は、ああ、
日本
としては第三の開国でTPPを推進するんだと、そういうふうに取っていると思いますけれども、大丈夫なんでしょうか。
菅直人
326
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 今、
山本
さん自身読み上げていただきましたが、今案文は手元にありませんが、国内で申し上げているのと同じことを申し上げました。つまりは、六月には、その交渉に参加するかどうかを六月をめどに決めますということをその場でも申し上げました。
山本一太
327
○
山本
一太
君 ダボス
会議
の雰囲気とか
総理
のおっしゃった文脈から
考え
ると、これは集まった方々は
日本
がTPPにも行くと国際公約したみたいに取られているんですよ。そのセンスのなさが問題なんですよ。
総理
、答えてください。どう思いますか。
菅直人
328
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 今申し上げたように、私が申し上げたことは、先ほど
山本
さんが読み上げられたとおりであります。
山本一太
329
○
山本
一太
君
総理
の外交センスのなさには本当に私は驚くばかりなんですけれども、国際社会に対しては第三の開国とダボス
会議
で強調すれば、ああ、
日本
はもうTPPに行くんだなとみんな期待するんです。しかし、国内に対しては、これは
民主党
の中の反対も世の中の反対も押し切る覚悟もないと。これって、
総理
、普天間問題にそっくりなんですよ。 周りの期待をあおっておいて、結局できないということになったらどうするんですか、これ。これ、第三の開国は第三の鎖国にするんでしょうか。お答えください。
菅直人
330
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) どういう
意味
で鎖国ということを言われたか分かりませんけれども、私が申し上げてきたのは、やはり我が国がこの十年ぐらいの中で、例えば隣国の韓国などに比べて、例えばEUとのFTA、EPA、あるいはアメリカとのFTAなど、そういう国々との
経済
連携がなかなか進まないで、大きい
意味
で私は立ち遅れているという
認識
がありました。また同時に、一般的に若者の海外への留学なども減っていて、やや内向きな形に
日本
がなっていると、これは私の
認識
であります。 そういうことを含めて、もっと
日本
が、あるいは若者が、
日本
人の若者が自信を持って世界に羽ばたいてほしいと、そういうふうに感じておりまして、そういうことも含めて申し上げたところです。
山本一太
331
○
山本
一太
君
総理
、申し上げておきますが、この問題は本当に第二の普天間になりますよ。
総理
が何とおっしゃろうと、あのダボス・フォーラムで演説したことを聞いたら、ああ、
日本
は第三の開国でTPPに行くんだとみんな思っていますから。これが駄目になったときに、結局できないことを言って駄目になったときに
日本
外交の被るダメージは極めて高いと、こういうことだけははっきり申し上げておきたいと思います。 最後の質問に行きたいと思いますが、
総理
、最近マスコミをにぎわせている自衛隊の情報保全隊というのを
御存じ
でしょうか。知らないんですか、
総理
。知らないんですか、この問題を。
菅直人
332
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 情報保全隊の存在は知っております。
山本一太
333
○
山本
一太
君 知っておられるんだったら、それはどういう活動をやる組織なんでしょうか。自衛隊の最高指揮官ですからね。
北澤俊美
334
○
国務大臣
(北澤俊美君) 自衛隊は、まずシビリアンコントロールがきちんと確立することが
基本
的なスタンスでありますが、それに対して、外部からの様々な働きかけ、あるいは内部に入っての働きかけ、そういうものに対して隊員を保全をしていくと、こういう
基本
理念であります。
山本一太
335
○
山本
一太
君
総理
は情報保全隊の活動の中身を
御存じ
だったですか。
菅直人
336
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 自衛隊の情報保全隊は、外部からの働きかけ等に対して自衛隊の部隊や隊員等を保全するため、
関係
法令に従って従来より適切な方向で活動していると、そういう
趣旨
の組織だと理解しています。
山本一太
337
○
山本
一太
君 今、役人の答弁をそのままお読みになったわけですが、一部のマスコミに情報保全隊が昨年、ひどい事務次官通達、これは後で時間があれば言いますが、自民党の佐藤正久
参議院
議員、宇都隆史
参議院
議員、それから元航空幕僚長等の講演会に潜入して現職自衛官の参加
状況
を監視していたと報道されました。北澤
大臣
、これは事実でしょうか。
北澤俊美
338
○
国務大臣
(北澤俊美君) まず、その報道は事実ではありません。
山本一太
339
○
山本
一太
君 北澤
大臣
、もし事実でなかったのであれば、
大臣
も認めておられますが、宇都隆史
参議院
議員の講演会になぜこの保全隊の隊員がいたんでしょうか。
北澤俊美
340
○
国務大臣
(北澤俊美君) お答え申し上げます。 これは
衆議院
の
予算委員会
でもお答えをいたしておりますが、宇都
参議院
議員の善通寺における会合については、保全隊の隊員の一人が買物に行った帰りにその神社の前を通って、日ごろ尊敬している先輩と会話を交わす中で、この会合に出ていいのかというような話をしたところ、その主催者の先輩がどうぞどうぞと、こういうことで、休日でもあるので参加をさせていただいたと、こういう報告が上がっております。
山本一太
341
○
山本
一太
君
大臣
、前の答弁では、この保全隊員が主催者に仲人をしてもらっていたと、しかも、呼ばれたから行ったというふうにおっしゃっていましたけれども、それはそのまま説明のとおりなんでしょうか。
北澤俊美
342
○
国務大臣
(北澤俊美君) これは、私が答弁をしたときには、保全隊がこの事実
関係
を調査をしたときにそういう形で上がってきておりました。そこで、
指摘
をされましたので再度調査をさせましたところ、仲人ではなくて、本人は仲人のような存在だというようなことを供述をしたということで上がってきたのが仲人になったと。 これは、極めて自衛隊の組織とすればずさん、ある
意味
ずさんな報告であって、
大臣
に上げるべきものではないということで、私の方からこの経過については強い
指示
をいたしておきました。
山本一太
343
○
山本
一太
君 この講演会の主催者の方にお話を聞きましたが、保全隊員を呼んだ覚えはないと言っています。仲人でもないと言っています。今の説明と違うと思いますけど、もう一度ちょっと御説明してください。
北澤俊美
344
○
国務大臣
(北澤俊美君) 先ほど申し上げましたように、本人が仲人のような存在だと言って大変尊敬をしていたんで調査を受けたときにそういう表現をして、それを調査をした人間が仲人という記述で報告を上げたということであります。
山本一太
345
○
山本
一太
君 主催者の方はそんなこと言っていません。途中で、何か買物帰りか何かに会って、来ていいと、そんなこと言っていませんよ。説明違いますよ、事実と。
北澤俊美
346
○
国務大臣
(北澤俊美君) これは、主催者の方がどう言っているかということは私はつまびらかではありませんが、その隊員の行動については私が申し上げたことが真実であります。
山本一太
347
○
山本
一太
君 その方の証人喚問を私は求めたいと思います。
前田武志
348
○
委員長
(
前田武志
君)
理事会
において協議させていただきます。
山本一太
349
○
山本
一太
君
総理
にお聞きしたいと思います。 竹島は
日本
の領土でしょうか。イエスかノーかでお答えください。
菅直人
350
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君)
日本
の領土です。
山本一太
351
○
山本
一太
君
外務大臣
にも同じお話を質問させていただきます。
前原誠司
352
○
国務大臣
(前原誠司君) 我が国の領土であります。
山本一太
353
○
山本
一太
君 そうすると、
総理
、確認させていただきますが、韓国による竹島の占拠というものは国際法上何ら根拠がないまま行われている不法占拠だと、こういうことでよろしいんでしょうか、
総理
。
前原誠司
354
○
国務大臣
(前原誠司君) 我が国の固有の領土でありますので、法的根拠がない形で支配されているということでございます。
菅直人
355
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君)
外務大臣
の申し上げたとおりです。
山本一太
356
○
山本
一太
君 竹島は、歴史的事実に照らしても、かつ国際法上も明らかに我が国の領土ですから、
総理
、これは不法占拠ということでいいんですね。
前原誠司
357
○
国務大臣
(前原誠司君) 法的根拠のない形で支配されているということでございます。
菅直人
358
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 同じ答弁で恐縮ですが、
外務大臣
が申し上げたとおりです。
山本一太
359
○
山本
一太
君 それは、
総理
、不法占拠ですよね、どう
考え
ても。
総理
に聞いているんです、
総理
に。
総理
に聞いているんですよ。
前原誠司
360
○
国務大臣
(前原誠司君) 繰り返しの答弁になって恐縮でございますけれども、法的根拠のない形で支配されているということでございます。
菅直人
361
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 同じ答弁で恐縮ですが、
外務大臣
が申し上げたとおりです。
山本一太
362
○
山本
一太
君
総理
、シンプルに聞きます。不法占拠なんですか、そうではないんですか。イエスかノーかでお答えください。
総理
です、イエスかノーかでお答えください。
前原誠司
363
○
国務大臣
(前原誠司君) 繰り返しになって恐縮でございますけれども、法的根拠のない形で支配されているということでございます。
菅直人
364
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 大変同じ答弁で恐縮ですが、
外務大臣
が申し上げたとおりです。(
発言
する者あり)
前田武志
365
○
委員長
(
前田武志
君) お下がりください。
山本
一太
委員
、今の外交
案件
にかかわる答弁について、
外務大臣
、
菅総理
がお答えをされていると思いますが、これ以上の答弁をお求めになるなら、もう少し
観点
を変えていただかないと同じ答えが返ると思いますよ。(
発言
する者あり) それでは、
理事
さん帰ってください。 議事を進めましょう。議事を進めましょう。前原
外務大臣
。
前原誠司
366
○
国務大臣
(前原誠司君) これ、
山本
一太
議員、誠に申し訳ありませんが、何度聞かれましても
政府
としてのお答えは、法的根拠のない形で支配されているというお答えになります。(
発言
する者あり)
前田武志
367
○
委員長
(
前田武志
君) 前原
外務大臣
。
前原誠司
368
○
国務大臣
(前原誠司君) 何度も同じ答弁になって恐縮でありますが、法的根拠のない形で支配されているということでございます。
菅直人
369
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 私も何度も同じ答弁になって恐縮ですが、
外務大臣
が申し上げたとおりであります。
山本一太
370
○
山本
一太
君 法的根拠のない占拠と不法占拠というのは
日本
語として違うんでしょうか。
前原誠司
371
○
国務大臣
(前原誠司君) 違うかどうかという判断は横に置きまして、今、法的根拠のない形で支配をされているということになります。(
発言
する者あり)
前田武志
372
○
委員長
(
前田武志
君) 前原
外務大臣
、もう一度御答弁願います。横に置かないで、
大臣
としての見解を。
前原誠司
373
○
国務大臣
(前原誠司君) 横に置かなくても、法的根拠のない形で支配されているという答弁になります。
山本一太
374
○
山本
一太
君 今のおかしいですよ。ちゃんとした質問ですよ。(
発言
する者あり)
枝野幸男
375
○
国務大臣
(
枝野幸男
君) 竹島の法的評価の問題につきましては、先ほど来、
総理
、
外務大臣
が御答弁申し上げておりますとおり、法的根拠のない形で支配をされているということについての法的評価は、これは従来から一貫して
日本
政府
の姿勢、そして評価として申し上げてきているところでございまして、この従来からの評価は全く変わるものではございません。(
発言
する者あり)
前田武志
376
○
委員長
(
前田武志
君) お戻りください。議事を進めましょう。お戻りください。 前原
外務大臣
、もう一度御答弁願います。
前原誠司
377
○
国務大臣
(前原誠司君) 何度も同じ答弁になって本当に恐縮でございますけれども、法的根拠のない形で支配をされているということでございます。(
発言
する者あり)
前田武志
378
○
委員長
(
前田武志
君) 冷静に。
理事
さん、その今おっしゃっていることをもう一度
質疑
者を通じて
質疑
をさせてください。届いていないです。(
発言
する者あり)
委員長
において
質疑
を続けさせますので。 それでは、
内閣官房長官
より答えさせます。
枝野幸男
379
○
国務大臣
(
枝野幸男
君)
山本
議員もよく御理解の上でお尋ねになっているんだろうというふうに思いますが、竹島の
状況
については、前
政権
以来一貫をして、どういう状態かという御質問に対しては、先ほど来
外務大臣
等が御答弁をしている、法的根拠のない形で支配をされているということで一貫をして統一をしておりますので、これ以上お尋ねいただいてもこれ以上の御答弁はできないことは御了解ください。
山本一太
380
○
山本
一太
君 同じかどうかだけ聞いているんですから、
委員長
。これだけ言ってください。同じこと言っているんですから、
枝野
長官
は。
前田武志
381
○
委員長
(
前田武志
君)
山本
議員、
外交関係
の機微に触れることですから、ここまで何度も言っているわけですから、ここはこのまま……(
発言
する者あり)お戻りください。 議事進行いたします。
枝野幸男
382
○
国務大臣
(
枝野幸男
君) 竹島の法的評価の問題につきましては、これは前
政権
以来、従来から、外交上の
観点
そして我が国の姿勢を一貫してぶれることなく申し上げるということから同じ表現で申し上げてきているところでございまして、それは法的根拠のない形で支配をされていると、こういうことで、前
政権
以来の外交的なあるいは我が国としての
立場
を一貫してぶれることなく申し上げてきているところでございまして、これ以外のことについては幾らお尋ねをいただいてもお答えできないことは、十分
山本
議員は御理解いただいているものと思います。
山本一太
383
○
山本
一太
君
枝野
長官
、前
政権
は不法占拠という言葉を使っているんです。もう一回お答えください。
枝野幸男
384
○
国務大臣
(
枝野幸男
君) 公式の見解として私どもは一貫して、そして従来から法的根拠のない形で支配をされているという法的評価をしっかりと繰り返し
内閣
の見解として申し上げてきているところでございます。
山本一太
385
○
山本
一太
君 答弁変わったよ、答弁変わったよ。そうだよ、前
政権
以来と言ったよ。言いました。(
発言
する者あり)
前田武志
386
○
委員長
(
前田武志
君)
委員長
において議場整理をしております。
理事
の皆さん、お戻りください。
山本
一太
君、もう一度御
質疑
ください、ちゃんと答えますから。
山本一太
387
○
山本
一太
君
枝野
大臣
、我々の
政権
のときは不法占拠と言っていました。それから、外務省のホームページには不法占拠と書いてあります。違うんだったら削ってください。
枝野幸男
388
○
国務大臣
(
枝野幸男
君) 申し上げておりますとおり、
政府
の公式見解として、これは従来から一貫をしているというふうに引継ぎを受けております。(
発言
する者あり)
前田武志
389
○
委員長
(
前田武志
君)
山本
一太
君、
質疑
を続けてください。
山本一太
390
○
山本
一太
君 だって違うもの、言っていること。(
発言
する者あり)
前田武志
391
○
委員長
(
前田武志
君)
質疑
が一々止まると流れにならないですから、
委員長
としても、是非
質疑
を続けてください。もう一度、もう一度
質疑
を続けてください。(
発言
する者あり)お静かに願います。ちょっと聞こえてなかったところもあるみたいだからね。 ちょっと冷静に。(
発言
する者あり) 速記を止めてくれますか。 〔速記中止〕
前田武志
392
○
委員長
(
前田武志
君) 速記を起こしてください。
枝野幸男
393
○
国務大臣
(
枝野幸男
君) 繰り返しの御答弁になろうかというふうに思いますが、
政府
の公式の統一見解として、
国会
等でお尋ねをいただいた折には、先ほど来申し上げておりますとおり、法的根拠のない形で支配をされているということは、これは一貫しているものだというふうに承知をいたしております。我が
政権
においてもその方針に沿って
国会
で御答弁を申し上げているところでございます。
山本一太
394
○
山本
一太
君
枝野官房長官
がさっき言った前
政権
とは何を指しているんですか。
枝野幸男
395
○
国務大臣
(
枝野幸男
君) まあ多分、
政権交代
の前後のことをお尋ねだというふうに思いますが、繰り返しますが、正確に申し上げますが、正確に申し上げますが、
政府
としての公式の統一見解として、
国会
等でお尋ねをいただいたときの答弁としては、それは鳩山
政権
の前の
政権
から、鳩山
政権
よりも前の
政権
から、先ほど来繰り返し御答弁させていただいている表現で御答弁をさせていただいているというふうに引継ぎをいただいております。
山本一太
396
○
山本
一太
君 だって、自民党
政権
から不法占拠って言っているんです。今、違うよ。
前田武志
397
○
委員長
(
前田武志
君) その旨をちゃんと
質疑
をしてください、途絶えないように。流れでないと答えられないところがあります。(
発言
する者あり)
山本
一太
議員、どこがおかしいか、もう少し
観点
を変えて、どこがおかしいかを含めて、
山本
一太
委員
、御
質疑
をください。(
発言
する者あり)
質疑
でございますから、
質疑
でございますから、もっとやり取りの中で御
指摘
をいただければいいと思います。議事進行は
委員長
の
指示
に従ってください。
山本
一太
議員、どうぞ。
山本一太
398
○
山本
一太
君
枝野
長官
、自民党
政権
も含むとおっしゃいましたが、自民党時代は不法占拠と言っていたんです。答えてください。
枝野幸男
399
○
国務大臣
(
枝野幸男
君) 正確に、先ほど来繰り返し申し上げておりますが、
政府
の公式の統一見解として、
国会
等でお尋ねをいただいた折には、先ほど来申し上げている、法的根拠のない形で支配をされているということで統一的にお答えをしてきているというふうに引継ぎをいただいております。
山本一太
400
○
山本
一太
君 前原
外務大臣
、私も日韓
関係
大事だと思っているんです。戦略的パートナーとしても特に安全保障の問題は大事だと思っているんです。でも、主権の問題を譲っちゃいけない。前の
政権
がずっと不法占拠と言っていた言葉を変えちゃいけないんです。それは間違った
考え
方だということを申し上げたいと思います。 最後に言いますが、今日、与謝野
大臣
から全くまともな答弁が返ってきませんでした。この
質疑
で、
民主党
のマニフェストが完全に破綻していると、
菅総理
のリーダーシップもないと、
政権
担当能力も統治能力もないと。私
たち
は、これから一か月の
予算委員会
の
質疑
で必ずあなた
たち
の
政権
を倒します。そして、
選挙
に持っていくことが
日本
を再生させるための最大の早道だと思っています。
総理
、倒される前に
国会
を解散して
国民
に信を問うたらどうでしょうか。
菅直人
401
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 今、
国民
の皆さんにとって、せっかく景気が少し回復しつつある中で、
予算
を
審議
をしていただいているこの重要な
予算委員会
であります。まず、
予算
について徹底的な議論をしていただき、そして
予算
を
成立
させていただき、それを執行させていただくことが私は
国民
の大多数が願っておられることだと、このように確信をいたしております。
山本一太
402
○
山本
一太
君 あなたが退陣して
選挙
で政治をリセットすることが国益だと、このことだけ申し上げて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
前田武志
403
○
委員長
(
前田武志
君) 関連
質疑
を許します。林
芳正
君。
林芳正
404
○林
芳正
君 自民党の林
芳正
でございます。 随分乱暴な答弁で時間がかなり押しております。もう少しきちっと質問に簡潔に答えてください。
参議院
は、
御存じ
だと思いますが、往復ではありません、片道ですから、幾ら長々とくだらない答弁しても我々の時間は減りませんから、そのことをよく閣僚の皆さんは承知の上で答弁していただきたいと思います。 一問だけ午前中にやらせていただきたいと思いますが、(資料提示)これ、この間の
予算委員会
でも使わせていただきましたが、一行だけ追加をさせていただきました。 TPPについて先ほど議論がありましたけれども、二〇一〇年の三月に米国が新たにTPPの交渉に参加しています。しかし、その前の十一月にオバマさんがサントリーホールで演説されたときには、まだTPPの皆さんとエンゲージしていくと三人称でTPPのことを語っていた。しかし、何の反応もないので三月に決めた。そして、十月に
総理
は所信でそれをおっしゃっておられますが、その間に、実は六月十八日、
菅総理
になられて直後でありますけれども、新
成長戦略
を閣議決定されておられます。 この閣議決定にこういう工程表があります。今からFTA、どうやっていくか。二〇二〇年にFTAAP、アジア太平洋自由貿易圏を進めていきます、これが今から菅
内閣
がやっていく閣議決定、工程表ですが、この中にTPPと一言でも書いてありますか、
菅総理
。
玄葉光一郎
405
○
国務大臣
(
玄葉光一郎
君) TPPについては書いてないと思いますけれども、FTAAPについては書いてございます。
林芳正
406
○林
芳正
君
総理
、
総理
。
菅直人
407
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 昨年六月の新
成長戦略
では、東アジア共同体構想の具体化の一環として、アジア太平洋自由貿易圏、FTAAPの構築のためのあり得べき道筋を探求すると、このように書いてあります。
林芳正
408
○林
芳正
君 続きはゆっくり午後にやりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
前田武志
409
○
委員長
(
前田武志
君) 残余の
質疑
は午後に譲ることといたします。 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時五十四分休憩 ─────・───── 午後一時開会
前田武志
410
○
委員長
(
前田武志
君) ただいまから
予算委員会
を再開いたします。 休憩前に引き続き、
平成
二十三年度総
予算
三案を一括して議題とし、
質疑
を行います。林
芳正
君。
林芳正
411
○林
芳正
君 午前中に引き続き、
質疑
を続けたいと思います。 午前中に、放送間際にちょっとこのパネルを見ていただきましたが、六月にお出しになった新
成長戦略
、
総理
が
総理
に就任されて間もないころの閣議決定でございましたが、ここにはTPPの文字がございません。そのことを先ほどパネルでお示ししましたが、十一月、オバマ大統領が二〇〇九年に来られてTPPということをサントリーホールの演説でおっしゃっておられます。その後、小沢訪中を挟んで、三月十五日には米国が新たにTPPの交渉に参加しておりまして、その後、六月に新
成長戦略
、十月一日に
総理
の所信表明演説でTPPというのが初めて出てくるわけですが、
総理
、TPPという言葉を初めてお聞きになったのはいつごろだったでしょうか。
菅直人
412
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 私もオバマ大統領のサントリーホールのスピーチを聞いておりまして、たしかそのときが初めてではなかったかと思っております。
林芳正
413
○林
芳正
君 さすがですね。このときはまだTPPという言葉は世の中に余り広まっていなくて、ホワイトハウスの公式な翻訳でも太平洋を越えたパートナーシップ諸国というふうになっておりますから、よっぽど英語のヒアリングが良くて、この英語の方のトランス・パシフィック・パートナーシップというのをお聞きになったと、こういうことだと思いますが。 それでは、TPPをそのときから
御存じ
で、三月十五日に米国が新たにTPPの交渉に参加するということは、当然
御存じ
でしたね。
菅直人
414
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 率直に申し上げて、それほどヒアリングがよくできるわけではありませんが、あの講演の中でそうした話があったということを、その場というか、それから後、その講演についてそういう中身が入っていたということを改めて確認をしたところであります。 私自身、三月十五日に米国が新たにTPP交渉に参加するというその時点でそのことをきちっと把握していたかどうか、必ずしも時系列的に全部いつ頭に入ったかというのが全部記憶はしておりませんが、必ずしも明確には覚えておりません。
林芳正
415
○林
芳正
君
内閣
の最も大事な
平成
の開国、TPPについてそれほどの御
認識
だったということが今はっきり分かりました。 それでは、六月十八日に
内閣総理大臣
としてお決めになった閣議決定にTPPを書かなかったのは、
菅総理
、どうしてでしょうか。
菅直人
416
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 先ほども申し上げましたが、昨年六月の新
成長戦略
