○丸山和也君 そういう発想が、だから駄目なんですよ。要するに、いわゆる法曹三者を一体として育てていく、みんなで協力してやっていくんだと、これは当たり前のことであって、そういう抽象的な一般論と具体的に問題が
指摘されていることは峻別せにゃいかぬと思うんですよね。そして、そういうことをしないままだらだらとやっていくからこそ、
刑事司法においても本当の目的が達成されないんじゃないかという批判がずっとあるわけですよ。では
弁護士として、じゃ
弁護士が判事席に、まあ
弁護士から任官される人もおりますけれ
ども、判
検事の交流のような形はないわけですよ。それで、しかも、ある部になると担当
検事と
裁判官が
一つの部になって一定期間チームとしてやっていく中で毎回別個の
弁護人が入ってくると、こういう構造的になっているわけですよね。
だから、はっきり言って、
弁護士にとっては非常に新参者なわけですよ。ところが、なれ合った判事と
検事がそういう雰囲気の中で
事件を回転させていくというか、こういう構造的なところはむしろ断ち切らなきゃいけない。むしろ断ち切らなきゃいけないところを更に進めようとしているところがやっぱり組織の、本来厳格にあるべき司法が
人間関係によってゆがめられていくという危惧があるわけなんですよ。だから、これはもういろんな方が
指摘しているんだけれ
ども、やっぱりそういうところが結構改めてないんですよね、改められていないと。これからもやっていこうということなんで、非常に、これはやっぱり何というか、見識に欠けるというか、厳しさに欠けるということを私、
法務大臣に
指摘しておいて、反省してもらいたいと、見直す方向で検討してもらいたいということをここで言っておいて、次の
質問に移ります。どうせ答えは決まっていますから。
いわゆる──いや、もう結構です。
特捜部の
在り方についてお聞きしたいんですけれ
ども。これ、先ほ
ども特捜部が起こした大阪
地検の
事件に関連していろいろ問題にされているんですけれ
ども、いわゆる
検察の
在り方検討会議でも、
特捜部の廃止を含めていろんな
議論がなされたけれ
ども、存続すべきだというのが大方を占めたということで、もう当たり前のことしか書かれていないから、本当にどれほど
特捜部の廃止を含めて
議論がなされたのかが分からないんですよね。
それで、意見としては、
特捜部を
刑事部に移した上で
刑事部において独自
捜査を行う案とか、
特捜部を廃止すべきとの意見もあったと。だけれ
ども、結局は、少なくとも
特捜部は存続させて独自
捜査を任務とする部署は廃止は必要ないというふうになったと。これは何も変わらないわけですよ。それで、ただ、心情的な反省としては、エリート意識や傲慢さを持っているのではないかとか、
特捜部らしい
事件を立件しなきゃならないというプレッシャーがあったんじゃないかとか、こういうところは注意していこうという、もう何というのか、子供の反省文なんですよ、はっきり言って。
こんなものじゃ改革にも何にもなっていないですよ。いわゆる
特捜部を置くんならエリート意識を持たなきゃ駄目でしょう。持ってやるべきものじゃないですか。こういうのがなかったら
特捜部を置いている
意味がないんですよ。しかも、独自
捜査をするということであれば、エリート意識を持って、エリートとしての気概とそれなりの権限を持ってやるからこそ
特捜部の存在価値があるんで、エリート意識もなくしなさいと、それで
特捜部らしい
事件を立件しようというようなプレッシャーを感じなくていいですよと。何をしろというんですか、すると。これだったら一般の
刑事部に移して一般の
刑事の
捜査をやるだけでいいんじゃないですか。ここら辺が全くめり張りがないし、真剣に
議論したように思えない。
それで、検討
会議の面々のいろいろな顔を見ても、個人個人としては立派な人がおるようなんだけれ
ども、まとめた
提言書というのは本当にありふれたあれなんですよね。だから、これはいわゆる、
特捜部を存続させた上で、
特捜部を監督するというか、機能を充実させるべきだということで、横からのチェック体制を取り入れるべきだという
提言しているんですけれ
ども、何というか、めり張りのない
提言であり、また横から──揺れていますね。私、
質問が大きくて、やっぱり震度が大きいのかもしれないけれ
ども。
こういうことについてもう少し
大臣に、なぜ
特捜部を置いておくことが必要なのかと。それで、この程度の横からのチェック体制を入れるというような言葉だけで十分なのか。これからの、エリート意識は余り持つなとか、独自の、らしい
事件を立件しようというようなプレッシャーを持たないようにしなさいというようなことで
特捜部が健全に機能していくのかどうか、今まで批判されたような。そこら辺についてどのように思われているんですか。