○副
大臣(
篠原孝君) その点は横山
委員の御
指摘のとおりではないかと
思います。
昨日、EUの
議員団が参りまして、
大臣がちょっと都合が悪かったので私のところへ参りましたので、イの一番にその件を申し上げました。
各国は安全性についてどういったことを気にしているかというのを見ますと、ちょっとずつ違うわけですが、例えば我々
日本人はBSEとか遺伝子組換えについては非常に敏感なんです。これはアメリカだとほとんど、へのかっぱなんて言っちゃ悪いんですが、余り関心持たないと。ですけれ
ども、イギリスに行くとBSEが、新型クロイツフェルト・ヤコブ病が発生したところですから物すごい敏感ですし、その延長線上で遺伝子組換え食品に対しても非常にネガティブな対応を取ります。各国によって違います。
放射能について申し上げますと、私もびっくりしましたけれ
ども、
日本人は広島、長崎が非常に敏感だということは元々分かっておりましたけれ
ども、各国とも物すごいんですね。これは、放射能汚染については世界中非常に敏感なのではないかと
思います。
日本の
食料については、少々高いけれ
ども安全である、質がいいと、これが信用の元になっていたわけですけれ
ども、質がいいのは揺らいでおりませんけれ
ども、安全というのは、全く違った放射能に汚染されているということで、今まで信頼が厚かった分がっくりするのも多いんじゃなかったのかと
思います。昨日の
議論を聞いていると、そういう感じを受けました。
ですから、これはやっぱりよくないということで、
大臣の号令の下、幹部クラスを関係各国に派遣しております。その成果も現れておりますけれ
ども、一番申し上げておりますことは、我が国はきちんとしているんだと、だからそれを信用して、それにのっとった措置にしてほしいと。
これ、アメリカは今まで一番こういうことでは従順に従ってくれているんじゃないかと
思います。我が国が出荷制限したものは輸入制限すると。ところが、EUや中国になりますと検査しているわけです。今度、神奈川県と静岡県も検査しましたけれ
ども、検査した県は放射能の付いていないという安全証明書を付けなければ輸入させないと。それから、ほかの県については、ほかの県で
生産されたという証明書を各県が作らなければ輸入させないというような、ちょっと過重な規制をしております。それはやめてくれということで強く申し上げております。
私も、来週、EU、OECDの閣僚
会議と同時に開かれますWTOの関係閣僚
会議がございますけれ
ども、そのときも、そういったチャンスをとらえましてフランス等に強くそのことを申し上げておきたいと思っております。
それから、その効果はありまして、アメリカは、群馬とか茨城、我々出荷制限していました、解除しました、それとちょっとタイムラグはあるんですが、同じようにするというルールがもう定着しております。
それから、ちょっとこれは間違いだったんですけれ
ども、愛媛県とか静岡県とか、何も規制されていないところ、ところが愛媛、静岡という箱に入っていたんですね、茨城産とかが。それであちらでもちゃんとチェックしておりまして、ストップされましたけれ
ども、それは誤解だと、箱が間違っていただけだということでシンガポール等は解除するというような、そういった効果も出ておりますので、これからも粘り強い説得を続けてまいりたいと
思います。
しかし、行きました幹部クラスに聞きますと、まあ言ってはいるけれ
ども、放射能については見えない分、そしてルールがどこの国も確立していないわけです、何ベクレル以上は禁止とかいうのは。ですから、取りあえず全部ストップというのが世界的な傾向でございまして、それはやめてほしいと。
日本が多分、基準を世界に示していくことになるのではないかと
思います。
ですから、そのことを強く訴えて、
日本はきちんとやっているんで、それに従ってほしいということを前面に押し出して説得してまいりたいと思っております。