の中に、東アジア共同体構想の具体化の一環として、アジア太平洋自由貿易圏、FTAAPの構築のためのあり得べき道筋ということを盛り込んでおります。このFTAAPというのは、もちろん林議員御承知のように、アジア太平洋
地域
におけるマルチのある種の
経済
連携の大きな構想でありまして、その中身が幾つかの形があるわけですが、私の
認識
ではTPPという一つの
考え
方もこのFTAAPの道筋の一つの形であると、こう
認識
いたしております。
林芳正
417
○林
芳正
君 TPPとFTAAPは一緒のものだという
認識
でよろしいですか。
菅直人
418
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) ですから、今申し上げましたように、アジア太平洋自由貿易圏を包括的な自由貿易協定として追求していく上でASEANプラス3とかASEANプラス6とかいろいろあるわけで、そういう幾つかの道筋の中の一つとして位置付けられるものと。だから、イコールということを申し上げているわけではありませんが、幾つかの道筋の一つとして位置付けられるものと、こう
認識
しております。
林芳正
419
○林
芳正
君 これ、
菅総理
がお決めになった閣議決定です。最後のFTAAPは二〇二〇年までの全部をやった上での最終的なゴール、包括的な目標ですね。それのためのいろんな手段として、二〇一〇年、一一年、一三年と、ちゃんと工程表を作っておられますね。二〇一〇年、一一年にFTAAPの中の一つであるTPPをやるとどこに書いてありますか。
菅直人
420
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 先ほども何度も申し上げましたが、FTAAP実現のための道筋の検討という項目は、この二〇一〇年、二〇一一年から二〇二〇年までに向かっての矢印のところにFTAAP実現のための道筋の検討ということが入っておりまして、先ほど申し上げましたように、FTAAPの道筋の中の幾つかの道筋の一つにTPPも含まれているという
認識
です。
林芳正
421
○林
芳正
君 そうすると、この一番上のAPECにおけるFTAAPの議論を加速、道筋の検討、これにTPPが含まれるということでよろしいですか。
菅直人
422
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) ですから、先ほど来、一対一対応で申し上げているんではなくて、一つの
考え
方としてFTAAPという道筋の中に幾つかの道筋があり得るわけですから、そういう道筋の一つがTPPだということを先ほど来申し上げているところです。
林芳正
423
○林
芳正
君 私は、ひいき目に見て、そこではなくて一番下の日米間の
経済
連携の在り方の検討、こちらの方が自然だと思いますが、いかがですか。
菅直人
424
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 二国間での交渉ということについて、例えばEU、例えばオーストラリア、例えばアメリカ、いろんな国々との可能性があるわけですが、一般的に言って、この十年間、韓国などに比べてそういう国々とのFTA、EPAはやや立ち遅れた感じをいたしております。 そういう中で、確かにアメリカとの
関係
は大変大きな要素ではありますし、もちろんTPPがより大きく注目されたのもアメリカが加わるという方向性が出たからでありますから、内容的に言われている
意味
では林さんが言われることも分からないわけではありませんが、一つの枠組みの
考え
方として、私の頭の中の整理では、やはりマルチという形の中でFTAAPの道筋の幾つかの一つと、そのように
考え
ております。
林芳正
425
○林
芳正
君 それでは、FTAAPを最終的にやるためのこのラインでTPPが入っていくと。そうすると、ほかのASEANプラス3とかASEANプラス6、日中韓FTA、これは全部が最終的にFTAAPになるというふうに私はこの図を見るんですが、そうじゃないということですか。
菅直人
426
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 余り画一的にこのルートしかないとかこの段取りしかないということではありません。これはもう御承知のように、WTO自体が今年に全体のことをやらなければならないという
考え
方で、APECでもそういう方向性を決めました。 ですから、FTAAPは大変大きな方向性でありますけれども、こちらをやったらこちらをやらないという、そういう
関係
ではなくて、こちらを目指しながらこちらも目指していくというのは、今も現実にそういうやり方で、例えばEUとの
関係
などではTPPとも
関係
ありませんけれども、EUとのEPAの交渉を何とかスタートさせたいということで努力をしておりますし、ですから、そういう
意味
で、一対一対応というんではなくて、いろいろな道筋を前進させようというのがその後決めた十一月の閣議決定の内容になっております。
林芳正
427
○林
芳正
君 本文にはこう書いてあるんです、四十四ページ、閣議決定の。 特に、東アジア共同体構想の具体化の一環として、二〇一〇年にAPECをホストする機会を通じて、アジア太平洋を広く包含するFTAAP、アジア太平洋自由貿易圏の構築のためのあり得べき道筋を探求するに当たって強いリーダーシップを発揮する、こう書いてありますね。東アジア共同体構想、懐かしい鳩山構想ですが、これの具体化なんです。 中国や韓国はここに当然、東アジア共同体なら入ってくると思いますが、TPPに入っていないのはなぜですか。
前原誠司
428
○
国務大臣
(前原誠司君) 先ほど
総理
がお答えをされましたように、FTAAPへの道ということで今具体的に議論しているのは、ASEANプラス3、ASEANプラス6、そして日中韓FTAというものも今議論をしているところでございまして、これについては二〇一二年、つまりは来年に研究結果が出るということでございまして、二国間のEPA、FTAも含めて同時並行的に進めていくということでございます。
林芳正
429
○林
芳正
君 それでは、TPPはこれどこから出てきたと
外務大臣
はお
考え
ですか、この中でいうと。
前原誠司
430
○
国務大臣
(前原誠司君) どこというよりも、これは林
委員
よくお分かりのように、このTPPの九か国のうちのほとんどの
経済
規模が、これはアメリカなんですね。アメリカについては、米韓FTAというものを一つの区切りとして、これからの自由貿易についてはTPPの枠組みをやると、こういう話が伝わってきております。 この……(
発言
する者あり)いやいや、TPPというものを通じてこれからやっていくということでありますが、先ほどからお話をしております、
総理
もされていますように、このFTAAPへの道筋をどう描いていくのかと、そして、もし自由貿易をやるのであれば大きな市場規模のところがやっぱり入らなければいけないということで、先ほどからお話のあったようなTPPというものがかなり具体化してきた。初め四つの小さな国でスタートしたものが、アメリカも入って今九か国になってきたということの中で、途中から私はそれが入ってきているものではないかという気がいたしております。
林芳正
431
○林
芳正
君 よく分からなかったんですが、日米が主であるということでおっしゃったとすると、やっぱり、一番下、日米間の
経済
連携の在り方の検討、書いてありますね、これを検討した結果、TPPになったという
意味
ですか、今おっしゃったのは。
前原誠司
432
○
国務大臣
(前原誠司君) 今非公式協議がこのTPPで行われておりまして、これはまだ具体的な国名を申し上げられませんが、九か国以外、これは
日本
を含めると十か国ですが、十か国以外でもこのAPECの加盟国の中でTPPに関心を持っている国が出始めております。そういう
意味
では、このFTAAPへの具体的な道筋をどう描くかということが今議論されているところであります。 と同時に、実際にこのFTAAPに向かっていくためには、世界第一位の
経済
大国であるアメリカ、今は二位になった中国、そして三位の
日本
と、こういった国々がどのようなスキームを作っていくのかということは、これはルールメーキングも一つの外交でございまして、それをどのように我々として
考え
ていくのかということが一つの大きなポイントだと
考え
ております。
林芳正
433
○林
芳正
君 先の話はまた後で聞きますけれども、結局、その六月の今の話をお聞きしてもよく分からない。六月十八日に閣議決定をしたことの方が、この十月一日の突然TPPが突如として現れるこの所信よりはよっぽど素直だと私は思うんです。いろんなことをやりながら、日米の在り方もやりながら、先の二〇年の目標がFTAAPであるという方が非常にすっきりしています。 なぜ突然十月一日に、その中に書いてもいなかったTPPが突然菅
内閣
の
総理
大臣
の所信表明に現れたのか非常に不思議でならないんですが、
総理
、どうしてここで特出しを十月一日にされたんでしょうか。
菅直人
434
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 私、昨年の六月の八日に
総理
に就任をいたしました。本格的な
国会
、臨時
国会
がこの十月からスタート、九月の終わりからでしたかもしれませんが、ありましたので、そうした、本格的な
総理
としての所信表明演説ということで、いろいろ、当然所信表明演説に何を盛り込むかは議論いたしますけれども、私の
政権
をスタートした中で、この問題の重要性を
考え
て盛り込みました。
林芳正
435
○林
芳正
君 その前の年の十一月に聞いたときは英語でよく分からなかった。後でどなたかに聞いたら、何となくTPPというのをやっているらしいと。昨年、その前の年の十一月にはそれぐらいの
認識
だったことが、六月の閣議決定にも入らずに十月一日に突然出てきた
意味
を聞いているんですが、もう一度お答えください。
総理
に聞いています、所信表明ですから。
菅直人
436
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 先ほど来申し上げていますように、私が
認識
を、まあだんだんと深めたという言い方が果たしていいかどうか分かりませんが、少なくとも、
日本
がこうした
経済
連携においてかなりこの十年立ち遅れてきたという
認識
をだんだん強くしておりました。 そういう中で、
財務大臣
などを、私も昨年の一月というかその前の十二月から
財務大臣
になりまして、国際
会議
に出る機会も増えたりいたしまして、そういう中で、やはり
日本
がこの分野で立ち遅れているのは決して
日本
の国益にとって、将来にとって好ましくない、こういうことも
認識
の中にあって、そして、先ほど申し上げたように、私が
総理
になった最初の本格的な所信表明ということで、その重要性を
考え
て盛り込んだということであります。
林芳正
437
○林
芳正
君 全く、ずっと言い続けていてこれだという信念が伝わってこないんですね。 十月二十八日、ベーダーさんが、訪日はしますけれども首脳
会議
に専念する
考え
で、バイはやらない、安全保障の共同宣言も出せないと、APECに向けてですね。したがって、本当は五十周年の日米の大事な年に安保の共同宣言を出すところがないので何かないのかというところにTPPがたまたまあったと、それにぱくっと食い付いてしまったのが十月一日だと思わざるを得ません。 そんなことでTPPを出してしまった結果、できなくなっていると、ますます難しくなっているという
状況
をよく思いを致していただきたいと思います。 ちょっと順番が変わりましたけれども、元々の最初にやろうと思っていた話です。 これは
小坂
先生からもやっていただきましたけれども、改めて見てみたいと、こうおっしゃっていた我々の修正動議ですが、よく見ていただいたということでございます。 先ほど鉄運機構の話がありましたけれども、
総理
、よく見ていただくと、鉄運機構、税外
収入
一・二兆円で落としております。ですから、一般会計の外になっている。その
収入
を見込まないでちゃんと収支が合うものを作っていますから、したがって、ほかの財源でそこをきちっと手当てするということになっています。お分かりいただけますか。
野田佳彦
438
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) そのパネルの一番下のところにも書いてあるとおりだというふうに思います。 要は、いわゆる
基礎年金
の国庫負担、三分の一から二分の一の臨時財源には、私どもはこれ鉄運機構の剰余金を充てましたけれども、御党は恒久財源を充てるという
考え
方だという御説明だと思います。
林芳正
439
○林
芳正
君 今の
財務大臣
の説明、
総理
、お分かりになりましたか。
菅直人
440
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 先ほど申し上げたのは、この組替え動議の左の下の箱の中に、
基礎年金
国庫負担二分の一の財源に鉄道・運輸支援機構の剰余金を充てず恒久財源とすると書いてあることは私もよく承知しております。 この恒久財源という
意味
がどういうことを
意味
しているのかということがよく分からないということを今日午前中申し上げたんです。
林芳正
441
○林
芳正
君
野田
財務大臣
が分かっていらっしゃることが
総理
に分かってないということが今分かりました。
野田
大臣
は、ほかのところの
歳入
、我々、税収もほかのところも
政府
案にそろえています。本当はもっと我々がやったら税収は上がると思いますけれども、まあそこは同じ税収にして、
歳出
をほかのところを切るんですよ、四Kをね。だから、その分浮くんですよ。そこでやろうじゃないかと言っているんです。何で分からないんですか、そんなことが。
菅直人
442
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) ですから、今申し上げましたように、そういう
考え
方ということはここに書いてあることは分かっておりますが、例えば恒久財源という場合に、私
たち
は必ずしも恒久財源にはこの鉄運機構はなっていないことは承知していますが、その前年度等も必ずしも恒久財源ではできておりませんので、この恒久財源というのが具体的にどういう中身の恒久財源なのかということについて、私はこれだけ見たのではよく分からないということを申し上げたんです。
林芳正
443
○林
芳正
君
財務大臣
をされた方とは思えないんですが。恒久財源というのは、この租税・印紙
収入
とか、税外
収入
のうち法律で、特例公債法で手当てしない部分はそこに入れてもいいと思います、そういうことを言っているんですけど、それ分かりませんか。
野田佳彦
444
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) だから、私ども、恒久財源を使って、
基本
的には臨時財源じゃなくて
基礎年金
の国庫負担三分の一から二分の一に上げたいという気持ちがありましたけれども、ただ、御
指摘
のように、私どものマニフェストの
主要事項
を四Kばらまきという
考え
方は、これは
認識
が違いますので、そういうものを外して恒久財源を取るという
考え
方がないものですから。 だから、
総理
のおっしゃりたいことは、具体的に恒久財源、じゃ、どうやって何をつくるのかというところの、抽象論では分かりますよ、このお話は。ただ、具体的にどこまでそれを割けるかというところにまだ戸惑いがあるんだろうというふうに思います。
林芳正
445
○林
芳正
君 四Kをやめたくないというのは分かるんです、
総理
はね。だけど、四Kをやめたらこの財源は恒久財源でしょうと言っている
意味
も分からないということですか。
総理
、どうですか。我々の提案の説明をしています。
菅直人
446
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) ですから、四Kという、ばらまきという形容詞が付いているので、余り私
たち
はばらまきというふうに
認識
しておりませんが、
基本
的には私
たち
もマニフェストにかかわる必要な財源はいろいろな無駄な
経費
などを削減する中から捻出をするという
考え
方に立っておりますので、それを別のものに振り向けたいと言っておられるその
意味
はその
意味
として理解しております。
林芳正
447
○林
芳正
君 ですから、ばらまき四Kがばらまきかどうかという議論していません、今。
子ども手当
とか戸別所得補償とか高校無償化とか高速道路無償化、これは恒久財源でやっておられるんでしょう。だから、そのことをやめればその分恒久財源が浮くから、この中から幾らでも一・二兆円出るでしょうと言っているんです。お分かりですか。
菅直人
448
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) そういう
意味
では分かりました。
林芳正
449
○林
芳正
君 そのことをこれを見た瞬間に分かってもらいたいんです。修正動議にはその説明も書いてあるんです。一応、お目を通されて精査をされたと言うから、午前中の何か
発言
は非常に理解に苦しんだわけですが、やっと今お分かりになっていただいたということですが。 改めて、この修正動議を党首討論で丸のみしたいとか見てみたいとかおっしゃって、熟議の
国会
だ、与
野党
協議をやらない
野党
は歴史に対する反逆だと、そこまでおっしゃって、これに対する議論の場を設けようというお気持ちは全くなかったんですか、
総理
。
菅直人
450
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 先ほども
小坂
議員にお答えをした中で、丸のみという言葉をさきの党首討論で申し上げたのは、一九九八年でしたか、金融
国会
の折に、当時の小渕
政権
が出していた法案に対して、我が党を中心に
野党
が出したものを、まさに法案でしたから、一字一句そのまま我が党中心の法案を当時の
与党
も賛成をされて丸のみをされた経緯を申し上げたときに、そういった
意味
で丸のみという言葉を使わせていただきました。 今、組替え動議を
衆議院
で出されたものについて、やはり大きなところで最も私
たち
が、何といいましょうか、合意し難いと思っていますのは、先ほど申し上げたいわゆるマニフェストの大きな項目、私
たち
は、
子ども手当
というのは
少子化
対策
を含めたそういう問題として大変重要だと思っておりますし、
農業
における戸別所得補償も極めて重要だと思っておりますし、高校の無償化も重要だと思っておりますし、また、高速道路は今実験的検討ではありますが、それも重要だと思っておりまして、これらのものを全てなくしてしまうということを含む中で、そのまま分かりましたということにはならないと。 しかし、いろいろな議論は、私は大いに提起をしていただいたものをこの
国会
でお聞きをさせていただきたいと思っております。
林芳正
451
○林
芳正
君 二つお聞きしたいんですが、譲るところが全くないのに与
野党
協議をする
意味
があるのか、それから、
国会
で議論をしたいんなら、なぜこれが出された後、
衆議院
の
予算委員会
で議論をしなかったのか、その二つお聞きします。
野田佳彦
452
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) 一般的に、
予算
の修正動議が出たときのその運びはやっぱり
国会
でお決めいただくということであって、要は、組替えを先に
採決
をして、その後討論をやって、その後
政府
提出の
予算
の
採決
に当たるということでありますが、その運びはまさに
国会
でお決めいただくことだと思います。
林芳正
453
○林
芳正
君 もう一つ質問しています、もう一つ。
総理
、もう一つ、どこも譲れないのに協議をする
意味
があるかと。
菅直人
454
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) ですから、林
委員
もお分かりのように、私
たち
としては最善のものという形でお示しをしておりますので、今私が、ここは譲る余地がある、あそこが譲る余地があるとかいうことは私はこの場で申し上げることは控えますが、しかし議論として、具体的にこういうことについてはどうだという議論は大いに議論をさせていただいたらいいんではないかと、
国会
の場というのはそういうものだと私は
認識
しております。
林芳正
455
○林
芳正
君
総理
のおっしゃっている熟議は、自分の言うことをびた一文譲らない、ただ意見は交換しよう、だけど最後はこれで通してくれ、そういうことですか。
菅直人
456
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 先ほどの例を挙げましたが、
予算
は一般の法案とは若干仕組みが違いますけれども、ねじれ
国会
というのは、これはよく御承知のように、金融
国会
のときもそうでしたけれども、当時はちょうど逆の
立場
でした。そして、当時の小渕
政権
は、
衆議院
ではブリッジバンク法案を通すことはできたんです。しかし、
参議院
に移ったら、
野党
全部が反対したらブリッジバンク法案は廃案になったんです。そこで、話合いをしようということで、
衆議院
の段階で話合いを繰り返して、最終的に当時の
野党
案を丸のみされたんです。 ですから、今、ねじれ
国会
というのは、今、林さんはどういう
意味
合いでその協議ということを言われたかもしれませんが、私が
予算案
を出した責任者として今の
予算案
がベストであるという姿勢で臨むことはある
意味
当然なんですが、それに対していろんな意見が出たときにそれをどう扱うかということも、これまた
国会
の中で大いに与
野党
を含めて議論をしていただければいいんじゃないでしょうか。
林芳正
457
○林
芳正
君 議論をするだけで全く変える意思がないということはよく分かりましたが、例えば我々の組替えにはこれも入っているんです。 麻生
内閣
の最後でやった花粉を少なくする
対策
、百億円。木を植え替えて花粉を出ないようにしようというのを付けました。そしたら、何と
民主党
になって二億円に減らされました。百が二です。これを復活させれば、三百万本伐採三年間でやって、これを起爆剤として花粉を大量に飛散させる杉を半減できる、これを復活しようと、こういうのも入っています、書いてあります。これすら駄目ですか。
菅直人
458
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 私も多少花粉症ぎみなものですから、大変注目をしてこの提案を拝見させていただきました。東京に限りませんが、三多摩は花粉がたくさん飛ぶものですから、私の近くであります。 少し事情を聞きましたら、私は、だからこの
考え
方は私自身大いに参考になる
考え
方だと思っております。ただ、この間の経緯を聞きますと、この枠組みの在り方が、細かいところは私自身もなぜなのかがもうちょっと調べなきゃいけませんが、せっかく組まれた
予算
がほとんど手が挙がらなくて実行されなかったと聞いております。だから、そういう
意味
では、結果として、たしかここに書いてあるのは、
平成
二十一年補正
予算
見直し
作業の結果、
平成
二十一年執行分は四・七億円を除く約九十五億円を国庫に返納したと、こういうふうに報告を受けております。ですから、もっと効果的に、今、林さんがおっしゃるように、効果的な形になるということなら、これは一つの大いに、私としては大変魅力的といいましょうか、そういう中身だと、こう思っております。ですから、経緯はそういう経緯で、何らかの理由で使い勝手が悪かったのか、必ずしも執行されなかったという
意味
で減額されたんだと理解しております。
林芳正
459
○林
芳正
君 大変な魅力のある提案で、やり方を変えてやってもいいんだという余地があるということでしたが、まさにそういうことを議論するのが
予算委員会
じゃないんでしょうか。ここでいろいろ議論しても全く変えないというんであれば、議論をする
意味
が本当にあるんでしょうか。ここで議論ができて、いいねということになったことは
予算
修正するという前提じゃなきゃ
意味
がないんじゃないですか。
菅直人
460
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 何度も申し上げますけれども、今私
たち
は
内閣
としてはこれがベストだというものを出しているわけです。また、私がもし、いや、それはいろいろな修正の可能性があると言われたら、じゃ、初めから修正して持ってこいとまた言われるに決まっているわけでありまして、つまりは、
国会
の中で議論して、いろんなルールがあるわけです、先ほどは法案のルールも言いましたけれども、例えば、残念ながらこの
予算
が
参議院
で通過しない場合に、それぞれの手続があるわけですから、そういうことを含めていろんな議論をしておくと。 しかし、今この段階であらかじめこういうものについて修正に応じます、応じませんと、私の、提案者の
立場
で申し上げるのは、やはり逆の
意味
で少し議論の、何といいましょうか、煮詰まっていく段階に逆に私はプラスにならないと思いますので、大いに議論をしていただいた中で最終的にそれをどう扱うかを
国会
というものを通してお決めをいただいたらいいんではないかと、このように思っております。
林芳正
461
○林
芳正
君 何だかもう
財務
省のとりこになっちゃったような感じがするんですが、
平成
ではなくて昭和二十三年、昭和二十二年度のこれ補正ですけれども、
国会
で組替え動議が可決された例があるんですよ。ですから、この場でできるんです。しかも、煮詰まってからとおっしゃっているけれども、
衆議院
で煮詰まったから
採決
をしたんでしょう。それからここに来ているんです。 ですから、
衆議院
で議論し尽くして最後に出た修正動議を議論した例が
国会
であるんです。ですから、やろうと思えばできるんです、やる気がなければできないと、こういうことですけれども、どうですか。
野田佳彦
462
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) 昭和二十三年の
片山
内閣
の事例は、私は余り適切ではないというふうに思います。昭和二十二年、二十三年、それぞれインフレで悩み、物価上昇のたびに補正
予算
を出していましたが、この組替え動議
成立
したというのは、
与党
の政調会長
会議
を官房
長官
がやっているときに、そこに出ていた
予算
委員長
が抜け出して、抜け駆けで
予算委員会
を開いて急遽可決したというやり方なので、熟議でやった例ではないので、これはちょっと違うと思いますが。 それはそれとして、今、この
参議院
の御
審議
を、私どもはベストの
予算案
を出したと思っておりますけれども、胸襟を開いて議論をしていきたいというふうに思います。
林芳正
463
○林
芳正
君 協議をしようとか胸襟を開くとか言うんだけれども、実際にやるつもりがなきゃ無駄ですよ。前例があるんです。確かにこれは社会党の左派と右派の当時の分裂で起こったことですよ。ですから、今の先生方のところとよく似ていると思いますけれどもね、要するに十六人抜けて
予算委員会
をやっちゃったということですから。 ですから、そういう前例であるけれども、やれるんです、ルール上は。どういう背景であったとしても組替え動議を可決した先例まであるんだから、やればいいじゃないですか、本当にやるつもりがあるんなら。そのやる胆力を聞いているんです。
総理
、どうですか。
菅直人
464
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 大変同じ答弁になって恐縮ですが、提案をしている
立場
でいえば、ベストなものを提案をさせていただいているわけですから、あらかじめやるやらないというよりは、やはり議論をする中で、先ほどの花粉の
対策
も、そのままの形では実際に実効性が従来上がらなかったという報告を受けていますので、そういう例えばことがあって、ここを変えてもらえば自分
たち
も賛成をしてもいいんだということが例えば出てくれば、それは党と党の間の議論としてはいろいろ出てくると思いますが、今、私の
内閣
の責任者の
立場
として、あらかじめ、こうできるああできる、こうするああするというのはまだ言うべき段階ではないと思っています。
林芳正
465
○林
芳正
君 では、どうなったら言うべき段階が来ますか。
菅直人
466
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 実質的に
参議院
での
予算審議
は今日から始まったわけでありますので、やはり大きな項目、あるいは具体的なことについてだんだんと議論が、何といいましょうか、煮詰まっていく段階で、例えば先ほど林さんがおっしゃられたように、あるいはこの組替えに入っているその花粉症のように、こういう形なら効果的な形であり得るじゃないかということで、そういうものがそれぞれの大きい項目についても見えてくればそれは与
野党
の間で御議論いただくことになるのではないかと。その場合も、
政府
が先に出てというのではなくて、与
野党
としての御議論を
国会
でいただくことになるのではないか、こう
考え
ております。
林芳正
467
○林
芳正
君 大きな項目について全てお出ししています、これ、
衆議院
の最後のときにね。ここで議論をして煮詰まったら、じゃ、与
野党
でどこか別の場所でやってくれと。この場じゃないということですね、
総理
。
枝野幸男
468
○
国務大臣
(
枝野幸男
君) 先ほど
総理
から九八年の金融
国会
の例を申し上げました。 法案ともちろん
予算案
は違うところが多々あることは承知をいたしておりますが、九八年の当時、私は
野党
側の交渉の担当をさせていただいておりましたが、その交渉をさせていただいた相手は当時の
与党
の自民党の皆さん、つまり、
国会
の内部において与
野党
間で協議をさせていただきました。その折、適宜、当然
政府
・
与党
という形で
与党
から
政府
、
内閣
の側と御連絡、御相談はあったものだろうというふうに想像いたしておりますが、
基本
的な合意は当時の
与党
の自民党や、そうですね、当時は自民党ですね、と私ども
野党
民主党
で政党間の合意をしたというのがプロセスで、それに基づいて修正ということが行われました。 私どもはベストな案として
予算案
を
国会
に提示をいたしておりますが、これは
国会
で御
審議
をいただいているわけでございますので、
国会
における会派の中で様々な御議論があるだろうということは想定をいたしております。そして、そこで、当然のことながら、もしそういった議論がある程度の進展がある場合には
与党
から
内閣
の方に御相談があるものだろうというふうに思っております。
林芳正
469
○林
芳正
君 今、大事なことをおっしゃったと思うんですが、今おっしゃった与
野党
協議は法案の
採決
の前ですね。
長官
、いかがですか。
枝野幸男
470
○
国務大臣
(
枝野幸男
君) 九八年においては
衆議院
における
採決
の前に与
野党
の協議が行われたと聞いておりますが、まさにここは
国会
での御議論のやり方がありますので、
内閣
として今、私の
立場
で今、
国会
で御
審議
いただいていることについてコメントする
立場
ではございません。
林芳正
471
○林
芳正
君 ですから、
衆議院
で
予算
の修正動議が出て、それについていささかでも協議、熟議をしてより良いものを作ろうという意思がもしあったとしたら、
衆議院
で
予算委員会
の
採決
をする前に与
野党
協議をしなきゃいけないんです。なぜ、そういうことが起こらなかったんでしょうか、
総理
。
前田武志
472
○
委員長
(
前田武志
君)
枝野官房長官
。
林芳正
473
○林
芳正
君
総理
に聞いています。
前田武志
474
○
委員長
(
前田武志
君) 補足で。
枝野幸男
475
○
国務大臣
(
枝野幸男
君) 党の方との連携の窓口、
内閣
としては私が担当させていただいておりますので。 これについては、まさに
国会
の
運営
、運びの問題として、
国会
において
与党
のそれぞれの皆さんが
野党
との皆さんの
関係
の中で御判断をされたものと
認識
をいたしておりまして、
内閣
の
立場
から何らかのコメントをする
立場
にはないというふうに思っております。
林芳正
476
○林
芳正
君 党の代表としても、
総理
、同じ
考え
ですか、今と。
菅直人
477
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君)
国会
の運び等について、
衆議院
でそういう議論をどこまでするのか、先ほど内容的なことも申し上げました。また、二院制でありますので、
参議院
での議論もあるわけであります。余りあれこれ言うと逆にまずいかもしれませんが、一九九三年のときには、
衆議院
で通ったものが
参議院
で否決されて、たしか両院協議会でいろいろと新たな形で
成立
した現在の
選挙
法もあります。 まさに、
国会
という場がいろんな場を私は用意をしていただいておりますので、これからそういう議論がいい形で進展していけば、いろいろな形を
国会
のルールの中で御議論いただくことになることではないかと、このように思っております。
林芳正
478
○林
芳正
君 少なくとも、党の代表として、修正動議が出たから
採決
をする前にこの問題について与
野党
協議をしろという
指示
を代表としてはされてないということですね。
菅直人
479
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 内容も含めて我が党の政調等の意見ももちろん聞きました。その結果、出された組替え動議のように、まさに丸のみということで
考え
れば、とても丸のみできる中身ではないという、そういう判断を党としてもしておりましたので、それ以上私から、そういう判断をした政調等に私の方からそれ以上の
指示
は特に申し上げませんでした。
林芳正
480
○林
芳正
君 私は丸のみとは一言も言っていません。一歩も譲れないのかということなんです。一歩も譲れなければ、修正協議とか与
野党
協議ってあり得ないと思いませんか。
総理
、いかがですか。
菅直人
481
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 分かって何度もお聞きになっているんだと思いますけれども、そのために
国会
という場があり、与
野党
の議論の場があるわけですから、今私が、それは党の代表ではありますけれども、やはり
内閣
として、
予算
を出した責任者の
立場
で、まだそうした、議論が今から
参議院
では始まる段階で、修正あり得る、あり得ないということを私の
立場
で申し上げるのは少しまだ早いんではないかと思っております。
林芳正
482
○林
芳正
君 いやいや、ですから、
予算案
が
衆議院
で通った後にやったらもう遅いんじゃないですか。さっきからこの段階ではこの段階ではって、要するにこれを指一本触れずに、通るまでは何も言えないということですか、結局。
菅直人
483
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) もうよくお分かりで言われていると思うんですが、余り過去の例やいろんな例を挙げても恐縮ですけれども、先ほども言いましたように、かつての金融
国会
でも同じような、ある種の逆の
立場
があって、それで当時の
与党
であった自民党は、
政府
が出したブリッジバンク法案の
採決
を延ばして与
野党
協議をされて、そして合意を得て法案が
成立
をしたんです。 ですから、そういう時間的なことももちろんありますけれども、この
参議院
の議論の中でそういう与
野党
の協議というものがもしできるとすれば、それは私は一般的には大変望ましいことだと、こう思っております。
林芳正
484
○林
芳正
君
総理
、人ごとなんですよ。一般的に望ましい、じゃないの。 前回の金融
国会
のことを余りおっしゃるから申し上げますけれども、
採決
を延ばして与
野党
協議やれという
指示
を出したんですよ、党の代表として、
内閣総理大臣
が。当たり前じゃないですか、そんなことは。それを自分でやらないで、何となく一般論で望ましいなんて、全くやる気がないとしか思えませんよ。 何で一言言えないんですか。修正動議が出たんだから、一回ぐらい会って話を聞いてみろと。党に
指示
されましたか。
総理
です。(
発言
する者あり)
枝野幸男
485
○
国務大臣
(
枝野幸男
君) 詳細な与
野党
間での
衆議院
における話の経緯、
採決
に至る経緯について詳細を把握している
立場
ではございませんが、もし、もし
内閣
において、あるいは
民主党
の党首、代表でもある
菅総理
において一定の御判断が必要な与
野党
間でのお話があれば、あるいはその前提になれば、当然のことながら
総理
のところに御相談があったものというふうに思いますけれども、少なくとも私どもの知る限りにおいては、そうした
状況
で
総理
の御判断を仰ぐような
状況
ではなかったというふうに
認識
をいたしております。(
発言
する者あり)
前田武志
486
○
委員長
(
前田武志
君) 場外の傍聴議員におかれましては、もう少し静かにしてください。
質疑
が聞こえません。
菅直人
487
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 先ほど申し上げましたように、クエスチョンタイムの折に申し上げて、実質的にはその翌日か二日後に動議の中身を提示をいただきました。我が党は我が党なりにその中身を精査をして、話し合う余地といいましょうか、そういうものがあり得るのかどうかということも党の方でも御議論をいただいたと思っております。 しかし、その段階では、私
たち
が大きな柱としている四つのマニフェストについても全面的にそれは認められないという
趣旨
のことも入っておりましたので、これは議論をしてもとてもちょっと距離があり過ぎるということもあったと思います。そんなことで、結果としては
衆議院
の手続にのっとって
採決
が行われたと、こう理解しております。 そういう
意味
では、これから御党が
衆議院
で出された組替え動議の内容が更に、今日は具体的なその一部である花粉のことも提起をされましたけれども、そういう形でこの部分この部分という議論が更に進めば、場合によってはこの部分とこの部分なら我々の方も譲る余地があるとかないとか、そういう議論に政党間でなり得るということはそれはあるでしょうし、そういう相談が私のところに来た場合には、その中身を含めてきちんと対応してまいりたいと思っております。
林芳正
488
○林
芳正
君 もう一度お聞きします。 これが出た段階で、お目を通していただいた、金曜日に、その段階で、少し
採決
をずらしてでもこれのための与
野党
協議をやれという
指示
は出してないということでいいですね。
菅直人
489
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 今申し上げたように、内容的なことの判断も含めてそれは難しいという判断が党としてもありましたので、それ以上私から、それでもやれとかやるなとか、そういうことは申し上げておりません。
林芳正
490
○林
芳正
君 党としての判断は、誰から
総理
に伝えられましたか。
菅直人
491
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君)
基本
的には政調で検討をしておりますが、私のところには、政調の検討を経てこういう中身であったということを秘書官からも見ましたし、そういう中で、私も直接見て、確かに皆さんが言われているような四つのマニフェスト全部を否定されているような内容についてはなかなか改めての議論の余地はないなという、そういうことを私自身、私自身判断をいたしました。
林芳正
492
○林
芳正
君 政調会長はどなたですか。
総理
に聞いています。
菅直人
493
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君)
玄葉光一郎
さんに政調会長兼国家戦略担当
大臣
をお願いしております。
林芳正
494
○林
芳正
君 政調の話を最終的に責任を持って
総理
にお話しするのは玄葉さんだと思いますが、今のやり取りは、じゃ、
総理
と玄葉さんの間であったということでいいですね。
玄葉光一郎
495
○
国務大臣
(
玄葉光一郎
君) 政調幹部会で組替え動議の内容について議論をさせていただいて、今
総理
からもお話しいただきましたように、このまま受け入れるというわけにはいかないですねと。特に、総
人件費
の問題などは、一年でこの額というのはとても難しいということも含めて、一定の議論をした、そのことが秘書官を通じて
総理
に伝えられたということだと思います。
林芳正
496
○林
芳正
君 これを丸のみするかしないかだけで判断をされたということですか。玄葉
大臣
。
玄葉光一郎
497
○
国務大臣
(
玄葉光一郎
君) 私自身が与
野党
協議を行うべきかどうかということについて判断を行う
立場
にあるかどうかということがあろうかというふうに思います。
林芳正
498
○林
芳正
君 我々、一応、礼儀だと思って
民主党
の方には説明をしたいという申入れもいたしました。御返事はありませんでした。説明も聞かずして、これを四Kが全部駄目だからということで丸のみはできないから、したがって、もう一回も与
野党
協議をしないで
採決
をするということをお決めになったということですね、
総理
。よろしいですか、
総理
。
前田武志
499
○
委員長
(
前田武志
君) まず玄葉担当
大臣
。
玄葉光一郎
500
○
国務大臣
(
玄葉光一郎
君) これ、国対というか
国会
の運びの話なので、政調幹部の議論については、そういう形で国対にも、あるいは
総理
にも間接的に伝えられたということはございます。
林芳正
501
○林
芳正
君 この中身を協議するのは、政調会長ではなくて国対
委員長
がお決めになるということですか。
玄葉光一郎
502
○
国務大臣
(
玄葉光一郎
君) いや、最終的に協議の場を設けるか設けないかということについて、私がその判断をする
立場
にあるかどうかということを申し上げたわけです。内容について協議せよということであれば、当然私が出ていって、あるいは何らかの形で関与して協議をさせていただくということになろうかと思います。
林芳正
503
○林
芳正
君 要するに、これと
政府
案とのすり合わせをしようかどうか、する余地が全くないかあるか、その判断は玄葉政調会長なのか、国対
委員長
なのか、
総理
なのか、どうなっているんですか。
玄葉光一郎
504
○
国務大臣
(
玄葉光一郎
君) これは、誰がと言われると、つまりは、そもそも私もその申入れをお聞きしておりませんし、そもそもですね、誰がと言われれば、それは最終的にやはり私ということではないというふうに思います。もし具体的な協議の場が設けられれば、それは私が責任を持って協議をさせていただきたいというふうに
考え
ております。
林芳正
505
○林
芳正
君 いやいや驚きましたね。あれだけもう補正のときから与
野党
協議、与
野党
協議、税と社会保障出たら与
野党
協議。何遍も聞いてきましたけれども、実際にやるときになったら誰がどういうふうにするか全く決まっていないということじゃないですか。こんなことで与
野党
協議なんかできるわけないじゃないですか。何で言うんですか、そういうことを、
総理
、党首討論で。
総理
に聞いています。官房
長官
の担当ではないそうですから、
総理
、お答えください。(
発言
する者あり)
前田武志
506
○
委員長
(
前田武志
君) お静かに願います。
菅直人
507
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 党と党の問題と、院としてどのようにそれぞれの
予算案
や法案を処理していくかという問題、それぞれあるわけです。
衆議院
の段階でいえば、これをいただいたのがここに二月二十四日と書かれております。たしか二月二十四日、中央公聴会が終わって、二十五日が分科会になる段階だったと思っております。そういう
国会
の
運営
の、一般的に言えば相当の時間
審議
をした中で、終盤を迎えようとしていた段階でいただきまして、それで、内容的には残念ながらまあ丸のみといいましょうか、あるいはとてもそういう
状況
にはないという中で、
国会運営
のいろいろな運びも含めてそうした判断をさせていただいたということであります。 ただ、あえて申し上げれば、改めて今度は院が変わって
参議院
の場に出て、そしてこの
参議院
は
野党
の皆さんが多数を占めておられるわけでありますから、そういった中でそうした議論ができるようになればそれはしっかりと受け止めていきたいと、このことを先ほど来申し上げているところです。
林芳正
508
○林
芳正
君 ということは、
総理
は幹事長や国対
委員長
がお決めになった日程はもう全く動かす力もないし意思もないということですね。
菅直人
509
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 余り一般論で言われて決め付けられても私も困るんですが、先ほど来申し上げていますように、内容的にもこれは余りにも距離があり過ぎて難しいなという判断も政調からいただいておりましたので、しかも
衆議院
の段階でやはりしっかり
衆議院
の
予算
の議論をやって、相当の時間の既に議論が進んでおりましたので、そういうものも総合的に勘案して、やはり
衆議院
のその段階ではこれ以上協議をするということに総合的な判断の中でならなかったということであります。
林芳正
510
○林
芳正
君 総合的な判断は
総理
がなされたということですか。
菅直人
511
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 最終的に、何か明示的云々とかは別にして、最終的には私もそれでよしと、最終的判断は私がいたしました。
林芳正
512
○林
芳正
君 判断をされて、一日も二日も延ばさずに、国対が決めたとおりの強行
採決
の日程でこの案については全く話をせずに
採決
をしていいと、そういう判断を
総理
がしたということですね。よろしいですね、それで。
菅直人
513
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 強行とかいろいろな言葉は私どもの
認識
とは違います。先ほど申し上げましたように、たしか一月の二十八日から
予算
の
審議
が始まって、ずっと
審議
を重ねて、中央公聴会も経て、最終的には分科会も一部始まってと、そういう一般的な
意味
の
予算審議
がある
意味
粛々と進んできた中での判断であって、何かその途中段階で、見解はいろいろありますけれども、私
たち
の
認識
としては、そういう十分な議論の上に組替え動議をいただいたけれども、なかなか話し合うところの距離感があり過ぎたということでそういう形を取ったということであります。
林芳正
514
○林
芳正
君 結局、全くやる意思も能力もないということがよく分かりました。
総理
と話しても何も決まらないということがよく分かったような気がします。 税と社会保障についても、与
野党
協議をしようという前提で何かお取りまとめになっているようですが、ちょっと聞くのがばからしくなってきたんですけれども、一応質問を用意しましたのでお聞きしますが、四月と六月、四月に社会保障をまとめて、そして税と社会保障は六月と、なぜ二か月ずれていますか、
総理
。
菅直人
515
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 社会保障の姿を四月にお示しをし、社会保障と税の一体改革について六月に一つの
考え
方をまとめてお示ししたいということをこの間申し上げてきております。 今、林さんの方から、なぜ四月、六月なんだという御
指摘
もありますが、やはりこの議論は議論の順番が極めて重要であると、このように
考え
ております。そういった
意味
で、まずは社会保障のあるべき姿について大いに議論をして、そしてこういう姿が望ましいということがある程度見えてきた中で同時に、じゃ、それに必要な財源をどうしていくのかと、やはりそういうふうな議論の進め方がいろいろな合意形成をしていく上で大変重要ではないかということで、四月、六月という日程で作業を進めているところであります。
林芳正
516
○林
芳正
君 要するに、まずどういう社会保障の姿にするかということを議論して、それが固まった上で負担の方の話をした方がいいという、そういう
趣旨
ですか。
菅総理
。
菅直人
517
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 私もいろいろ
参議院
選挙
のときに、御党が消費税について一〇%というものを出されたときに、それを参考にしてという表現をいたしまして、必ずしも、私としてはそれをベースに与
野党
協議をしようという
意味
で申し上げたつもりでしたが、私の表現力も不足していたのか、何かすぐにでも上げるような誤解もいただきまして、大変厳しい意見をいただきました。 ですから、そういうことも含めて、この議論は、まずは社会保障がこれから将来どうあるべきか、あるいは安定的にどうすれば維持できるのか、あるいはこの間、若い人
たち
のことについてももっと
考え
るべきではないか、昨年十二月に我が党としてはそういう
基本
的な
考え
方も大枠まとめておりますけれども、まずそういう議論をしっかりやった中で税との一体改革について話を、議論を進めることが望ましいと、そう
考え
たからであります。
林芳正
518
○林
芳正
君 説明能力がないんじゃなくて、
総理
、信念がないんだと思いますよ。 これ、二・二六事件の後の二月二十七日付けにいろいろそのことがあったんで、私感激をしたんですが。高橋是清は、私の尊敬する政治家ですけれども、漸減方針を変えず、軍事費は少し増えてしまったけれども、伸び率を四・四%に抑えた。そのときの見出しが、八十二歳おきなの頑張り・耐久王高橋さん、奇跡のだるま。二十一時間も閣議を続けて、しかし押し切ったと。これ、高橋是清です。 なぜ、七月にあそこまでおっしゃったんなら、その信念をずっと貫かないのか。ずっと言い続ければいいじゃないですか。なぜ途中でぶれるんですか。
菅直人
519
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 私自身、
参議院
の
選挙
で大きく敗退した中で、改めて党の方でこういった問題も含めて議論をいただきたいということで申し上げました。しかし、私が何か前言ったことを内容的に、いや、前言ったことはこうだったけどそれはやめたと、そういうことではなくて、やや私が問題提起したことが十分な理解がいただけなかった、唐突という言葉を時々皆さんも私に対して使われますが、そういうことも含めて反省をする中で、
扱い
について改めて党の方での御議論もいただくということをしていただいたんであって、内容的に何か翻したということではありません。
林芳正
520
○林
芳正
君 それで、党で御議論いただいて、たしか藤井先生だったと思いますが、中間整理を十二月六日に出しておられます。 資料でお配りしておりますが、「将来の社会保障がどのような姿になり、それによって個々の
国民
がどの程度のサービスを受けられるのか、その場合の税と社会保険料の役割分担や
国民
負担率などで見た
国民
負担はどの程度になるのかを明らかにした上で、
国民
の判断を得なければならない。」、これ、
民主党
の文書ですよ。「そのような
考え
方に立ち、社会保障の将来像と負担のあり方の提示を一体的に行うことを前提に、今回の抜本改革における税制の
基本
的な
考え
方を以下に示す。」、こう書いてありますよ。 さすが藤井先生だと思いましたけれども、今
総理
がおっしゃっていることと全く違うと思いますけれども、いかがですか。
前田武志
521
○
委員長
(
前田武志
君)
野田
財務大臣
。
林芳正
522
○林
芳正
君
総理
の答弁に対して聞いています。
前田武志
523
○
委員長
(
前田武志
君) 担当
大臣
、まずは。
野田佳彦
524
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) 先ほど
総理
がおっしゃったこととこれは全く矛盾しないと思います。四月までに社会保障のあるべき姿をまとめて、その制度設計を六月までにします。それを支えるための安定財源と
財政
健全化を一体的に六月に実施すると、まとめるということは、藤井調査会の中間整理と全くそごは生じていません。
菅直人
525
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 最終的に六月に一体的に提示をするという途中の段取りにおいて先ほど申し上げたことで、今
財務大臣
からも話がありましたが、何か矛盾があるとは全く
考え
ておりません。
林芳正
526
○林
芳正
君 四月につくったものを見ていただいて、それで一回御判断を仰ぐというようにおっしゃったから、違うじゃないですかと。負担の方を言わずにこれだけの社会保障をしますという判断だけでやったらおかしな判断になるから、負担も併せて提示しましょうというのが藤井報告ですよ。違うじゃないですか、全然。
野田佳彦
527
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) 社会保障の姿、方向性がないと、それを支える負担がどれぐらいになるかというのは決まりません。だから、四月にまず社会保障の姿を出して、それを支える具体的な制度設計を六月にやるということですから、重ねて申し上げますけれども、それはそごではないと思います。
林芳正
528
○林
芳正
君
子ども手当
もそうでした。先に配りますという方だけ決めたからこうなっているんでしょう。どういうことをやるか決めたら、幾ら掛かるか分かるじゃないですか。なぜ一緒に出さないんですか。
野田佳彦
529
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) 社会保障の安定
強化
のために社会保障のあるべき姿はつくります。その社会保障に、例えば消費税を含む税制抜本改革で、その使途はどこまでにするかというのを含めての制度設計を六月までということで、僅か二か月の差にそんなそごが生じるとは思いません。
林芳正
530
○林
芳正
君 それなら、四月に決めた後、それを表に出さずに六月に一遍に出せばいいじゃないですか。なぜそうしないんですか。
野田佳彦
531
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) まずは社会保障に対する姿、全体像をまとめて、それについて御議論をいただくことも大事です。そこで一旦出しておいた上で、最終的な成案は、さっきから申し上げているとおり、その制度設計とそれを支える財源と
財政
健全の一体化は六月にまとめるということです。
林芳正
532
○林
芳正
君 まさにそこが全然違うんです。幾ら掛かるかを提示せずに議論をするというところが間違っているんですよ。幾ら掛かるかも一緒に出して、メニューには時価じゃなくてちゃんと値段を入れていただいて、それで判断してもらわないからこうなってきたんでしょう。ですから、藤井調査会は一緒に出せと書いてあるじゃないですか。なぜそんな詭弁を使うんですか。
野田佳彦
533
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) だから、六月に一体で出るということですから、藤井調査会と全くそごは生じていません。
林芳正
534
○林
芳正
君 四月と六月の間にあるのは
地方
統一選ですから、多分そういうことかなと思って聞きましたよ。そういうことをやるから、どんどんどんどん信頼を失われる。 高橋是清翁は凶弾に倒れましたけれども、葬儀のときに、幼児を背に子供の手を引く裏だなのおかみさん風の人々が多数を占めていたと。やっぱり
国民
は分かっているんですよ、そこを。厳しい
財政
をやっても、葬儀のときにこういう人がみんな来ていた。
総理
はどうでしょうか。この間、毎日新聞にはこういうの出ていましたよ。伊達
直人
と
菅直人
。伊達
直人
は子供にランドセルを背負わせ、
菅直人
は借金を背負わせる。伊達
直人
は正体を語らない、
菅直人
は詳細を語れない。もうずっとありますよ。全部読むのは堪えないようなことがネットで飛び交っている。高橋是清と今のあなたとこれだけ
国民
は違うと思っている。 そのことを踏まえて、今からでも遅くないですから、本当の政治をやっていただくことをお願いして、私の質問を終わります。
前田武志
535
○
委員長
(
前田武志
君) 関連
質疑
を許します。
世耕
弘成君
。
世耕弘成
536
○
世耕
弘成君
自由民主党
の
世耕
弘成でございます。 今大変問題となっております家庭の主婦の
年金
問題について、
厚生労働大臣
を中心にお伺いをしたいと思います。 当然、今女性が外で働いて、男性が家事、育児もやるというケースもたくさんあるということは前提として、物事を単純にするためにサラリーマン家庭の専業主婦という整理でお話をさせていただきたいと思いますが、サラリーマン家庭の専業主婦は
年金
の掛金を払わなくても将来は
年金
がもらえるようになっている。いわゆる自営業者の人が一号被保険者、そしてサラリーマン、
公務員
が二号被保険者というのに並んで、掛金を払わなくていいサラリーマン家庭の専業主婦は三号被保険者という整理になっている。 しかし、三号被保険者はあくまでもサラリーマン家庭で扶養家族となっている専業主婦が
対象
であって、旦那さんが脱サラして自営業者になったり、あるいは御自身がパートの
収入
が増えて扶養家族でなくなったら、これはちゃんと届出をして一号被保険者となって、月々一万五千円の
年金
の掛金の支払が必要になるという整理であります。 しかし、旦那さんが脱サラした、あるいは自分の
収入
が増えて被保険者としての資格を失っているにもかかわらず、手続をしなかったために三号被保険者のままになっている人がたくさんいるということが最近になって判明をした。この対応策として
厚生労働
省が昨年十二月十五日付け課長通知で現場に知らせたのがいわゆる運用三号という新しい制度でありますが、この制度のまず概要を御説明いただきたいと思います。
細川律夫
537
○
国務大臣
(細川律夫君) 運用三号について概要を御説明申し上げます。 運用三号の
取扱い
とは、実際には第一号被保険者期間であるにもかかわらず第三号被保険者期間とされていた不整合記録について、現状の
年金
記録を尊重し、被保険者の過去の二年分を除き変更しないという措置を講じるものでございます。 不整合記録が発生したことについては、本人が届出を行わなかったと、こういうことに起因をするものでありますけれども、届出が行われなかった場合における旧社会保険庁の
取組
が徹底せずに、こうした記録が正しいものということと認められてきたことも踏まえる必要がございました。そうした中で、従来どおりに過去に全て遡って職権で記録を訂正することは、既に受け取られている
年金
が
減少
するなど、多くの
年金
受給権者や被保険者に不測の不利益を生じさせ、
年金
制度に対する
国民
の信頼を損ねることになるところでございます。 このために、この措置は、多くの方々の
年金
記録に不整合が生じていることと把握をした以上、これが分かった以上、可能な限り正しい記録に訂正をしていく必要がある中で、
国民
の皆様に大きな負担を強いることのないように運用しようとするものでございます。
世耕弘成
538
○
世耕
弘成君
課長の通知を
大臣
に御説明いただいて大変申し訳ないんですけれども、今おっしゃった内容というのは、要するに、本来掛金を払わなければならない人を、二年間を除いて運用三号という新制度で掛金なしで
年金
を受け取れるようにしたということであります。 それは、過去の経緯はいろいろあるでしょう。しかし、この問題に関して、まず総務省の
年金
業務監視
委員会
が大変不公平な問題だという
指摘
をいたしました。
衆議院
の
予算委員会
でも随分問題になりました。特に大きな問題は、
国民
感情、不公平だということであります。真面目に払ってきた人に対して非常に不公平ではないかということです。 例えば今、例えばの例で、二十年前に旦那さんが脱サラして自営業者になった専業主婦の方というモデルケースでお話をしたいと思います。旦那さんが脱サラしたときにきちんと届出をしている人は、これまで二十年間、
国民
年金
の掛金を毎月毎月払ってきていることになるわけです。一方で、今回のこの運用三号ができるまで全く手続をせずに今回の運用三号で救われる人というのはどういう形になるんでしょうか、御説明をいただきたいと思います。
細川律夫
539
○
国務大臣
(細川律夫君) 真面目にずっと二十年間努めてこられたその人については、現行の
国民
年金
保険法が適用されるわけですから、そのとおり適用されると、こういうことでございます。
世耕弘成
540
○
世耕
弘成君
払ってこなかった人は。
細川律夫
541
○
国務大臣
(細川律夫君) 払ってこなかった人については、これはその間運用三号が適用されるということで、その間そのとおり三号被保険者であったということを前提に支払われると、こういうことでございます。
世耕弘成
542
○
世耕
弘成君
これ、要するに、二十年間しっかりと払っている人、これ今、月々一万五千円ですから、単純計算すると三百六十万払っているということです。ところが、今回の運用三号を適用を受けると、二年分払えばいいわけですから、三十六万円払っただけで二十年間
国民
年金
の掛金を払っていたのと同じ
扱い
を受けるということになるわけです。 これ、不公平じゃありませんか。どうお
考え
になりましたでしょうか、
厚生労働大臣
。
細川律夫
543
○
国務大臣
(細川律夫君) 確かに御
指摘
のとおりのところがございます。ただ、この制度が始まった昭和六十一年、その当時からきちんと社保庁が届出をしてくれというようなことをきちっとやっていればこれはそういう問題も起こらなかったし、当人も、社保庁の方が三号被保険者として扱ってきたところもあるわけなんです。例えば、最近では、ねんきん特別便あるいはねんきん定期便、そういうものも三号被保険者としてきちっと扱ってきたと、こういうこともありまして、それは当人にとっては、自分は三号被保険者だと、こういうふうに思っていた、そういう方もたくさんおられるわけでありまして、それを、真実と実態とそれが違っているからといって、これを遡って全て駄目にするということについては御当人にとっては大変だと。とりわけ、裁定されている方、既に受給権者になっている、
年金
をもらっている方が、それについてその実態と元に戻して、今までもらった
年金
を返してくれ、あるいはこの先減額すると、こういうような
扱い
にすることは御当人にとってもこれまた大変な不利益を与えると、こういうことでございますからそのようにさせていただいたと、こういうことでございます。
世耕弘成
544
○
世耕
弘成君
今
大臣
は善意の人であるという前提でお話しになりました。この点についてはまた別途お話をしたいと思います。また、私も救済策が要らないとは言っていません。何らかの救済策は要るだろうと思っています。ただ、これを課長通知でやったのがいいかどうかをまずしっかりと議論をさせていただきたいと思っています。 それで、もう一つ不公平な点がありますよ。運用三号の通知が出たのが昨年の十二月十五日です。じゃ例えば、二十年間手続をしてこなかった人が、この通知が出る前の昨年の十一月に
年金
を受け取るための手続で窓口へ行って、あっ、あなたこれ三号被保険者じゃありませんよと分かった場合、この人の
扱い
はどういうふうになったんでしょうか。
細川律夫
545
○
国務大臣
(細川律夫君) これは現行法が適用されたと、こういうことでありますから、その間、未納期間は未納期間として扱われると、こういうことでございます。
世耕弘成
546
○
世耕
弘成君
結局、十一月にやった人は二年分しか払えないんですよ、現行法は二年しか遡れませんから。だから、受取金額が大幅に、十八年分は消えてしまって、二年分しか払えない。下手をしたら、二十五年の受給資格も満たさなくなって、
年金
そのものがもらえなくなる可能性がある。一方で、その二か月後の一月に手続した人は運用三号が適用されて二年分払えば
年金
が全部もらえるようになる。これ、不公平だと思いませんか。
大臣
、どうでしょう。
細川律夫
547
○
国務大臣
(細川律夫君) 確かにそういう点はございます。ただ現場での
扱い
が、現場での
扱い
が現行法できちんと実態に基づいてそれを訂正をすると、未納期間は未納期間できちっと計算をすると、こういうふうなことをやった人と、そうでなく三号被保険者として記録に記載されているそのとおり扱ったという方も多数おられると、こういうこともありまして、そういうこともひとつ
考え
ていただきたいというふうに思います。
世耕弘成
548
○
世耕
弘成君
とても納得できる不公平ではないということだと思います。 もう一つ、先ほどから
大臣
も二年間は払えるとおっしゃっています。報道等でも二年払えばという報道をされています。これ、二年払えば残りの期間全部もらえるということですか。それとも、二年払わなくてもいいということですか。どっちなんでしょうか。
細川律夫
549
○
国務大臣
(細川律夫君) 二年払うということは、現行法は遡って保険料を請求できるのは二年間になっております。それ以前は請求できないんです、法律上。そういうことになっておりますから、二年間は払ってもらうと。それ以前については記録上の三号被保険者を尊重すると、こういうことに決めたわけでありまして、その二年間を払わなければそれは二年間は未納期間となるということでございます。
世耕弘成
550
○
世耕
弘成君
今の質問の
趣旨
が分かっていない。もうちょっと分かりやすく言いましょう。 じゃ、二十年間全く三号被保険者のままで掛金を払ってこなかった人が窓口へ行った。あなた、二十年間分完全に抜けていますよと、取りあえず二年分払ってください、そうすれば二十年戻しますよと言ったら、その人が開き直って二年分払いたくないと、その代わりその前の十八年分は下さいと言われたらもらえるんですか。どうでしょうか。
細川律夫
551
○
国務大臣
(細川律夫君) 窓口へ来られたというのは、これまでの現行法の……
世耕弘成
552
○
世耕
弘成君
運用三号。
細川律夫
553
○
国務大臣
(細川律夫君) 運用三号ですか。運用三号は二年間払わなければこれは未納期間になると、こういうことでございます。それ以前は表面上記載どおり扱うと、こういうことでございます。
世耕弘成
554
○
世耕
弘成君
いや、運用三号の通知を読む限り、そうは読めませんよ。二年間は払えるだけであって、二年間払わなくともその二年以上の分はもらえるはずですよ。
年金
が掛かっていたという推定になるはずですよ。これ、大塚副
大臣
の方が詳しいかも分からない。大塚副
大臣
、答えてくださいよ。(
発言
する者あり)じゃ、
大臣
に教えて答えてください。
細川律夫
555
○
国務大臣
(細川律夫君) 二年間については義務ではありませんから、二年間遡れると、こういうことでございます。ただ、
年金
事務所の方は、二年間は払ってくださいと、これは言うと思いますよ。だから、それ以前はちゃんとそれは、先ほど申し上げましたように、表面上三号被保険者としてもらえると、こういうことでございます。
世耕弘成
556
○
世耕
弘成君
これね、テレビを御覧の皆さん、大変な不公平ですよ。二年分払わなきゃいけないという報道とか我々の言ってきたこととは違って、二年分は払わなくてももらえるんです、二年間捨てちゃったら。例えば三十年ずっと未納でいた人は二年分だけ払えば残りの期間全部もらえるんですよ。 これ本当におかしな制度だと思いませんか。せめてここだけでも改正すべきだと思いますが、いかがでしょう。
細川律夫
557
○
国務大臣
(細川律夫君)
委員
が御
指摘
になりましたように、これは不公平ではないかと、こういう御
指摘
でございます。 これは、
衆議院
の方の
予算委員会
でもそういう御
指摘
もございました。また、総務省の方の
年金
業務監視
委員会
、ここでの議論でそのような意見も出ました。 私も、そういう真面目に払ってきた人との比較では、これは考慮しなきゃ、公平性をきちっと考慮もしなければいけないと。それは
委員
の御
指摘
のとおり、そのことも
考え
なければ。しかし、また一方で、社保庁の方が三号被保険者としてそれが正しいというような形で取り扱ってきたということで、そのことについて当人がそれを信頼をしているということもありまして、それのこともまた
考え
ていかなければならないという、そういう不整合事件だと私は思います。
世耕弘成
558
○
世耕
弘成君
私は救済策は不必要だとは言っていません。必要だと言っています。しかし、ぬれ手にアワで、何も払わないで十年、二十年分の
年金
がもらえるというのは、私は本当におかしいと思っています。 もう一つ問題点、ちょっとお聞きをしたいと思います。 この課長通知には、
平成
二十三年、今年の一月一日から実施することとされたいと書いてありますが、この運用三号というのは今年の一月一日から適用されるという理解でよろしいんでしょうか。
細川律夫
559
○
国務大臣
(細川律夫君) はい、そのとおりでございます。
世耕弘成
560
○
世耕
弘成君
しかし、公明党の加藤修一議員の出された質問主意書に対する閣議決定をした答弁書では、十二月十五日から一月三十日までの間に二千三百三十一人の人が申請をしたと書いてあります。これだと十二月十五日から受け付けたというふうに読めますけれども、どうなんでしょうか。
細川律夫
561
○
国務大臣
(細川律夫君) お答えいたします。 運用三号の
取扱い
につきましては、通知を発出いたしました昨年十二月十五日以降に適用の申請を受付した方を
対象
としております。ただし、昨年十二月十五日より前に受付をして、処理を保留し、本年一月一日を経過してから運用三号を適用しているケースも一部ある可能性もございます。そういうことでございます。
世耕弘成
562
○
世耕
弘成君
これね、すごい特権を与えるルールですからね。適用ルール、何月何日から適用されるんですか、これ。はっきりしていただかないと、人によって有利不利が発生するじゃないですか。どうなってるんでしょう、これ。
細川律夫
563
○
国務大臣
(細川律夫君) 適用は一月の一日と、こういうことにしておりますけれども、受付そのものが十六日から来ておりますから、それは同じように受付をしたと、こういう
取扱い
にしております。
世耕弘成
564
○
世耕
弘成君
いや、しかしこの課長通知を受け取った現場の窓口の人は、これ一月一日からやってくれと書いてある。
大臣
もおととい発表された
大臣
談話では、一月一日から対応を開始したと書いておられる。これ、現場の人の判断で、親切な人はやってあげるけれどもそうじゃない人はしゃくし定規にやっちゃうんじゃないですか。どうなんでしょう。
細川律夫
565
○
国務大臣
(細川律夫君)
世耕
委員
の御
指摘
のように、現場でそのような形の
取扱い
があったということについては、これは私はきちっとしなければいけないと思いますので、過去に遡ってこの対応をしてまいりたいというふうに思っております。
世耕弘成
566
○
世耕
弘成君
これ、さらに、私が聞いた情報、手に入れた情報では、通達は十二月十五日ですけど、十一月十二日に説明会が現場向けに開かれている。で、やっぱりこれは目端の利いた親切な職員の人だったら、もうこの研修、説明会を受けた後から、申込みに来た人を、これはもうこっちの制度でやった方がいいですよって誘導してるはずですよ。そういうケースもあるというふうに聞いてます。 これ、
大臣
に、今日は要求してませんからいいですけれども、
委員長
にお願いしますが、二千三百三十一人の人がそれぞれ何日に窓口に来て何日に手続、処理をされたのかというのを明確に
委員会
として資料要求をしたいと思います。
前田武志
567
○
委員長
(
前田武志
君) はい。
理事会
において受け止めました。
世耕弘成
568
○
世耕
弘成君
その上で、一月一日より以前に明らかに適用されているとしたら、これ、
大臣
談話、一月一日から対応を開始した、課長通知、一月一日から実施することとされたい、これ全部撤回して修正をしていただきたいと思いますが、いかがですか。
細川律夫
569
○
国務大臣
(細川律夫君) これは
委員
御
指摘
のような問題もありますので、そこは私の方でしっかり対応していきたいというふうに思っております。
世耕弘成
570
○
世耕
弘成君
このように、私が一問聞いただけで
大臣
談話が変わっちゃうんですよ。物すごくいいかげんな通知が行われていると言わざるを得ません。 それと、もう一つ。
大臣
は先ほど善意の方を前提とされていました。これなぜ、今百万人いると言われています、専業主婦の方で切替えをしてない方が。この方々がなぜ善意の人だという前提に立てるんですか、それを教えていただきたいと思います。
細川律夫
571
○
国務大臣
(細川律夫君) 確かに、本来ならば一号被保険者でありながら三号被保険者と、こういうことになっている人については、これはいろんな方がおられると思います。中には自分が本来三号ではない、一号と思っていて、それで手続をしてない人もいるかと思います。しかし、それだったら、本来ならばこれは駄目なわけですから、一号に変わっていかなきゃいかぬわけですね、一号に変わってやっていれば
年金
がもらえるはずですから。したがって、変えていないという人については、変えなければいけない、変更しなければいけないということを知らない方、そういう方が、善意の方が多いんではないかと。これは当然、このことは予測をされるというふうに思うんです。 どれぐらい善意でどれぐらい悪意かと知っているということ、これについては、人数的なとかいうのは私の方では把握をしておりません。
世耕弘成
572
○
世耕
弘成君
三号被保険者から一号被保険者に切り替えている人というのは毎年ちゃんといるんですよ。
平成
二十一年度には七十一万人、
平成
二十二年度上半期だけでも三十五万人。大体、毎年七十万人ぐらいの人はきちっと切替えをされているんです。 そして、私もこの間、
年金
業務監視
委員会
を傍聴してきましたけれども、そこへ出ておられた廣瀬
年金
記録回復
委員会
委員
、この人は社会保険労務士でプロ中のプロですけれども、この人の証言によれば、ほとんどの人は自分で気付ける、真面目な人であれば気付ける。例えば、配偶者が脱サラした場合は、自分の健康保険は会社の健康保険から
国民
健康保険に切り替わるんだから、そのときに
年金
を変えなきゃいけないと気付くはず。それが気付かなかったとしても、処理をする市町村の窓口が必ず、これはあなた、
年金
の方もちゃんと三号被保険者から切り替えなきゃ駄目ですよということを必ず言うはずだと言っています。 この証言について、
大臣
、どうお
考え
になりますか。
細川律夫
573
○
国務大臣
(細川律夫君) この不整合につきましてはいろいろな段階がございまして、今、
世耕
委員
が言われたような例というのは最近はよくやっているんです、現場の方も。それは
平成
十七年以降やっております。 それはなぜかといいますと、行政監視
委員会
の方から
指摘
がございまして是正を勧告されまして、それに基づいて社保庁がきちっと記録とそれから配偶者の記録とをよく照合いたしまして的確に処理をされていると、こういうことを聞いておりますが、それ以前はそういう形できちっとされていない。とりわけ、たしか
平成
十年以前ですね、昭和六十一年に始まって
平成
十年ぐらいまでの間はほとんど届出をしてくれというような、そういう勧奨もなく、もう言わばほったらかしの
状況
が続いていたと、こういう
状況
、十年から十七年に向けてもそういうような不十分な
状況
が続いていたと、こういうことがあるわけなんです。 しかも……
前田武志
574
○
委員長
(
前田武志
君) 細川
大臣
、時間が押しておりますので。
細川律夫
575
○
国務大臣
(細川律夫君) ごめんなさい、ちょっと重要なところですから、済みません。 そして、社会保険庁の方は、その御本人に対して三号被保険者だという通知をずっとしているわけですから。だから、それは、ごく最近になって、ねんきん特別便とか、あるいはねんきん定期便、ここらも三号被保険者として表示してお送りをしていると、こういうことで、もらった本人は自分は三号被保険者だと、こういうふうに思った方もたくさんおられるだろうと私は思うんです。そういうことも考慮してこの制度は設計をされたと、こういうことを御理解をいただきたいと思います。
世耕弘成
576
○
世耕
弘成君
これ、私は、性善説に立ってこんな大盤振る舞いの特例措置をとるのは絶対反対です。しかも、これ悪用することもできます、この運用三号というのは穴だらけですから。 例えばこんなことが
考え
られます。外国人の夫婦が
日本
へやってきた。旦那さんが半年ぐらい会社に勤めて厚生
年金
に入った。その瞬間に奥さんは三号被保険者になります。そのまま半年で旦那さんと夫婦で帰国をした。旦那さんは当然会社を辞めていますから二号被保険者の権利は失っていますけれども、奥さんは手続していなかったらずうっと三号被保険者のままです。二十五年後、この奥さんが
日本
にやってきて運用三号でやってくれと言われたら、二年分払うだけで全部
年金
を払わなきゃいけないんですよ。こういう悪用も可能なんですが、どういうふうにお
考え
でしょう。
細川律夫
577
○
国務大臣
(細川律夫君) 今は、一号被保険者に種類変更がなければ、これは機構の方から本人に通知をする、通知をして返事が来ない、そして、その後四か月たってもまだ連絡がない、そういう場合には職権で今は抹消をすると、こういうことになっておりますから、今
委員
が御
指摘
のような事例については、今後そういうことは起こらないということでございます。
世耕弘成
578
○
世耕
弘成君
それでもそういう穴もたくさんあるわけです。いろんな悪事を
考え
る人も出てきますよ。そういうお金は全部
国民
の
年金
の積立金の中から出ていくんです。真面目にやっていない悪意のある人だって、私はかなりいる可能性があると思っています。それでもやらなきゃいけないというのであれば、私はこれは法律を改正してきっちりやるべきだと思います。 なぜ法改正をやらなかったのかという議論をさしていただきたい。 まず、この運用三号の方針を決定したのは
厚生労働
省に設置された
年金
記録回復
委員会
という組織だと言われていますが、事実
関係
と、この組織はどういう組織なんでしょうか、教えていただきたいと思います。
細川律夫
579
○
国務大臣
(細川律夫君) これは、
年金
回復記録
委員会
というのは、
平成
二十一年十月に
厚生労働大臣
に助言を行う機関として設置をされた機関でございます。この
委員会
は、
国民
が
年金
記録を回復し、正しい記録に基づく公的
年金
を受給できるようにするための方策等について
国民
の視点から検討して厚生
大臣
に助言をする任務を持っているものでございます。 昨年の三月二十九日、この日に当時の
大臣
が今回のこの運用三号の
基本
的な
考え
方、仕組みをこの
年金
回復
委員会
に提起をいたしまして、ここでいろいろと御議論をいただいて、その
年金
回復
委員会
の方ではこれでいくと、こういうことで
異議
はなしと、こういう助言をいただいて、そこでこの運用三号というのが決まったと、こういうところでございます。
世耕弘成
580
○
世耕
弘成君
この
年金
記録回復
委員会
というのは、法律でもありません、政令でもありません、
大臣
伺で設置されただけの組織であります。しかも、任務は、先ほど
大臣
おっしゃったように、これ
年金
記録問題についてどうやって回復をしていくか、いわゆる消えた
年金
問題についてどう対処するかという
委員会
であって、運用三号のような新しい制度とか、法解釈上問題があるとか、あるいは
年金
財政
に大きな影響を与えるような制度をつくるのははるかに権限を越えていると思いますけれども、いかがですか。これ、長妻
大臣
のときにつくられた組織ですよね。
細川律夫
581
○
国務大臣
(細川律夫君) この
年金
回復
委員会
というのは、先ほどもお話ししましたように、
年金
記録の回復の問題です。これはそもそも、ずっと昭和六十一年に三号被保険者の制度ができたときからこの問題はもう起こっているんです。この三号被保険者の方が本来は、一号になったからこれを変えなきゃいかぬと、こういうことをしていなかった、それがまさに実態と
年金
記録とのそごでありますから。 この問題が、二十一年の秋の調査によりましてそういう不整合があるということが百三万件もあると、こういうことが判明いたしまして、まさにこの不整合、まさに
年金
の記録を正確に回復をさせると、こういう問題の中で起こったこの三号の運用の問題なんです。したがって、
年金
回復
委員会
にいろいろと御助言を求めたと、こういうことだと思います。
世耕弘成
582
○
世耕
弘成君
それは全く説明になっていないですね。
年金
記録の突合とか、そういうのをやるための専門家の
委員会
に新しい制度を設計させちゃった。しかも、法律じゃなくて課長通知でやるということもやっちゃったんです。 今、職員向け「Q&A」集というのを私、手に入れました。これ、私と全く同じQが入っているんです、これ職員向けに。このような不公平な措置を通知一つで実施するのは納得がいかない、法律改正をしてから実施すべきではないか。まさに私の聞きたいポイント、職員向けのQ&A集に入っているんです。 じゃ、その答えどうなっているか。仮に法改正を行うこととなれば、改正内容の調整や実現に多くの時間を要することとなる。あるいは、第三号被保険者制度をめぐっては、制度発足以来、これまで制度改正等の際にも様々な議論がなされており、改正内容の調整は容易ではないと
考え
られますと。要するに、これ、
国会
で法律の議論をしたら、いろいろ議論が出てきて時間が掛かって面倒くさいからすっ飛ばそうということ、ここへ書いてあるわけです、答え。 これ、一体どういうことですか、
厚生労働大臣
。
細川律夫
583
○
国務大臣
(細川律夫君) 先ほどのあれはQ&Aで、職員が来訪した方とのどういう対応をするかというQ&Aでありますけれども、この法律でやるかどうかというような問題。 これはまず、こういう不整合な状態が発生をしたと、発生していると、これを何とかしなきゃいかぬ。もう量も多いわけです、数も多いと。そういうことをどういうふうにして解決をするかと。それが、今までは現場の仕事ぶりが必ずしも的確に行われていなかった、どちらかというと適当に三号被保険者として扱うケースも多々あったと、こういうこともあって、まずはきちっとルールを決めなきゃいかぬと。そのルールを決めて、そして整理をしなけりゃいけないぞと、この運用の整理をまずはしなければいけないと。今までずっとこの期間やっていなかったのをこのルールを作ろうと、こういうことがまず今回のところでございます。 法律については、これはいろいろと検討をしたらというふうに思いますけれども、これもなかなか、そもそもがこの三号被保険者というものは、これを導入したときから大問題になったあれでございまして、法的な改正ということになればなかなか難しいだろうというような議論もあったということを聞いております。
前田武志
584
○
委員長
(
前田武志
君) 答弁側に御注意申し上げますが、相当時間が押しておりますので、答弁は簡潔に的確にお願いをいたします。
世耕弘成
585
○
世耕
弘成君
もう今の答弁しどろもどろですけれども、要するに、聞けば、急いでいるから法律やらなくていいんだというふうにしか聞こえません。超法規措置を勝手にとっているということじゃないですか。 もう一つ、このQ&A集にはもっとひどい答えがある。仮に法改正を早期に実現できたとしても、今般の運用三号と同様の
考え
方を取らざるを得ないものと
考え
ますと。これ、要するに、どうせ
国会
で議論したって自分
たち
と同じ結論になるんだから、
国会
の結論を先に飛ばしていいんだ、これ、議会制民主主義を否定するとんでもない文章だと思いますが、このQ&Aも回収、撤回していただきたいと思いますが、いかがですか。
細川律夫
586
○
国務大臣
(細川律夫君) 今、
世耕
委員
が御
指摘
になりました点、不適切なところもあるかと思います。これは検討して、しかるべく措置をしたいと思います。
世耕弘成
587
○
世耕
弘成君
もっと信念を持って仕事やってくださいよ。私が一問聞いただけで、談話の内容は変わるわ、全員に配られているQ&Aも変わるわ、いかにいいかげんな制度かということだと思います。
大臣
、じゃ、これ、百歩譲って、素早く立法できるんだったら立法したっていうことですか。我々が協力して、じゃ、一か月でやりましょうとやったら立法したということですか。
細川律夫
588
○
国務大臣
(細川律夫君) 当時、その三月、昨年の三月には、この運用三号でいくというのが、これが一番いいというふうに判断をされたんだと思います。
世耕弘成
589
○
世耕
弘成君
当時の三月に判断したということは、じゃ、この
年金
記録回復
委員会
が三月二十九日に方針を示していますが、
年金
記録回復
委員会
が判断したということでよろしいんですか。
細川律夫
590
○
国務大臣
(細川律夫君) これは、
年金
記録回復
委員会
は、これは
大臣
に対する助言をする機関でございます。したがって、当時の
大臣
が運用三号のこれを回復
委員会
の方に提示をいたしまして、御意見を聞いて助言をいただいたと、こういうことでございます。
世耕弘成
591
○
世耕
弘成君
当時の
大臣
の名前を言ってください。
細川律夫
592
○
国務大臣
(細川律夫君) 当時は長妻昭
大臣
でございます。
世耕弘成
593
○
世耕
弘成君
じゃ、これは、長妻
大臣
が立法しなくていいと、議会制民主主義を冒涜するような方針をお決めになったということでよろしいですね。もう一回確認させてください。
細川律夫
594
○
国務大臣
(細川律夫君) 当時の
大臣
がお決めになったことでございます。
世耕弘成
595
○
世耕
弘成君
もう時間がなくなってきましたから、これ、長妻さんに是非
参考人
として来ていただきたいと思います。 というのは、
厚生労働
省には
年金
記録回復
委員会
だけじゃなくて、
厚生労働
省設置法で定められた社会保障
審議
会という立派な組織があるんですよ。その中には
年金
部会というのもあるんですよ。そこに何でちゃんと諮問しないで決めたのかということを聞かせていただきたい。
国民
に大きな不公平感を持たせるようなこの制度をパブコメも取らずに決めたことも、これはもう今、長妻前
大臣
の責任だとおっしゃいましたから、是非、長妻
大臣
にここへ来ていただいて教えていただきたい。 そして、
国会
の法改正に時間が掛かる、どうせ
国会
と同じ結論になるんだというようなことをどういうふうに判断したのか、
民主党
とどういう議論をしたのか、長妻前
厚生労働大臣
に是非この
委員会
に
参考人
として来ていただきたいということを
委員長
にお願いしたいと思います。
前田武志
596
○
委員長
(
前田武志
君)
理事会
において協議させていただきます。
世耕弘成
597
○
世耕
弘成君
細川
大臣
は長妻
大臣
のせいにされていますけど、細川
大臣
にも責任ありますよ。去年の九月からは
大臣
なんです。 この課長通知でこのような重大な決定を下したことについて、これは十二月十五日、細川さんが
大臣
のときなんですから、責任をどう
考え
ていらっしゃいますか。
細川律夫
598
○
国務大臣
(細川律夫君) この課長通知につきましては、これは制度を決めて、そして
年金
局と
年金
機構の間で準備を進めてまいりまして、そして最後の準備が整って、そして、いつこれについて通知を出すかということについて
年金
回復
委員会
の方にも助言もいただいて、事務方の方でこれを通知をしたと、こういうことでございます。
世耕弘成
599
○
世耕
弘成君
それでは、
大臣
、三月二十九日、方針決定をしたときはあなたは副
大臣
でした。そして、十二月十五日の通知を発出するときは
大臣
になっておられました。この間どういう説明を受けてこられたんですか。これはやっぱり問題あるな、ちゃんと法律でやった方がいいな、弁護士で法律の専門家でもいらっしゃいます。そういうことを全然お
考え
にならなかったんでしょうか、お聞かせください。
細川律夫
600
○
国務大臣
(細川律夫君) 三月二十九日に決めたときには私は副
大臣
をしておりましたけれども、私は労働の方を担当いたしておりまして、この問題についてはタッチをしておりませんでした。
世耕弘成
601
○
世耕
弘成君
それでは、十二月十五日の発出の前の日、十二月十四日に
年金
記録回復
委員会
が開かれて、
大臣
として
出席
されています。その
委員会
でこの問題は議論されましたか。
細川律夫
602
○
国務大臣
(細川律夫君) この
委員会
には私も
出席
をいたしました。これは冒頭の
出席
でございまして、御挨拶もいたしましたけれども、この問題については触れておりません。
世耕弘成
603
○
世耕
弘成君
この
年金
記録回復
委員会
では専門家の
委員
から、ほかの記録問題とは違って制度そのものの問題であり、質的に違うという
指摘
が出ているんです。真面目に払っている人に対する背信行為だという
発言
も出ているんです。 ここで思いとどまっていればこんなことにならなかったんですが、
大臣
、どうして思いとどまらなかったんですか、十五日の通知発出を認めたんですか。
細川律夫
604
○
国務大臣
(細川律夫君) 事実を申し上げておりますけれども、その通知については私は当時知りませんでした。
世耕弘成
605
○
世耕
弘成君
もうこれは、知らないというのは、これは大変なことですよ。これもまた新たな責任問題が加わりました。 もう一つ、じゃ、今既に手続を済まされている二千三百三十一人の方、この方々の
扱い
を止めているということですが、これからどういう
扱い
にされるんですか。
細川律夫
606
○
国務大臣
(細川律夫君) この問題につきましては、先ほども申し上げましたように、
年金
、総務省の方の業務監視
委員会
の中でもいろいろと御意見が出、そして
衆議院
の
委員会
でもこの問題を
指摘
もされましたので、そこでこの運用については留保すると、こういう決定をさせていただいたところでございます。これが二十四日のことでございます。
世耕弘成
607
○
世耕
弘成君
もう一回確認しますが、手続や作業は全部止まっているんですね。
細川律夫
608
○
国務大臣
(細川律夫君) そのとおりでございます。
世耕弘成
609
○
世耕
弘成君
それは違います。 我が党の加藤勝信
衆議院
議員が昨日
厚生労働
省に確認をしたところ、既に二千三百三十一人のうち裁定が終わっている人が九百四十二人、そのうち三月十五日付けの随時払いの作業に入っている人が四百九十三人いて、これはもう銀行に磁気テープが行っているから作業が止まらないという報告を受けています。
大臣
の答弁と違うじゃないですか。どうなっているんですか。
細川律夫
610
○
国務大臣
(細川律夫君) これは、
年金
事務所に来られて手続をされる方についてのその手続を止めていると、こういうことでありまして、もう既に決定をして、その被保険者になっている方についてのこの随時払いについては、これはその手続は、これは権利の問題でございますから、これはやらなければというふうに思っております。
世耕弘成
611
○
世耕
弘成君
二月二十四日付けの
大臣
の「今後の対応について」という紙では、裁定に向けた事務処理や
年金
の支給は留保すると書いてあるんです。全然言っていることと違います。 これ、ちょっとよく
理事
間で
審議
していただきたいと思います。(
発言
する者あり)
細川律夫
612
○
国務大臣
(細川律夫君) 私が留保ということで手続を止めたのは二十四日でございます。それ以前はこの運用三号が適用されておりまして、これについてはまさに適法にその手続が進んでいたという……(
発言
する者あり)いやいや、ということでございますから、そこで現行法にのっとってその決定をされている方についてはこれはその
年金
を支払わなければと、こういうことでございます。
世耕弘成
613
○
世耕
弘成君
これ二十四日の通達、
大臣
談話、これ全然違いますよ。
衆議院
の
予算委員会
に出されたのはこう書いてあります。裁定申請が出されたもの及び既に裁定が行われたものについては当面対応を留保する。裁定に向けた事務処理や
年金
の支給は留保する。完全に止めると書いてあるじゃないですか。この紙を出し直してもらわないと今の答弁は納得できません。
前田武志
614
○
委員長
(
前田武志
君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
前田武志
615
○
委員長
(
前田武志
君) それじゃ、速記を起こしてください。
細川律夫
616
○
国務大臣
(細川律夫君) 先ほども申し上げましたように、既にこの運用三号で適用して裁定もしているということもあるということに加えて、支払機関の方に確認をいたしましたら、もう止められないというようなこともありました。そういうことで止めたと、そういうことでございます。(
発言
する者あり)
前田武志
617
○
委員長
(
前田武志
君) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
前田武志
618
○
委員長
(
前田武志
君) それでは、速記を起こしてください。 お戻りください。お戻りください。
厚生労働大臣
におかれましては、その
大臣
談話との違いについて、訂正すべきところは訂正した上で答弁をいただきます。
細川律夫
619
○
国務大臣
(細川律夫君) お答えいたします。
厚生労働大臣
としての二十四日のこの談話につきまして、止めると、こういうような表現になっておりますけれども、これは、既に運用三号を適用して、それは現行法のこの法律内でやったと、こういうことでありますから、ここはもう受給権者になっているというようなこと、そして現実に間に合わないと、こういうことで支払をすると、こういうことになりましたので、これは
委員
御
指摘
のとおり、これは訂正をさせていただきたいというふうに思います。
世耕弘成
620
○
世耕
弘成君
いかにいいかげんにこの制度が
考え
られたか。私が今ほんの数十分質問しているだけで、三月二日の
大臣
談話も中身が違いました、職員に配っているQ&Aも中身を撤回します、そして
国会
に、
衆議院
予算委員会
に提出した
大臣
のペーパーも中身が違いましたと。いかにいいかげんかということですよ。これ猛省を求めたいし、これは私は
大臣
の責任は不可避だということを明確に申し上げておきたい。 そして、時間がないから立法でやらなかったと言っていますけれども、去年三月に方針を決めてからやるまで、十二月まで時間があった。九月までの間は長妻
大臣
、九月からの間は細川
大臣
。なぜこの間に我々に働きかけなかったんですか。
与党
にも働きかけていないと聞いています。そこの責任をどう
考え
られますか。
細川律夫
621
○
国務大臣
(細川律夫君) これは、実際のこの運用三号につきましては私はその間ちょっと知らなかったということで、その点については誠に不明を恥じるところでございます。
世耕弘成
622
○
世耕
弘成君
知らなかったということを認めるんですね。全く通知が出るまで知らなかったということを認めるんですね。知らなかったんですか。
細川律夫
623
○
国務大臣
(細川律夫君) そのとおりでございます。
世耕弘成
624
○
世耕
弘成君
なかなか信じられない。 十二月十四日の
年金
記録回復
委員会
の
出席者
には
大臣
入っているんです。そこの議事要旨には、
年金
、この運用三号の問題も入っているんですよ。それで知らないというのは、これは後でじっくりとチェックさせていただきますが、確認をさせていただきたい。 それと、去年の三月から十二月というのは、これは
年金
に関してはただの期間ではないんです。我々与
野党
で、そちらが提出された
年金
確保
支援法という十年遡って
国民
年金
の掛金を掛けられるようにする大改正の議論が行われていた。何でそこにこの運用三号の問題もぶつけてこなかったんですか、そこで相談しなかったんですか。そうであれば、我々はちゃんと、これ我々の時代に起こった問題でもありますから、ちゃんと責任を持った対応をしましたよ。何でそのときに言わなかったんですか。お答えいただきたいと思います。
細川律夫
625
○
国務大臣
(細川律夫君) この
年金
確保
支援法案は、保険料を納めやすくするために低
年金
、無
年金
をなるたけ少なくすると、こういう
観点
から現行法を改めまして、その納付可能期間を現行の二年から十年にすると、こういうことでございます。 これは、既に昨年の通常
国会
に提案をいたしていたところでございます。そこで議論をしていただいたところでございます。
世耕弘成
626
○
世耕
弘成君
この法案は、与
野党
で去年の十一月十六日に修正合意しているんですよ。なぜそのときにやらなかったんですか。
細川律夫
627
○
国務大臣
(細川律夫君) それは、そこまで私自身が全くそちらの方については存じていなかったということもあったから、そういう話にはならなかったということでございます。
世耕弘成
628
○
世耕
弘成君
この問題は、長妻前
厚生労働大臣
がお決めになった、そして細川現
厚生労働大臣
がそのまま通知を出しちゃった。これ、両
大臣
の責任は免れないと思います。長妻前
大臣
には必ず
参考人
として来ていただきたいし、磯村
厚生労働
省の
年金
記録回復
委員
会委員長
、そして総務省の郷原
年金
業務監視
委員
会委員長
にもお運びをいただいて、これいろんな問題点が私の今の質問だけで明らかになりましたから、是非、
年金
問題の集中
審議
をやっていただきたい。 長妻さんは消えた
年金
とおっしゃいましたが、これはまさに違法
年金
であります。そして、運用三号と名のっていますが、これはまさに権力の濫用三号だということを最後に申し上げまして、私の質問を終わります。
前田武志
629
○
委員長
(
前田武志
君) 関連
質疑
を許します。森
まさこ
君。
森まさこ
630
○森
まさこ
君
自由民主党
の森
まさこ
です。
菅総理
、今の
世耕
議員が
指摘
した問題、
厚生労働大臣
の責任についてどうお
考え
になりますか。
菅直人
631
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) この三号被保険者の
取扱い
について、私も多少
状況
を報告を受けておりますが、現在、厚生
大臣
を中心に、
総務大臣
も含めて、これからの対応の在り方についてしっかりした方向性を出すために協議をしてもらっているところであります。 まずは、今の
状況
に対してきちんと
関係
者の意見を聞きながら方向性を出すということが必要かと、こう
考え
ております。
森まさこ
632
○森
まさこ
君 全く今の大混乱もたらしたことについての反省のお答えがありませんでした。
国会
は
内閣
をチェックする機関ですから、私
たち
野党
は鋭い質問もします。しかし、それに対して真正面から答えてくだされば熟議にもなると思うんです。ところが、どうでしょうか。今朝からずっと
菅総理
の御答弁は逃げの答弁、ごまかしの答弁、責任のなすりつけ、残念ながら一国の
総理
の器であると思わせられる答弁はございませんでした。 今この瞬間も
地方
は大変な目に遭っています。我が福島県も、
経済
も
雇用
も大変です。昨年末、会津
地方
で雪で交通事情が止まり一夜を明かしたニュース、皆さんも御覧になったと思います。浜通りでは首都圏からの直通特急電車の廃止も発表されました。
地方
は、
国民
は不安でいっぱいなんです。
総理
のお態度を見ていて、本当にこのままこの方に国をお任せしても大丈夫だろうか、そんな不安に駆られてしまうんです。 それでも
総理
は、マニフェストは四年で判断してくれと言います。マニフェストとは、そもそも実行可能性のある具体的政策を財源と期限を数値で示し、事後に検証するものです。
菅総理
、英会話教室のNOVAの破綻で大きな被害を出したのは記憶に新しいところだと思いますが、ああいった継続的な取引契約でいつもトラブルになる点はどんなところでしょうか。
菅直人
633
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) まず、
国民
の皆さんが不安に思っておられるというような御
指摘
をいただきましたけれども、私は、この一年半の間、マニフェストの中でも進んでいるものもたくさんありますし、最も心配をされた
経済
の状態は、少なくとも一年半前のリーマン・ショック以降改善が進んできておりまして、今まさに喫緊の課題は
予算
を
成立
をさせて執行することだと、このことが
国民
の皆さんの
生活
を安心できるものにする一番大きな今の課題であると、このように思っておりますし、それに全力を挙げてきているところであります。 今御
指摘
の件は、私、NOVAのその個別的な
案件
について特に質問通告もいただいておりませんし、どういう
意味
で御質問をされているのか、なぜ私に聞かれているのかよく分かりません。
森まさこ
634
○森
まさこ
君 これは、英会話教室とかエステなどの継続的なサービス業務について、これがトラブルに至る点がございます。
消費者
被害ですので、
消費者
大臣
お答えになりますか。
蓮舫
635
○
国務大臣
(蓮舫君) まさに御
指摘
のとおり、英会話教室ですとかあるいは美容業界の場合ですと、生徒さんあるいはお客さんが前もって契約をして、例えば複数年度分の学費あるいは契約金を既に振り込んで、そしてサービスを後でチケット制で受けるシステムが多かったものですから、その振り込んだ後に突然倒産をされて、おられなくなってしまった場合に、その振り込んでしまったものがもう回収できない、不利益を被るという、こういう被害が多かったと承知しております。
森まさこ
636
○森
まさこ
君 中途解約に応じないという点なんです。
菅総理
、これニュースでも随分騒がれたので
認識
をしていただきたいと思います。 今不景気ですから
消費者
被害がどんどん増大しているんですけれども、中途解約に応じないんです。メリットだけを誇大宣伝して、契約の後、その宣伝と契約内容、余りにもギャップがあるから話が違うじゃないかと
消費者
が言っても、中途解約に応じないんです。
菅総理
、
国民
は話が違うじゃないかと思っています。中途解約に応じてください。できるだけ早い
衆議院
選挙
を望む
国民
は過半数以上です。四年待て、四年待てと言って中途解約に応じないんじゃ、蓮舫
大臣
も悪徳業者に指導ができないじゃないですか。どうですか。
蓮舫
637
○
国務大臣
(蓮舫君) いずれにせよ、私の
立場
では、森
委員
も
消費者
問題は大変専門で扱っておられておりますので、
消費者
の被害が出ないように最大限努力はしていきたいと思っています。
森まさこ
638
○森
まさこ
君
総理
に聞いています。
菅直人
639
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) この間、解散という言葉をよく
野党
の方が使われておりますが、私は、例えば大統領制でいえば四年間の任期、あるいは知事もそのケースが多いです。そして、議院
内閣
制はやはり
衆議院
の四年の任期、私は本来これが一つの単位であるべきだし、現実に
政権交代
が定常化しているイギリスなどでは、まあイギリスの場合は五年ですけれども、ほぼ五年を一つの
内閣
がやって、必要であれば交代していくと。 ですから、この
政権交代
があって一年半余りが経過をいたしました。そういう中で、やはり四年間の中でその結果を
国民
の皆さんに判断していただくというのが本来の、私は四年という
衆議院
の任期を持っている
日本
における
政権交代
が定常化したときにあるべき姿ではないかと、私はこう
考え
ております。
森まさこ
640
○森
まさこ
君
消費者
被害の場合にはまだ裁判という手段がございます。マニフェスト違反の場合には、
国民
は
菅総理
がやるやると言ったら、そのまま受けていなければならないという、そこが非常に重大な政治責任があるということを御
認識
になっていただきたいと思います。 マニフェスト違反の一点目。「とことんクリーンな
民主党
へ。」というスローガンについて、パネル一を御覧ください。(資料提示) これは、七年前に
民主党
と自由党が合併したときの不自然なお金の流れです。合併の僅か二日前に三億円もの大金が
民主党
から自由党に流れている。当時の
民主党
は現在と同じ菅代表と岡田幹事長、自由党は小沢一郎代表と藤井裕久幹事長でした。さらに、合併当日には十三億円が小沢一郎氏の財布と言われる改革
国民
会議
に流れています。たった二日間の間に、私
たち
が見たこともない大金が右から左に流れています。
菅総理
、これは何のお金ですか。
菅直人
641
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 何度もこの時点の
民主党
から自由党への三億円の寄附については聞かれておりまして、その都度明確にお答えをいたしております。 つまりは、この合併当時、自由党も既に次の
衆議院
の
選挙
などの準備をされていて、いろいろな資材などに費用が掛かっていたと。それを、合併したときに政党助成金は、これ吸収合併の形でありましたから
民主党
に一本になりますので、そういう費用をあらかじめ言わば補填しようということで三億円をきちんと寄附をして、そして手続を取って公開をもちろんいたしております。 それ以降の自由党の中のことは、当時は党が別ですので私が知る
立場
にはありませんし、お答えする
立場
にもありません。
森まさこ
642
○森
まさこ
君 自由党が借金でもしているならともかく、十三億円ものお金を持っていたんですから、費用を支払ってあげる必要はないです。実際は、
民主党
から来た三億円も合わせて自由党の議員が五百万円ずつ山分けして、残りの十三億円を小沢一郎氏の関連団体に流したことが分かっています。 百歩譲って
民主党
が支払うにしても、合併してから精算したらいいじゃないですか。ちゃんと領収書ももらって
民主党
の政治資金収支報告書に記載して、
国民
に対してオープンにすればいいんです。なぜ合併二日前に慌てて支払ったんですか。
菅直人
643
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) いや、私が言っていることがおかしいですか。 合併前に、合併前にきちんとそういう、この新たな
民主党
に一本になるわけですから、そうするとそのときに、合併前に既にいろいろな費用が掛かっていたので、こういうものについては合併後には使えなくなる、例えば自由党というロゴの入ったいろんな印刷物等は使えなくなるから、そういうものについてはやはり合併前に処理をしてもらいたいという、そういう話合いもきちんといたしまして、そしてきちんと寄附という形で手続を取って、そして政治資金規正の党の報告書にもきちんと載せているんです。 これまで何度も御質問をいただきましたが、いつもこういうふうにして答えて、私は何もやましいこともありませんし、
国民
の皆さんに対しておかしな
扱い
をしたこともありません。
前田武志
644
○
委員長
(
前田武志
君) 答弁側に再度御注意申し上げますが、時間が随分と押してきております。簡潔にお答えをいただきたい、片道でやっておりますので。どうぞ、森
まさこ
君。
森まさこ
645
○森
まさこ
君 いや、三億円という領収書しかないんですよ。じゃ、合併後にその明細いただいたんですか。
菅直人
646
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 三億円を寄附をした。当然、三億円の寄附に対する領収書を、私、当時、手続まではやっておりませんが、当然それはいただいて報告書に載せていると。当然じゃないでしょうか。
森まさこ
647
○森
まさこ
君 ロゴを変更したり何したりと言っていますから、それについての明細で本当に三億円掛かったか調査をしていないということがはっきりいたしました。 合併した後だと自由党は消滅して政党助成金を国に返すことになりますから、その前に振り込んで、小沢さんの財布へお金が流れるようにしたんじゃないか、そういう政党を政党がお金で買うようなことをしたんじゃないか、政党転がしの片棒を担いだんじゃないかと疑われているんです。 蓮舫
大臣
、このような税金の使われ方は不透明ですし、小沢氏の関連団体に流れることは税金の使い道として
国民
の意思に反するものだと思いますが、いかがですか。
蓮舫
648
○
国務大臣
(蓮舫君) 済みません、全く答える
立場
にはないと思います。
森まさこ
649
○森
まさこ
君
行政刷新
大臣
として調査をしていただけないという
趣旨
のようですけれども、どうやら蓮舫
大臣
は役人には強くても権力者には弱いようです。 次に、藤井副
長官
に質問をいたします。
菅総理
は、税と社会保障の一体改革を目指してあなたを官房副
長官
に任命されました。
国民
に増税をお願いする前にまず御自分のことをきちんと説明していただきたいと思います。 まず、合併当時、あなたは自由党の幹事長で会計責任者でしたが、もっと十三億よりも大きい金額、
平成
十四年のいわゆる消えた十五億円問題、これについて聞きたいと思いますけれども、合併の一年前、パネル二を御覧ください。自由党の政治資金収支報告書によれば、藤井副
長官
には自由党から合計十五億円を超えるお金が支出されています。このお金は政党交付金、すなわち税金であります。十五億円といえば大変な金額です。それが全て
国民
の血と汗と涙の結晶である税金で賄われたものであるのですから、その使途は重大な問題です。パネル三のとおり、添付されている十五億円の領収書には藤井副
長官
の署名、押印があります。また、パネル四のとおり、宣誓書にも同じく署名、押印があります。 それでは、藤井副
長官
、パネル三を御覧ください。この消えた十五億円問題は、あなたの名前で十五億円にも及ぶ
国民
の税金がどこへ行ったかという重大問題です。
衆議院
のときのような答弁ではなく、真摯にお答えください。十五億円の領収書を見てください。これはあなたの署名ですか。
藤井裕久
650
○
内閣官房
副
長官
(藤井裕久君) それは、私の印象は全くありません。(
発言
する者あり)
前田武志
651
○
委員長
(
前田武志
君) お引き取りください、お引き取りください。 藤井裕久官房副
長官
、もう一度お答えください。
藤井裕久
652
○
内閣官房
副
長官
(藤井裕久君) そのような
認識
はありませんし、そしてそのことを自署したことはありません。
森まさこ
653
○森
まさこ
君 では、パネル五を御覧ください。こちら、
平成
十二年の自民党、自由党、公明党の三党合意の署名です。これはあなたの署名ですか。
藤井裕久
654
○
内閣官房
副
長官
(藤井裕久君) さようです。
森まさこ
655
○森
まさこ
君 それでは、領収書の署名、パネル六と三党合意の署名を透明なセルで重ね合わせてみます。藤井裕久、全てぴたりと当てはまります。特に、裕の字体は独特な崩し方ですが、ぴたりと当てはまっています。これを改めて御覧になって、自分の文字だと思いませんか。
藤井裕久
656
○
内閣官房
副
長官
(藤井裕久君) その自署は誰が書いたか知りません、書いたか知りません。私が書いたものではありません。
森まさこ
657
○森
まさこ
君 さあ、ここまで聞いていて、テレビを御覧になっている皆さんも何かがおかしいとお感じになったと思うんですけれど、私も弁護士として、この署名が、真偽、これが問題になる裁判を手掛けたことがあります。 ここで、藤井副
長官
がここまではっきり御答弁することが逆におかしいんです。この署名はそっくりです。しかも、鑑定協会の協会長もこれは同一のものであると言っている。これだけ似た署名を見せられたら、通常の人ははっきりとは言えないんです。それなのに、どうして領収書、十五億円が絡む方は自分の字でないとはっきりと断定できて、三党合意の方は自分の字だと断定できるんでしょうか。藤井副
長官
、どうしてそこまで断定できるのか、理由をお聞かせください。
藤井裕久
658
○
内閣官房
副
長官
(藤井裕久君) 事実だからです。
森まさこ
659
○森
まさこ
君 何をもって事実と
考え
るのか、理由を聞いています。
藤井裕久
660
○
内閣官房
副
長官
(藤井裕久君) 本人が書いていないんですから、事実です。
森まさこ
661
○森
まさこ
君 柴山昌彦議員の質問に対しても、かたくなに十五億円の領収書と宣誓書の方は自分の字ではないと言い張っています。三党合意の方は自分の字だというふうに、七年前の領収書であるのにはっきり言っている。私も裁判で随分証人尋問をしましたけれども、藤井副
長官
の御答弁はとても信用性があるものではありませんよ。 あなたは、幹事長として、会計責任者として山のような領収書を毎日見ていたでしょう。たくさんの領収書に署名なさってきたでしょう。なぜこの領収書だけ見たことがないと断定できるんですか。
藤井裕久
662
○
内閣官房
副
長官
(藤井裕久君) 大体その資金は受け取っておりませんし、ですから、その資金の領収という
意味
においては書いていないということは断言できるんです。
森まさこ
663
○森
まさこ
君 十五億円受け取っていないということと領収書に署名したということは別なんですけれどもね。 実は、重大な御答弁をなさっているんです。柴山昌彦議員の一月二十一日の質問に対して、記憶がないわけではないと答えましたね。つまり、記憶があるということですね。どういう記憶があるんですか。
藤井裕久
664
○
内閣官房
副
長官
(藤井裕久君) そのときの自体の記憶はあります。しかし、そのことを書いた
認識
がないと、こういうことを申し上げております。
森まさこ
665
○森
まさこ
君 今、藤井官房副
長官
が重大な御答弁をなさいました。そのときの記憶はありますとおっしゃったんです。だけど、書いた記憶がないとおっしゃいました。そのときの記憶とはどのような記憶ですか。テレビを見ている
国民
に分かるように説明してください。
藤井裕久
666
○
内閣官房
副
長官
(藤井裕久君) 今申し上げましたように、そのときに資金は全く受け取っていません。ということから、記憶があるということを申し上げているのです。
森まさこ
667
○森
まさこ
君 資金を受け取っていないという記憶がある。そのときの記憶がある。それでは、十五億円が自由党の金庫からなくなった、どこかに流れたという
認識
はあったんですか。
藤井裕久
668
○
内閣官房
副
長官
(藤井裕久君) 全くその領収というか、受け取った事実がありませんから、その先のことは分かりません。
森まさこ
669
○森
まさこ
君 実はあなたは二〇〇九年三月、この消えた十五億円に関する朝日新聞の取材に答えて、僕はもらっていない、幹事長である以上は名前も出したがと答えているんです。藤井副
長官
、幹事長の名前を出したとおっしゃっているんですね、これは記憶があると。幹事長の名前を出したということはどういうことですか。署名したということじゃないんですか。
藤井裕久
670
○
内閣官房
副
長官
(藤井裕久君) 当時は、私は政策の責任者でもあったんですよ。そして、
枝野
さんが
民主党
の政策の責任者で、あらゆる
意味
において政策のすり合わせをやっていたんです。したがいまして、今のような話については、全くタッチしていなかったということをはっきり申し上げたいと思います。
森まさこ
671
○森
まさこ
君 今、幹事長である以上は名前も出したがというふうに……(
発言
する者あり)
前田武志
672
○
委員長
(
前田武志
君) もう一度ちょっと答弁、
質疑
させてください。(
発言
する者あり)
理事
は着席してください。
森まさこ
673
○森
まさこ
君 幹事長である以上、名前も出したがということの
意味
を聞いております。
藤井裕久
674
○
内閣官房
副
長官
(藤井裕久君) 政党ですから、要するに組織体です。したがいまして、今申し上げたように、このお金の動きについては私はタッチしておりません。ただし、幹事長ですから名前が出ているのかもしれませんが、私がそのときやったことは、
枝野
さんと政策の協議を、すり合わせをやった、こういうことになっているんです。
森まさこ
675
○森
まさこ
君 同じ朝日新聞に、藤井氏周辺が、役目上サインしたのは藤井さんだがと書かれているんです。サインはしたんですね。
藤井裕久
676
○
内閣官房
副
長官
(藤井裕久君) したという
認識
は全くない、ありません。
森まさこ
677
○森
まさこ
君 先ほども言いましたけれども、一部報道で、
日本
鑑定人協会の協会長である根本寛氏が、筆跡個性と言われる癖が合計二十か所以上見られ一致する、これは十万人に一人の割合、同一人による署名と断定できると述べています。 藤井副
長官
、鑑定人の協会長もあなたの字だと言っていますが、あなたの署名でないということであれば、私は、
委員長
、根本寛氏の
参考人
招致を要求します。
前田武志
678
○
委員長
(
前田武志
君)
理事会
において協議いたします。
森まさこ
679
○森
まさこ
君 つまり、あなたが受け取ってないと言うんでしたら、今度は収支報告書に虚偽の記載がなされたということになりますから、政治資金規正法で刑に処せられます。つまり、藤井副
長官
は、消えた十五億円をもらっていたとしても大問題、もらっていなかったとしても大問題なんです。 官房副
長官
のこの責任を、
菅総理
、どうお
考え
になりますか。
菅直人
680
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 何か、仮の話というか、仮定の話についてお答えする
立場
にありません。
森まさこ
681
○森
まさこ
君 いや、仮定の話じゃないんですね。どちらにしても大問題なんですけれども、これは仮定の話じゃないんです。一〇〇%の話なんです。まあ
総理
はお話をお聞きになっていらっしゃらないようですけれども。 藤井副
長官
、当時、自由党の職員だった俊成浩章氏、高橋豊和氏は現在
民主党
の職員になっていますが、彼らに当時の事情を聞きましたか。
藤井裕久
682
○
内閣官房
副
長官
(藤井裕久君) まず、高橋さんという人は全くこれに
関係
ありません。 もう一つの俊成さんですか、これは個々の経理の処理をやっておりました。しかし、今のように一つのまとまったものにするということについては分かりません。
森まさこ
683
○森
まさこ
君
民主党
経理部の俊成浩章氏、
民主党
の
衆議院
第三控室の高橋豊和氏の
参考人
招致を求めますし、この問題についての集中
審議
も求めます。
前田武志
684
○
委員長
(
前田武志
君)
理事会
において協議いたします。
森まさこ
685
○森
まさこ
君 このような政治と金の問題について、
菅総理
も全く
認識
もないし調査もしていないということで、
国民
の、話が違うじゃないかという問題が、中途解約したいということに結び付いている。
総理
、本当に
国民
のことを思うなら、
総理
の座を降りていただきたいと申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。
前田武志
686
○
委員長
(
前田武志
君) 関連
質疑
を許します。西田昌司君。
西田昌司
687
○西田昌司君 私は、先日から報道されています前原
大臣
、そして
野田
大臣
、蓮舫
大臣
の政治資金のこの問題についてまずお尋ねしたいと思います。 報道されています事実
関係
について、それぞれ前原
大臣
、
野田
大臣
、蓮舫
大臣
から御説明いただきたいと思います。
前原誠司
688
○
国務大臣
(前原誠司君) どの報道でございましょうか。 〔
委員長
退席、
理事
森ゆうこ君着席〕
西田昌司
689
○西田昌司君 どういう報道であろうかという質問自体、私びっくりするんですけれども、あなたは昨日
記者会見
されましたね。弁明されたんじゃないんですか。そのことです。
前原誠司
690
○
国務大臣
(前原誠司君) その報道につきましては、私がパーティー券を売った先の誤記入がございまして、それについて訂正をしたということと、
関係
各位に御迷惑をお掛けをしたことについておわびを申し上げたということでございます。
野田佳彦
691
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) 私については、
平成
十九年の六月に政治資金パーティーを行った際、それ以前に脱税をした法人の関連会社からパーティー券の購入を受けていたと、そういう報道がございました。それを踏まえて事実
関係
を確認をさせていただきましたけれども、関連会社二社からそれぞれ四十万円ずつのパーティー券の購入を受けていたことが確認をされました。 当時は善意でパーティー券の購入をしていただいたという
認識
でありましたけれども、それに基づいて、法令に基づき適正に政治資金収支報告書に記載をさせていただきましたが、後からこういう
指摘
を受けまして、脱税をしていた法人から直接パーティー券を購入したわけではありませんが、関連会社から購入していたわけでありまして、そういう
意味
からも速やかに返還をしなければいけないということで早速対応させていただきまして、本日、二社に対して全額返還をさせていただきました。
蓮舫
692
○
国務大臣
(蓮舫君) お答えいたします。 一部報道を受けまして事実
関係
を調べました。
平成
十九年、二〇〇七年六月一日ですが、株式会社メディア不動産開発という企業から百二十万の寄附を受けておりました。寄附を受けるときには、法律にのっとって禁止されている企業ではないことは確認をしましたが、報道にあったように、過去脱税を受けた企業との関連を弁護士に依頼をして調べたところ、関連があることが分かりましたので、速やかに返還手続を道義的
観点
から取らせていただいたところです。
西田昌司
693
○西田昌司君 そこでちょっとお聞きしているんですが、(資料提示)まず
野田
大臣
、
野田
大臣
のこの資料がありますけれども、ここに書いてあるのはグレイブと書いてあるんですね、グレイブ。そして、前原
大臣
のところではクレイヴなんですね。これ同じ会社だと思うんですけれども、どちらかが間違っているんですけれども、どうなんでしょう、これは。どちらの間違いですか。
前原誠司
694
○
国務大臣
(前原誠司君) 調べてお答えをしたいと思います。
西田昌司
695
○西田昌司君 じゃ、私から調べた結果言いますと、要するにグレイブという会社はないんで、クレイヴなんです、
野田
大臣
。
野田
大臣
、あなたのもらった会社はクレイヴです。謄本で調べました。 そして、あなたの収支報告書に出ている、ここ名前消しましたが、S氏ですね。S氏というのは、このクレイヴとかメディア不動産開発のどういう方なんでしょう。
野田佳彦
696
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) 会社
関係
の詳しい事情はよく分かりませんが、実質的にオーナーだったという報道は見ています。
西田昌司
697
○西田昌司君 いや、どういう方だったかよく分からないんですか。
野田佳彦
698
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) 多分、何人かの集まりの中でお会いはしていると思います。私の秘書が名刺交換をしたと私は聞いています。その中で、十九年の六月に政治資金パーティーをやるときに様々な法人にお願いを言って、そういう中でこういう形で御協力をいただいたということで、直接的にお名前とか顔が私は一致するという形ではございません。
西田昌司
699
○西田昌司君 だから、S氏とは
野田
大臣
は面識ないということですか。
野田佳彦
700
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) いや、会ったことはあると思うんです、会ったことは。複数名いる中でいらっしゃった方だろうと思いますし、いや、だからそこに随行していた秘書が名刺交換しているということですから、会ってはいるということだと思います。
西田昌司
701
○西田昌司君 そもそも誰に御紹介されたんですか。 〔
理事
森ゆうこ君退席、
委員長
着席〕
野田佳彦
702
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) この方自身のことですか。二、三十人いる懇親会の中で
地域
経済
のいろいろな名士みたいな方がたくさんいらっしゃいましたけれども、その中でいろいろ名刺交換とか握手をしたりとかという中でお会いしたというふうに承知しています。
西田昌司
703
○西田昌司君 昨日の前原
大臣
の
記者会見
等によりますと、何か前原
大臣
が紹介したような形で報道されていますが、違うんですか。
野田佳彦
704
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) このいわゆる当該企業の代表者の方ではなくて、直接御紹介ではなくて、懇親会を主催をされている方を御紹介をいただくというか、顔を出さないかと言われて行った中にいらっしゃった方だというふうに思います。
西田昌司
705
○西田昌司君 なぜこういうこと聞くかといいますと、今、クレイヴとメディア不動産開発、言いましたね、これクレイヴが正しいんですが。それで、この謄本調べますと、このS氏という方は役員にも何も載ってないんですよ。分かります。あなたがもらわれたの、一体誰からもらわれて、今返金したと言われたんですけれども、誰に返金するんですか。
野田佳彦
706
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) 返金は、株式会社メディア不動産開発、そしてグレイブじゃなくてクレイヴですか、こちらの方に行ってお渡しをしてきたということでございます。それぞれの会社の担当者に直接お渡ししてきたと報告を受けています。
西田昌司
707
○西田昌司君 いや、しかし、あなたがもらわれたのはS氏ですよ。S氏からもらったとおっしゃったじゃないですか。おかしいじゃないですか。
野田佳彦
708
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) 個人じゃなくてそれぞれの法人でありまして、法人の担当者とお会いしていただいて、法人の担当者にお返しをしてきたということでございます。
西田昌司
709
○西田昌司君 いや、だから、代表者の名前を書くようになっているんですよ。代表者にそういう方おられないし、役員にもおられないということを申し上げているんですよ。虚偽記載じゃないかということなんですよ。
野田佳彦
710
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) それはちょっと、事実
関係
を調べないと分かりません。
西田昌司
711
○西田昌司君 あなた方、大きな問題になっているのにそういうことも調べてないんですか。一体、これだけ大きなお金で、パーティー券、普通二万円、それ何十万もらってですよ、間違った記述はするわ、誰からもらったかも分からない。とんでもないじゃないですか。
財務大臣
ですよ、あなたは。人から税を徴収する側の人間なんですよ。ちょっと態度がおかしいんじゃないですか。
野田佳彦
712
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) 先ほど申し上げましたとおり、いわゆる一般的な外国法人だとか赤字を続けている法人等については気を付けますけれども、脱税をしたことがあったかどうかとか含めて、そこまでは確認ができなかったということでございますし、いずれにしても、その代表者の氏名等は事実
関係
をよく調べてみたいと思います。
西田昌司
713
○西田昌司君 それじゃ、その代表者はどういう形で書いたのか。 それと、もう一つ言っておきますと、このS氏の名前、これ名前伏せていますが、こういう名前の方もいわゆるグループの方にはおられないんです。名前が違うんですよ。だから非常に怪しい、虚偽記載をしている可能性があると私は
指摘
したいと思います。調べていただけますか。
野田佳彦
714
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) 虚偽をするつもりは全くないはずでありますし、適正に処理をしたという上で公開をしているはずでございますので、調べてはみますけれども、全くそういう意図はあるはずがありません。
西田昌司
715
○西田昌司君 それで、蓮舫
大臣
にお伺いします。 蓮舫
大臣
の資金収支報告書、ここはメディア不動産開発というところから百二十万もらっておられて、ここ代表者、T氏なんですよ。このT氏というのが、蓮舫さんがおっしゃった、正しい代表者なんです。蓮舫さんはT氏、あなたがS氏になっているから、これおかしいんですね。 それで蓮舫さん、このT氏という方とはどういう御
関係
ですか。
蓮舫
716
○
国務大臣
(蓮舫君) ある会合といいますか会食の席で同席させていただいて、御紹介をいただきました。そこで名刺交換をさせていただいた
関係
でございます。(
発言
する者あり)
西田昌司
717
○西田昌司君 今、周りの方も言っていますが、名刺交換で百二十万というのは普通
考え
られないんですが、あなたのお取引、御紹介はそういうケースが多いんですか。
蓮舫
718
○
国務大臣
(蓮舫君) お答えいたします。 取引という
考え
はないんですけれども、
基本
的には、このケース、百二十万というのは私の政治活動、寄附をいただいた方の中では多いと思っております。ただ、やはり善意の寄附だと
認識
しておりましたので、私がチェックをするのは、法律で禁止をされている、赤字が続いているとか、あるいは外国人企業であるとか、国や
地方
から補助金を受けていない、こういう部分のチェックはさせていただいております。
西田昌司
719
○西田昌司君 じゃ、このT氏も
御存じ
なんですが、この実質的オーナーだと先ほど
野田
大臣
おっしゃったS氏は
御存じ
ですか。
蓮舫
720
○
国務大臣
(蓮舫君) 今回の一連の報道を受けて、私どもの名簿も含めて、自分の記憶も含めて、全部分かる限りで調べました。 おっしゃっている方というのは、私もお会いして面識は持っております。ただ、その方が、私が献金をいただいたこの企業と
関係
があったかどうかというのは、私は全く知りませんでした。
西田昌司
721
○西田昌司君
野田
大臣
は、この先ほどの二社は実質S氏という
認識
で献金を受けられたとおっしゃいました。蓮舫
大臣
は、T氏からもらったと、こういうことでS氏とは知らなかったと、そういうことでよろしいですか。
蓮舫
722
○
国務大臣
(蓮舫君) そのような
認識
です。
西田昌司
723
○西田昌司君 それじゃ、前原
大臣
にお聞きしますね。 前原
大臣
は、このトウェンティーワンとクレイヴから五十万、五十万なんですね。これは、トウェンティーワンが全然違う企業だったんですね。もう少し丁寧に、何をどう間違ったのか、はっきり教えてください。
前原誠司
724
○
国務大臣
(前原誠司君) 会計責任者が通帳を見まして、その会社の名前、振り込み先の会社の名前が私どもの事務所の名簿にございませんでした。名簿になかったがために、インターネットで検索をすると幾つかの会社が複数出てきて、そしてその住所と代表者を書いたということでございまして、この代表者とまた住所もてれこといいますか、違うところであったということで、事務所からおわびの手紙を出したところでございます。 それから、その報告書については訂正をさせていただきました。
西田昌司
725
○西田昌司君 だから、実際には誰からもらったことになるんですか。
前原誠司
726
○
国務大臣
(前原誠司君) 私は、いわゆる今議論になっているSさんとは面識がございますので、Sさんにお願いをして、そしてパーティー券を買っていただいたということでございます。
西田昌司
727
○西田昌司君 それで、下のもう一つのクレイヴというところはW氏になっていますね。W氏はよく
御存じ
ですか。
前原誠司
728
○
国務大臣
(前原誠司君) 存じ上げております。
西田昌司
729
○西田昌司君 それで、上のトウェンティーワンは実際にはS氏からのものだという
認識
でおられると。下のクレイヴは誰からのもの、これもS氏ですか。
前原誠司
730
○
国務大臣
(前原誠司君) 私がお願いに上がりましたのはSさんでございます。
西田昌司
731
○西田昌司君 S氏とは随分親しいお付き合いされているようなんですが、どういうお付き合いでしょう。
前原誠司
732
○
国務大臣
(前原誠司君) 恐らく今から六、七年前だと思いますけれども、先ほど
野田
大臣
から、ある会合を中心的にやっておられる方から紹介を受けて何度かお会いをしたことがございます。
西田昌司
733
○西田昌司君 そのとき、その方はどういう印象で
大臣
は受けておられました。
前原誠司
734
○
国務大臣
(前原誠司君) その初めの印象というのは余り覚えておりません。その主催者がやられる会合には余り顔を出さない方であります。
西田昌司
735
○西田昌司君 それで、この方が過去に巨額の脱税で起訴されているということを知られたのはいつですか。
前原誠司
736
○
国務大臣
(前原誠司君) 存じ上げませんでした。
西田昌司
737
○西田昌司君 いや、今まで全く知らなかったんですか。
前原誠司
738
○
国務大臣
(前原誠司君) 存じ上げませんでした。
西田昌司
739
○西田昌司君 じゃ、いつ知ったんですか。
前原誠司
740
○
国務大臣
(前原誠司君) 報道で知りました。
西田昌司
741
○西田昌司君 それで、私は非常に不思議な思いで見ているんです。というのは、ほかの
野田
大臣
、それから蓮舫
大臣
はまさに登記簿謄本どおりの代表者で書いておられるんですね。
野田
大臣
に至っては、名前も何か代表者も変な形で虚偽記載じゃないかと私は思いますが、それでも、もらった方としてはS氏だという感覚で出しておられるんです。ところが、一番親しい、一番親しい前原
大臣
だけがS氏の名前が出ていないんですよ。わざと隠しているんじゃないんですか。
前原誠司
742
○
国務大臣
(前原誠司君) そのようなことはございません。
西田昌司
743
○西田昌司君 ここでちょっと事務方に聞きたいんですが、政治資金規正法で、虚偽のこういう申告をした場合、これ、例の鳩山さんや小沢さんの問題と同じように公民権停止事案だと思うんですよ。一般論でいいですから、ちょっと見解を教えてください。
田口尚文
744
○
政府参考人
(田口尚文君) お答えいたします。 一般論として申し上げますと、政治資金規正法におきましては、故意又は重大な過失により収支報告書に記載すべき事項を記載しなかった者又は虚偽の記入をした者については、五年以下の禁錮又は百万円以下の罰金に処す旨の定めがございます。 この刑に処せられた者につきましては、規正法の二十八条の規定によりまして、裁判が確定した日から一定期間、
選挙
権及び被
選挙
権を有しないとされているところでございます。
西田昌司
745
○西田昌司君 今お聞きいただいたように、これはそういう事案になる可能性があるんですよ。 私は、これなぜそういうことを言っているかというと、一番親しいあなたがこういう間違いするなんということは常識では
考え
られないんですよ。もう少しみんなが納得できる説明言ってくださいよ。
前原誠司
746
○
国務大臣
(前原誠司君) 最終的には、この収支報告書、政治資金収支報告書というのは私の責任でございますが、なぜこういう間違いをしたかということを聞いたときに事務所から返答がありましたのは、先ほどお答えをしたとおりでございます。
西田昌司
747
○西田昌司君
菅総理
、寝ている場合じゃないんですよ、あなたも。寝ている場合じゃないんですよ。これは、今の三社は実は
民主党
自体にも献金しているんですよ。
御存じ
ですか。
菅直人
748
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 報告は受けておりませんでした。
西田昌司
749
○西田昌司君 じゃ、分かっていないんですか。どういうことなんですか。報告を受けていないというのはそういう
認識
していないという
意味
ですか。
菅直人
750
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 報告を受けていないので知りませんでした。
西田昌司
751
○西田昌司君 それで、今三氏は、もう一度聞きますが、
野田
大臣
は返却される、それから前原
大臣
はどうおっしゃったんですかね、それから蓮舫
大臣
、もう一度、三人とも、どういう処理するのか教えてください。
野田佳彦
752
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) 本日、二社分、八十万円については返還をさせていただきました。
前原誠司
753
○
国務大臣
(前原誠司君) その脱税で捕まった企業の関連会社を調べておりまして、全体像が分かった段階で全額返還をしたいと思っております。
蓮舫
754
○
国務大臣
(蓮舫君) 速やかに返却する手続を取っています。
西田昌司
755
○西田昌司君
菅総理
、こういうことを皆されるんですよ。
菅総理
は
民主党
の代表じゃないんですか。調べもせず、知らなかったと。どうするんですか、これ。
民主党
、どういう対応するんですか。
菅直人
756
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 早速調べて、問題のあることが明確になった場合にはきちんと、返還も含めた処置をとりたいと思います。
西田昌司
757
○西田昌司君 いや、それはかなり問題があるんですが、元々
民主党
のパーティー券は前原
大臣
が紹介したんですか。
前原誠司
758
○
国務大臣
(前原誠司君) 私がお願いしたものもございます。 それから、昨日
記者会見
で申し上げたように、その中心的な人物に対して
野田
大臣
、蓮舫
大臣
を紹介したのは私でございます。
西田昌司
759
○西田昌司君 この中心的人物、S氏のことですね。じゃないんですか。いや、じゃ中心的人物というのは、S氏のことを私はさっきから聞いているんですよ。S氏はどういうふうに思っているんですか、あなたは。
前原誠司
760
○
国務大臣
(前原誠司君) そのSさんを御紹介いただいたそのグループの中心の方を御紹介したのが私だということを申し上げたわけであります。
西田昌司
761
○西田昌司君 いや、だから、
民主党
に献金しているのはS氏のグループでしょう、違うんですか。
前原誠司
762
○
国務大臣
(前原誠司君) 党のパーティーもお願いしております。
西田昌司
763
○西田昌司君 それで、私が、菅さんが
御存じ
ないようですから言いますが、私が少なくとも調べただけで、過去二十年、十九年、十八年の三年だけで百九十万、この企業グループから来ています。それから十八年は、同じ住所で代表者がS氏のところからまた四十万、四十万、八十万。したがって、二百七十万が少なくとも入っているんですよ。こういうことぐらい調べればすぐ分かる。なぜそういう資料、あなた出さないんですか。
菅直人
764
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 早速調査してみます。
西田昌司
765
○西田昌司君 だから、あなたの代表者としての感覚が鈍過ぎるんじゃないかと言っているんですよ。
菅直人
766
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 我が党の場合、一般的には党の会計は幹事長あるいは担当の
財務
委員長
がやっておりますので、早速調査を
指示
してはっきりさせてまいります。
西田昌司
767
○西田昌司君 それで、報道によりますと、脱税をS氏はされたということだけではなくて、もう少し過去にいろいろ暗い背景が言われているんですよ。そういうことを前原
大臣
、
御存じ
じゃないですか。
前原誠司
768
○
国務大臣
(前原誠司君) 存じ上げておりません。
西田昌司
769
○西田昌司君 じゃ、存じ上げておられないようですから、私が言いましょう。 これは静岡新聞、一九八八年九月二十一日の朝刊の記事に載っているんです。富士宮署は覚醒剤の保有で暴力団員を含む九人を逮捕したんです。その中の一人に今のS氏が入っているんですよ。
御存じ
ないですか。
前原誠司
770
○
国務大臣
(前原誠司君) 全く知りませんでした。
西田昌司
771
○西田昌司君 これは知らなかったで済むような話じゃないですよ。あなた方、主要
大臣
三人、そして
民主党
もそういう人物から献金もらっているんじゃないんですか。
政権
の基盤は一体どうなっているんですか。
国民
にどうこれ説明するんですか。どうするんだよ、これは。
菅総理
、どういう責任感じておられるんですか。
菅直人
772
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 党については、今申し上げましたように、早速しっかりと事実
関係
を確認したいと思います。 それぞれの政治家については、今御本人の方から説明をされているわけでありまして、その説明によって御理解をいただけるものと、こう
考え
ております。
西田昌司
773
○西田昌司君 ほかの三人の方、どう思われるんですか。それぞれ、前原
大臣
、
財務大臣
、そして蓮舫
大臣
。
前原誠司
774
○
国務大臣
(前原誠司君) それが事実かどうかは私は確認をしておりません。仮にそういう過去があったとすれば、それは、私がお付き合いしたことについては問題があったというふうに思います。
蓮舫
775
○
国務大臣
(蓮舫君) 今初めて知ったこともありまして、本当にそれは私は知り得ませんでしたけれども、御迷惑をお掛けしたことはこれはおわびを率直に申し上げます。
野田佳彦
776
○
国務大臣
(
野田佳彦
君) いろんなお付き合いというのはだんだんその人間
関係
が増えれば出てくると思うんですが、例えば私の場合、パーティーやったのは人生先にも後にもこれ一回なんですけれども、脱税したことがあるかどうかとか、よほど気を付けなきゃいけないなということはこれはよく分かります。加えて、それぞれの個人が過去に何をやったかまではこれはすぐにはうかがい知れません。今日初めて知ったというか、報道をもって知ったということが事実でございます。(
発言
する者あり)
西田昌司
777
○西田昌司君 まさに類は友を呼ぶというやじもありますが、
民主党
の皆さん方、その主要メンバーがみんなこういう形でお付き合いになっているんですよ。私は本当に、今まず
政権
の支持率が一番低くなっていますが、辛うじて、
菅総理
が
民主党
はクリーンな政治をやりたいと言っておられた。どこがクリーンなんですか、これ。ぼろぼろじゃないですか。そして、今言ったら、そんなことまで一々調べられない。開き直りだよ。
菅総理
、あなたはもう
政権
基盤がもうぼろぼろなんですよ。解散してもう一度信を問うべきですよ。どうですか。
菅直人
778
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 少し話が飛躍しているように思いますが、私も多少長くなった経験の中でいろいろなお金にまつわる場面を見ておりますが、確かに気を付けなければならないことはもちろんなんですけれども、その人物がどういう人かということを、もちろん知っていて付き合うときは当然ながら気を付けて付き合うわけですが、必ずしもその全てを知っているわけではない場合もありますので、それについて一般論として気を付けなければならないということはおっしゃるとおりだと思いますが、それでもって急に何か解散という話になるのは、若干私には理解できません。
西田昌司
779
○西田昌司君 まだいまだに他人事のように言っているんですよ。これはそういう問題じゃないでしょう。あなたの
政権
中枢にかかわる問題ですよ。もう少し危機感持たなきゃ駄目だし、ガードが甘過ぎるんです。それが全ての政策に影響を与えているんですよ。そして、それが
国民
の信頼をなくすもとになっている。 そこで、前原
大臣
にもう一つお聞きしたいんです。もう一つ、これは前原
大臣
の後援会連合会の収支報告なんです。この話で聞くんですが、今日実は、私は本当は皆さん方に写真を提示しようと思っていたんです。写真があるんですけれども、これ
民主党
の
理事
の方から拒否されたんで見せられないんですけれども。 なぜかというと、要は、ある方が私に教えていただいて、前原
大臣
の非常に熱心な支持者の方がおられまして、京都市内に。そこで、前原さんと、
大臣
と一緒に
大臣
室で写真を撮っておられて、それを大変大事に額に入れて飾っておられるんですよ。この方は山科で飲食店を経営されている方ですけれども、写真を撮られた、それに御記憶ありますよね。
前原誠司
780
○
国務大臣
(前原誠司君) ございます。
西田昌司
781
○西田昌司君 それはどういう形のお知り合いの方なんですか。
前原誠司
782
○
国務大臣
(前原誠司君) 私が中学二年のときに山科に引っ越しまして、その団地のそばに焼き肉屋を経営されている方だと思います。
西田昌司
783
○西田昌司君 それで、中学以来ずっと親しくお付き合いされているんでしょうけれども、どういうお付き合いされているんですか。
前原誠司
784
○
国務大臣
(前原誠司君) 大変政治の世界に出る前からも親しくしていただきましたし、特に私が政治の世界に出るようになってからは一生懸命に応援をしていただいております。
西田昌司
785
○西田昌司君 応援されているということなんですね。 ちなみに、その方は
日本
国籍はお持ちなんでしょうか。
前原誠司
786
○
国務大臣
(前原誠司君) 在日の方であります。
西田昌司
787
○西田昌司君 在日の方で、在日の方の場合にはいろんな
選挙
運動をしてはいけないとかお金もらったらいけないとかあるんですけれども、そういうことはされていませんか。
前原誠司
788
○
国務大臣
(前原誠司君)
委員
が今日資料で出されておりますことを私も昨日ある方から聞きまして、献金を受けておりました。これについては、返金をして収支報告書を訂正をさせていただきたいと思います。
西田昌司
789
○西田昌司君 今
大臣
から、
指摘
する前に言われたんですけれども、献金を受けておられたんですね。幾ら受けておられるんですか。
前原誠司
790
○
国務大臣
(前原誠司君)
委員
が
指摘
をされたものについては五万だと聞いておりますし、私が昨日事務所から聞いた金額も同じ金額を聞いております。
西田昌司
791
○西田昌司君 全然それ調べてないんじゃないですか。この方から少なくとも、私が調べただけでも過去四年間の間で五万ずつですから、二十万円あります。あと分かりません。全然調べてないんじゃないですか、あなた。
前原誠司
792
○
国務大臣
(前原誠司君) 私も昨日事務所の人間からそれを聞いたところでありますので、全体像を調べてしっかりと対応させていただきたいと思います。
西田昌司
793
○西田昌司君 それで、今軽く返還するというようなことをおっしゃっているんですけれども、まず事務方に聞きますが、これは返還するとかで済まない問題ですよ。外国人からに対する寄附の禁止規定がありますが、説明してください。
田口尚文
794
○
政府参考人
(田口尚文君) 一般論として申し上げますと、政治資金規正法におきましては、何人も、外国人、外国法人又はその主たる構成員が外国人若しくは外国法人である一定の団体その他の組織から政治活動に関する寄附を受けてはならないとされており、故意にこの規定に違反して寄附を受けた者については罰則の定めがございます。 なお、一般論として申し上げますと、故意がなければ罰則の
対象
とはなりません。
西田昌司
795
○西田昌司君 今お話にありましたように、そして、もう一度聞きましょう、この禁止の規定に引っかかったら公民権停止になるんでしょう。そこまではっきり言ってくださいよ。
田口尚文
796
○
政府参考人
(田口尚文君) この刑に処せられた場合におきましては公民権停止の
対象
となります。
西田昌司
797
○西田昌司君 つまり、外国人からあなたは継続してもらっておられるんですよ。そして、ずっと応援してもらったと言っているんですよ。それは完全な今禁止規定に引っかかって、その場合には罪が確定したら公民権停止、つまり、あなたは
大臣
どころか
国会
議員の資格がないということですよ。 分かっているんですか。どう思っているんですか、あなたは。責任取って辞職すべきじゃないですか。
前原誠司
798
○
国務大臣
(前原誠司君) 全体像を把握してからお答えをした方がいいと思います。(
発言
する者あり)
西田昌司
799
○西田昌司君 聞こえなかった。マイクが入っていなかった。(
発言
する者あり)
前田武志
800
○
委員長
(
前田武志
君) お静かに願います。
前原誠司
801
○
国務大臣
(前原誠司君) 全体像を把握してから判断をした方がいいと思います。
西田昌司
802
○西田昌司君 そして、今全体像とおっしゃいました。私は、たまたまこれ、私の知り合いの話から分かったんですね、あなたの見て。同じようなお名前の方やいろんな方がおられます。調べていけばもっと出てくる可能性あると思いますよ。 これ、そうなってきたときに、あなたはこれはもう責任免れないんですよ。今出ている分だけでも免れませんよ。おかしいでしょう。責任をちゃんと取るべきなんですよ。どうなんですか。
前原誠司
803
○
国務大臣
(前原誠司君) まずは全体像を把握させていただきたいと思います。
西田昌司
804
○西田昌司君 いつまでにやるんですか。
前原誠司
805
○
国務大臣
(前原誠司君) できるだけ早くしたいと思います。
西田昌司
806
○西田昌司君
菅総理
、あなたの任命した
大臣
がこういう問題にされているんですよ。どう思われますか。その方が、外国人から献金されている方が
外務大臣
ですよ。直ちに、直ちに罷免すべきじゃないですか。
菅直人
807
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) まず御本人がきちんと全貌を把握したいというふうに言われているわけですから、まずはそれが、私もそうあるべきだと思います。
西田昌司
808
○西田昌司君 何を言っているんですか。事実をこれから調べたらまだ大きくなるんですよ。今分かっているやつだけでも、五万円じゃなくて二十万円は分かっているんです。これからあと調べたら、増える可能性はあっても減る可能性はないんですよ。認めているんですよ、本人が。そして、その方を
外務大臣
、外国人からお金をもらっている人間が
外務大臣
なんかあり得ないじゃないか。何
考え
ているんですか。
菅直人
809
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) まず御本人がちゃんと全貌を調べたいと言われていますから、まずはそのことにまちたいと思っています。
西田昌司
810
○西田昌司君 あなたは自分が、何でも皆さんに振り分けるんです。まずは誰々に、まずは
国会
で、まずは
与党
の中で、まずは
大臣
に。あなたはどうするんですか。
菅総理
、あなた自身の不明もあるし、様々な問題を含んでいるんですよ。これは大変なニュースになりますよ。外国との交渉をする人間がこういう
関係
であるというのは、これはとんでもない。現に、今までこういうことが分かったら
辞任
されているんですよ。何を
考え
ているんですか、あなたは。そして、あなた自身の、
大臣
を罷免するだけじゃないんですよ。
菅総理
、あなた自身の責任もあるんだよ。今の時点だけでも前原
大臣
は認めているんですよ。なぜその責任をあなたが分からないんですか。調べる前に責任があるじゃないか。どうなっているんですか。
菅直人
811
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 大変言葉鋭くおっしゃいますけれども、まず事実
関係
をきちんと把握するというのは当然だと思います。(
発言
する者あり)
前田武志
812
○
委員長
(
前田武志
君) もう一度答えさせます。
菅直人
813
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 私の答弁がそれは西田さんは気に入らないかもしれませんけれども、私もいろんなケースを過去に見ていますから、余り短兵急に何かやはり判断をするというのは必ずしも、私自身、党のことも、先ほど、これとは
関係
ありませんでしたけれども、聞いていなかったので。だから、きちんと御本人がまず調べると言われているんですから、その調べた上での結果を待ちたいと、そのように言って何かおかしいんでしょうか。
前田武志
814
○
委員長
(
前田武志
君) 西田昌司君。(
発言
する者あり) 速記を止めてください。 〔速記中止〕
前田武志
815
○
委員長
(
前田武志
君) 速記を起こしてください。 それでは、
菅総理
よりもう一度答弁を求めます。
菅直人
816
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 私自身が経緯を細かくもちろん知っているわけじゃありませんが、今のやり取りの中で前原
大臣
自ら、そういう部分についてそういうことがあったないしはあったようだということの
指摘
がありましたから、それはやはり注意をしていかなければならないのかと。 率直に申し上げて、在日の方がいろんな活動をされている中で、もちろん分かっている場合、分かっていない場合も、国籍が帰化されているかどうか、いろんなケースがあります。ですから、個別のことは私は聞いておりませんので、そういういろんなことが一般的にあるわけですから、まずは今お聞きした中でいえばそれは気を付けられた方がいいと思いますが、それをもって、何かそれをもって
大臣
が適格云々ということについて、私は今までの話の中でそういうふうには思わなかったものですから、ちゃんと話を聞いてということを申し上げているんです。
西田昌司
817
○西田昌司君
菅総理
、この期に及んで非常に
認識
甘い。今、在日であるとかないとか、分からないじゃないかとおっしゃったけれども、これは分からなかったからもらって罪が免責されるんじゃないんです。この辺のところ、ちゃんと説明してあげてくださいよ。
田口尚文
818
○
政府参考人
(田口尚文君) お答え申し上げます。 一般論で申し上げますと、政治資金規正法におきまして、何人も、外国人、外国法人等から政治活動に関する寄附を受けてはならないとされておりますが、故意にこの規定に違反をして寄附を受けた者、団体にあってはその役職員又は構成員として当該違反行為をした者と、その者について罰則の定めがございます。 もう一度、一般論でございますが、故意がなければ罰則の
対象
とはなりません。
西田昌司
819
○西田昌司君 前原
大臣
は知っていてもらっているんですよ。外国人であることを知っているということをおっしゃったんですからね。しかも、継続してですから、これはもうそこに故意がある。しかも、継続ですよ。継続、反復なんですよ。とんでもない話。 そして、今お返しになるという話もされましたけれども、返金したらこの罪は免れるんですか。答えてください。
田口尚文
820
○
政府参考人
(田口尚文君) お答えいたします。 一般論として申し上げますが、罰則の適用につきましては、当該行為の行為時の行為が法的に評価されるべきものでございまして、後日に収支報告書の訂正をしても過去の事実
関係
は変わらないものと解されているところでございます。
西田昌司
821
○西田昌司君 このように、今言いましたように、要するに返したからとか知らなかったからでは通らないんです。しかも、継続、反復しているんですよ。そして、そのことを前原
大臣
が認めておられるんです。ここまで言って、あなたはこの問題、調査しなけりゃならないとかいう話になるんですか。どうしようもない話でしょう、これは。責任免れないんだよ。 もう一度答えてくださいよ、前原
大臣
の責任とあなたの責任も含めて。
菅直人
822
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 先ほども申し上げましたけれども、私もたくさんのいろんな事例を見てきておりますから、今日初めて西田さんが言われ、あるいはその答弁もお聞きしました。しかし、御本人も更に全貌をしっかり把握したいということを言われているわけですから、まずはそうした御本人のそういう、何といいましょうか、調査というものを待ちたいと。 それは、法律というのはもちろん大変いろんな書き方があって、それはそれで重要ですけれども、それはそれで重要ですけれども、それがどういう形で何に影響するかというのはちゃんと事実
関係
を聞いた上で
考え
なければいけないんじゃないでしょうか。だから、ごく私は普通のことを申し上げているつもりですけど。
西田昌司
823
○西田昌司君 あのね、本人が、もらった本人が認めておられて、何を調べて何を話すんですか、あなた。
意味
が分かりません。何を調べるんですか。
菅直人
824
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) 御本人が全貌を調べてと言われているんですから、そのことを待ちたいということを申し上げているんです。
西田昌司
825
○西田昌司君 いずれにしましても早急に調べてください。そして、処分をしなければならない。そのときには、前原
大臣
だけではなくて、
菅総理
、あなたの政治責任もあるということを付言しておきます。 そして、この問題の一番の問題は、要するに
民主党政権
が、北朝鮮に対しての態度もそうだし、一番典型的なのは、外国人に対して参
政権
を与えるということをあなた方は言ってきたんですよ。これは完全に
日本
人の主権侵害なんですよ。それが永住外国人であっても、
日本
人の主権を侵害するような話を……(
発言
する者あり)何を言っているんだ、あなた方は。静かにしろ。 黙らせてください。
前田武志
826
○
委員長
(
前田武志
君) お静かに願います。お静かに願います。
西田昌司
827
○西田昌司君 この期に及んで、皆さん、まあ
民主党
の皆さん方はこの期に及んでこういう開き直りをしているんです。 つまり、
日本
人の主権がそういったことで侵害されてやいないかということを少なくとも
国民
に誤解を与える、とんでもない事案なんですよ。だから、これはもう即刻罷免に値するということを言っているんです。そのことが全然
菅総理
も分かっていないし、ここにおられる
民主党
の皆さん方も分かっていない。これが今の
民主党政権
の一番の問題。 それで、今日はほかにもまだ私は言いたかった。日銀の
白川
総裁にも来ていただいたけれども、デフレ問題というのは非常に大きいんですよ。だから、まずデフレ
対策
の集中
審議
をお願いしたい。 それから、この問題、この今の政治と金、この問題については、小沢さんの問題も含めて徹底した
審議
、この集中
審議
を求めて、私の質問を終わります。
前田武志
828
○
委員長
(
前田武志
君)
理事会
において協議いたします。 以上で
小坂憲次
君の
質疑
は終了いたしました。(拍手) ─────────────
前田武志
829
○
委員長
(
前田武志
君) 次に、
平田
健二
君の
質疑
を行います。
平田
健二
君。
平田健二
830
○
平田
健二
君
民主党
・新緑風会の
平田
健二
でございます。
総理
以下、閣僚の皆さん、御苦労さまです。まだまだ
参議院
での
予算
の
審議
が今日始まったばっかりで、どうぞひとつ真摯にお答えをいただいて、できるだけスムーズにこの
委員会
が進むように御協力をお願いをいたしたいと思っております。 まず、本論に入る前に、ニュージーランドで発生をいたしました地震で被災された皆様に心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。 さて、
日本
の緊急援助隊ですが、迅速な対応で現地に駆け付けていただきました。隊員を始め、
関係
者の御奮闘に心から敬意を表したいと思います。今回もそうですが、
日本
より遠い被災地への迅速な派遣は極めて重要であると思っております。技術の高い
日本
の緊急援助隊がハイテク機器を所持をしても、現地入りが遅くなっては何もならない。過去十年間、
日本
の緊急援助隊が出動いたしましたけれども、実は生存者を救出したというのは一件もないという事実があるわけですね。 したがいまして、昨年、ハイチで起こりました地震の支援活動に行った我が党
民主党
と自民党の派遣団の双方が提案しておるわけですけれども、レスキュー隊、いわゆる緊急援助隊の早期派遣をするために、災害が起これば被災国からの要請がなくてもレスキュー部隊を近隣の国まで早期に前方展開させる、早く行かせると、こういったことができないのか、まず
外務大臣
にお答えをいただきたいと思います。
前原誠司
831
○
国務大臣
(前原誠司君) 今回のニュージーランドの地震におきましては、一九九〇年以降で十五回、
国際緊急援助隊
を送っておりますけれども、一番早かったのが台湾の地震の二十一時間、今回はインドネシアの津波と並ぶ三十九時間ということで、ニュージーランドの距離を
考え
れば早い対応が取れたんではないかと思っておりますが、ただ一方で、生存者を今のところ一名も発見できていないことは大変残念でございます。 今、
平田
委員
から御
指摘
のありましたことについては、今回、ニュージーランドからの要請を受ける前に調査団を派遣をし、また、
国際緊急援助隊
も近くまで派遣をしようということで準備をしていたことがスピードアップにつながったというふうに思っておりまして、したがって、今後も大規模な自然災害が発生をした場合には、前もって近くまで派遣をしておくということを一つのモデルとしていけば迅速な対応が取れるんではないかと思いますし、また、JICAでは世界に四か所だったと思いますけれども倉庫を持っておりまして、そういう迅速な対応も取れるようになっておりますので、運用面での改善を更に進めていきたいと
考え
ております。
平田健二
832
○
平田
健二
君 それからもう一点、国際緊急援助は外務省の危機管理担当
審議
官が主たる担当というふうに聞いておりますが、迅速な対応をするために、やはり
内閣
や防衛省にも分散している権限を一元化して恒常的な体制を図る、やはり海外の緊急援助は外務省だけじゃなくて、外務省も防衛省も
内閣
も一元化して対応するということができないのかどうか。いかがでしょう。
前原誠司
833
○
国務大臣
(前原誠司君) 法律では、この
国際緊急援助隊
の所管というのは
外務大臣
になっておりまして、ただ、今回極めてスピーディーであったのは、例えば防衛省におかれては、この予備的な派遣も含めて
政府
専用機の派遣を決定をしていただきました。夜通しで千歳の
政府
専用機を北澤
防衛大臣
の
指示
の下に
整備
をしていただいて極めて早く出していただきましたし、また、当初は成田空港には
政府
専用機は着陸できないと、こういう話を聞いておりましたけれども、大畠国交
大臣
がこれについては、もうこれからは三百六十五日、二十四時間、
政府
専用機についてはどの空港においても着陸できるように今回変えていただきました。また、
国家公安委員
長、そして海保、こういった方々も責任感を持って対応していただきました。 そういう
意味
では、組織を一元化するということももちろん
考え
ないではありませんけれども、官房
長官
を中心に
内閣
でそういった今の仕組みというものの運用をしっかりと改善をするということの中でスピードアップを図れるんではないかと思っておりますが、御
指摘
でございますので、
内閣
全体でより機能的な迅速な対応をできる仕組みというものを
考え
させていただきたいと思います。
平田健二
834
○
平田
健二
君 これはマスコミの情報なんですが、今回のニュージーランドのこの地震災害において、邦人の特に富山の学生さん
たち
の御家族を
政府
専用機で現地へ送るということを、外務省ですか、おっしゃったにもかかわらず防衛省は駄目だと、そういうような報道がされておりましたので今申し上げたわけでして、そういった
意味
で一元化をするということを是非
考え
ていただきたいというふうに思っております。 次に行きます。
平成
二十三年度
予算
の送付についてです。 二十三年度
予算
は、三月一日の未明に
衆議院
の本
会議
で可決されました。一昨日の
記者会見
で西岡
参議院
議長は、
参議院
が受け取った日付を三月二日とすると
発言
をされたと聞いております。
衆議院
で可決された
予算
は、その日のうちに
衆議院
から送付され
参議院
が受領することになると思いますけれども、従来の
取扱い
はどうなっているのか、お尋ねをいたしたいと思います。
橋本雅史
835
○
事務総長
(橋本雅史君) お答え申し上げます。
衆議院
本
会議
で可決されました
予算
は、
国会
法第八十三条に基づき、
衆議院
から
参議院
に送付されます。本院では直ちにこれを受領し、その後の手続を行うのが従来の
取扱い
でございます。
平田健二
836
○
平田
健二
君
平成
二十三年度の
予算
は、三月一日に
衆議院
で可決されたにもかかわらず、
参議院
が受け取った日付を三月二日とすることになったと、こういう経緯についてお伺いしたい。
橋本雅史
837
○
事務総長
(橋本雅史君) お答え申し上げます。
平成
二十三年度
予算
は、三月一日の
衆議院
本
会議
で可決され、同日の午前三時四十分に本院に送付されました。
衆議院
からの送付議案の受領に関する従来の
取扱い
は先ほど御説明したとおりでございますが、今回は、二月二十八日に
西岡議長
より、議院
運営
委員会
理事会
での議論を見守るため保留とするように御
指示
がございました。議院
運営
委員会
の
理事会
での議論につきましては、三月二日に鈴木
議院運営委員長
から議長に御報告があり、これを受けて
西岡議長
は、本院が
平成
二十三年度
予算
を受け取った日付を三月二日とすると判断された次第でございます。 以上でございます。
平田健二
838
○
平田
健二
君
内閣
法制局にお尋ねをいたします。 憲法六十条は、
予算
について、
参議院
が、
衆議院
の可決した
予算
を受け取った後、
国会
休会中の期間を除いて三十日以内に議決しないとき、
衆議院
の議決を
国会
の議決とするとして、
予算
の
自然成立
について規定をしております。本規定の解釈についてお伺いしたい。
梶田信一郎
839
○
政府参考人
(
梶田信一郎
君) お答えします。 憲法第六十条第二項の規定のお尋ねでございますが、お尋ねは
衆議院
が可決した
予算案
の
参議院
における
取扱い
に関するものというふうに理解しますが、これは
国会
の内部における議案の処理に関する問題でありますことから、
内閣
法制局としてはお答えすることは差し控えたいと思います。
平田健二
840
○
平田
健二
君 資料を配付をしてください。 ここに資料として三月三日に出されました横路
衆議院
議長の談話がございます。読み上げてみますね。五項目ございまして、その中で特に重要な点を三点申し上げます。 「
日本
国憲法における期間計算に当って、何らかの意思によって変動させることは法的安定性を害することになる。」、「過去の事例として
予算
の
自然成立
、条約の自然承認、法律案を
参議院
が否決したものとの見做し行為は、
参議院
へ送付の日を起算日として期間計算が行われている。
平成
二十三年度総
予算
も同様にして、
平成
二十三年三月三十日満了をもって
自然成立
する。」、五番目として、「
予算関連法案
は
衆議院
に提出された後、遅滞なく
参議院
に予備送付されており、送付された
予算案
と一体
審議
を行うことは可能である。」ということで、横路
衆議院
議長が談話を発表されております。 この談話について、法制局
長官
の見解をお伺いしたい。
梶田信一郎
841
○
政府参考人
(
梶田信一郎
君) お答えします。 ただいま御
指摘
の談話の内容につきましては、これも
国会
内における議案の処理に関する問題でありますことから、
内閣
法制局としてお答えすることは差し控えさせていただきたいと思います。
平田健二
842
○
平田
健二
君 今回のこの
参議院
の
予算委員会
の開始が二日ずれ込みました。こういったことが主な原因だったと私は理解をいたしております。このことは、
国会
を
運営
する上において非常に重要な問題だと思います。是非ともこの
国会
で議論をし、解決をしていかなきゃならぬ問題だと思っております。今後、こういったことがないように我々も努力をしなきゃならぬと思っておりますので、ひとつよろしくお願いをいたしたいと思います。各党各会派において、是非ひとつ御検討いただきたいと思っております。 次に、マニフェストの
見直し
について
総理
にお伺いをいたします。 その前に、菅
内閣
発足以来、
内閣
並びに党の支持率が低迷をしております。残念なことです。私も役員の一人ですから責任はありますが、
総理
はこの低迷の原因は何だとお思いでしょうか、お尋ねいたします。
菅直人
843
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) まず、支持率が低下をしている。この支持率というのは、
国民
の皆さんの一つの意思の表れということで真摯に受け止めなければならないと、このように
考え
ております。 原因というのはなかなか、ある
意味
当事者でありますので、言いにくいといいましょうか、いろんな言い方があると思いますけれども、私は、やはりきちっと政治が動いていると、今でいえば
予算
というものが
国民
の皆さんにとっては
生活
の上でも大変重要でありますから、そういうものがきちっと
成立
していく、あるいはこの間でも補正
予算
や景気
対策
をやってきましたけれども、私はそれなりの景気回復への効果は出てきていると、こう思っております。しかし、なかなかそこのところが十分に
国民
の皆さんに理解をされていないところもあろうかと思います。 いずれにいたしましても、当面の大きな課題として
予算
をしっかりと議論をして、そして
成立
をさせていただいて執行させていただくと、このことが
国民
の皆さんに対する責任でもあり、結果としてはそういうことがどんどん進み始めれば理解が高まるのではないかと、このように思っております。
平田健二
844
○
平田
健二
君 それでは、マニフェストの再検証についてお伺いをいたしたいと思います。 一月二十七日、
衆議院
本
会議
で
総理
はマニフェストの再検証を表明をされました。確かに、
政権
を取って初めて分かった現実もあり、再検証してならないということではないと私は思っております。 問題は、どのように見直すかということだと思っております。
野党
の諸君は、
子ども手当
、高校無償化、農家への戸別補償、高速道路の無料化をばらまき四Kとか言っておりますが、これらの政策は、さきの
衆議院
選挙
でコンクリートから人へと
国民
の皆さんに訴えた我々
民主党
の目玉の政策であったはずであります。 例えば、
子ども手当
は、当初、月二万六千円を十五歳以下の全ての子供に給付するという
計画
でしたが、所得制限をすべきだ、保育所、幼稚園の数を増やすなど現物支給を増やすための
予算
に回すべきだといった批判が出されました。その中には確かに検討するに値するものもあると思います。しかし、私
たち
は、社会全体で子供を育てる、
少子化
に歯止めを掛けるといったこの政策の理念、目標まで忘れてはならないと思っております。 再検証があくまでマニフェストの理念、精神、目標を更に前進させるための再検証であることを是非
総理
にここで明言をしていただきたい。
菅直人
845
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君)
平田
議員おっしゃるとおり、マニフェストは二〇〇九年の総
選挙
における
民主党
と
国民
の皆さん、有権者の皆さんとのお約束であります。 そして、その中でも、今御
指摘
のあった
子ども手当
始め多くの分野で、特に若い人、子供
たち
、そういう人
たち
に対して子育てを社会で担う、あるいは学校に通う皆さんの負担もある部分社会で担っていく、こういう
考え
方は従来の
日本
の社会保障の中でやや手の薄かった部分であり、私は非常に大きな政策の前進だと
考え
ております。そういった
意味
では、
平田
議員のおっしゃったとおり、このことを何としても実行していくと、その
基本
姿勢を変えてはならない、おっしゃるとおりだと思っております。 と同時に、このマニフェストは、御承知のように、無駄の削減等の中で得られた財源を新たな政策に充てていくという
考え
方に立っておりまして、そうした無駄の削減も相当程度力を入れてやっているし、今後もやらなければならないと思っておりますが、そういう中でも、必ずしも全てのマニフェストの実行に必要な財源というところまで行けるのか、こういったことも
考え
て、
衆議院
の任期の半ばを迎える、近づくに当たって、さきの大会でも、
基本
の
考え
方は堅持しつつ、実質的にどこまでどういう形で進めることができるかということについて検証を行おう、このことを合意をいたしたわけでありまして、これから岡田幹事長の下で検証作業を始めていくことになろうかと思っております。
平田健二
846
○
平田
健二
君 やはり、私
たち
が長い長い
野党
暮らしといいますか、の中で、これでは駄目だと、戦後六十年続いた自民党
政権
では
国民生活
が第一だという政策はなかなか実行できない、我々が本当に長い
野党
暮らしをしている中で、直接個人に結び付く、近いところに政策を打つ、そういう
意味
で、この
子ども手当
あるいは高校の無償化、こういったものを提案したわけです。この理念、理想は是非捨てないでほしい、再検証の場でも。是非ともお願いをしておきたいと思います。 次に、
日本
振興銀行、昨年九月に破綻をした銀行でございますけれども、これについてお尋ねをいたしたいと思います。
日本
振興銀行が破綻をいたしました。初めてペイオフが我が国で実施をされました。そもそも、なぜこのような銀行が認可されたのか。銀行設立の際から不透明だったわけですけれども、予備審査に二か月、免許申請から一か月で免許交付という極めて異例の早さで処理をされました。当時、小泉
政権
下で、金融担当
大臣
は竹中平蔵さん、逮捕された木村剛氏は金融再生プロジェクトチームのメンバーでございました。 自見
大臣
、
大臣
が提唱されたこの
日本
振興銀行の破綻を検証する検証
委員会
はいろんな抵抗に遭って発足が遅れたようでございますけれども、その理由と真相究明に向けた決意をお尋ねをいたします。
自見庄三郎
847
○
国務大臣
(自見庄三郎君)
平田
議員へお答えをいたします。 今御
指摘
のございました検証
委員会
のメンバーについては、見識、それから知識、当然経験のある立派な人物を選ぶために慎重を私が期しました結果、設置まで相応の時間を要したところでございますが、検証
委員会
におかれましては今後しっかりとした検証を行っていただくことを期待をいたしております。
平田健二
848
○
平田
健二
君 自見
大臣
、検証
委員会
が遅れた理由、遅くなった理由というのは何ですか。
自見庄三郎
849
○
国務大臣
(自見庄三郎君) 今申し上げたところでございますけれども、見識、それから知識、経験のある立派な人を選ぶということを念頭に置いたものですから、慎重を期して私自身人選をさせていただきました。当然、やはり誰が見てもこういう立派な方であれば当然だろうと、そういった方を選ばせていただいたと、こう私は思っておりますけれども、そういった慎重を期した結果、設置までに相応の時間を要したというふうに私は
認識
をいたしております。
平田健二
850
○
平田
健二
君
委員長
、この
日本
振興銀行は設立してから僅か六年で破綻をいたしました。ペイオフも初めて実施をされました。一部には、ペイオフを悪用した預金の勧誘があったとか、倒産した商工ローンとの癒着も
指摘
されております。また、設立に携わった木村氏は、当時、竹中金融
大臣
の下に置かれた金融再生プロジェクトチームのメンバーであり、金融庁の顧問にも就任をしていました。そして、当時の監督局長は五味廣文さんでございます。 驚異的な早さで銀行免許を交付をされた経緯も含めて、やはり
国会
でしっかり真相を究明しなければならないと私は思っております。そして、
国民
の信頼を取り戻さなければならないと思っております。 そこで、
日本
振興銀行に関する集中
審議
と、竹中氏、それから木村氏、五味氏、三名の本
委員会
での証人喚問を求めます。
前田武志
851
○
委員長
(
前田武志
君)
理事会
において協議させていただきます。
平田健二
852
○
平田
健二
君 是非ひとつ、実現をしていただくように努力を
委員長
にお願いしたいと思います。 次に、
総理
、
総理
の肝煎りで
予算
編成された一括交付金についてお尋ねをいたします。
地域主
権を推進するため
地方
が自由に使える
予算
を増やすことは大変重要で、
菅総理
はさきの施政方針演説の中で、
地域
が自由に活用できる一括交付金を創設し、来年度五千百二十億円、
平成
二十四年度は一兆円規模で実施すると表明をされております。これは
政権交代
の大きな成果だと思いますし、
菅総理
の思い入れの強い政策であると私も思っております。しかし、二月二十三日の読売新聞の調査によりますと、実際に各都道府県で一括交付金を来年度
予算
に計上しているのは九つの道県でありまして、一千十億円にとどまっているということです。
片山
大臣
、約一割、四百四十億円分については客観的な指標が出されましたけれども、残り九割については都道府県から提出される
事業
見込額調査を基に判断されると言われておりますけれども、なぜ作業がこんなに遅れているのか、どのような基準によって都道府県に配分するのかをお伺いをいたしたいと思います。
片山善博
853
○
国務大臣
(
片山
善博君) 一括交付金につきましては、今その枠の配分の基準作りをやっております。これが平年度になりますと全て客観指標によって配分するということになりますけれども、従来の補助金でいろんな
事業
をやってきたという経緯もありますので、差し当たっては継続
事業
が相当分はできるように配慮したいと思っております。もちろんそれは、継続
事業
を何が何でもやってくださいという
意味
ではなくて、やろうと思えば継続
事業
がほぼできると、しかし自治体の判断によってそれを継続
事業
に充てないで新しい
事業
に充ててもいいという、こういう仕組みでありますけれども。 そこで、継続
事業
ができるようにするためにということで、今各都道府県の継続
事業
調査をやっております。それを基に、多少の修正を加えなきゃいけないこともあるかとは思いますけれども、それを基に九割相当分はできるだけ早く、
予算
成立
がしましたらできるだけ早くそれをお示しをしたいと思っております。一割相当分については、先ほどお触れになられましたように、既に客観指標というものを、これまだ完成品ではありませんけれども提出をしておりまして、これを基に決めていきたいと思っております。 自治体の方でまだ十数件しか
予算
を計上していないじゃないかとおっしゃいますけれども、初めてのことでありますので、自治体としてはまだ自分のところに来年度幾ら来るかというのは確信が持てない、これはそうだろうと思います。ですから、初年度につきましてはちょっと御迷惑をお掛けすることあるかもしれませんけれども、翌年度からは確信が持てる、そういう配分になるだろうと思っております。
平田健二
854
○
平田
健二
君 実は、各都道府県が、ここにありますように、報道されていることが事実であれば九つの道府県しか計上していないと。非常に各都道府県、
予算
編成に当たって、大丈夫なんだろうかと、幾ら来るんだろうかと、相当皆さん不安に思っているわけですね。 しかもこれ、
菅総理
、
総理
の肝煎りで、最初は各省庁に問いかけたら二十八億しか出なかったと。それでは駄目だと、もう一回
考え
直せということで五千百二十億円出たんだとおっしゃっていましたよね。ですから、それだけ
総理
が力を入れておる政策ですから、これは
片山
大臣
、早く各都道府県に配分案を知らせるというのはこれは当然のことですよ。
菅総理
が肝煎りでやったわけですから、各都道府県が喜ぶようなことを早くしてやらなきゃいかぬと、私はそう思っておりますけれども、いかがですか。
片山善博
855
○
国務大臣
(
片山
善博君) いろいろとちょっと誤解とか理解していただけない部分がありまして、都道府県から少し不満が出ていることは確かであります。 しかし、従来の個別の
事業
ごとに縦割りで箇所付けをするという、そういう時代に比べますと、この一括交付金は、私も知事やっておりましたけれども、都道府県の方で
事業
を選べるわけです。それから、箇所付けも自分のところで決められるわけです。ですから、自由度はもう数段増すわけですね。これ、初年度ですから戸惑いはありますけれども、これが順調に
予算
が通りまして実施に移されますと、恐らく都道府県の方からは高く評価されるものだろうと思っております。
平田健二
856
○
平田
健二
君
総理
、今お話を
大臣
から聞きましたけど、これ相当皆さん期待しておるわけですよ。しかも、
菅総理
が特に施政方針演説でも強調されたわけですから、やはり
総理
、もう少し早めるように是非ひとつ
指示
をしていただきたいと。いかがでしょう。
菅直人
857
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君) この議論をしたときに、
地域主
権戦略
会議
の中には現職の知事も二人おられまして、それぞれ日ごろは厳しい意見もいただいていますけれども、この制度についてはお二人とも大変高い評価をしていただきました。 ただ、今、
片山
大臣
からもありましたように、初年度は、一つは継続
案件
というものが全体の九割ぐらいを占めるであろうということと、その残りについても、今御
指摘
のように、多少いろいろな手続なり提案が遅れているという側面もあります。そういう点では、しっかりと迅速にできるものは迅速にして、まず初年度でスタートをして、来年度以降は基礎自治体の方でもお願いするということで一兆円規模になりますし、また継続
案件
はだんだんと減っていって自由な
案件
がだんだん増えてきますので、そういう中で私は必ずや自治体の皆さんに喜んでもらえると、このように思っておりますので、しっかりやっていきたい、やらせていきたいと思っております。
平田健二
858
○
平田
健二
君 ひとつ、しっかり各都道府県が理解できるようにやっていただきたいと思います。 蓮舫
大臣
、お尋ねをいたします。 行政の無駄を省くために初めて
民主党政権
で行われた
事業
仕分、
国民
の大きな関心を集め、かなりの成果を上げたと私は思っております。これからいよいよ規制の仕分に取りかかるということでございますけれども、是非、蓮舫
大臣
以下仕分に携わる方々については頑張っていただきたいと思います。 そうした
観点
から、これまでの仕分の成果について蓮舫
大臣
にお伺いをいたしたいと思います。
蓮舫
859
○
国務大臣
(蓮舫君) お答え申し上げます。
民主党
の
政権
が発足してからこれまで三回
事業
仕分を行ってまいりました。国の
事業
を
対象
に、あるいは独立行政法人の事務
事業
あるいは
政府
系公益法人の事務
事業
を
対象
に、特別会計、再仕分を行ってまいりました。
事業
仕分の特徴であります外部性と公開性、このことによって税金の使われ方、お金の流れを
国民
の皆様に一部可視化をして行政の透明性を飛躍的に高めたと私は思っています。あわせて、行政の無駄を削減をしていく、無駄を省いていく、その部分で
事業
仕分は行政の刷新に大きく貢献したと
考え
ています。
平田健二
860
○
平田
健二
君 仕分は新しい手法だけに法的根拠が不明確だと、こういう批判が出されておりますけれども、現状どうなっているかも併せて、蓮舫
大臣
にもう一回お聞きします。
蓮舫
861
○
国務大臣
(蓮舫君) お答え申し上げます。 直接の法令上の根拠はございませんけれども、ただ、法律に基づく行政の意思決定機関であります閣議に基づいて設置をされておりますので、その
意味
では法令上の根拠は存在をしていると
考え
ています。
平田健二
862
○
平田
健二
君
総理
にお伺いをいたします。 今、蓮舫
大臣
からもお話がありましたが、仕分の結果はそのまま実施されるわけではなく、最終判断するのは、法律上、
事業
の所管
大臣
です。このため、仕分結果と所管
大臣
の意見が対立した場合、調整が難航するわけですが、そこで、仕分については仕分の責任者である
行政刷新
担当
大臣
の意向を他の
大臣
に優越させるような制度ができないか、
菅総理
にお伺いをいたします。
菅直人
863
○
内閣総理大臣
(
菅直人
君)
行政刷新
会議
、それの本
会議
といいましょうか、本体
会議
は私が責任者ということになっております。もちろん、その場で
行政刷新
担当
大臣
が中心になっていろいろなことを進めていただいております。そういった
意味
では、
行政刷新
担当
大臣
には、この
行政刷新
会議
や
事業
仕分を活用して無駄の削減の方針策定や具体的な作業を強力に進めるとともに、必要に応じて、私からの
指示
を受けて他の
大臣
に対しても方向性、方針を徹底するということをやっていただいたところであります。そういった
意味
で、
行政刷新
担当
大臣
には様々な手法、ツールを通じて無駄の削減に取り組んでいただいており、
内閣
一体となって
事業
仕分の評価結果を適切に反映して来年度の
予算
もできたものと思っております。 いよいよこれからは規制の仕分、さらには、いわゆる国丸ごと仕分といった形で次々と進めてまいりますが、権限というものを各
大臣
それぞれ持っているわけですけれども、この分野は特に省庁を越えた調整が必要ですので、法律的に改めて権限を付与するというよりも、その
行政刷新
会議
の中で私が行政担当
大臣
の意向をしっかり受け止めて、必要であれば私の
指示
を重ねて
大臣
の
指示
として各閣僚に
指示
を下ろしていきたいと、そういう形で実効性を持たせていきたいと、このように
考え
ております。
前田武志
864
○
委員長
(
前田武志
君) 残余の
質疑
は来る七日に譲ることといたします。 来る七日は午前九時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時五十八分散会